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所得拡大促進税制の要件見直し

2018 - 05/21 [Mon] - 14:31

平成30年度税制改正で所得拡大促進税制の要件見直されましたね。今回の改正はより利用しやすい内容になっているのではないかと思っています。

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もうとにかく今までの所得拡大促進税制は税理士泣かせでしたからね。もうとにかく、決算がようやく終わってさあ申告書を作りましょう、という段階になって前期と比べて社員さんの給与が増えていることに気が付いたら、適用できるできないにかかわらずとりあえず全従業員の給与を一人ずつ確認して集計していかないといけませんものね。もちろんエクセルを使って集計するんですが、これが結構手間がかかること、かかること。

税理士さんの中には「大変だから追加料金もらうよ。もらえなかったらお客さんが損しようがどうしようが知らん」とおっしゃる方もおられますし、「そんなの会社側に集計させればいい」とおっしゃる方もおられるでしょう。確かにそうですよね、そういうのよくわかります。

でも前者だとすれば、まあ私がお人好しなだけかもしれませんが、やっぱり税理士とすれば税金が安くなるのが分かっているのに「金もらわなやらへんで」というのもどうなのかと思ってしまいます。だって特例を使うか使わないかを判断して税金を得させてあげるのが税理士というスペシャリストなんですから、基本的には「税金安くしてほしかったら報酬もっとちょうだい」というのは後出しじゃんけんみたいでいやなんですよね。それも含めての報酬を最初からもらうようにするべきだと思うわけです。

ま、もちろんお医者さんでもなんでも「より良いサービスを受けたかったら追加料金ちょうだいね。もらえないのならここまでしかできませんからね」というやり方は確かにアリですから、税理士だって特例の適用については追加料金をもらったうえで適用するかどうかを判断するというのもアリだという考えはわかります。

それから後者についていえば、確かに会社が一番給与の内容についてわかっているわけですから会社に集計してもらえば早いでしょうし、税理士も圧倒的に楽です。それはわかりますが、しかしその会社の集計内容に従って申告を行った結果、もし会社の集計が間違っていたらと思うとやっぱり嫌ですね。だって税理士事務所で集計するのだって結構気を使いながらでめんどくさいのに、それを言ってみれば税務の素人である会社に丸投げしてきちんと集計できるんだろうか?って思っちゃいますからね。

もちろんそんな場合でも「いやぁ、そりゃあ会社の集計が間違ってたんだから、こっちが間違えたって仕方ないやろ」と責任逃れする方法はあると思います。でもいくら会社が計算してくれた結果だからといって、それをそのまま内容確認もしないで申告書に書き写しちゃう税理士っていうのもなんだかな、って気はしますね・・。ましてやそれでお客さんが損したりした場合にはなんか後味悪いですしね。

まあ現実的にどこまで細かく税務署がこの申告の内容をチェックしているのかはわかりません。まあけど一応税理士も税務のプロなんですから、後で見て恥ずかしいような書類を提出するのはやっぱりやりたくないなぁ、と思いますね。そしてやっぱり追加料金をもらえるかどうかにかかわらず、お客さんの税金が安くなるのが分かっているのならトクをさせてあげたいな、と思いますね。

で、平成30年度の改正内容ですが、大雑把に言って1)雇用者給与等支給額が基準雇用者給与等支給額を一定以上上回る、という条件が廃止され、2)継続雇用者の要件が見直され、単純に前期と当期の期首から期末まで在職していた人に限られる、 といった内容に見直されたようです。

1)については、とりわけ計算の手続きが簡単になるどうこうということはないのですが、これは申告書を書いていて「これって、結局もし基準期間の給与額を上回ることがなければ、いくら前期から給与が増えようが全く適用の余地なし、ってことだよな?だったら基準期間の直後に業績悪くて給料を落としたような会社はその後給料を頑張って増やしてもまったく特例を受けられないってことよね?なんかかわいそう」と感じていたことだったので、この要件がなくなることはなんか頑張っている会社にとってはありがたいな、と思いますね。

それと我々にとって影響が大きいのは2)ですよね。もうこれは本当に税理士泣かせ。だっていままでなら社員一人一人の入社時期、退職時期、そして勤務月数などを事細かに調べて計算していく必要がありましたからね。これ、従業員の出入りが少ない会社なら大したことないんですけど、毎年必ず10人くらいの出入りがあって、しかも社員が数十人以上いるような会社だったらもう大変。結構な事務作業と神経を使うことになるんですよ。

それが今後は「前期と当期の全期間いた社員だけ集計すればいい」ということになるわけですから、これはかなり楽です。少なくとも中途入退社の人たちの月数を数えなくて済むだけでも相当楽です。確かに中途入社・退職者を計算に含めてあげるほうが所得拡大促進税制という趣旨からすればよいのかもしれませんが、それよりも計算が大変で仕方ありません。だから冒頭に書いたように追加料金をもらわないと端からやろうともしない税理士が出てきたりするわけですからね。

前期と当期の全期間在職していなければカウントされなくなったわけですから、社員を増やして給与を増やしていく会社より、従来から続けて働いてくれている社員たちの給与を上げてくれる会社のほうがこの特例の適用が受けやすいことになるような気もしますが、そんなことより我々が楽になることのほうがありがたいです(笑)。

まあこうやってより多くの法人・個人事業者さんたちに利用しやすい特例になってくれるのなら税理士としてもうれしい限りですね。

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