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相続税節税策としての賃貸建物の贈与

2010 - 10/21 [Thu] - 21:49

 賃貸建物を所有している父親などがいる場合、子どもにその建物を贈与することは相続税対策としてよく行われている手法だと思います。或いは将来の相続税負担を安くするために、父親名義の空いた土地の上に父親が賃貸物件を建てて他人に貸し、だいぶたってから建物の名義を子どもに変えるケースもあると思います。

 こうすると建築後かなり時間が経てば固定資産税評価額はかなり下がっているし、しかも建物は賃貸なので相続税評価額は自用よりもかなり安いため贈与税はそれほど高くありません。その上賃貸収入は名義変更後は建物所有者である子どもになるので、建物と不動産収入を早めに移転させることができるのがメリットなのです。

 多分これはとてもポピュラーな相続税節税策だと思いますし、私も今まで何度もやってきていますが、先日ある相談者にこの節税策をお話ししたあとふと疑問が出てきました。

 「今までこれって単なる節税策だと思っていたけど、本当にこれでよいのだろうか?だって建物は賃貸物件で収益物件なのだから建物を贈与した時点で不動産賃貸の営業権のようなものも贈与しているのではないだろうか?」と。

 例えば賃貸にしか使いようのないワンルームマンションを子どもに贈与したとします。当然その収益収受権もその建物にセットになって子どもに贈与されることになるわけですから、建物だけの評価額で贈与税を申告するのは理屈から言っておかしいという気がするんですね。

 だって例えばここに父親名義の建物で毎年200万円の税引後利益が上がる物件があるとして、10年後に相続が発生するとします。この建物を今年息子に贈与するケースと贈与しないケースを考えてみます。建物評価額が10年後に下がっていることを無視すれば、もし贈与を行わなければ父親は手元に2千万円の現預金を持っていたはずですが、贈与を行えばその現預金は息子に入ることになります。

 こう考えればこの建物の贈与によって、建物以外にも本来父親が持っているべき2千万円もの金銭が息子に贈与されているのと同じ効果があるんですよね。それであれば建物が贈与された際に某かの営業権として評価して贈与税を課税しなければ家賃収入という経済的利益に対する贈与税課税が飛んでしまってる気がするんですよね・・。

 とはいえ、そんなこと今までついぞ一度も税務署から指摘を受けたことはありません。ということはやはり営業権を計上して贈与税を申告する必要などないのでしょうが、やっぱりちょっとおかしいんじゃないかとふと疑問を感じました。

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