税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





  税理士もりりのひとりごとのナビゲーター   トップページ > スポンサー広告> 税務・会計 > マイナンバー、やるのなら徹底的にやってくれ!  

スポンサーサイト

-- - --/-- [--] - --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マイナンバー、やるのなら徹底的にやってくれ!

2016 - 02/18 [Thu] - 10:11

この季節税理士が頭を悩ませるのは株や配当などの申告についてですよね。特定口座という制度ができてからというもの、株の譲渡所得や配当所得に関しては申告を行う損得の判断が複雑怪奇になってしまい、一瞬で判断がつかないようなことになってしまいました。

それもこれも原因は「特定口座の源泉徴収ありで徴収された住民税額は、納税者本人の住民税額として市区町村に捕捉されないから」なんですよね。だから極端な話、株の譲渡所得が何千万もあって、その5%分の住民税額が源泉徴収されていたとしても市区町村ではその納税者個人の住民税額としてカウントしていないわけです。だからもしこの方が国民健康保険の加入者であれば、この譲渡所得以外に全く収入がなければ、実際の年収は数千万円あっても健康保険料は最低額の負担で済むということになってしまうのです。

ところが株譲渡や配当所得を損益通算しようとしたり、あるいは損失の繰り越しを行おうと思って確定申告に特定口座で行った譲渡や配当の取引を記載してしまうと源泉徴収された住民税額が市区町村に捕捉されることになり、国民健康保険加入者であれば健康保険料が高くなる、ということになってしまうわけです。

だから所得税や住民税のことだけを考えれば特定口座の株譲渡や配当を申告したほうが得になるケースがあったとしても、国民健康保険料への影響を考えると申告しないほうが得だ、というケースがいくらでも出てくることになるわけです。また、特定口座での所得は納税者本人の所得額としてカウントされないという側面もありますので、専業主婦でご主人の扶養に入っているような場合にはたとえ何千万円も株式の譲渡所得があったとしても、確定申告を行わない限り素知らぬ顔をしてご主人の扶養に入り続けることが可能なのです。

もうこれがこの時期に私たちの頭を悩ませる大きなストレスになります。それもこれも原因は最初に書きました通り、「特定口座での収入や源泉徴収税額が納税者本人と紐付けされていないから」なんですよね。よく考えてみれば、こんな理不尽で不公平な制度はないわけで、だって年収が何千万あってもすべての株譲渡の取引が特定口座で行われていれば市区町村における住民税として把握もされていないし、税務署においてもその所得は納税者本人の所得として捕捉されていないのですからね。そしてその結果超高額所得者であったとしても、表向きの税務や社会保障上では「所得額0の超貧乏人」として取り扱ってもらえるんですものね。

こんなのだれがどう考えたってめちゃくちゃおかしな制度なんですよ。税理士はもちろんのこと、株譲渡を行っているご本人たちだってその理不尽さは十分認識しているはず。ただ、譲渡を行っているご本人たちは、自分が得をする制度だからあえてその理不尽さを表立って問題にしないだけのことですが、私たち税理士は別にそんなことを隠す義理もありませんし、こんなわけのわからない制度があると毎年この時期に自分にストレスがかかるだけなのでもっとこの制度の理不尽さを是正するように世の中に問いかける必要があると思いますね。

この問題を解決するのなんてめちゃくちゃ簡単なんですよ。マイナンバーなんて便利な制度を作ったわけですから、各個人が証券会社に持っている特定口座にマイナンバーを付けて、その特定口座から行われる譲渡や配当に関する損益額や源泉徴収税額をそのマイナンバーを通じて年に一回税務署や市区町村に報告させるようなシステムにすればよいだけのことなんです。こんなのちょっとプログラムを組めば大した手間にならずにこれらの報告業務は行えるはずです。

それをやろうとしないのは、要するに所得隠しや社会保障のタダ乗りを行おうという意図があるか、そういう意図を持っている人たちの手助けをしようとしているのか、理由はそのいずれかですよ。でもそれっておかしいでしょ、どう考えても。そんな所得隠しや脱税、社会保障受給不正に加担していると批判されるのがイヤだったら、特定口座で株の譲渡を管理している証券会社などの金融機関は率先してそのシステム導入に賛成すべきです。

国税も地方自治体もこんな理不尽極まりない制度が合法的にまかり通っていることなど百も承知なくせに、証券会社の圧力や、「預金から投資へ」という政府の方針を支えるためにこんなわけのわからない「合法的所得隠し策」を放置しておくのなんておかしな話ですよ。なんで年収数千万円の人が平気でご主人の扶養家族に入れて、本来支払うべき国民健康保険料を支払わないでのほほんと暮らしていけるのか、そこはもっと追求しなきゃいけないことなんじゃないでしょうか。

ま、もちろん「いや、そんな健康保険料や税務上の扶養に入ることによる損失額よりも、こうやって株取引を行う人を優遇することによって株取引が盛んになり、株価も上がり、結果的に源泉徴収できる税額が増えてくれれば御の字」という損得計算を国や政府、地方自治体が納得して行っているのであればこの制度は変わらないでしょう。でも、一般市民から見れば明らかに不公平な制度であることも間違いないことなんですよね。

どっちに重きを置くのか、という点はあるのかもしれませんが、しかし今まで株譲渡や配当、利息の源泉徴収税額について捕捉しきれなかった理由は「報告事務があまりに煩雑すぎるから」ということにあるわけでしょう?でも莫大なお金をかけてマイナンバーという制度を作ったのであれば、それを最大限に利用して可能な限り不公平や不正を排除できるような税務・社会保障制度にしていってくださいよ。

それもやるのなら「今後10年以内に」とかそんなわけのわからない話じゃなく、せめて「5年」できれば「3年以内」にそういうシステムを作り上げてくださいよ。本当に私たちこの特定口座というわけのわからない制度のおかげで困ってるんですから。それもこれも理由はお上がしっかりと個人の所得額と納税額を把握しようとしないからなんですからね。

どうかよろしくお願いしますよ。

関連記事

トラックバック

http://moriri12345.blog13.fc2.com/tb.php/2692-ebfe6f92

 | HOME | 






プロフィール

もりり

Author:もりり
当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。