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アサヒが買収 なだ万の苦悩

2014 - 12/07 [Sun] - 01:34

アサヒビールが有名料亭のなだ万を買収したのだとか。

「なんでウチがビール会社に呑み込まれるんだ!」「なだ万」買収 ――老舗がのれんを売り渡すとき 創業184年の歴史は、いともあっけなく

記事を読んでいますと、買収されたなだ万の社員などからは「誇りが奪われた」「184年間も伝統と技術を守り通してきたうちがなんでビール会社に飲み込まれるんだ」「社内に動揺が」などと、アサヒに買収されることに対する不安や恨み節のようなものが聞こえてきます。

アサヒは株式の51.1%を取得して経営権を手に入れるようですね。

このページを見ていますと、なだ万の歴史や、豪華な顧客についてとうとうと語られています。いかに「なだ万」というお店、そしてブランドが凄いか、ということを説明しているようです。夏目漱石や森鴎外もお客だった、3代目の店主はベルサイユ条約締結時に随行料理人として同行した、石原慎太郎や裕次郎などが参列したヨットレースの壮行会に料理を出して、その時の光景が目に焼き付いている、アラン・ドロンも来た、政府要人も集まった、等々…。

確かに有名で、一流の料亭であることは間違いないでしょうね。なんかこの記事を読んていますと、まるでなだ万を買収したアサヒビールが悪者であるかのような言い草です(笑)。「こんな凄い超一流の料亭が、ビール会社ごときに買収されるなんて絶対にありえない!」とでも言いたげです。

でもね、この買収劇、別にアサヒがなだ万に対して敵対的買収を仕掛けたわけでもなんでもないでしょう?なだ万の経営者とアサヒは円満に話し合いを進めて、株式の売却を決めたはず。だったらなだ万の社員から今回の買収についてごちゃごちゃ文句言われる筋などないですよねぇ。アサヒだってなだ万の社員からとやかく言われるのは心外はなず。

逆に、「なんでなだ万はのれんを自分たちで守っていくことができなかったのよ?」って疑問に思うほうが普通じゃないですか?それは結局、なだ万というブランドは一流だったかもしれないけれども、それに見合った経営が行われていなかったからでしょう?だって経営がうまくいっていれば、なだ万の経営陣だって株式を売却する必要などなかったはずですからね。

もちろん株式売却による利益に目が眩んだのかもしれませんけれども、それよりも外部からの資金援助、経営の立て直しをしなければならない状況になっていたからこそ、アサヒの買収話に経営陣が乗ったわけでしょう?だとしたら、なだ万の社員が文句をいうべき相手は、買収したアサヒビールじゃなくて、株式売却を決めたなだ万の経営陣なんじゃないですか?

いくら華々しい歴史があったとしても、経営がガタガタだったらやがて企業は潰れてしまいます。なだ万だって、まさにそういう状況にあったのではないでしょうか?記事を読んでいますと、なんか手を広げすぎてにっちもさっちも行かなくなった老舗企業の典型のような状況ですね。手を広げれば当然人件費や出店費用などの固定費が飛躍的に増えますから、自ずと質よりも目先の利益を何とかしなければ、という経営にならざるを得ません。

料亭などの飲食店業を営んでいる事業者が、出店を増やして手を広げるのはかなりリスクが有るんですよね。そもそも味というのは微妙なもので、誰にでも同じものが作れるとは限りません。ましてや高級料亭ともなれば尚更料理人の腕が如実に表れてしまうもので、大量生産によって同じ味のものがいつでもどこでも食べられる、といったたぐいのものではありません。

そうなると出店を重ねるごとに「なだ万の味は落ちた」という評判が必ずついて回るようになっちゃうんですよね。もうこれは「手を広げること」と「評判を落とすこと」はセットになっていると最初から理解しておくべきだったんですよね。ところが結果的には、様々な経済環境の影響もあって、予想されたとおりなだ万のブランドは落ちてしまったということなのでしょうね。

これは誰のせいでもなく、なだ万の経営者の責任ですからね。そこにアサヒビールが自身のイメージアップも兼ねて助け舟を出した、というだけの話だと思いますね。だからなだ万の社員からすれば、アサヒに対しては感謝をしこそすれ、文句をいうだなんて筋違いも甚だしいと思いますねぇ。社員からして、そういう自社がおかれている状況がわかっていないからこそ、なだ万がこういうことになってしまったのではないでしょうかね。

なんかこの記事を読んでいますと、まさに「落ちるべくして落ちていく企業の典型」という感じがしますね。潰れる前にアサヒが手を差し伸べてくれてよかったのではないでしょうか?手を広げても影響のない事業と、手を広げてはいけない事業、経営者の器や能力も含めてその見極めが企業を経営していく上には大切なのかもしれません。

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