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永遠に続く住宅ローン控除

2015 - 02/20 [Fri] - 01:48

えー、こんなことを書いて良いのか少し迷いましたが、税理士という仕事をしていて気がついた裏話を書くのもこのブログの面白いところなので、書きます(笑)。

税理士さんならば、関与先さんの年末調整などを行ったり、あるいは関与先さんご自身が年末調整を行っている内容をご覧になったりしてお気づきの方も多いと思いますが、関与先さんご自身で行っている住宅ローン控除の処理って、いい加減だと思いませんか??ここで言う「住宅ローン控除の処理」というのは、住宅ローン控除の手続きを行って二年目以降の還付・控除処理を関与先さんでの年末調整を行なうことを指しています。

「何の話?」と思われる方は、関与先への管理・指導が素晴らしいか、全くわかっておられない方(笑)、「はは~ん、あのことか」とニヤッとされた方は、きっとこういうケースをご存知なんでしょうね。

給与所得者の場合、住宅ローン控除の二年目以降の手続きはご自身が勤務されている会社などの年末調整の際に行なうことになります。そして会社の給与計算担当者は、社員さんから
・給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
・金融機関発行の住宅借入金残高証明書
の2つの書類を受け取って、ローン控除額を計算して還付税額を計算するわけですよね。

問題なのは、この手続き。いえ、私自身、最初にお勤めしていた事務所で噂には聞いたことはありましたが、私自身が目にしたことはありませんでした。しかしそこそこ税理士業をやってきたなかで、奇遇にも昨年末に2つの関与先さんでこのローン控除処理に関する過大控除案件を目の当たりにしたわけです(笑)。いやぁ、驚いた。

どちらのケースも、関与先さんご自身が年末調整を行っているケースです。いままで一度も年末調整について問い合わせなど頂いたことがなかったので、しっかりと処理されていたものだとばかり信じていました。

ひとつは、年末調整における住宅ローン控除の控除額を、毎年初年度の控除額を使って計算していたケースです。なぜこんなことになったのかといえば、普通はさきほどの住宅借入金等特別控除申告書に毎年のローン残高を記載してて計算して控除額を計算していくのですが、何故か担当者が完全に勘違いをしていて、その計算結果にかかわらず、住宅借入金等特別控除申告書の右下の方に書いてある控除適用初年度の控除額を各年の住宅ローン控除額として記載していたんです。

これがなぜ発覚したのかといえば、その関与先の給与計算担当者さんから「先生、住宅借入金等特別控除申告書で計算したローン控除額が少なく計算されてしまうんですけど、なんででしょう?おかしいなぁ」と慌てた様子で問い合わせがあったからなんです。よく意味がわからなかったので、よくよくお話を聞いていると、その担当者さんが上記の勘違いをしていて、毎年住宅ローン初年度の控除額を転記して年末調整を行っていたことがわかった、ということだったんです。

具体的に言えば、最初の年に30百万円の住宅ローン残高があって、ローン控除額が1%だったとしたら、30万円のローン控除額が受けられて、その後例えば5年経って住宅ローン残高が25百万円に減って、同じく1%の控除が受けられるとすれば、5年後のローン控除額は25万円にしなければならなりませんよね?ところが、この担当者さんはずっと毎年最初の30万円の控除額を年末調整で控除していたわけです。

で、もうひとつのケース。こっちのほうが意外とよくあるんじゃないかと思いますが、年末調整を行う人の住宅借入金等特別控除申告書が紛失してしまったケースですね。そうなると当然ですが、まあ、正確なローン控除額の計算はできませんよね(笑)。申告書がないんで、年末調整担当者さんは前年の計算結果を参考にしながら、ローン残高証明書に書かれたローン残高の1%を永久に住宅ローン控除額として記載し続けることになるわけなんです(笑)。

だってローン控除がいつ終わるか担当者には知る由もないですもんね(笑)。更には時々5年くらい経つとローン控除の適用率が1%から0.5%に下がったりしますが、もちろんそんなこと知る由もないので華麗にスルー(笑)。かくして永久に1%のローン残高が年末調整の際に控除し続けられることになるわけです。

こういった実態があることを、税務署は把握してるんでしょうかね?ま、噂には聞いているとは思いますね。私が昨年末に見聞きしたケースは、完全に勘違い、あるいは知識不足で、何の悪気もなく行っていたケースでしたが、これ、悪意を持っている人がわざとやるケースだって、当然ありえるわけですよね。

だって、住宅ローン控除は一年目こそ税務署に申告しますが、サラリーマンであれば二年目以降は会社に書類を提出すればそれで手続きが終わりですからね。会社の中での処理が間違っていたり、いい加減だったら、書類が不足していようと処理をやっちゃうし、間違っても気が付かないでスルーしちゃったりしますが、それを税理士も税務署もチェックするわけじゃないですから、そのままになっちゃうんですよね。ああ、恐ろしい話(笑)。

だからですね、年末調整って、そりゃ、大手企業なんかではめちゃくちゃしっかり処理を行っていると思いますが、小規模事業者などではとんでもないことが行われていたりするわけです。もちろん自社で年末調整を行っているすべての小規模事業者がそんなことをやっている、とは決して思いませんが、悪意の有無にかかわらず、こういったとんでもない年末調整の間違いが行われている可能性は決して否定できません。

ああ、それともうひとつ言えば、永久に続く減価償却って、ご存じですか?(笑)。これは私が税理士になりたての頃、この時期の無料相談会場で見かけたケースですが、個人の事業主さんの場合は定額法で減価償却費を計算しますが、その方が持って来られた前年の申告書に添付されている決算書の減価償却の欄を見ていますと、翌年に繰り越す未償却残高がいずれも記入されていないんですよね(笑)。

話を聞けば「いや、毎年この調子で書いてるけど?」とのこと。カンの良い方ならもうお分かりですね。そうです、翌年に繰り越す未償却残高がわかりませんから、毎年同じ記載を続けている限り、いつまで経っても減価償却は終わらないのです(笑)。かくして永久に続く減価償却が出来上がっちゃうわけです(笑)。

こんな処理、税理士事務所では、まぁ、絶対にやるところはないだろうと思いますけど、手書きで計算した決算書を持ってくる無料相談会場などでは、結構有り得る話なんですよね。もちろんこんな決算書が提出されたら税務署だって気が付くとおもいますが、いちいち指摘するのがめんどくさいからなのか、あるいは、納税協会の顔を立てているのかわかりませんが、たいていスルーされてしまっています(笑)。

まあ、永久に続く住宅ローン控除と減価償却の話、いかがだったでしょうか(笑)。税理士の皆さんなら、一度くらいは目にしたことありますよね?特に手書き時代から税理士をなさっておられた方なら、こんな事例には事欠かなかったのではないでしょうか?(笑)

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