税理士もりりのひとりごと

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決算を最終決定するのは税理士じゃない!

2016 - 03/11 [Fri] - 14:08

ちょっと前にもブログに書いた内容なんですけれども、仕事をしていて最近ものすごく疑問に感じるんですよね。なんか税理士自身や税務署は、税理士事務所が会計処理を顧客から請け負っている場合には「税理士の責任において税務上適正な申告書を作成するのが当然」と思っているようなフシがあるのですが、これってそもそも論で考えるとおかしな話ですよね?

だってちょっと考えてみればわかりますけど、例え会計・決算処理を税理士が顧客から請け負っているといっても、決算の内容を最終決定するのは税理士じゃありませんし、そもそも税理士には第三者である依頼者の決算書を作る権限などありません。あくまで決算の内容を最終決定し承認するのは法人の取締役会や株主総会であり、個人であれば個人事業主さん本人です。

税理士は税務上適正な決算書を作成してお客さんに提示しようとしますけれども、その内容に対して最終的にオッケーの判断をし、申告書もその決算書の内容に基づいて作成・提出するかどうかを判断するのは、あくまで法人の取締役であり、個人事業主さんですよね?それ以外には何人たりとも決算の内容を決定することなどできません。

だから税理士が後々の税務調査のことなどを考えて税務上穏便で適切な決算書を作ったとしても、それが顧客から承認を得られないのであれば、例え結果的に決算の内容が税務上不適切なものになったとしても税理士にはその経営者の判断についてあれこれ口出しをしたり、あるいは「そんな決算内容じゃ税務署で引っかかるから認められない!オレが作った決算書の通りでいけ!」と顧客に命令するなんて絶対におかしな話になっちゃいますよね?

なんかそのあたりがずっとあいまいなままだったんですよね、私の中で。以前にも「なぜ税理士が決算書の内容の責任を負わなければならないのか?」と疑問を呈したことがありましたが、そうなんですよ、どう考えたって税理士には決算書の内容について責任を負うことなんてできるはずないんです。もとより、そんな権限は税理士にあるはずないんです。

決算の内容に関して責任を持っているのは、あくまで経営者ご自身ですよね?それ以外の誰も決算内容に関する責任なんて負えるはずがありませんし、会計処理を請け負っているからといっても税理士が責任を負えるはずなどありません。

そこがポイントだと思うんですよね。だから例えば税理士からみて脱税バリバリの決算内容になってしまったとしても、その決算書の税務上の不適切さに対する責任は税理士に負えるはずないんですよね。別のそもそも論の話をすれば、もし税理士が自分の思うとおりの決算書を作ってもいいのであれば、そりゃ可能な限り税務上適正な決算書を作るでしょ、普通(笑)。顧客から預かった資料を税理士の税務知識に基づいて処理した決算内容に対して顧客もなんの文句も言わないで「うん」と言ってくださるのであれば、どれだけ楽なことか(笑)。でも、今どきは世の中そんな客ばかりと違いますよ。

こっちが処理をした決算内容に対して、「それじゃ、税金が高すぎる」とか「その内容に納得できない」とクレームをつけてくるのは依頼者である会社や個人事業の経営者さんじゃないですかぁ?で、そこで多くの場合税理士と依頼者との間で意見の対立が起きるわけですけれども、私の考えによれば、先ほど書きましたように決算書の内容を最終決定するのはあくまで依頼者である経営者さんご自身なんですから、彼らの希望に応じて決算の内容が変わってしまったとしても、それは仕方のないことだと思いますし、「それじゃ税務上不適切な内容になる」と税理士が内容変更に異議を申し立てるのは筋違いだと思うんですよね。

そこでお客とケンカをする意味がないと思うんです、だって税理士にはそんな権限はないから。そもそも税金を払うのは税理士じゃなくてお客さんなんですから、お客が「うん」と言わない限り、税理士が勝手に決算を確定させて申告書を提出するわけにも行かないですしね。そんな勝手なことを税理士がしたら、そっちの方が場合によっては問題になりますよ。

もちろん私たちだって税理士ですから「そんな税法を無視したようなことしたら税務署で問題あるかも知れませんからお勧めしません」とは経営者さんにお伝えしますけれども、それでも「これでいく!」と経営者に言われれば税理士にはそれを拒絶する権限などまったく無いと思うんですよね。でも、こういうやり取りが日々仕事をしていてものすごいストレスなんですよね、税法を守ろうという意識がない依頼者、というか、税理士の指摘に屁理屈ばかりこねくり回すような依頼者はですね。

法的には税理士に全く決算の決定権や責任がないにもかかわらず、「税理士が顧客の依頼に基づいて作成した決算書については、税理士がその内容について作成責任を負うべき」とされて、場合によっては懲戒処分をうけるなんておかしいと思うんですよね。いえ、もちろん税理士が積極的に脱税法を顧客に対して指南して、主導的に不適切な決算書を作成するようにしていたのであれば話は別ですよ。

そうではなくて、税理士はあくまで税務上適切な決算書を作ろうという姿勢で会計処理を行っていたけれども、顧客からの要望に応じて結果的に内容が税務上不適切なものになってしまった場合などにおいては、税理士には何ら責任を問うべきではないと思うんですよね。だって冒頭にも書きましたように、税理士には決算書の内容を最終決定・承認する法的な権限などないわけですからね。

「税務上問題があるかどうか知らないけど、とにかくこの決算内容でいく!税理士先生、これで決算書作って!」と依頼してきた会社の取締役会や個人事業主本人がその内容責任を負うべきであって、それ以外の誰も負うことなどできないはずなんですよね。

・・そう思っているんですが、間違っていますかねぇ。ホントにここのところ会計処理をお客さんから請け負って決算を行っていると、このあたりのことがものすごいストレスになってくるんですよね。そりゃ私たちとすれば税務上適切な会計処理を行った決算書を作りたいと思いますけれども、顧客から無茶なことを言われた場合にこちらが「それは税務上アウトですよ」と言って諦めてくれるのならまだしも、「なんでよ、ええんちゃうの?先生、これでいっといてよ。頼むよ」と言われてしまうことも決して少なくないわけですからね。

だから税務署や税理士自身の認識としても、例え税理士が一から十まで会計と決算処理を行っていたとしても、その作成責任や内容に対する責任を税理士に負わせるべきではないと思うんですよね、絶対に。あくまで責任を負うのは会社の取締役であり個人事業主さんであるべきです。

いや、そう考えると、会計処理を請け負うこともそれほど苦痛では無いんですよね。もちろん私たちが決算のタタキ台は作りますけど、最終的にどういう風な数字になるように判断するかはあくまで依頼主の責任になるわけですから、私たちは税理士として適切な税務アドバイスを行っているのであれば十分にその専門家責任は果たしているわけであって、そのアドバイスに顧客が従うかどうかまでは知ったことじゃありません。税務調査の際にも「決算内容の責任はうちにありませんし内容説明もできませんので、納税者に訊いてください」って逃げてイイと思いますね。

もちろん仮に決算書の内容が税務上不適切なものであったとしても、申告時に税理士が税務調整をするしないは任意ですよね。だって私たち税理士は関与先が最終決定した決算書を税務上適切な内容である、とみなして申告書を作るのが当たり前ですし、もし不適切な部分を知っているからといって税務調整を行って申告書を作るのであれば、そもそも会社が決算の内容を調整する必要などありませんものね?

だから税理士自身も「税務署に提出する最終的な決算書を作るのは税理士!」と変に思い込まない方が良いと思いますね。そんな権限は税理士には一切ないし、顧客だって税理士の命令に従って決算書を作成する義務なんてないわけですからね。そしてそれによって税務的な否認点があったとしても、税務署がそこに関する責任を税理士に負わせるべきではないと思いますね。

法的に考えてみれば、こういうことになりますよねぇ?というか、こういう責任の所在関係にならないとおかしいですよねぇ・・?そうであるなら、決算書を作成する際のプレッシャーなどがものすごく軽減されるし、税理士の立ち位置というものがずいぶん変わってくると思うんですよね。

今までみたいな「税理士が会計処理から決算・申告まで丸投げでやってるんだから、決算内容は絶対に税務上適切なものでなくてはならず、もしそうでなければ全責任は税理士にある」みたいな変な考え方がなくなれば、税理士はは弁護士のように「あくまで代理人」としての振る舞いに徹することができるので、税務調査時における税務署や顧客に対する接し方や振る舞いが大きく変わることになるのではないでしょうか。

なんか書面添付制度が導入された頃から「税理士が決算書に関する税務上の適正さを担保する」という役割を求められてきたように思うのですが、よくよく考えてみればそもそもそうすること自体が法的に見てもおかしいんじゃないかと思うんですよね。「なんで税理士は何の権限もないのに、まるで税務署のイヌのように依頼者の決算書が税務上適正であるかどうかを事細かくチェックして税務署に報告しなきゃいけないんだ?」って思っちゃうわけです。

それは税理士として意識が低い話でしょうか?私自身は必ずしもそうは思いませんね。だって、顧客の決算書が税務上正しいかどうかを事細かくチェックする、ってことは「顧客自身に決算の決定権を与えない」ってことを意味していますよね?つまり「顧客はバカで、正しい決算処理などできっこないんだから、税理士先生様がその内容をチェックして、場合によっては内容を修正してやらないとまともな決算書なんて作れっこない」っていう意識があるからこんな制度ができるわけでしょう?

ということは、この制度自身は顧客を全く一人前の納税者、事業経営者として認めようとしない制度だってことを意味しているわけですよね?それはあまりに納税者をバカにしていませんかね?というか、先ほども書きましたように、決算の内容を決定する権限というのは取締役や個人事業主にしかないわけですから、その意志を最大限尊重してあげることの方が依頼者を大人扱いすることにならないでしょうか?

そうやって納税者が意志決定した結果の決算の内容が税務上正しいかどうかを判断するのは、そりゃ税務署の仕事であって、私たち税理士の仕事じゃないです。ええ、容疑者が有罪かどうかを判断するのは裁判所であって、決してその容疑者を弁護している弁護士ではないのと一緒です。弁護士があくまで依頼者の主張を信じて、その立場を最大限尊重するのと同じように、税理士だって依頼者である経営者さんたちがご自分達の意志で決定した決算書の内容については税務上正しく処理されたものだと信じてあげることが大切だと思うんですよね。

もちろん顧客が全く税法を無視した決算を行おうとしている時には税理士が「それは良くないよ」と助言する必要はあると思います。しかし、それでもその助言に従うか従わないかを判断するのもその依頼者である経営者ご自身です。もし経営者の意志を最大限尊重するのであれば、例え内容がどうあれ税理士は経営者自身が選択した決算における判断を最大限尊重してあげるべきではないかとも思うんですよね。

その内容が税務上容認できない、というのであれば、それを正すのは税務署の仕事であって、税理士の仕事じゃないと思うんですよね。そして税務上不適切な処理を行っていたとしても、その責めは税理士が負うのではなく、決算の意志決定を行った顧客自身があくまで負うべきだと思いますね。そうでないと法的な責任の所在がおかしくなってしまいます。

・・まあそういう問題点があるからこそ会計参与、なんて制度ができて、税理士自身が役員として会社の決算決定の際に目を光らせるような仕組みを作ったのでしょうが、税理士が会計参与に就任していない限り、税理士はあくまで外部の人間であって決算の意志決定に責任をもって参加できる立場の人間ではありません。で、あるならば、税理士は顧客である法人や個人事業主が最終決定した決算の内容を最大限尊重してあげるべきであって、ゆめゆめ書面添付などによって「税務上の適正性」を事細かくチェックして税務署に提出する、なんていうような顧客を裏切って売るような行為をするべきではないと思いますねぇ。

別に私は納税者の脱税や所得隠しを推進しようと思っているわけでもありませんし、税務署と喧嘩しようなんて思っているわけでもありません。ただ、税理士法に書かれているように「中立な立場」に立って顧客の税務代理人を行うのであれば、依頼者である納税者の意志決定の結果である決算書の内容を税理士が最大限尊重してあげることも大切なのではないかな、と感じるんですよね。

税務代理人が責任を負うべき内容は、あくまで税務申告書が正しく作成されているかという点であって、決算書の内容が税務上正しいかどうかで有るべきではないと思いますね。そこの責任が問われるのは決算内容の決定を行った法人の取締役や個人事業主であるべきです。そういう責任の重さをしっかりと経営者たちに伝え、そしてできる限り税務上適正な決算書を作るように経営者に啓蒙していくのが税理士の役目であって、決して決算内容の税務上の適正性に関する責任を負うことが税理士の職務であるべきとは思いませんね。

と、個人的には思うんですが、あ、トンチンカンなことを書いていましたら、いつものことですがなにとぞご容赦のほどを(笑)。

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