FC2ブログ
税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





  税理士もりりのひとりごとのナビゲーター   トップページ > 税務・会計 > 税務調査って怖いの?  

税務調査って怖いの?

2009 - 08/29 [Sat] - 02:55

 いや、なんかね、よくインターネットとか見ていてあるじゃないですか、例えば「これこれこういう対策をすれば、税務調査は怖くない!」って感じの税理士事務所や税理士が書いた本の宣伝なんかが。私はまだこの世界に入ってから10年くらいなもんですし、それほど税金をごまかそうとする客筋とお付き合いしていなかったということもあるのでしょうけれども、そんなに税務調査って怖いものですか?


 もちろん思いっきり悪行をして、毎年数百万、数千万円レベル以上の所得隠しを行っているような納税者の場合は別ですよ。そりゃあそういう人達に対する税務調査(査察)は怖いでしょう。だって悪いことをしていることを事前に調べた上で納税者にその内容を認めさせるために来るわけですからね。犯罪調査と一緒ですよ。のりピーの覚醒剤の取り調べと一緒ですよ。最初は優しく聞いていても最後は納税者が「済みませんでした。ご迷惑おかけしました。」って言わざるを得ないくらい厳しくきますよ。これは怖いはずです。


 でもね多くの納税者が税務署から受ける税務調査って、大抵の場合ちょっとした申告や決算の内容確認に来ることがほとんどなんです。だから納税者に「ああ、あの売上隠してる。」とか「あの経費嘘っぱちや。」っていうのがなければ、別に怖くも何ともないのです。決算書の科目処理が少々間違っていようと、所得額や申告調整の内容に数字の間違いがなければ別にどーってことはありません。署の偉いさんだって「決算書の科目なんか少々違ってたって問題ないですよ。所得額が間違えてなけりゃ。」って明言しますからね。


 だから冒頭の話に戻るんですが、自分の本を売ったり、自分の事務所に顧客を集めるためにクソもミソも「税務調査は怖いもんだ!でもオレの言うとおりにすれば大丈夫。」なんて言うのはどーなのよ、って思いますね。何度も言いますが、怖いのはバレるとまずいことや隠し事があるからですよ。そんなことを端からしてなければ税務調査なんか来たってなーんにも怖いことなんてないですよ、ホントに。


 そりゃあいろんな基準でもって税務署は調査先を選定するわけですけれども、調査先に選ばれると言うことは別に悪いことをしているから選ばれると決まっているわけではないですからね。「割と成績がいいのでちょっと事業の実態を確認したい」とか「例年と比較してある勘定科目の金額が大きく増減しているので内容をチェックしたい」とか「以前税務調査で指摘事項があったので、それが改善されているかどうかを確認したい」とか色々あるわけですよ。もちろん事前に情報を確認して所得漏れ、所得隠しがあることを把握してから調査に来ることもありますけれども、それは調査対象者や調査官の事前の雰囲気などで大体予想がつきます。予想がつかない調査はほぼ全て通常の内容確認のための調査です。時には新人調査官の修行のために調査に来ることもあります。


 ところで今までの私の経験で言えることは、若い調査官が調査に来ると何かと細かいですね。男性・女性ともに細かい人は細かいですが、若い女性はまず例外なく細かいです。で、大抵はマニュアル通りに調査の手順を進めるので効率も悪く時間がとてもかかります。横で見ていると「オイオイ、そこはいくら時間かけて調べてもなんも出ねえよ。そこじゃなくてこっちだってば。」と思うことも少なくありません(笑)。そんな感じで比較的余計なところに時間をかけて調べるので、時間切れになって肝心なところを指摘できずに終わることが少なくありません。時に資料を署に持って帰って細かく調べることも少なくありません。


 一方で10年以上のベテラン、上席クラスになりますと若い調査官と比べて調査の内容はアバウトになりますが、長年の経験から勘がとてもよく、調査のポイントを的確に突いてきますので作業の効率はとてもよいです。そして納税者から情報を引き出すための話術などもさすがだと思います。で、納税者を交えた修正申告や追徴税額の落としどころ、交渉も上手いものです。またベテランさんほど一定の追徴(調査のノルマ額位)が出たり、或いはいくら調べてもここは何も出ないと分かると調査を早く終わらせて帰ってくれるので、依頼者や我々の負担も少なくて済みます。


 税務調査も無駄な調査ばかりしていると時間と人件費の無駄遣いとなり、結果税金の無駄遣いとの指摘を世間から受けますので、税務署としても調査に行く以上は「この調査ではこれくらいの金額の所得漏れ、税額の追徴を指摘する」という目標(ノルマのようなもの)を事前に設定しています。ですから基本的には手ぶらで帰ってくることは税務署としては面白くないのですが、しかしいくら調べても出ないときには出ないのですから、そこは彼らも潔く諦めます。で、そういう納税者にはそれ以降めったに税務調査には来ません。今時は税務署も人件費削減で人員を減らしてきていまして、その中での税務署の目標はいかに効率よく所得漏れのある納税者に対して調査を行うかということになっています。ですから端から何も指摘することがないことが分かっている納税者に対して調査に行くことなどしないのです。


 だから私は納税者の皆さんにはそういう申告、決算を目指して欲しいと思っています。税務署から見て「ああ、どうせあそこに行ったって何も出ないから行くだけ無駄。」と思ってくれるような納税者になって欲しいと思うのです。それはもちろん赤字申告ではなく、黒字申告においてです。そうなればなお一層税務調査には無縁になりますし、仮に税務調査にやってきても何も怖がることなどないからです。


 皆さんにはぜひそういう納税者になれるように心がけていただきたいものだと思います。税務調査を怖がっているようじゃダメです。ぜひとも「税務調査など全然怖くないよ!ウチに来たって無駄だよ!」と言える納税者になってください。以前のブログにも書きましたが、商売では心持ちが大切です。狡いことを考えている人は結局商売でも失敗します。真っ当な心持ちで商売を行っている人は必ず商売も成功します。税金についても真っ当な考え方をもっている人が結局は商売でも成功すると思います。

関連記事

トラックバック

http://moriri12345.blog13.fc2.com/tb.php/373-62f9e076

 | HOME | 






プロフィール

もりり

Author:もりり
当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード