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教育資金贈与の非課税制度

2014 - 07/21 [Mon] - 14:56

教育資金の贈与に関する非税制度が導入されていることは多くの方がご存知だと思います。富裕層を中心にして、この制度の利用がものすごいようです。

一方でこの制度に関しては、いくつかの団体(税理士会も含めて?不勉強ですみません)から「教育資金の贈与はそもそも非課税。なので、こんな制度を改めて作ることはおかしい!」と批判する向きもあるようです。確かに教育や生活にかかる資金を親子間などで贈与することについては、贈与税は非課税です。でも、この制度の目的はそんなところにあるわけじゃないんですよね。

大学に入るときなどの多額の資金を祖父母から孫へ、あるいは祖父母から子供である両親へ贈与することは今まででも一般的にあったことですし、またこれらが贈与税の非課税になることは知られていることです。だから、「祖父母が一括して教育資金を贈与なんかしなくても、孫が学校に入った時や、毎年学費が必要な時期に贈与してあげればそれで済むじゃないか。1,500万円などという枠を設ける必要がそもそも無い。」という批判は尤もであるように見えます。

しかし、この制度が目的としているのは、そんな当たり前の話じゃないんですよね。極論すれば、この制度が目的にしているのは、90歳のおじいちゃんに3歳のひ孫がいるようなケースです。そりゃ、このひ孫が大学に進学するまでおじいちゃんが生きていれば、通常の非課税の範囲で教育資金を贈与すりゃいいですよ。

でも、普通に考えたら無理じゃないですか。この子が大学に進学する18歳になる頃には、おじいちゃんは105歳。普通、そこまで元気でいられる人はいないでしょう。だから、この制度はこのケースのように「手元にお金はたくさんある。孫やひ孫のためにお金は残してやりたいし、使ってやりたい。だけれども自分の将来を考えたら、とてもそこまで生きていられるか自信がない」という方々のために用意された制度だと考えるべきなんです。

だって、こういうケースでは、従来の相続税・贈与税の範囲で考えると、ひ孫が5歳になった時におじいちゃんが死んじゃったら、それは相続でしか財産移転はできないじゃないですか。いくら教育資金だろうと、なんと言おうと、相続財産は相続財産。通常の相続税が課税されて、その残りだけが子や孫・ひ孫たちに相続出来るだけです。

ところが今回の教育資金贈与の非課税制度を使えば、まだ孫やひ孫のために実際には一銭もお金を使っていないにもかかわらず、ひ孫名義の口座に最大1,500万円までの資金を移すことが可能で、しかも、そのひ孫が30歳になるまでの間にこの資金を教育目的に使ってくれれば贈与税はもちろん、相続税も課税されない、というところが最大のメリットなんですよね。

「お金を使っていないにもかかわらず贈与税が非課税」、これこそがこの制度のウリです。だから「孫やひ孫はたくさんいるけど、お金をあげたくても贈与税や相続税を回避するいい方法がなかった」というニーズを持っていた財産に余裕がある高齢者たちからの利用が爆発的だったわけです。つまりそれだけ富裕層の潜在的ニーズを刺激したということなんですよね。

こんな制度を作れば、また「そんな贈与ができるのは裕福な高齢者だけ。こんなの金持ち優遇税制だ!」と批判が出るわけですが(笑)、何度もこのブログに書いていますけれども、今の日本の景気を良くして、上の階層から下の階層までお金を循環させるためには、金持ちたちにお金を使ってもらうのが最もてっとり早くて確実な方法なんです。

金持ちたち、とは大企業と富裕層です。「でも、富裕層の高齢者から孫やひ孫、実質的にはその親である子や孫、に高齢者のお金が贈与で流れていくだけで、全然景気浮揚のための消費に結びつかないじゃないか?それにお金を使うのはその子や孫が高校や大学に入る頃だから、ずっと先の話じゃないか!」という批判をする人も少なくないでしょう。だから「金持ち優遇政策」と批判する声が強くなってしまうのかもしれません。

でも、おじいちゃんから子どもたちの教育資金の贈与を受けた親たちはどう思うでしょう?確かに今回の制度では、教育資金のために使わなければ贈与税が課税されるので、いくら1,500万円の贈与を受けたからと言っても、親たちは自由にお金を使うことはできません。

しかし、「1,500万円のお金がプールされている」と思うことによって、心に余裕ができますよね?将来の大学入試などのことを心配することなく、日々暮らすことができますよね?そうすれば毎日の消費が少しだけ増えるかもしれませんし、住宅購入や車の購入の際に躊躇することが減り、より高額な商品を購入する可能性だって高くなりますよね?

そうやって富裕層ファミリーの中で教育資金を贈与によって世代移転させることにより、結果的には消費活動が旺盛な親世代の消費を刺激させることができれば、景気浮揚のために効果的だと思いませんか?しかも贈与によって移転した資金は全額教育目的に消費しない限り、将来贈与税kが課税されるのですから、親たちは何が何でもこの資金を全額使いきってしまおうと考えるでしょう。

で、あれば、結果的に教育資金として贈与を受けた資金は全額教育関係のものとしてやがて消費され、その上で日々の生活の財布も緩んでくれることになる可能性があるわけで、富裕層ファミリーからダブルで消費増を引き出すことが可能になるじゃないですか。

そうやって考えてみれば、従来の制度を使って、相続税による税徴収を通じて富が社会に再分配されるより、今回の教育資金贈与の非課税制度を利用することによって直接的に資金が長期にわたって一般社会に出回る方が効果が高いと期待できる向きもないでしょうか?

もちろんいろいろなご意見がお有りだとは思いますけれども、私自身は今回の教育資金贈与の非課税制度はとてもよい制度だと思っています。とにかく日本の景気を良くするためにはお金回りをどんどん良くして、お金を持っている人たちにどんどんお金を使ってもらえるようにしなければなりません。富裕層、大企業たちにどれだけ日本でお金を使ってもらえることができるか、そこにかかっていると言っても過言ではありません。

税理士さんであれば、今回の制度の利用を積極的に富裕層に薦めている人も少なくないと思います。贈与税対策、と言うよりは本質的に相続税対策の側面が強いこの制度ですが、積極的に富裕層に利用を呼びかけることによって、相続税の節税とともに、世の中の景気を良くすることに役立つのであれば、私達の社会的存在意義もあるのではないかと思ったりもしています。

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