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仕事を行う上での心構え

2011 - 05/29 [Sun] - 01:49

 「仕事を行う上での心構え」なんて書くとたいそうに聞こえますが、税理士にかかわらず世の中の全ての仕事を行っている方々が仕事を行う上で心がけておかなければならないことをふと思い出したので書き記しておきます。

 例えば私が関与先の決算を行った場合には必ず自分が処理を行った内容を詳細に記載した書類を作成し、事務所に保管するだけでなく必ず同じ資料を関与先にもお渡しします。これは関与先に対して隠し事をしていないということを意思表示するとともに、うちの事務所で処理を行った内容を関与先により深く理解してもらうためにお渡ししています。

 しかし「そのようなことをすれば事務所のノウハウや手の内がお客さんにわかってしまって困る。なるべく関与先にはそういった情報は敢えて提供しない」という税理士事務所も世の中にたくさんあることは私も承知しています。

 ただなぜ私が自分に不利になるかも知れない資料を客先に渡すといったことをしているのかといえば、冒頭に書きましたように「仕事を行う上での心構え」に従っているだけだからです。その「心構え」とは「自分がいつ死んでも仕事が滞らないようにすること」ということです。

 「死んでしまったら」というと言葉がキツいですが、しかし人間将来のことは誰にもわかりません。明日事故に遭って入院するかも知れませんし、スポーツを行っていて骨折をするかも知れません。そのような事態になって自分自身が仕事をストップせざるを得ない状況になったとしても、なるべく困らないような状況を作っておくということが大切ということがポイントです。

 これは私が最初に勤めた会社で上司に言われたことです。やはり大企業であれば異動もありますし、退職もありますので、担当業務の引き継ぎ書を常に準備しておかなければならないというのは口を酸っぱくして言われます。その際に「君が明日入院しても、極端な話事故で死んでしまっても困らないようにきちんと書類を用意しておくのが君の義務だ。会社員として得たノウハウは、君個人だけで囲い込むのではなく会社という組織として持つべきで、そのためにも必ず業務内容や手順は書類に書いておかなきゃいけない。」と言われたものです。

 別に今私はサラリーマンをしているわけではないですが、税理士の仕事をしていますとよその税理士事務所から代わってこられた関与先の仕事を行う場合、前の事務所でどのような会計処理を行っていたのかさっぱりわからなくて困ることにしばしば出会います。

 このような場合関与先に尋ねても「いやー、前の先生に任せっきりやったからなぁ。」と言われることもあり結局内容不明なままで将来も手つかずで放って置かれることになります。しかしこんなことをするのも、はっきり言ってカッコ悪いし、それに必要な情報を関与先に一切開示してこなかった前の担当税理士にムカムカと腹が立ってくるのです。

 自分がそう思うのですから、だったら自分が関わっている関与先さんにはできる限りの情報を開示してあげようと思ったわけです。だって私が明日事故で入院して長期間仕事ができなくなってしまうかも知れないし、また関与先さんが私から別の税理士に代わりたいと思われるかも知れないからです。幸いまだ私の関与を止めたいとおっしゃる方はおられませんが、しかしそれだって将来はわかりません。

 ですからいつ何時どのような事態が起きても自分の関与先にとって不利益が生じないために詳細な資料を作って関与先にお渡ししているのです。それはサラリーマン時代に業務引継書をことあるごとに作成していたのと同じことで、それが税理士という仕事を行っている職業人として関与先に対する私の責任・義務だと思っています。

 このやり方は私がこの世界に入った当初からずっと行っていますが、情報開示を行うことで不利益を感じたことは一度もありませんし、むしろ関与先からは「これだけいろんな事をやって、それを隠すことなくお見せしますよ」というこちらの姿勢が好意的に受け取られているように感じます。おかげでこの不況においても顧問料引き下げの要請を受けた記憶はありません。

 まあ話を元に戻しますと、世の中の全ての職業人が仕事を行う上で心がけておかないといけないことは、「いつ自分がこの仕事をできなくなっても誰も困らないこと」ということですね。まあ世の中には逆のことをおっしゃる方も多いと思いますが、それはあまりに利己的すぎますね。

 もちろん本当に大切なノウハウまで他者に開示するというバカなことをすることはありませんが、税理士事務所で処理を行っているような内容で客先自身に開示できないようなトップシークレットなんてあるはずありませんし、先ほど書いた心がけは常に持っておかないといざというときに事務所の業務も止まるし、客先にも迷惑を掛けることになってしまうのです。

 これもひとつの「リスク回避策」です。震災や津波でいつ何時どのような大変な事態になってしまうかも知れません。そのときに慌てないですむように、迷惑を掛けないですむように平時から心がけておくことも良いことだと思います。

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