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消費税の軽減税率について考えてみる

2018 - 10/17 [Wed] - 14:39

いよいよ一年後、来年の10月に消費税の増税が実施され、日本初の複数税率が導入されますね。過去の延期の経緯もあったことから、税理士の中には来年の消費税増税に疑問を持っておられる方もいるようですが、この感じでは予定通り実施されそうですね。まあ今回の実施を再び延期するようだと政権に対する信頼が揺らぎかねませんので、政権としても今回は延期する選択はないんじゃないかと思います。

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で、今回の増税の際に最も大きな影響を与えるのは軽減税率の導入ですよね。税理士会としては軽減税率・複数税率導入については反対の姿勢を貫いていますが、将来さらに消費税率を高くすることは他国の状況を見ても避けられないと容易に予想できますので、その時のことを考えてみれば今回食料品などに軽減税率や非課税を導入することは仕方ないんじゃないかと個人的には思いますね。

で、いま色んな所で議論になっているのは食料品に対する軽減税率の実務についてですよね。コンビニ業界などは店内に飲食スペースが有ってもすべての飲食関係品を軽減税率で販売する、と宣言しています。顧客にはいちいち店内で飲食するかどうかの確認をしないことにしているのだとか。

コンビニ業界としては一枚岩になってこの姿勢を貫くことで自分たちの主張を国税に認めさせようとしているように思えますけれども、個人的にはそれはどう考えてもおかしな運用だと思いますね。いまの改正内容に従えば店内で飲食する場合には通常の税率で販売しなければならないことになっているわけですから、飲食スペースが店内に有るのなら顧客に店内での飲食の意思を確認して税率を選択して処理しなければならないし、そうしないのなら立派な消費税法違反になると思いますね。

これは例えてみれば大阪のある特殊な地域で売春が実質的に見逃されているのと同じような法の運用のように思えるんです。法律では売春が禁止されているのに、料亭と名乗る売春宿にやってきた表向きには食事客と女性店員が初見で恋に落ちてその場で恋愛行為を行うのはただの自由恋愛だから売春ではない、という変な屁理屈がまかり通っています。でもお客は料理の対価ではなく、明らかに女性といかがわしいことをした対価としてお店にお金払っているのにね(笑)。矛盾点、ツッコミどころは満載です。

こんな変な法解釈、どう考えてもおかしいですよね。だってその「料亭」に行く客は100%、いえ1000%食事に行くわけじゃありません。その目的は買春のために行っているのは明らかなんです。そんなのは警察官がそのお店に身分を隠して内偵すればすぐに分かるはずなのに決して摘発しようとはせず、店で行われている売春行為は見逃されたままで事実上放置されてます。なんか裏のつながりや力関係が見え隠れしますね(笑)。

コンビニでの飲食意思を確認しないで軽減税率で食料品等を販売するのもこれと一緒だと思うんです。店の中に飲食スペースが有って、そこで客が食べることが容易に予想される中で飲食の意思を確認しないで店が勝手に軽減税率を適用して販売するのは税法をはあまりに都合良く解釈しすぎで、先程の売春宿料亭とやっていることは変わらないくらい都合よい法解釈だと思うのです。

そんな事を言い始めたらハンバーガーショップでも、普通の食堂でも同じ主張ができることになります。食事は店舗のカウンターで客に渡し、それを店の外に持っていって食べるのか、店の中で食べるのかは確認せず軽減税率で提供すりゃいい、ってことになってしまいます。でもそれはやっぱりおかしいですよね。

・・とかどうとか、本当はそんなしょうもないことを云々議論するより、飲食に関する行為はすべて軽減税率にすればいいと思うんですよね。だって食料品等に対して軽減税率を導入する目的は、生活必需品に高い消費税を課税するのは酷だから、というのがそもそもの理由ですもんね。生活困窮者にまで重税を課すのは忍びない、というのがその意図ですよね。

であるならば、食料品をお店で買って持ち帰って食べることと、飲食店で食事をすることに本質的な違いなんかないんですよね。お店で食事を行うことは贅沢だとでも思われているのか、レストランで食事すると通常の税率が課税されますが、それがそもそも軽減税率の趣旨に照らしてもおかしいんですよね。

ヨーロッパの軽減税率の制度を参考にしているのはわかりますが、普通に考えて生活していく上に不可欠な食事を家で食べるか店で食べるかという違いによって消費税率が変わるなんて逆に不合理ですよねぇ?やってることは本質的に一緒なのですから、店で食事しても軽減税率になるようにすりゃいいだけのことだと思いますね。 別にヨーロッパでやっているから日本も真似しなきゃいけない、ってことはないと思うんですよね。日本でより良い消費税制度を作り上げればよいだけだと思うんです。

ただそれをしてしまうと、生活に必ずしも必要不可欠ではないアルコールを中心に提供する店舗、特にスナックなどの風俗店舗に対してまで軽減税率が適用されることが国としては認められない、ということになっちゃうんでしょうね。その点については私も趣旨を理解しますので、居酒屋やスナック、クラブなどに軽減税率を適用するのはおかしいと思います。

ならばこうすればいいと思うんですよね。飲食店については基本的に通常の税率を適用するのですが、食事を中心に提供する店舗については納税者自らが届け出を行うことで軽減税率を適用できるようにすればいいのではないでしょうか。もちろん店内で提供されるアルコールについては通常税率は適用しますが、少なくとも食事に関する税率は届け出を行うことで軽減税率適用を可能にするわけです。

そうすると当然スナックのようなお店も調子に乗って軽減税率適用の届出書を提出しようとすると思いますが、それは「その届出を提出できる飲食店は、売上に占めるアルコール飲料提供の売上高が○○%未満の店舗に限られる」と事前にふるいにかけておけばいいと思うし、もし適用不可の飲食店が軽減税率適用を届出て適用するのであれば税務署が実態に基づいて取り消せばいいだけのことだと思うのです。だって消費税の簡易課税の区分の適用についても基本的には納税者が自分で選択するわけで、その選択した区分が違うというのなら税務署が指摘して修正しますもんね。それと一緒だと思います。

そもそもの問題点は食事であるにもかかわらず通常の税率を適用することにあるわけであって、食事を取る場所が店であるか自宅であるか、友人宅であるか、公園であるか、そんなことは本質的には区別する必要ないと思いますからね。そもそもの法の趣旨が生活必需品である食事には軽減税率を適用し、そうでないアルコール飲料には通常税率を適用する、というのであれば飲食業を営んでいる納税者自らの判断に従って軽減税率適用届を提出させて、食事提供については軽減税率を適用させてあげればいいだけだと思うのです。

それで大きな問題は解決すると思うのですが、どうなんでしょうね?そうすれば当然にコンビニで各顧客に店内での飲食の意思を確認する必要などありませんし、普通の食堂やレストランも軽減税率で食事を提供することができます。そのほうがお店の経営的にも、消費税が現在と変わらない状況で食事を提供できるわけですから消費税増税による影響をほとんど受けなくて良いと思うんです。また世間の景気対策としても少なからず良い影響がありますよねぇ?

まあ賢い方々が色々と検討した結果消費税の運用は検討されているはずですので、そんなことは当然に検討されてるとは思うのですが、個人的にはもっとシンプルに通常飲食については食べる場所にかかわらず軽減税率でいいと思うんですよね。

こんなのじゃダメですかね?? ただまあお菓子やケーキなどに軽減税率が適用されることには個人的に疑問を感じますけどね。どう考えても、あれは生活必需品じゃないでしょ、お菓子やケーキを食べなくても人は生きていけますよ(笑)。アルコールは通常税率でお菓子類は軽減税率、っていうのは軽減税率の趣旨から考えれば正直解せませんね。

まあそのあたりは仕入税額控除が軽減税率になるのかどうか、とかそういうもっと入り組んだところの話があって、このような線引きになったのでしょうかね。大人の事情がいろいろと絡んでいそうです(笑)。

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