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税理士試験見直し案

2021 - 04/14 [Wed] - 13:33

最近の業界紙などを見ていましても、近年の税理士試験受験者数の驚くほどの激減ぶりにさすがに税理士業界も危機感を憶えたのか、「税理士試験制度を見直そう」という声が出てきているみたいですね。

少し前までは「働きながら1科目ずつでも合格すればいい。働いている人にはとてもいい試験制度」みたいに言われてきたのに、近年では「試験合格までに時間がかかりすぎる。今どきの若い人たちはそんな受験期間が長い資格なんか受験しようと思わない」といわれるように変わってきています。

私が税理士試験に合格した時の経験もあるし、その後の税理士を取り巻く環境変化や近隣業界との業務範囲の攻防を見ていましても、例えば先代の事務所を子供が丸々引き継ぐことを前提にしている人以外であれば税理士試験を受験することは勧めませんね。

その理由は、まず第一にはよく言われているように試験合格までに時間がかかりすぎます。5-6年なんか当り前、むしろ早いくらいで、十数年、二十年なんかも当り前にある世界です。

今二十歳の人に対して「税理士という仕事、いいよ。だから税理士試験受けてみない?ただ、試験合格まで最低でも5、6年くらいはかかるけど。」って言ったら、その若い人は心の中で「え~、試験勉強に5、6年?オレが26歳になるまで試験勉強ずっとやらなきゃいけないの?イヤだよそんな面倒くさいこと。オレだって若いから色々遊びたいのに。」って思うのが自然でしょうね。

科目合格制がメリットのようにかつては言われていましたが、それは逆に言えば税理士試験に対する諦めが悪くなる理由の一つでもあります。弁護士や会計士であれば一発試験なので、何年かやって「あ、こりゃ自分にはムリだ」と思えばすんなり2-3年で諦めることができます。

でも税理士はヘタに簿記・財務諸表論などで合格してしまうと、そこから先のハードな税法科目に足を踏み入れることになり、そこが想像以上にハードなものですから、なかなか合格することができず、かといっていくつか科目合格をしているものを捨てるのももったいないと思ってしまうのでズルズルと何年も試験勉強を続けてしまう沼に入ってしまうのです。

これも受験者の方にとってはある意味残酷というか、しんどいものです。こんなしんどいことをこれから税理士を目指そうかと思っている人たち全員に強いることは可哀想にすら感じますね。

それと税理士試験を薦めない理由のもう一つは、これまたよく言われているように業界の先行きがバラ色ではないからですね。このICTが進んだ社会においては基本的に今後先細りしていく斜陽産業です。もちろんそれは税理士だけの話ではないのですが、それでも斜陽産業であることは間違いないでしょうね。

つまり業界としての業務の範囲がどんどん狭くなっていく(というか仕事の量が減ってくる)のでお勧めしない、ということです。

だから私はもしこの税理士業界で仕事がしたいと思う人がいるのであれば、税理士試験ではなく会計士試験を受けることをお勧めしてますね。だって会計士試験のほうが一発試験だから結果が出るのが早いし、それに会計士という資格はほぼ全世界にあるもので、今後もそれなりに活躍の場所が用意されていると思うからです。

・・・まあそんな税理業界の話は横に置いておいて、もし税理士業界がもっと若い人たちが入ってきやすいように試験制度の改革を目指しているのであれば、私はこんな風にして欲しいと願いますね。

一つ目はやはり科目合格制は止めて、一年一発合格の試験にすることですね。確かに今の試験制度で税法などを重箱の隅をつつくレベルで勉強することにはその後の税理士活動においても大変意味のあることなのですが、少しマニアックすぎる気はします。

もう少し試験の難解度は下げてもよいので、基本的な税務知識を幅広く身につけていることも税理士としては必要なように思います。

それともう一つは、これは私の個人的意見というより、客観的に見て簿記論・財務諸表論といった会計科目は試験から外すことですね。そもそもの話をすれば会計に関する能力を税理士試験で問う必要はなく、そんなものは日商簿記1級あたりでマスターすればよいだけのことだからです。

法人税のように簿記的知識がある程度必要な税法科目についても、簿記知識は受験者個人が勉強すれば良いだけのことですからね。簿記は簿記の知識を別に勉強すれば十分目的は達成できるはずです。

また正直なことを言えば、財務諸表論などは税理士の仕事を始めてから役に立ったことはほぼゼロです。税務署の方だって、「科目処理なんか少々間違ってても構わないですよ。損益だけきっちり計算できてればそれでこっちは構いません」と言いますからね。

それから追加で言えば、これは以前から何度も書いていることですが、各税法の試験に加えて民法を必ず加えて欲しいですね。だって税務で深い話をしようとすると、色んな場面で民法の知識が必要になるからです。

税務署と税金の話をするときに、簿記や財務諸表論の話を論じることはありえませんが、民法に関する話はよくあります。だから民法は税理士にとって必須の知識ですから、それは試験科目に取り入れることで勉強をしておく方がいいと思います。

・・・まあそんなところでしょうか。戦後すぐにできあがった税理士制度も、これだけ時間が経ってくれば時代が求めてくる能力も変わって来るのは当然ですから、それに合わせて試験制度も見直していく方がよいのではないかと思いますね。

それよりもっともっと大きな話をすれば、税理士は会計士と資格統合するべきだと今でも思っていますし、先日このブログにも書きましたように、中小企業の経営・税務・社会保険・登記などに幅広く携わるワンストップの資格として新たな公的資格(公認中小事業コンサルタント、みたいなもの)を作ることが望ましいのではないかと思っています。

まあとにかく時代は変わるわけですから時代の変化と要請に応じて資格の内容も変わっていく必要があるのではないかと思います。

変化について行くことができない者は滅びるだけなのは昔から世の常ですからね。沈む泥船に乗っているだけではダメです。

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