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「担税力」という魔法の言葉

2011 - 03/28 [Mon] - 13:37

 前回の固定資産税の話を書いているときにふと思い起こしましたけれども、税金の課税根拠を説明する時にはしばしば「担税力」という言葉が出てきますよね。私たちも税理士試験の勉強をしている際に何度も目にしたことがあります。

 しかしこの「担税力」ってどういう意味なんでしょうか。一般的には「税金を負担する能力があること」と言われており、わかりやすく言えば「金に余裕がある」と言うことです。ということは、しばしばいろんな税金の課税根拠として使われる「・・の担税力に着目して課税される税金」という言い回しは、言い換えれば「金を持っているヤツは税金を払う余裕があるから、そこから税金もらいます。」という意味だと言うことですよね?

 なんか「担税力」と言えば聞こえがいいというか、オブラートに包まれるというか、聞いている方もなんとなくわかったような気になりますけど、はっきりと「金を持っている人に税金を負担してもらう」とその意味を言われると「それは違うやろ?」と文句言いたくなる税金ってたくさんありますよね。

 ですからね、税金の勉強をしている皆さんも、そして我々税理士も、「担税力に着目して課税」なんてフレーズを課税根拠として課税側から聞いたり、或いは税法学者が書いている租税法の本などで目にしても「フンフン」なんて納得しちゃいけない、ってことです。

 そういうフレーズを聞いたら「担税力ってナニよ?」「ナニに対して担税力があるって言うの?」「ナニを根拠に税金を負担する金銭的余裕があると言っているの?」と疑問に思わないといけません。

 だって大抵課税根拠が説明しにくい税金では必ずと言ってよいほどこの「担税力」という言葉が実に都合よく登場します。租税法の本を読んで下さい、「印紙税」然り「固定資産税」然り、「関税」「たばこ税」「自動車重量税」然り・・・。

 結局これらの税金の根拠って、本質的には「ショバ代」だったり「ペナルティ」だったりするわけです。だってそれ以外に課税される理由なんてないじゃないですか。で、そういった課税の対象になる行為を行った人には「『ショバ代』や『ペナルティ』を負担するだけの金銭的余裕があるだろうから」という理由で税金が課税されているだけの話なんです。他に大した理由なんてないんです。あるのは「儲けている奴が許せないから、金持っとるヤツが許せないから税金取ったる」というだけの話なんです。

 ええ、子どものケンカみたいなもんですよ(笑)。課税庁や税法学者は都合が悪くなるとすぐに「担税力」という魔法の言葉を使いますが、その言葉が使われる税金というのは「金持っとるヤツから吸い取ったるわ」或いは「おまえらだけエエ目しやがってなんか腹立つから金巻き上げたる」というものなのです。

 完全にヤクザが通りすがりの人にいちゃもんつけてカツアゲしているのと同じ構図です(笑)。まあそうは言ってもどこの国に行っても税金というのはそういうものです。我々が庶民として生きている以上税金から逃れることは不可能です。パーマネントトラベラーという逃げ方はありますが、それにしても世界中常に逃げ回らないと不可能です。普通の人はそんなバカらしいことやってられません。

 つまりそういうことです、「担税力」という言葉は。「気に入らんから、お前が持っとる金の中から税金払え」というのが「担税力」という言葉の意味です。ですから何でもかんでも「担税力」があるから税金が課税されている、という説明で税金の根拠なんか理解した気になってはいけないし、「担税力」という言葉が説明で出てきたらその税金の本質が何なのかきちんと見極めないといけない、ということです。

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