税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





  税理士もりりのひとりごとのナビゲーター   トップページ > 税理士 > 税理士における処理のばらつき  

税理士における処理のばらつき

2011 - 05/29 [Sun] - 00:09

 税理士は会計の専門家、と税理士会などは宣伝して久しいのですが、きっと税理士自身はそれほど会計の専門家という認識を持っていないのではないでしょうか。税理士は税金を計算して申告するのが本職であって、会計処理はあくまでおまけみたいなもの、と考えている方がほとんどではないでしょうか。

 ちょっと前によその事務所から代わってこられた法人の会計を見ているとその思いがとても強くなりましたね。その法人はもうここ数十年別の税理士事務所が関与していて、ある事情によってうちに代わってこられたのですが、その会計処理の内容を見てちょっとびっくり。

 損益の科目に損金経理可能な税金の名称がずらっと並んでいます、しかも営業外費用に。なんで?そりゃあ確かに会計はどのようにしようと自由と言えば自由ですが、ある程度の一般的なルール(会計基準)には従っておかないとねぇ・・。この客先、今まで電子申告していなかったようですが、この勘定じゃそりゃ決算書が電子申告に乗らないわ・・(笑)。ローカルルールバリバリすぎです(笑)。

 で、いろいろと話を聞いていると、他にも前の先生は関与先に対して「未払いで購入したものは実際にお金払ってないから消費税の計算上課税仕入として処理できない」と説明していたのだとか。私も不安になったので今一度調べましたが、国税庁のタックスアンサーにありますね、当然課税仕入処理可能です。よかった。(「No.6165 前受金や前払金などがあるとき」

 だって未払金で支払ったものが課税仕入にならなかったら、買掛金で仕入れたものも当然課税仕入にならないし、逆の立場で見れば掛売上だって課税売上に計上することができなくなります。そりゃどう考えても理屈が通りませんわね。それにそんなことしてたら消費税の申告処理が複雑になって仕方ありません。

 その事務所には他にも税理士がいたようですが、その税理士も「未払いは課税仕入にならない」と言っていたのだとか・・。ホンマかいな、これ、って思いますね。私もそりゃいろいろと思い込みや勘違いは沢山ありますけど、ちょっといい加減だなって気がしてきますねぇ。

 で、話を元に戻せば前の先生の会計処理の科目があまりに自由というか、一般的な基準を無視して科目を設定し、それを関与先に長年指導してきたものですから、もう今更なかなか変えられないんですよね。客先の頭にしてみれば「前の先生がこれで長年やってきて別に大丈夫だったのに、なんで今更変えなきゃなんないの?あんたの方がこっちに合わせてくれりゃいいじゃない。」ってなものなんです。

 こんな客先がいくつもあると困るんですよね、事務所内での会計処理が統一されたルールで処理できないから。事務員が迷っちゃうんですよね。私が修業時代に勤めていた事務所でも同じ問題があったのですが、そこではお客さんごと、事務所の担当者ごとに経理処理がバラバラという凄い状況だったのです。各お客さんの決算を行う際には、前年にどのような勘定を使って処理していたかをまず最初に調べるところから仕事が始まるので効率が悪くて仕方ありません。

 せめて同じ事務所であれば会計処理を全て統一するべきですし、それも世間一般的な会計基準で統一しておけば、何も知らない新入事務員が事務所に入ってきても処理の引き継ぎや教育がスムースにできますし、またお客さんが経理処理するときも簿記学校などで習った通りに処理すればよいのでとても都合がよいのです。

 今回あらためて各税理士事務所における会計処理内容のばらつきが実感されたわけですが、結局こういった各事務所独自の会計処理のばらつきもお客さんから見れば税理士を代えにくくしている障壁にもなっているわけですよね。本当によその事務所からやってきたお客さんの帳面を見ると、「これいつの時代の会計処理なの?明治時代?戦後すぐ?」って思うような会計処理を平気でやっていることも多いですからね。関与先の会計処理近代化を指導してこなかったのは、その担当税理士事務所の単なる怠慢といっても過言ではないと思います。

 ほんとうに会計処理に関する税理士の意識レベルは非常に低いです。到底会計の専門家と呼べるレベルの処理はできていません。税理士が行っている会計は単なる複式簿記を行っているだけで、税金を計算するための損益計算さえできていればよい、といったレベルです。勘定科目の設定や区分がメチャクチャで、会計を会計情報として経営に活用させようなどという意識が非常に低い税理士は世の中にはたくさんいます。

 まあどーでもいいと言えばどーでもいいことなんですが、それでもちょっと「こんな状況でホンマに税理士はええんかいな」と恥ずかしく、そして情けなくなってしまったところもありますね。税理士会が「税理士は会計の専門家」というのであれば、もう少し会計処理について全税理士がきちっとした指針、基準、ルールに従って処理を行うべきではないでしょうかね。

 こんなことやってるから「税理士なんてたいしたことない」って世間的に言われたりするんじゃないでしょうか。

関連記事

トラックバック

http://moriri12345.blog13.fc2.com/tb.php/930-ee437414

 | HOME | 






プロフィール

もりり

Author:もりり
当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード