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税理士法改正は誰の利益のために?

2014 - 03/01 [Sat] - 15:40

 税理士法が改正されることは様々な情報源から既報の通りですが、先日の税のしるべに掲載されていた日税連池田会長のインタビューを読んでいますと、会計士に対する認定試験の義務付けの件に関していえば、「何だかなぁ」ってやっぱり思いましたねぇ。

 会計士協会側は相当強硬に反対してたみたいですね。当初税理士会が目論んでいたような、税理士試験科目合格などはまったく論外で、交渉は決裂していたみたいですもんね。政治家が仲立ちしてくれて、ようやく認定試験合格で会計士側が折れてくれたようです。池田会長は「無条件資格付与から大きな前進!」と胸を張って成果を強調されますが、客観的に見ればこんなの税理士側の完敗ですよ。

 しかも「今後お互いにこの件については蒸し返さない」という確約まで結ばされたそうで、そうなると税理士側としては試験合格義務化を二度と口にすることさえできなくなるわけで、結局のところ、会計士協会の思い通りに片付けられただけじゃないですか。こんなの池田会長と仲介の政治家の顔を立てて、認定試験合格を会計士協会が渋々受け入れてやったただけのことです。

 会計士側から見れば、渋々受け入れたと言っても、認定試験合格の義務付けなんて屁みたいなもんですよ。だってその認定試験のモデルは税務職員が税理士資格を得るための認定試験のようですが、あの試験を落ちた人がいるとは聞いたこともないですからね(笑)。ということは会計士が受けるべき認定試験だって、合格率100%の試験なんでしょうね、まちがいなく。

 だったらその試験を受ける意味って、何なんでしょうね?単なる形式だけの試験ですやんか。僕らだって、研修受けて認定試験受けるだけで会計士の資格をもらえるのだったら、喜んでその研修と試験を受けますよ(笑)。だって楽勝ですもん。

 結局のところ、今回のゴタゴタを巻き起こした結果、皮肉にも税理士と会計士との間で「永久に税理士は会計士の下位資格である」という確約を取り付けただけのことだったんですよね。これは完全に会計士側の勝利でしょう?税理士側が最初にケンカを仕掛けておいて、ここまで完璧に返り討ちに遭うというのも、実にマヌケな話ですよね。でも、こんなの最初から予想されたとおりの結果じゃないですか。

 一部内容を見直しながらの補助税理士制度存続についてもそうですけれども、日税連って何を守ろうとして税理士法改正にここまで一生懸命なのでしょうか?会計士への税理士資格合格条件付け、なんて、税理士、特に高齢税理士や一部のOB税理士さん達の実態を知っている業界関係者から見れば「なに言っての?」って世界の話ですからね。的外れも甚だしい話だったんですよね。

 補助税理士についても、ここで何度も書いている内容です。いや、別に会計士さんが税理士業をやってくれても構わないんですよ、全然。代わりに私たちに会計士資格を付与してくれるのなら(笑)。ほんと、それだけの話じゃないですか。だって、合格者数が急増して合格者の質が著しく低下した最近の会計士は別として、以前に会計士になった方々がどれほど優秀な方々であるかというのは、私たち税理士なら十分理解できるはず。

 「税法を知らないから、あいつらはバカ」という税理士も一部にいますけれども、それならば「税法を知らないから天皇陛下や総理大臣はバカ」って話になるんですか?「経理や税務を全然知らず、大学も出てないから松下幸之助や本田宗一郎、田中角栄はアホ」と言うことになるんですか?税務を知っているかどうかくらいで人の優劣をはかることなどできるはずないでしょうに(笑)。

 逆に、昔の会計士試験に合格してる方たちなら、少し勉強すれば税法の仕組みくらいすぐ理解しますよ。そんなもん、税理士試験科目合格を税理士登録のために会計士に義務づけるなんて、そりゃ「バカにすんな!」って会計士側から言われますよ(笑)。そんなもん当然ですよ。税理士側の要望を頑なに会計士側が拒否し続けることくらい、最初からわかりきっていたことでしょう。

 そんなこともわからない税理士サイドの代表者って、いったい何だったんでしょうか?政治家を使えば会計士側が折れるとでも思ったんでしょうか?でも、バカですよ、ハッキリ言って。世界的には会計士が税務を行うことが当たり前なんですから、交渉の戦術面から見れば、会計士は税理士側からの要望をすべて突っぱねておいて問題を大きくし、場合によってはアメリカ政府も巻き込んだ国際的な日本の非関税障壁に関する政治問題として騒ぎ立てればいいだけの話でしたからね。

 この問題については、端から税理士側が分が悪いにもかかわらず、なんで日税連は敢えてドンキホーテのような無謀な戦いを挑んだのでしょうか?分が悪い交渉であることは、今までにこのブログでも何度も指摘したはず。だから、今回の無謀な戦いを仕掛けた理由を日税連は全税理士に対しておこなう責任があると思いますよ、だってものすごいお金と時間と労力を使って活動していたわけですし、今回の税理士法改正の目玉にするつもりだったわけですからね。

 しかし結果的には会計士に言われるがままの内容に妥協せざるを得なかったわけで、その戦略の誤りと将来に多大な影響を与えたことに対する何らかのコメントが必要だと思いますね。そもそも、交渉が決裂したのであれば、税理士に不利な内容での妥協策を焦って探るくらいなら、なぜ敢えて問題を先送りさせる選択を行わなかったのでしょうか?

 それとも、何が何でも今年の改正に盛り込まなければならない事情が税理士側にはあったのですかね?例えば、増え続ける会計士が自由に税理士になることがどうにも容認できなかった、とか、TPP交渉を考えるとなんとか国内で税理士資格の地位を守る必要があった、とか、あるいは老い先短い税理士側の「誰か」の功績を何としても作りたかった、とか・・(笑)。

 で、ちょっと話を元に戻しますけど、この会計士への試験合格義務付けにしても、補助税理士の制度存続にしても、その真の目的はどこにあるんですか?池田会長は、「日本の未来のため、税理士の未来のため」とおっしゃいます。確かに同業者団体の長として、業界の利益確保のために尽力をすることは正しいことだと思いますし、十分理解できます。

 しかし、私が疑問に思うことは、確かに日税連は税理士業界の「利益確保」、もっと言えば「既得権維持」のために尽力しているとは思いますが、そのターゲットはどこに向いているのでしょうか?その利益確保を行う対象は老若男女を含めた「全税理士」のため?それとも過去からの惰性で仕事をたいして行わなくてもたくさん稼いでいる「高齢税理士」のため?

 確かに日税連に対して影響力を持っているのは若い税理士よりも、昔から名士としてお金を稼いできた高齢税理士達でしょう。だから日税連が高齢税理士の要望に基づいて様々な活動を行おうとしていることはわからないでもありません。政治や経営なんてものは、だいたいそんなもんですからね。

 そりゃわかりますけれども、でも税理士業界の一部の既得権確保のために、業界を代表して会計士とケンカを行ったり、若手税理士の権利と勤務状態に制限をかけるようなことを行っても許されるわけではないでしょう。業界を代表している立場であれば、一部の税理士の利益を確保するためではなく、業界全体の利益をもっと考えて活動してくれなければ困ります。

 そもそも今回の会計士への試験合格義務付けの件にしたって、どうでしょう、本当に税理士の多くがそれを希望していたんでしょうか?一部の暴走老人達の意見だけを聞いて、それを業界全体の意見であるかのように交渉を行うのは、見ていてちょっと恥ずかしかったですからね・・。いえ、本当に今回の騒動は、税理士としても恥ずかしかったですよ。

 私のように、そう思う税理士だっているんですよ、世の中には。確かに世の中は多数決で動きますから、私たちのような少数の意見を取り上げる必要はありません。それはそうですが、しかし、だからといって業界のやっていることや意見が客観的に見て「正しい」のかどうかは冷静に考えないと、大恥をかきますからね。

 TPP参加に狂ったように反対を唱えている農協について、果たしてどれだけの一般国民が同意しているでしょうか?逆に安い食料品の流入を阻む圧力団体として、胡散臭い連中だと思っている人も決して世の中には少なくないでしょう。

 日税連もTPPに反対するだけの農協になってしまってはいけません。一つ前の記事にも書きましたけれども、金を儲けるにしても、自分だけが儲かるのではなく、他人を幸せにした結果として儲けるようにしなければ、世間の誰も税理士制度を支援してくれなくなります。

 日税連は、一部の税理士の既得権を確保するために活動するのではなく、業界全体の利益の底上げや、世の中に本当に役立つための税理士制度維持のために一生懸命働いて欲しいと希望しますね。

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