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拉致問題解決は難しい・・・

2015 - 04/04 [Sat] - 22:56

 北朝鮮に拉致された被害者の方々を日本に全員連れ戻すという政治問題ですけれども、私は個人的にはこの問題を解決するのは非常に難しいと言わざるをえないという思いを強くしています。誤解のないように予め書いておきますが、なんの罪もない一般市民をある日突然拉致する、という北朝鮮の行為には大きな憤りを感じますし、被害者ご家族の方々の立場であれば一日でも早い全員解放を北朝鮮に対して強硬に求めるお気持ちはよくわかります。

 しかし、日本と北朝鮮という二国間の政治問題としてこれを捉えた場合、この問題はとても扱いが難しいんですよね。日本側が「拉致問題を解決することが先決!」と言えば言うほど、北朝鮮や他の国を交えた交渉はすべてそこで止まってしまいます。本当は拉致問題と平行して解決していかなければならない核やミサイルや経済問題などがたくさんあるのに、「拉致問題を解決しないと議論に応じない」と言い出した途端にすべてが先に進まなくなっちゃうんです。

また、そう言ってしまうことが、北朝鮮に言い訳を与える事にもなります。「日本はいつまで経っても口を開けば『拉致問題の解決が第一』としか言わず議論にならない。拉致問題など既に解決済みの問題なのに、日本がしつこく言ってきてまったく話にならない」という態度を北朝鮮側が取ることもできますし、逆に「そこまで拉致被害者のことが日本にとって大事な問題なら、じゃあ、これを外交カードにして日本に揺さぶりをかければいい」と北朝鮮に弱みを握られることになります。

考えてみれば、「拉致問題の解決なくして交渉なし」の姿勢は、今の朴大統領の日本に対する「謝罪なくして前進なし」の姿勢とまったく一緒なんですよね。韓国から非難される我々日本人にとってみれば「なにを今さらそんな古い話を蒸し返してるんだ?そんなのとっくの昔に謝罪も終わっているし、法的な解決がなされているはず。本当に韓国はいつまでもしつこい国だな。まったく話にならない」と思うわけですが、拉致問題に関して言えば、北朝鮮だって同じなわけです。

日本側から見れば「拉致問題はまだ終わっていない」ということになるのでしょうが、北朝鮮から見れば「いや、小泉総理の頃に既に解決した問題。こっちは謝ったし、それ以上調査しても日本に帰す人ももういないし、みんな死んでしまったからこの問題はこれ以上どうしようもないこと」というスタンスに立たれると、韓国から慰安婦問題を蒸し返されて辟易している日本としてはなんとも言いようがない面もあるわけです。

何しろ日本は北朝鮮にのらりくらりと時間延ばしをされても、拉致被害者奪還のために軍隊を北朝鮮に出して力で取り返す、なんてことができません。その最後の外交カードを持っていない日本は、結局のところこの問題をいつまで粘り強く主張したとしても、北朝鮮側が真摯に対応してくれない限りなにも問題解決のための前進はないのです。すべての鍵は北朝鮮側が握っているのです。つまり拉致問題にこだわることは、北朝鮮との外交上非常に弱いアキレス腱になってしまうわけです。

拉致被害者のご家族の皆さんは「もっと強い態度で北朝鮮と交渉して欲しい」と政府に要請しますが、「強い態度」というのはどういうことを言うのでしょうか?経済制裁をすることでしょうか?アメリカ政府に助けを求めることでしょうか?それとも派兵して金政権を崩壊させることでしょうか?

「強い態度」といえば、確かに「その通りだ!」なんて思っちゃうわけですが、現実問題として考えた場合、「じゃあ、強い態度ってどんなのよ?」って事になっちゃうんですよね。だって先ほども書きましたように、すべての鍵は北朝鮮が握っているのですから、「強い態度」に出た結果北朝鮮にそっぽを向かれたりへそを曲げられたりすれば、この問題の解決は更に遅くなるだけなんですよね。

拉致問題って、完全に日朝交渉の場面においては日本の弱みになっているんですよね、どれほど日本が強い態度で問題解決を図ろうとしても。そりゃ、あとできることといえば、小泉の時のように安倍総理が北朝鮮に出向いて直接交渉をするしかないですよ。もちろん入念な下準備を北朝鮮と行った上において、の話ですけれども。そこに北朝鮮が乗ってこなければ、もう本当にどうしようもない問題なんですよね。日本がこの問題を騒げば騒ぐほど、北朝鮮を有利にさせるだけなんです。

慰安婦問題と拉致問題はなにが違うかといえば、慰安婦問題は過去の日本の行為について文句を言われているだけなので韓国側にとっては日本に100%非がある話に展開できるのですが、拉致問題については現実問題として人質が北朝鮮に取られているわけですから、日本には人的な弱みがあるのです。もし本当に日本が「強い態度で北朝鮮と交渉」するのであれば、それは先日のイスラム国における人質問題と同じ解決法しかないんですよね。

ええ、「人質交渉には応じない。テロとの交渉は一切行わない」ということになるのです。つまり拉致被害者の皆さんが北朝鮮で殺されようと、ひどい仕打ちを受けようと、それをネタにした交渉について日本は一切応じない、ということになってしまうのです。しかしそれでは被害者家族が望んでいる「拉致被害者の全員帰国」とは正反対の結果になってしまうでしょう?「強い態度」で交渉した結果、拉致被害者の皆さんが全員殺されたとしても良いのでしょうか、それが被害者家族が望んでおられる結果でしょうか?

そうやっていろいろ考えてみますと、本当に難しい問題なんですよね、拉致問題は。解放を望む以上は、どう転んでも人質をとっている北朝鮮に有利に働くだけなんです。日本が強く出るためには2つの選択。ひとつは日本が直接北朝鮮に派兵して戦いを挑む、あるいは米軍に代理戦争をしてもらう。しかしそれは当然日本の世論も世界の世論も許さないでしょう。国内で変な左翼連中が大騒ぎしてややこしいことになるのは必至ですし、普通の国民も「そりゃ、やり過ぎじゃないの?」と思うかもしれません。

もう一つは、「拉致被害者を見捨てること」。「テロとは一切の交渉に応じない」という強い態度で望むのなら、拉致被害者を外交問題化しない、ということになるわけです。しかしそうすれば、当然被害者家族の望みは完全に絶たれてしまう事になりますし、世論も政府に対して厳しくなってしまうでしょう。

・・結局のところ、軍を持たない、そして軍を持っていたとしても国民の安全を守るためであったとしても海外に軍を展開することができない、戦争をすることができない、ということがこういった問題が起きた時の問題解決能力をどれほど落としてしまうか、ということになるんですよね。もうこれはキレイ事ではなく現実問題としての話です。日本が自国民の安全を守るためであったとしても、海外に彼らを助けに行くためにテロ国家と戦うことができない、ということはそういうことなんです。

きっと平和主義者やリベラル思想の方々は、「そりゃ、仕方がない。戦争をして不幸を増やすよりマシだ」というお考えなのだろうと思いますが、であれば、拉致被害者の問題やイスラム国のような問題が起きた時は人質を見殺しにすることもやむなし、ということになるわけですよね?「粘り強く交渉すれば問題は必ず解決できる」と左翼の方はおっしゃるのでしょうが、イスラム国や北朝鮮がまともな交渉を行うと思いますか?現実を見て、それでもそう思うんですか?

残念ですが、現状の日本の外交能力(安倍政権の外交能力云々、という話ではなく、もっと本質的な話として)から見れば、海外に派兵することができない以上、日本に拉致問題を解決する積極的な策はありません。すべて北朝鮮任せになってしまいます。それは対北朝鮮の外交上、むしろ日本を弱い立場に追いやり、場合によっては「日本は何かあったら『拉致問題、拉致問題』しか言わない。こんな柔軟性のないしつこい国なんて相手にする必要がない」と北朝鮮から主張されてそれに同調する近隣諸国が出てくると、東アジアの国際関係において日本が外されてしまう恐れすらあるのです。

残念ですが、これ以上拉致問題を外交問題とするのは日本の国益を考えた場合、得策ではないのではないでしょうか・・・。こんなことは言いたくないですけど・・・。日本外交にとって、拉致問題は「喉に刺さった骨」のようなものになってしまっているのかもしれません。

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