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「週休4日・月収15万」で健全な寄り道 ~新しい働き方の実験

2014 - 07/26 [Sat] - 12:47

ネットのニュースを見ていますと、こんな記事へのリンクが。

「週休4日・月収15万」で健全な寄り道 ~新しい働き方の実験

「新しい働き方の実験」「週休4日・月収15万円」か・・。「正社員として組織に属すことをを必ずしも望まない若者」「自由の効く契約社員としての就職を望んだ学生」か・・・。「フルタイムという勤務形態が前提でみんなが幸せになれる、という時代ではないようです」か・・・。若い方たちには、耳障りがよくって、すごく夢を与えてくれそうなフレーズのオンパレードですね(笑)。

でも、それで本当に幸せになれるの?なれると思ってるの?自分一人だけの幸福感を追求するのが本当の「幸せ」なの?

無責任な記事だと思いますねぇ。「3年で会社を辞めろ!」っていうタイトルの付いた本と一緒ですよ。無責任極まりない。そうやって若いうちに大きな組織に属してがむしゃらに働くことを経験しなかった人たちが、その後どういう人生を歩んでいるのか、きっちりとしたデータに基づいて文章を書いているんでしょうか?

はっきり言います、日本は資本主義社会です。資本主義社会ということは、お金を稼いで、お金を持っていなければ話にならないということです。世の中では通用しないし、何もできない、ということです。その意味を本当に理解している人は少ないですが、でも現実ではそうなんです。それが「資本主義社会」なんです。

そして、なぜみんな大企業に就職したがるのか、といえば、それは端的に言って「大企業に就職するほうが、生涯獲得収入が高くなりそうだから。すなわち資本主義の日本では、幸せに暮らせる確率が高そうだから」ということですよ。世の中すべてのことには「絶対」はありませんから、大企業に就職したからといっても、定年までその会社が潰れないという保証はありませんし、自分が働き続けられる保証も、良い給料がもらえる保証も「絶対にある」というわけではありません。

でも「絶対」という言葉を使うのなら、どの道を選んでも一緒でしょう?自分で事業を起こせば「絶対に」大金が稼げて「絶対に」幸せ?自分が好きなことができる会社に就職できれば「絶対に」幸せ?資格を取得して独立開業すれば「絶対に」幸せ?

そんなことないでしょ?どの道を選んだって「絶対に」幸せになることなんて、「絶対に」保証されませんよ(笑)。どの道を選んでも不確実なのなら、せめて幸せになる確率が高そうな道を選ぶのが当然だし、人情だと思いませんか?それが「大企業への就職」ということになるだけのことですよ。単純に確率論の話ですよ。

だって、大企業に勤めていれば、まあ、普通に出世すれば50歳くらいにでもなれば年収1千万円くらいはあるもんですよ。50歳って言えば、子供が大学に入る頃、いえ、最近は晩婚化で子供ができるのが遅いケースが多いので、これから一生懸命お金をためていっておかないと、将来子供が大学に入った時に大変なことになっちゃう!って心配している頃だと思います。

一方で中小企業に勤めているケースでは、もちろん大企業より凄い給料をもらっている方もたくさんおられるでしょうけれども、おしなべて考えてみればせいぜい5-6百万円くらいしかもらえない人たちがほとんどじゃないでしょうか。確かに大企業に就職しても二十代の給料は大した金額をもらえないかもしれません。でも、大企業ではその後の年収モデルというか、昇給システムがしっかりとしてるんですよ。

大学卒業した頃に「大企業に就職してやりたくもない仕事をボロボロになるまで働いて、なけなしの給料しかもらえないのなんてバカバカしい。そんなコトするくらいなら、自分でもっと好きな道、満足できる道を探して、大企業のサラリーマンよりもたくさん稼げる方が幸せで楽しいに決まってる!」と鼻息荒くなっている人たちって、少なくないですよね?

でも、そうやって自信満々に「自分の幸せな人生」を選択していった人たちのその後をちゃんと検証してますか?ちゃんとデータとってますか?たぶん、殆どの人達は夢破れて、あるいはいつまでたっても自分が考えていた「幸せな人生」を手に入れることができないでもがいていたり、失望してしまっていると思いますよ。

いや、本当に僕ら世代くらいになってくると、若いころ色んな意見を好き勝手に言っていた人たちの、その後の人生っていうものが見えてくるんですよ。そして、それって、少しくらい時代背景が代わったとしても、ほとんど変わることなんてないんですよね。確かに、若いころ体力と勢いにあふれる人なら月40万円や50万円くらい稼ぐ人がいるかもしれませんよね。当然大企業の初任給20万円よりはるかに良い収入を得るわけです。

そういう人から見れば「大企業に就職するより、こっちのほうがずっと金も稼げるし、楽しいし、幸せだよ!」と思っていることでしょう。周りの人もそう思うかもしれません。でも、考えてみてください。月収40万とか50万円といっても、年収にすればたかだか480万円とか600万円ですよ。そんな金額、大企業に就職して10年も経てばほとんどだれでも稼げるような金額ですよ(笑)。

そしてその後の逆転状況は目も当てられないものになります。若いころ50万円稼いでいた人たちは、実はその後も変わらず50万円やせいぜい60万円だったりするんです。50歳位になってくれば、体力と気力が続かなくなって減っちゃうことだって少なくないでしょうね。

でも一方の大企業サラリーマンは、さっきも書きましたように、50歳位になるまで1千万円くらいもらえるように着実に増えていくんです。結婚して、家族を養って、子供が大きくなる頃にうまいこと良い給料がもらえるようになっているんです。若いころにたくさん稼げなくても、その後にきちんと埋め合わせをしてなお余りあるくらいもらえるようになっているんです。

そんな人生を「日本の若者も、これまで「当たり前」だった就労モデルへの危うさやバカらしさに、そろそろ気付き始めてるんじゃないでしょうか?」だとバッサリ切り捨てていいんでしょうか?「バカらしさ」?なにがバカらしいのよ(笑)。欧米ではどうとかこうとか書いてますけど、欧米の人たちが日本の大企業に就職した平均的なサラリーマンよりも幸せなの?良い給料をもらってるの?そんなはずないでしょ?ほとんどの人は負けてるはずですよ。

あのね、成功例だけとか、うまくいっている例だけを引き合いに出して物事を論じるのって、ものすごく無責任で、ものすごく危険なことなんですよ。それに騙されて人生を棒に振ってしまうかもしれない多くの若者のことを考えてみてくださいよ。そういう文章を書いている「あなた」はそのやり方で上手くいったかもしれません。それで幸せになれたかもしれません。でも、あなたのようにできない「ほとんどの若者」はあなたの言うように行動して、そしてその後うまく行かない人生を送ってしまったら、一体どうすればいいんですか?そうやって多くの若者をけしかけて、彼らの人生を台無しにした責任をあなたは取れるんですか?

考えてみてくださいよ。たとえ不本意ながらであったとしても大企業や公務員になった人が、その後50歳くらいになってどのような人生を送っているのか。なぜ彼らは退職や転職することがないのか。「その年令だから他に行けるところもないから仕方なく」というセリフをいう人が多いとは思いますが、でもその裏には「他所に行ってもこれだけの給料をくれる会社なんてないから」というのが多いと思いますよ。つまり自分の実力と今の会社が支払ってくれている給料のバランスの良さを十分理解しているんですよね。

そんな人生が「バカらしい」ですか?その「バカらしい」大企業への就職のお陰で、奥さんや子供たちを養って、そしてそれなりの家を買って、それなりに幸せな人生を過ごしているはずなのに?それが「バカらしい」?

いえ、少し私の感情が入り込んでしまっているかもしれませんが(笑)、大企業に就職することをバカにすることだけは絶対にしちゃダメですよ。「安定して良い給料がもらえる」ということが、どれほど多くの人たちにとって意味のあることが、その大切さをもっと多くの人たち、とりわけチャレンジ精神旺盛な若者たちにはなおさらしっかりと理解しておいてほしいと願いますね。

私自身が大企業に勤めていたから、それは本当によく分かるんです。そしてその会社の同期や上司の方々と今でも交流があって、一緒にお酒を飲みに行ったり、色んな話を聞くことがあるからこそ、それはほんとうによく分かるんです。そして自分が卒業した学校の同窓会などに参加していろんな道に進んだいろんな友達の話を聞いていると、よく分かるんですよ。

確かに私自身、若いころの大企業の処遇に少なからず不満を持ち、将来に不安を感じたので、税理士という自由業を選択して、自分自身の力でお金を稼いでみようと思ったのは事実です。それを後悔もしていません。しかし、もし、会社にそのまま残っていて、つつがなく出世していればどれくらいもらえたか、そしてどんなに視野の広い仕事を経験することができたか、ということは同期の話を聞いていれば想像がつきます。そしてその人生を多少羨ましく思うことはあっても、否定するつもりなんて全くありません。

逆に、確かにこれからの私はその会社の同期たちよりもたくさん稼ぐことになれるかもしれないし、そしてその収入が続いていくことになると思いますけれども、だからといってみんなに「大企業に大学卒業して一斉に就職するなんてバカらしい。もっと他の道を自分で探す道もあるじゃないか」と言うつもりはサラサラないですね。むしろ逆で、大企業に若いころ勤めて、そこでがむしゃらに働くことによって世の中の見えてくることがたくさんあるので、若い人にはできれば大企業に就職して、そしてそこでいい経験をたくさん積んで、もし別の仕事のスタイルがあると感じるのなら、その経験をしたあとで判断すればいいんじゃないかと思いますね。

だって、一人や少人数でビジネスを成功させ続けるのって、ものすごいエネルギーとものすごいリスク(自己責任)を伴うんですよ。場合によっては自分と家族の人生をすべて棒に振らせてしまう可能性だって決して少なくないんですよ。そんなリスキーな人生を若者たちに選択しろ、なんて無責任なことは私は絶対に言えませんね。たとえ私が平均的な大企業サラリーマンよりも多くの収入を得て、いわゆる成功者になれたとしても、それは言えませんね。

だって規模の小さいビジネスで成功を収めることって、誰にでもできることではないですからね。運とか、助けてくれる周りの人達とか、色んなものの影響をもろに受けますからね。そんなものやってみなきゃわからない世界ですからね。しかもビジネスを維持していくエネルギーは半端じゃ無いですしね。

ああ、エキサイトして話が長くなってしまいましたけれども、ですから、確かにいろんなチャンスを求めて、自分に合った、自分を幸せにしてくれそうだと思える仕事を探すこと、そしてそれにチャレンジすることは悪くないことだと思います。だけれども、それがすべての人にとってベストな方法ではないということも十分なほど知っておくべきです。

この歳になってくると本当に思うんですけど、人生って一度きりなんです。どうせ一度きりの人生なら、幸せに楽しく過ごしていきたいと思いませんか?それも、できれば年をとってから自分の生活に心配しないで済むような人生を。若い時に楽しんだ人生や自分勝手に自分自身の誤った選択によってもたらされた人生が、僕らの歳になってくるとどれほど大きな影響をその後の人生ん及ぼすか、その恐ろしさを強く実感しているんです。

若い方たちにはそんな誤った人生を送ってほしくない、それが私の心からの願いですね。そしてもし人生の方向や自分がやりたい仕事を見定めることができないのなら、見つかるまで待つんじゃなくて、とりあえずベストだと思えるものに飛び込むことが大切だと思います。わからなければわからないままエイヤっと飛び込んでみればいいのです。

自分の道をみつけることだけが幸せな人生、幸せな就職だとは私は思いません。自分に合っている仕事や、自分が生きたい道というのは、案外どこにでも転がっていて、今自分がやっている仕事の中から見つけられたりするものなんです。「自分がやりたいことが見つかるまで就職しない」なんて自分の視野をむしろ狭めるようなことなどしないで、自分が知らない世界、わからない世界に飛び込んで、そこでやりたいことを見つけていくほうが、ずっと幸せな人生を見つけられるかもしれないんです。

そういう、誰もが思っているけれども、誰もあまり口にしない、ごくあたりまえの意見にも若者たちには耳を傾けてほしいと願いますね。

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