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地盤の関係で「武蔵野」が人気だとか

2011 - 05/16 [Mon] - 11:30

 ネットのニュースによりますと、東日本大震災以降東京周辺エリアでは武蔵野地区が人気なのだとか。理由は地盤がしっかりしているからだそうで、大震災まで人気だった湾岸部(ベイエリア)は液状化が心配されてすっかり人気が落ちてしまったのだとか。

 いや、これはですね、本当にそうなんですよね。人間ってやっぱり「オシャレ」だとか「便利がいい」とかでついつい住む場所を選ぶ傾向があるんですけど、お金持ちの方々、というか賢い方々は居を構える際には「土地柄」というのをよく考えておられるんですよね。

 阪神地区も大震災があったのですが、あのときの被害をみていると「土地柄」っていうのがよく分かるんですよね。ポートアイランドなどは浦安と同じ埋め立て地ですから液状化の影響はもの凄かったです。道路が波打って、水が浮き、地盤が1メートルくらい沈下してビルが地面から浮き出ていましたからね。

 それから同じ震度がきても建物が全壊する地域と、ほとんど何も影響がない地域と差が明らかになりました。これはやはり地盤が原因と考えられれますが、この地域を見て行きますと、ほとんど影響が出なかった地域は昔からの中級~高級住宅地として人が居住していた地域で、逆に建物が全壊した地域は昔からの地域であっても浜手寄りだったり河川を埋め立てた場所だったりします。

 更に興味深いことは、建物が多く壊れた地域は昔から「部落」と呼ばれていた地域が多く含まれていたことです。関東ではどうか知りませんが、西日本ではいまだに部落差別の意識は脈々と人々の心の中に残っており、まだまだ居住地や出身地に関して部落に意識をむける人が多いのは事実です。

 しかしこうやって地震の被害地などを見てみると、大きな被害があった場所に部落地域が多いということは、やはり昔から被差別民の方々は政策的に居住に適していない、地盤の悪い場所に住まわされていたのだな、という歴史的な背景を見ることができます。

 神戸三宮で、新神戸駅から神戸市役所にかけての目抜き通りは大震災の際にビルが建物ごとバタッと倒れたという誠に奇妙な光景が見られた地域でしたが、あの道路も元々は生田川という川が流れていて、それを埋めた地域だったのです。

 当然ながら地盤が強固なはずがなく、そのためああやってビルが建物ごと倒れてしまったわけですが、歴史をさかのぼればやはりあのあたりの地域は広く部落だったのです。上手くできているという表現は正しくありませんが、そのあたりは不思議なものです。見事に昔からの被差別地域は大震災の影響を受けて建物が壊れ、逆に「よい住宅地」と昔から呼ばれていた地域はほとんど被害がなかったのです。

 そう考えるとなぜ昔からお金持ちの方々が高くても安全な場所を選んで家を建てたのかという意味がよくわかります。もちろん地盤の悪い地域にも大きな家を構えるお金持ちがおられますが、意外とそういう方々は成金だったり、綺麗ではないやり方でお金持ちになった方がおられるところも興味深いです。

 ですから東日本大震災の影響を受けて、多くの人達が地盤や土地に着目して住む場所を選ぼうとしていることはとても賢明で良いことだと思います。やはり近年の再開発で商業地や住宅地として開発された地域というのは、元々人が居住したり活動することに向いていない土地だったからそういう利用のされ方をされてこなかったこともあるのです。

 再開発によって上辺だけ綺麗に造成されて綺麗な建物が建ってしまうと、元々どのような土地、地域性があった場所なのかということがわからなくなってしまっているのです。そうすると昔からの悪い土地もすっかりシャッフルされてしまってあたかも良い土地であるかのように取り扱われてしまうことになってしまうのです。被害に遭われた方には申し訳ありませんが、浦安の沿岸部などはまさにそういう土地だったのだと思います。

 神戸でも震災以降ベイエリアの人気は以前ほどありません。震災前はポートアイランド、ハーバーランドと埋め立てや再開発によって作られた場所がとても人気でしたが、その後の居住地や商業地としての人気の無さは凄いものです。結局欲に駆られた人間がどれほど綺麗にお化粧をして金儲けしようとしても、元々悪い場所というのは震災などが起きるとやはり人間を呼び寄せないようになっているのです。

 ただ単に「便利」「オシャレ」「新しい」という理由だけで居住地域を決めることは、今回のような大震災が起きたときには想像を絶する被害を受ける可能性があります。そういう被害を避けて大切な資産の価値を保全する意味でも、これから住もうとしている場所が以前からの住宅地だったのか、それも良い住宅地だったのか、そうでない場所だったのか、或いは歴史的に見てどのような利用のされ方がされてきた場所だったのかどうかということを調べるということはとても大切なことになるのではないかと思いますね。

 それからね、被害が大きかった東北地域にはなかったのであまりニュースになりませんけど、神戸では高層マンションに住んでいた人たちがもの凄く苦労したんですよ。水道が止まると、マンションの26階に住んでいる人はバケツに水汲んで26階まで階段を上がらないといけないんですよ。電気が止まるとエレベータも動きませんから何十階でも階段の上がり下りを毎日です。この苦労は相当なものですよ。

 ですから「オシャレ」「見栄」だけで住むところは選ばないことです。高層マンションの最上階に住むなんてことが若い成金達の間で人気だったようですが、そんなんアホですよ。1億も2億も出して買った家が、大震災が来れば横に何メートルも揺れるんですよ。余震が来るたびに横にゆっくりと大きくグラグラ。そして毎日学校や買い物、仕事に行くのに30階くらいの階段を歩いて上がり下りするんですよ。地獄でしょう、そんなの。

 本当のお金持ちなら地盤のいい昔からの高級住宅地に平屋かせいぜい2階建ての家を建てるべきです、絶対に。これが大震災から学んだ人間の知恵です。真の意味でFPがいるとすれば、こういったことも人生の損得としてきちんと教えてあげるべきだと思います。

 それから最後に。東日本大震災の記憶が新しすぎるので多くの人はそのイメージで来るべき大震災のことを心配していると思いますけど、東北で大きな被害を受けた方々は都市部の方々ではありません。もし東京の方や大都市の方が大震災の影響やその対策を考えるのであれば参考にすべきは阪神大震災の時に神戸で起きたことです。

 液状化でどうなるか、土地の悪いところでビルはどうなるか、高層マンションに住んでいるとその後の生活はどうなるか、電車や高速道路網の壊れかたとその後の復旧の方法、大都市の経済活動の速やかな復興のためにはどうすべきか・・、等々都市部が参考にすべきは阪神大震災の神戸の事例に多く含まれていると思いますので、今一度再検証することも良いことではないかと思います。

 東日本大震災は沿岸部における地震と津波の事例であり、阪神大震災は都市部に地震が直接起きたときの事例です。大都市が直接震災に遭った事例は関東大震災以降では阪神大震災しかないのですから、それぞれを上手く参考にすればより有益ではないかと思います。

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