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消費税の増税はあるのか、ないのか?!

2016 - 05/20 [Fri] - 16:50

施行まで1年を切ったこともあって政治の世界でも消費税を当初の予定通り平成29年4月から税率10%に増税するのかどうか、というところが争点になっています。またこの点が絡んで衆議院を解散して統一選になるのではないかとも言われています。

しかし一方では行政のほうは着々と消費税増税のための準備を進めていっています。国税庁も軽減税率に関するQ&Aのパンフレットを公表して消費税増税と軽減税率に関する周知徹底を行っていますし、税理士会でも会員に向けて消費税増税の資料を送付してきています。

考えてみればそりゃそうです、だって役所としては国会で決めた税法に基づいて粛々と処理を行うことが求められるわけですから、今回のような大きな税制改正がある場合には十分な期間を取って広く広報活動を行うのは当然のことです。

しかし冒頭に書きましたように、一方では政治の世界では消費税増税を予定通り行うかどうかで綱引きを行っている状態です。正直言えば国税の現場にいる方たちからすれば「いい加減にしてくれよ」と言いたいところだろうと思いますね(笑)。だって現場では来年の改正に合わせていろんなパンフレットを作り、研修を行い、一生懸命準備を行っているわけですからね。それがもし増税延期になってしまったとしたら、税務の現場にいる方からすれば「今までやってきたことはなんだったの?」という話になっちゃいますからね。

既にかなりの費用を投じて消費税増税のための準備を行っているワケですから、これが延期になったとしたらそのムダにすることになる金額だってバカにならないはずです。それもそれで税金の無駄遣いですからねぇ。でも今の時点では平成29年4月に消費税は増税されることになっているわけですから、役所としてはそれに向けて動いていかざるを得ないわけです。

マイナンバーだってあれだけ大騒ぎして導入した割には「あの騒動はなんだったんだ?」と言いたくなるほど日常生活や私たちの業務には影響がありません。システム屋の売り言葉に乗せられて危機感を感じた一般企業などでは、マイナンバー管理のための高いシステムを契約したところもあるように聞きますが、いざ蓋を開けてみれば「こんなシステムで管理する必要なんかなかったじゃないか!なんだ無駄金使っただけじゃないか~」と嘆いている事業者さんも少なくないはずです。

源泉徴収票に記載するマイナンバーにしても、本人交付用には番号を記載しない、なんてことに途中で変更になって税務署をはじめとする現場があたふた対応していましたし、年間支給額が30万円以下で年末に在職していなければ給与支払報告書は市区町村に提出する必要なし、とか、マイナンバーをなんのために使おうとしているのかよくわからない制度設計になってきているところも見え隠れしています。

マイナンバーという制度ができれば、当然それに従って役所も動くし、私たち民間も動いて対応していくわけですが、「どう活用するか」という点がきっちりと詰められないまま導入されてしまうと、結局現場が混乱するだけなんですよね。そしてその混乱を軽減させるために「あれはやめておこう」「これもなしにしよう」「これはこんな程度でイイんじゃないか」という感じにとてもあいまいで抜け穴だらけの制度になって行ってしまうのです。

消費税増税についても一緒です。役所は法律に従って来年の増税に向けて粛々と対応していっていますが、しかし民間の現場ではまず「消費税が本当に増税されるのかどうか」の部分から疑心暗鬼になっていて来年の増税に対してほとんど対応ができていないのではないでしょうか。

増税後の実務についても正直ガッカリしています。今の状況では基本的に従来と同じ記帳方式に基づく消費税申告が行われることになっているようですが、現場にいる人間からみれば、複数税率を記帳対応するのなんて猛烈に大変な事務作業ですよ。お客さんが食料品や飲み物を購入していたとしてもそれが軽減税率の適用対象商品かどうかなんか記帳内容を見ているだけではわかりっこありませんし、いちいちレシートと付き合わせてチェックするなんて、そんなこと時間がかかってしかたないのでやってられません。

軽減税率が適用されるのであれば、ハッキリ言ってインボイス制度にしないと現場は対応不可能ですよ。いえ、対応はもちろん可能ですが、チェックと処理に時間がかかりすぎて、事実上対応不可能なんです。従来の記帳制度と複数税率制度を両立させようなんて考えるからこんなメチャクチャなことになってしまうのであって、本来であれば複数税率が導入されるタイミングで消費税申告はインボイス制に移行する制度にするべきだったのです。

しかし、そもそも増税が導入されるかどうかが疑わしい今の時点においてはインボイス制の議論など行われるわけもなく、結局時間がないのでとりあえず29年4月からは記帳制度に基づく軽減税率制度導入となりそうなわけです。しかし、これがマイナンバー制度と同じく、実際の現場でどうなるのかということをあまり考えずにやっつけ仕事でとりあえずみんなから文句が出そうにない制度としてまとめただけなのでこんなグチャグチャなことになっちゃうわけです。でも現場で入力処理を行ったり、お客さんの入力内容をチェックする立場からすれば、こんな記帳制度に基づく複数税率のチェックなんて、事実上できっこありません。

もうね、正直困ったもんですよ、導入まであと一年残っていないという時点になっていまだに導入するだのしないだのという議論を国会で行っているなんて。税務行政にかかわっている方たちからみれば「ホントおまえらいい加減にしてくれよ」といいたい話でしょうし、私たち税理士だってこんなやっつけ仕事で適当にまとめられた複数税率制度なんてきちんと処理ができるかどうか自信が無い部分もありますよねぇ。

もうとにかく、まだ消費税延期が国会の議論の的になっていることや、記帳制度に基づいて複数税率の処理をしなきゃいけないことにとってもガッカリしていますねぇ。もちろん単純に庶民の立場からみれば消費税増税を延期してくれることは決して悪い話ではないのですが。

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