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タメ口、経済格差、教育。

2009 - 03/02 [Mon] - 12:37

 税務支援の無料税務相談の相談員をしていての話です。若い女性の納税者がお見えになりましたが、いわゆる「タメ口」。一瞬「なんちゅう失礼な奴。」と思いましたが会話をしていると、どうも本人には別に悪意をもってタメ口をきいているわけでもなく、逆に好意を持ってタメ口でしゃべっているわけでもなさそうです。


 で、ふと思いました、「ああ、この人はタメ口以外のしゃべり方を知らないんだ。」と。そう考えればタメ口をきいている若者に対しても腹が立ちません。というよりタメ口以外の口の利き方を知らないわけですから腹の立てようもありません。自分の行っている行為が他人に対して失礼かどうかの区別ができないのですし、また彼らは敬語など使ったこともないし、きちんと教えてもらったこともないのですから仕方ないのです。彼らに「何やその口のきき方は!」と怒鳴ってみたところで、きっと彼らはきょとんとするだけでしょう。言い換えれば4-5歳の子供が他人に対して無意識になれなれしい口をきいているのと同じなわけです。


 実はそれまで私はタメ口をきく人たちもきちんとしゃべろうと思えばしゃべれる連中なのだろうと思っていたのです。ところが今回の件でタメ口しかきけない連中が世の中に結構いるということがよく分かったわけです。こんな状況はちょっと前ならば考えられなかったと思うのですが、最近ではそう珍しいことでもなくなってきているのかもしれません。どうしてこうなってしまったのかといえば、単純に親、教師をはじめとする目上の人間からきちんとしゃべり方を教えられることがなくなったこと、すなわち教育がだめになってしまったからに他なりません。しかしそういった時代にあってもこちらが感心するくらいきちんと場面に応じて話をすることができる若者がいることも間違いありません。この差は何でしょうか?


 そしてこの違いはずっとずっと以前の身分差別などが残っていた時代の状況とよく似ているのではないかとふと感じました。少し前の時代であれば人々の話し方を見ればその人の属している身分のランクが分かったものです。海外の多くの国でも話し方で身分を見分けていたものです。そういったしゃべり方による身分の差が少なくなったと思っていた矢先に再びまともにしゃべることができない若者が増える状況になってきました。これはつまり再び世の中の格差が想像以上に広がってきていることを意味しているのではないでしょうか。


 派遣切りやリストラによる経済格差はこれからの時代より大きくなっていくでしょう。公立学校における教育の質が落ちていくことが予想される時代においては、きちんとした教育を受けるためには親の経済力が問われることになります。そうなってくると豊かな家庭の子供は良い教育を受けて豊かに、貧しい家庭の子供はきちんとした教育を受けられずに貧しくなり、よく言われているように富と貧困の再生産が続くことになり格差は広がる一方でしょう。昔の日本は貧しさから、そして国際競争の中で勝ちあがるために国家戦略として教育を重視していましたが、今の日本は到底まともな公教育が行われているとは言えません。


 教育の危機はたびたび日本で声高に叫ばれてきていましたが、若者のタメ口を聞いてその問題の大きさを改めて実感するとともに、本当に日本の教育と将来が心配になってきました。学校の先生も日教組活動や、国歌斉唱を拒んだりなどというくだらないことをやって日本の教育をめちゃくちゃにしてはいけませんよ。勉強の前に権利を子供に教えるような愚を行ってはいけません。私が育った地域は田舎でしたので私立の進学校もなく、進学塾など存在していませんでしたが、公教育とほんのちょっとの通信教育だけでみんな東大京大に入っていたものです。今どうか知りませんが、私のあるべき公教育のイメージはそういう感じです。家庭環境にかかわらず誰もが等しく優れた教育を受けることができるのが本来の公教育の姿だと思うのです。


 都会では本当にまともな教育を子供に受けさせようとすると、小さいころから塾に通わせそこそこの私立学校に入れなければならないような風潮があります。私はこの状況には大変な嫌悪感を抱いていますが、もはや逆らうことができない状況になっています。しかし先ほども書きましたように教育は将来の国家を作る大変重要な国家戦略です。教育を個人の経済力に頼らせているような状況は早く止めて、質のよい公教育を誰にも等しく受けさせることができる環境を国家、地方自治体は整える必要があると思います。


 それができれば日本は再び明るい将来を描くことができると信じています。人々を貧しさから救い出す方法は、時代が変わろうが、国が変わろうが、教育しかないのです。教育の重要性を今一度国家も個人も再認識する必要があるのではないでしょうか。教育を軽視した国には明るい未来はありません。

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