税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





  税理士もりりのひとりごとのナビゲーター   トップページ > パソコン・IT > クラウドのサービスって便利そうなんですけど、ちょっとだけ・・。  

クラウドのサービスって便利そうなんですけど、ちょっとだけ・・。

2015 - 09/13 [Sun] - 01:12

私たちがかかわる税務や会計の世界におきましても、クラウドによる会計処理サービスというものがだいぶポピュラーになってきています。何よりもクラウドの良いところは、実際に作業を行う手元のパソコンにソフトをインストールする必要がなく、ソフトとデータはインターネット上のサーバーにありますので、手元で入力処理を行う機器にはソフトをインストールする必要も、データを保存する必要もなく、そのためネットにつながってさえすればパソコンでも、タブレットでも、スマホでも処理を行うことができることが最大のメリットです。

また手元の機器にデータが保存されていないということは、災害時などの際のデータ消失・破損のリスクが軽減され、顧客も同じクラウドサービスにアクセスして処理を行うことができれば、顧客とのデータ一元化なども行いやすいところも大きなメリットとなります。

そういう面から見れば、クラウドサービスは言うことなしで、これからのコンピューター社会の行く先においてはスタンダードになる可能性が高いわけですが、私個人としてはまだ少し、というかかなりクラウドサービスについては信用しきれていない部分があります。

まず一つ目には、私自身が1年以上クラウド上にデータを保存して、クラウドをファイルサーバーとして利用していた経験から得たところですが、クラウドはネット経由のサービスであるため、ネットの品質に依存するところが非常に大きいのです。私が利用している回線は光回線で、スピードもそれほど遅くないものですが、それでもネットのトラブルはゼロではなく、しばしばネットのスピードは落ちますし、一瞬であっても時々ネット回線がダウンしていることがあります。

インターネットで音楽を聴いたり、動画を見たりする分には、一瞬ネットがダウンしても大した問題ではないのですが、クラウドで会計処理を行っているような場合においては、一瞬ネットがダウンすることは時として重大なデータ損傷を引き起こすことになりかねません。実際、私はネット回線のスピードダウンや一瞬の回線ダウンによって、事務処理に支障をきたしたり、データが損傷してしまったことが何度もありました。

これは正直言って仕事を行う上においては大きなリスクです。災害でデータ損傷などの被害を受けることを避け、誰もがどこからでもアクセスできることを目的にクラウドにデータを保存しているのに、災害が起きる頻度よりも高い頻度で、日常の作業においてデータトラブルが起きてしまうのでは元も子もありません。

もちろんSaaS方式によるクラウドサービスにおいてはそのようなネットのトラブルによるデータ損傷などのリスクはかなり軽減されるのかもしれません。しかしいずれにしてもクラウドサービスは高速なネット回線が安定して存在していることに全依存しているサービスですので、ネットの回線品質が100%保証されていない現在の技術レベルではどうしても不安を払しょくすることができません。

それと個人的にネットにデータを保存することによる損失などのトラブル以上に心配なのは、SaaS形式のクラウドサービスを利用することによって、データが完全にサービス提供者に握られてしまうことの気持ち悪さですね。つまり、処理を行うソフトも、そのソフトを利用して作成したデータの両方ともそのサービスを提供している事業者が運営管理しているサーバーに保管しているので、私たちユーザーや私たちの関与先のあずかり知らないところで私たちが入力処理を行った顧客の会計データなどが運営事業者によって無断で二次利用されたりすることが空恐ろしいのです。

これは一言でいえば、「データを他人に握られている気持ち悪さ」とでも言いましょうか、そういう気持ち悪さをどうしても感じるのです。実例をもとに話をすれば、多くの税理士が利用しているTKCの税務会計システムは、確かTKCのサーバーにネット経由ですべて保存されているはずですが、そうすることによってTKCは日本全国の中小企業の膨大な数の会計データを収集することができるので、ものすごい量の企業情報を保有することができるんですよね。

そしてそうやって膨大な会計税務情報を収取し、それを分析して得られた情報を活用することによって、強大な力を手に入れることができるのです。それがTKCがこの業界で大きな力を持っている大きな理由だと思いますね。TKCはただの税務会計システム開発販売事業者ではなく、日本全国の中小企業の経営情報を集積分析するデータセンターやシンクタンクのような側面を持っているのです。

もちろんTKCのサービスの利用者たちはそれを承知したうえでサービスを利用して情報をTKCに提供し、そしてそうやって日本全国から得られたデータをもとに分析された様々な経営情報や指標などをフィードバックされることを期待しているわけですから、そうやっていること自体はお互いに結構なことですし、TKCのサービスを利用していない私たちがとやかく言うことではありません。

しかし、SaaS経由の会計税務サービス提供事業者の中には、サービス利用者の知らないところでデータを二次利用するのではないかという懸念があるのです。もしかするとクラウドによる税務会計サービスを提供する事業者の中には、TKCのように日本全国の中小企業の経営情報を収集して、権力を手に入れることを目的に事業を行っている会社もあるかもしれませんから、そういう会社に私たちの顧客情報を握らせてしまうのが気持ち悪いので、こういうサービスを極力利用したくないのです。

言ってみれば、便利さよりも情報の無断流用される怖さの回避ですね。デジタル機器の発達によって便利になった現代の世の中は、言い換えればすなわちビッグデータにあふれる世の中とも言えます。そのビッグデータを握って、分析したものが世の中で絶大な権力を手に入れることだって可能なわけですから、私たちが承知しない事業者に予期しない権力を握らせないためにも、顧客の経営に関する情報などは、極力第三者の手の中に不用意に渡すようなことはしたくないと私個人としては考えている次第です。

それがクラウド会計サービスをあまり使いたいと思わない理由ですかね。ですからクラウドのソフトを利用すること自体は一向にかまわないと思っていますが、そこで作ったデータだけは完全に私たちユーザーの管理下におけるようなシステムにしてほしいと願いますね。そんなSaaSシステムがあるのなら、クラウド会計サービスなども利用してみたい気はします。

関連記事

トラックバック

http://moriri12345.blog13.fc2.com/tb.php/2518-79d40b2c

 | HOME | 






プロフィール

もりり

Author:もりり
当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード