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シャープは鴻海に騙されたのか?

2016 - 06/29 [Wed] - 18:24

鴻海が経営権を握ってからと言うもの、買収前には「シャープの若手社員はできるだけ雇用を維持する」と言っていたにもかかわらず7千人のリストラを発表するなど、リストラの速度を上げていっているように見えます。

こういった買収後の鴻海のリストラを見て、「シャープは鴻海に騙されている。結局鴻海はシャープの技術が欲しかっただけで、人は要らなかっただけだったのではないか」と鴻海を批判する意見を目にすることも少なくありません。でも、本当にそうでしょうか?

ここからはあくまで私の個人的な意見であることをお断りした上で書きますけれども、鴻海にシャープが騙されたのかどうかは私にはわかりませんね。むしろシャープの元経営者たちに鴻海が騙された、つまり不当に高い買い物をしてしまったのではないか、と思う気持ちの方が強いですね。

そもそも巨額の資金をつぎ込んでシャープという会社を買い取ったわけですから、鴻海だってお遊びやボランティアでシャープの経営を行うわけじゃありません。当然ながら投資した金額以上のリターンを得られることを目的としてシャープを買収し、そしてシャープの経営を立て直そうとしているに決まっています。

「シャープの技術だけ欲しくて人は要らなかった」というご意見に関しても、そもそもの話をすれば、どこの会社でもそうですが「技術」というものは「人」がいてこそのものです。そのようなご意見をおっしゃる方たちは「シャープという会社を買い取れば、シャープの技術が無条件に手に入れられる」と思っておられるように感じますが、会社の技術って、誰が引き継いでも同じ生産技術や特許技術に基づいた利益が得られようなものではありませんからね。

そういった生産技術を期待したとおりに実現させるためには、必ずその生産技術を維持管理・指導するための技術者が必要です。たとえロボットが生産しているとしても、そのロボットを適切に稼働させるためのノウハウが必要です。そして特許権についても、その特許権に基づいた商品を開発し、それを消費者の実際の使用にも耐えられる品質に仕上げ、それを大量に生産させる技術が伴って初めてお金になる話です。その過程では必ず優秀な人の存在が必要です。

ですから、ただ単にシャープの経営権をカネで買い取り、人員を削減させて技術だけ鴻海が手に入れることなんて、ほぼ不可能なんです。そんなにメーカーの技術を簡単に維持していけると思うのはあまりに甘すぎる見込みだと思いますし、そんな甘い考えをメーカーである鴻海が持っているはずがありません。

むしろ鴻海としては「シャープ」というブランドを手に入れることが最大の目標でしょうから、鴻海から見てカネになる「シャープ」というブランド価値を維持させなければ買収した意味がありません。ブランド価値を維持するためには高い価格で売れる商品を製造販売し続けなければならないわけですから、「技術だけ買い取って人は切る」なんてことは端からするわけないんです。

ただ、じゃあなぜ追加で7千人もリストラをする必要があるのか?といえば、それは本質的には鴻海の意図するところではなかったのではないかと思うんですよね。私が思うに、結局のところ鴻海が買収しようがどうしようが、そもそもシャープという会社は7千人の人員削減をしなければ立ち行かない経営状態だった、と言うことなのではないかと思うのです。

つまり、本来であればもっと早い段階でシャープの旧経営陣たちが手を打って、リストラを強力に推し進めておかなければならなかったにもかかわらず、自分たちの経営能力を批判されることを恐れて先送りしてきただけではないかと思うのです。そして自分たちがリストラを行って社員や世間から非難される、という選択は行わず、ひどい経営内容のままシャープを鴻海に売却して自分たちは沈む泥船から逃げ、もらえる報酬だけもらったのではないかとも感じるんですよね。

その想像以上にひどいシャープを買い取ってしまった鴻海が、本来はシャープの旧経営者たちが行うべきだったリストラを代わりに進めているだけではないかと思うのです。だとしたらとばっちりを食らっているのはシャープ側ではなく鴻海なんじゃないか?という気もしてくるわけです。

そう考えてみると、交渉の最終段階で鴻海側が買収金額を引き下げてきた理由もわかるような気がするんですよね。当初買収額を提示した後で会社の経営状態を精査していくと「とてもじゃないけどこんなひどい会社にこんな金をつぎ込むわけにはいかない」と思ったからこそ、買収額の引き下げを提示してきた可能性だって否定できませんからね。

だとすれば、「誰が一番のワルか??」と考えてみれば、「なにも買収前に経営改善策を積極的に行ってこなかった旧シャープ経営陣たち」ということにもなりかねないんですよね。7千人ものリストラを行おうとしている鴻海はむしろ旧シャープ経営陣たちに騙された被害者、と言うことだってできるわけです。

そもそもつぶれてなくなってしまいそうな会社に巨額の資金をつぎ込んで買収しようとしてくれたわけですから、シャープの社員たちから見れば鴻海は本来救世主であり、感謝すべき存在です。だって鴻海が手を差し伸べてくれなかったら、シャープはすでに倒産していたかもしれませんからね。だからシャープの社員が鴻海の悪口を言うなんてもってのほかだと思うし、もし会社と自分たちが置かれている現状について文句が言いたいのであれば、それはシャープの歴代旧経営者たちに言うべきです。

・・・と、私は個人的に今回の7千人もの追加リストラに至るシャープの経営について思っているのです。本当に鴻海がシャープを悪くしていっている張本人なのか?7千人の追加リストラをするのは鴻海が経営を行うことになったことによる悲劇なのか?鴻海に最終段階で買収額を値切られたシャープの社員と旧経営者たちは鴻海に弄ばれた被害者なのか?・・・ 

そのあたりをいろいろと思いを巡らせてみれば、「いや、鴻海だけが悪者にされるのは違うんじゃないか?本当は鴻海以外に悪いやつはいるんじゃないか?」とふと思ったりしまったわけです。

皆さんはどうお感じになりますか??鴻海によるシャープの買収劇について。私は実は鴻海の経営によってシャープはある程度息を吹き返すんじゃないかと思っているんです。もちろん大規模なリストラをせざるを得ないので企業規模・事業規模は縮小せざるを得ないと思いますが、大胆で積極的な経営改善策の導入は近いうちに効果を現すんじゃないかと思っているのです。

日産だって瀕死の状態だったところをフランスのルノーに助けを求め、そしてルノーから派遣されたゴーン社長によって大規模なリストラと事業の見直しを進めることによって現在まで持ち直してきています。シャープだって一緒だと思うのです。もし仮に皆さんが思っておられるように、鴻海がシャープというブランドと特許だけを奪い去って会社をつぶしてしまったとしても、私はそれはそれだと思っています。だってそもそもつぶれてもしかたないような業績の会社だったわけですからね。

でももし本当に鴻海の手によってシャープの経営が立て直されるようなことがあれば、それはルノーによって生き返った日産と同じじゃないかと思うんです。ただ違う点は、買収した会社がフランスの企業だったか、台湾の企業だったか、というだけのことだと思うんです。

まあ、いましばらく鴻海がどのようにシャープを立て直していくのか見定めてみていってもいいんじゃないかと思いますねぇ。

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