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ガラパゴス消費税

2014 - 11/17 [Mon] - 19:24

本日届いた会報「税理士界」はなかなか読み応えのある内容でした。登録政治資金監査人経験者懇談会と題されたインタビューの中身は監査人を経験された税理士さんたちの生の声が書かれていて、「ふーん、政治資金の監査人って、そういういきさつで受任して、ほいで、そんなめんどくさいことやってるのかぁ」と、とても参考になりましたねぇ。

それから所属税理士制度に関するQ&Aも興味深く読みました。書いてある内容と言えば、「所属税理士」が自らの仕事を受任できるようになったわけですから、当然といえば当然のことが多く書かれており、極めて常識的なものでしたね。でも「ここまで子分税理士がいろいろできるようになるのなら、別に『所属税理士』なんて名称は要らんのんとちゃうん?」と思ったりしました。

しかし、同時にQ&Aの中に「所属税理士制度は…次代を担う所属税理士の独立開業の一助となることを視野に入れ…」という一節が書いてあるのを見て、「なんや、やっぱりそれまでの補助税理士制度は若手税理士の独立のチャンスを奪う制度やったと税理士会だって認めてるわけやんか」と納得し、所属税理士制度に改めたもう一つの目的が「若手税理士に顧客獲得と独立のチャンスを与えること」にあったことを理解しました。

まあこのブログで何度も書いていますように、補助税理士制度なんて、なんであんな制度を導入したのか全く理解に苦しむクソ制度でしたよね?今からの税理士業界を背負って立つべき若手税理士たちの成長と独立のチャンスを見事に奪い去り、ただ単に親方税理士の事務職員として体よく使われるだけの制度でしたからね。

その最大の欠点を会としても認めざるを得なかったからこそ、今回一歩前進して「所属税理士」と名称を改め、そして自らの責任において税務代理を受けられるようになったことになったわけですよね。それはそれとして評価すべきですが、しかし、そこまでやるのなら、なぜ所属税理士などという制度をいまさら残す必要があるのかわかりません。

それならば、「税理士」は等しく全員「税理士」として平等に受任の権利を与え、そして親分子分事務所だけでなく合同事務所設立を認める方向に持っていって欲しいと思いますね。今回のQ&Aを読んでいれば、もはや合同事務所の設立を拒否する理由なんて実質的には何もないことがよくわかりますものね。早く合同事務所が自由に設立できるように、税理士法などを更に改めて欲しいと願います。

さて、前振りが長くなりすぎましたが(笑)、本題はこの税理士界の最後に書いてあった「会員の声」ページにあった「『ガラパゴス』消費税?!」というタイトルのコラムですね。今まで税理士会の会報などに書いてある消費税関連の意見などを読んでいましても、実に見事に「単一税率維持」や「インボイス制反対」という税理士会の意見に沿ったものが多くて、少々ウンザリしていたのですが、今回は珍しく違います!(笑)

日本に消費税法が導入される経緯を他国の制度と比較しながら述べ、そこで日本の消費税法がいかにしておかしな方向に進化してしまい、その結果として今回のように税率を上げようとする際などの障害となっているか、という内容を書いておられます。

そしてその「変な」消費税法を改善するアイデアとして「インボイス制を導入する」「免税点を現行の1千万円から大幅に減らす」「複数税率を導入する」とお書きです。いま日税連が消費税の10%増税時における対策として要望している「インボイス制反対」「複数税率反対」に真っ向から対峙する意見ですが、私はこのコラムのご意見に全面的に賛成です。

そうなんです、日本の消費税法って、あの竹下内閣の頃の導入時のゴタゴタを政治的に丸め込む策を練り込みすぎたおかげで、メチャクチャ変なザル法になってしまったのです。しかも制度を極めて簡単に、それこそ「サルでもわかる」レベルの制度にしようとしたおかげで、今ごろになって制度の矛盾や合理的でないところが噴出してきているのです。

しかしそれをまともな制度に戻そうとすると、「手続きが煩雑になる」「小規模事業者の手間が大変」などというお決まりの反対意見を持ち出してくる方がおられるわけですが、このコラムでもお書きのように「30年前と同じ理由で制度導入を渋るのはいかがなものか」と私も思うのです。

いまはこれだけIT化が進んでいるんです。30年前と比較してどれほど会計処理や税務処理が簡単にできるようになったか、という事実については私たち税理士が一番よく知っているはず。そして日本の消費税法が歪んでいて、到底公平とも合理的とも言いがたいものであることもよく実感しているはず。

その税理士が30年前と同じ「中小事業者の事務手続きが煩雑になる」との理由で複数税率導入や、インボイス制導入に反対しているのは本当に能がなさ過ぎるのではないかと思うのです。合理的な消費税法を作り上げようとするなら、インボイスを導入するのが筋ですし、少額所得者への消費税の負担軽減を考えるのなら「給付付き税額控除」を行うより、税を支払う時にすべての手続きが完了する複数税率による軽減策を導入する方が制度としては単純、かつ不正行為を未然に防止できます。

そのための事業者側での手続きが煩雑だというのなら、今のIT化が進んだ会計処理などの状況に鑑みて、それらの諸問題を解決するためにアイデアを出すのが私たち専門家である税理士の在るべき姿だと思います。それを税のことを一番知っているであろう税理士の団体である税理士会が、ただひたすらに「インボイス制反対」「複数税率反対」と現状維持をを唱えているだけだなんて、それじゃ日本の消費税という制度はいつまで経ってもザル法のままじゃないか、と言いたくなっちゃいます。そのザル法のおかげで、消費税の税務訴訟で多額の賠償を税理士が求められるというリスクを背負っているのに。

本当に消費税は今一度抜本的に制度を見直す必要があると思います。導入時のムリをごり押ししすぎたせいで、制度的に矛盾が多すぎるのです。それを今回の10%税率変更時にできる限り改善していくように税理士会も知恵を絞ってみてはいかがでしょうか?

まさか、消費税法に疎い高齢税理士さんたちの既得権益を守るために、インボイス制と複数税率導入に反対しているわけじゃないですよね?(笑)そんな小さい話で、日本の税制に意見を述べるようなことはしていないと信じたいですね。

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