FC2ブログ
税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





  税理士もりりのひとりごとのナビゲーター   トップページ > 税理士 > OB税理士はけしからん!?  

OB税理士はけしからん!?

2010 - 03/11 [Thu] - 12:49

 ふと何かでホームページを見ていたときのこと。税理士の所得分布の話が書いてあって、ああ週間ダイヤモンドの昔の記事ですかね、そんな中で「国税OBは1社あたり500万円の顧問先を退職時に斡旋してもらって、10社も顧問先があれば顔を見せなくても年間5千万円稼げて悠々自適」と書いてありました。

 で、一方で税理士全体の平均所得は600万ちょっとだそうで、これに対して「某色会員ならもう少し上かも」と書いている意見を見ました。そりゃウソだよ、私が知ってる限りじゃ某色会員の方がずっとショボいはずですよ。だってあまりに貧乏くさくて、負け犬根性と僻み根性、そして世間知らずが染みついていて彼らとは話していてイヤになるくらいですもの。ウソ言っちゃいけません。

 まあそれはいいんですけど、先ほどのOB税理士に対する顧問先斡旋について「こんなことだから国税OBはけしからん。あいつらは仕事もできないんだから資格を与えないで排除しよう!」などと意見を書いている人もいました。

 でも、別にいいんじゃないですか?だってそれが悔しかったらあなたも年間500万円も1社の関与先が黙って支払ってくれるだけの能力と実力、人脈を持ったらいいじゃないですか。そんなもの、そもそも普通に税務署を上席程度で退職した人にはこんな関与先が斡旋されるはずがありません。こんな話はもとより大税務署の署長クラスや国税庁、国税局幹部の話でしょう?

 普通の大学を卒業して、普通に公務員を40年勤めたくらいの人にそんなご褒美がもらえるほどはさすがに世の中甘くないですよ。キャリア官僚だからこそ退職後もそれだけの報酬をくれるのであって、なぜそんな高額な報酬がもらえるのかといえば、それは彼らにあらゆる意味で「力」があるからですよ。

 「力」があるからお金をもらえるのであって、「力」の無い人に今時誰が無駄金を支払いますか?今の経費削減の時代に、何の力もなくて役に立たない税理士にみすみす高額報酬を支払うバカなんかいるはずありません。そもそも私たち一介の試験組税理士では、彼ら大物キャリアOB税理士の代わりに絶対になれないんです。依頼する側も、そんなショボイ税理士になんか仕事頼みたいなんて思ってないんですよ。

 だから試験組の税理士の意見を聞いているとどこか勘違いしていると感じるのですが、「OB税理士は無能で記帳や実務もできないクセに顧問先が斡旋されている、不公平だ」とよく試験組税理士は言いますが、そもそもあなた(試験組税理士)とそんな高額報酬がもらえる大物OB税理士とは歩んできた人生・キャリアが比較にならないほどレベルが違うんですから、もらえる報酬に差があって当然なのです。記帳ができず、申告書が書けないからと言って、それがどうだって言うんですか?

 勘違いしているみたいなのではっきり言っておきますが、年齢を重ねれば重ねるほど、人は平等ではなくなります。大学を卒業した時点では経験も能力も皆同じ人間かも知れませんが、様々な職業経験を経て60歳になったときには明らかに大きな格差が生じているのです。能力でも、経験でも、知識でも、人脈でも財力でも。

 試験組税理士は大企業や経済団体のトップ、各省庁の大臣、政治家、関係上級官僚や海外の国家機関、その他魑魅魍魎な連中と丁々発止しながら仕事をしたことがありますか?そういう人達とパイプを持っていますか?有るわけないですよね、通常は中小企業のオーナーが仕事の相手なのですから。大物OB税理士達はそういう世界で生きてきた人達ですよ?普通に考えて私たち試験組税理士と同じ評価であるわけがないでしょう?そもそも思考のレベル、人脈と重ねてきた経験が全く違います。

 そういう経験をしてきた人達だからこそ、500万円支払う価値があると思われているんじゃないですか?例えそれが省庁からの強制斡旋だったとしても結局は同じ話です。別に価値がないと思えば受入側には払う必要などないわけですから、断りますよ。しかしそれでも払うわけですから、企業はそのOB税理士の後ろにある様々なものにそれだけのお金を払う価値があると思っているわけです。

 それに企業は大物OBに申告書や決算業務みたいな仕事をしてもらおうと思って顧問になってもらってるんじゃありません。そもそも年間500万円も支払えるような会社なら会計や税務は自分のところでほぼ完璧にできます。税務についてはショボイ試験組税理士なんかより社内経理担当者の方がずっと難しいことも知ってます。

 だからOB税理士がそんな実務能力を持っているかどうかなんて企業から見ればどーでもいいんです。日常業務の知識や経験などなくっても全然問題ありません。むしろ彼らにとって大切なのはその大物OB税理士がどんなキャリアを持ってどれほどの影響力とハイレベルな情報や人脈を持っているか、そこなんです。そこにお金を払っているのです。ちょうど社員一人を雇うくらいの感覚で彼らの「力」を買っているわけです。

 まあですからいつもこういった批判、論議を見るたびに「大物OBと街の一介の税理士が同じ評価なわけねぇだろ」と思っちゃうんですけどね・・。多くの試験組税理士さんはほとんどが10-20人くらいまでの職場でしか働いたことのない方々ですから、世間に疎くなりがちです。ですからそれはよく理解しておいた方がよいです。

 世の中そんな狭い世界ばかりじゃないし、世の中本当に凄い世界で鍛えられている人はいるのです。社員数数千人、数万人の会社に勤めてトップになっている人もいるし、一方では国や法律を動かす仕事をしてきた一握りのエリートもいるのです。そんな中で40年勤めた人の評価が私たち一介の税理士と同じじゃ、バカらしくってだれも大企業の経営者や官僚なんかやってられませんよ。

 彼らにはそれだけのお金を受け取るだけの人間としての価値、値段があるんです。人は平等じゃないんで、彼らと私たちの社会的価値、値段は違うのです。悔しかったらそれだけの価値と力を自分につけるしかないんじゃないですか?しかたない話かも知れませんが、それが現実です。

 だから私たちも稼ぎたければひたすら自分の能力と経験を磨くしかないのではないでしょうか?たかだか税理士試験を通ったくらいで自分に能力があると思うなど笑止千万。日々努力を重ねても大物OB税理士達のレベルには絶対に到達できませんが、それでも少しでも自分がレベルアップできれば、必ずそれに見合う見返りは与えられるはずです。

 ただ努力が報いられるためには能力に応じて報酬が得られる税理士制度にならなきゃいけませんから、無能高齢税理士を守る現行制度を撤廃して適切な世代交代をはかることは絶対に避けて通れない問題ですね。やはり基本的に自由業ですから能力や働きに応じて報酬は受け取る仕組みになるべきだと思いますね。

 「働けなくなったら去る」、これはどんな優秀な人であってもいつかは訪れる話です。キャリア官僚然り、企業経営者然り、政治家然りです。もちろん税理士だって同じです。仕事ができなくなったら辞めて後進に譲るべきは、残念ながら世の理なのです。そうでなければ世の中は回っていかないのです。

 定年のない税理士の世界では、業務についていけないと思ったらそれが潮時です。それは本来自らが判断すべきなのですが、判断することができず職と金に執着して後進に迷惑をかけるのであれば会社の定年制度のように一定の要件を設定して引退を強制させざるを得ません。

 それを設定しないでいつまでも高齢者が現役として残り後進の邪魔をすることを世間では昔から「老害」と呼んできました。そのようなことが組織内で起きないために会社では定年制度があり、大企業では役員にも定年の内規があります。政治家も今や党公認を受けるための年齢制限がありますし、財界にも年齢に関する内規があります。

 後進に迷惑をかけないで引退していくことは後進から感謝されることです。しかし金や権力に執着して本来働いてはならない人間が働き続けることは周りに迷惑しかかけません。それはどんな時代でも、どんな世界でも共通しています。ですから一番良いのは高齢者税理士が自ら退き時をわきまえておくことですが、できない場合は税理士業界全体の利益と存続を考えて何らかの引退規定(資格停止要件)を設定すべきです。

 そういう意味で税理士独特の変な制度を残していてはいけません。これは税理士業界全体の利益のために進言します。若手税理士にとって文句を言うべきは天下りの大物OB税理士ではなく、老害をまき散らす長老税理士達なのだということをよく理解すべきだと思います。

関連記事

トラックバック

http://moriri12345.blog13.fc2.com/tb.php/477-b2ede00a

 | HOME | 






プロフィール

もりり

Author:もりり
当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード