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マニュアル至上主義のワナ

2014 - 01/04 [Sat] - 00:56

 最近、マクドナルドの業績低迷に関する記事を色んな所でよく見かけます。その原因分析についても、いろいろな記事を見かけます。店舗の雰囲気が変わったからだとか、システムが変わったからとか、価格設定が・・、等々、様々な意見が見られます。

 昔からのマクドナルド利用者の私の意見を書かせてもらいますと、今までも何度も書いたことですけど、マクドナルドの不振の原因は「商品がマズイこと」、この一点に集約されます。それ以外にあるとしたら、店員の接客レベルが低くなったから、そんなところでしょうか。

 確かに人によってマクドナルドの不振の理由の受け止め方は様々でしょう。でも、基本的なことを言えば、飲食店が儲からなくなる理由の第一は「おいしくない」ことで、続いて「客を不愉快にさせる接客態度」だと思います。それ以外の要素は、たぶんそれほど大きな理由にはならないと思います。と、いうかそれ以外の理由は、流行らないお店に対する単なる後付け理由だと思います。

 しかし、マクドナルドは有名なマニュアルによって商品は作られているはずです。接客もそのマニュアルに従って行われているはずです。そうであるならば、どのお店でハンバーガーを食べたとしても、同じ品質で同じ味のものを食べられるはずではないでしょうか?

 ここに「マニュアル至上主義者」の方々が陥るワナが潜んでいるわけです。マニュアル至上主義者の方々は「マニュアルさえきっちりと整備しておけば、誰が作業しようと同じ商品を作ることができて、同じ結果を手にできるはず」と考えていますが、その大前提の思考がそもそも間違っているんですよね。

 今までも何度がこのブログに書いたことですが、仕事や作業の手順をどれほど事細かに記録してマニュアルを作ったとしても、100人の人がいれば100通りのものが作られてしまいます。考えてもみてください、おたくの奥さんが有名レストランのシェフが書いた本のフランス料理のレシピを見てつくた料理が、有名シェフと同じ味になると思いますか?

 ザンネンですが、そんなもの、どれほどレシピを教えてもらったとしても、有名シェフと全く味の料理などできるはずがないのです。なぜなら、その理由は「作る人が違うから」。同じように塩を3グラム食材の上に振ったとしても、その振り方一つにしたって、有名シェフと素人とではそこからして違うわけですから、味が一緒になるはずないんです。

 有名シェフは、細心の注意を払って素材を処理し、下味をつけ、そして長年の経験から身につけた味覚と経験、そして技術をもって調理とするからこそあれだけ美味しい料理を作ることができるのです。同じレシピと手順を教えてもらったとしても、素人が作って同じ味の料理がもとよりできるはずなどないのです。そもそも「どうやれば美味しい料理ができるのか?」ということが十分にわかっていない人がレシピを見ながら料理を作ったって、美味しいものが作れるはずがないのです。

 そんな高度な技術を要求されないマクドナルドのハンバーガーについても、実は一緒なんです。全国で統一されたマニュアルに従ってハンバーガーを作ったとしても、それを作る人が違えば、別の言い方をすれば、作る人の意識とレベルが低ければ、美味しいものは作れなくなっちゃうんです。

 意識が低い人は「客に美味しいものを食べてもらおう」「お客に喜んでもらおう」という意識がないので、出来損ないや失敗したものでも平気でお客に出しちゃうんです。しかし「マニュアル通りに作れば失敗なんかないだろう」と思う方もおられると思います。たしかに、そのためのマニュアルですから、マニュアル通りに作れば大きく品質が異なるものは作られないはずだと思いますよね。

 でも、それがマニュアル至上主義者の最大の勘違いなんです。いくらマニュアルを作っても「マニュアルに従わない社員」や「マニュアルに従っていないことに気づかない社員」がいれば、結果的には品質はばらついてしまい、まずいハンバーガーを作ってお客に売っちゃったりするんです。

 なぜそうなっちゃうか?それは結局「社員のレベルが低いから」ということになっちゃうんです。あるいは「社員教育をしっかりしていないから」ということになるんです。飲食業であれば「美味しいものをお客に食べさせてあげよう」という意識が徹底されていないと、どれだけマニュアルを作っても絵に描いた餅に終わってしまします。また自分が作っている商品が美味しいかどうかがわかっていない人間が商品を作ると、これも美味しいものが作れないことになります。

 私が昔から好きだったラーメン屋さんに久しぶりに行った時もそのことを実感しました。以前よく通っていた時は創業者がものすごく丁寧に麺の茹で具合やスープの味をチェックしながら客にラーメンを出していましたので高い品質のラーメンを食べることができていました。ところが、今は別の人が創業者からラーメンの作り方だけを教えてもらって店を切り盛りしていますので、味がぜんぜん違うんです。もっと言えば、全然美味しくないのです。

 その理由は、今の店主はただ単に「ラーメンを作っているだけ」だからです。そのラーメンが客が食べて美味しいと思うかどうかなど、全く考えずに作っているから美味しくないんです。麺の茹で具合も全然駄目だし、スープも全然ダメ。その他の具材のバランスもめちゃくちゃ、全然美味しくないんです。

 結局、大事なのはマニュアルじゃないんです。社員の質、社員の教育、もっと言えば「社員の気持ち」なんです。それは飲食業だけではありません。どんな事業でも当てはまるんです。社員の質が低いと、どんな業種の仕事であったとしても、その会社がお客に提供するサービスの質は低くなってしまって、顧客満足度が下がるんです。

 顧客満足度が低いとどんな悪影響があるかといえば、答えは簡単、リピーターが減るんです。どんな仕事でもお客が減ってしまえば儲からなくなるのは当たり前なんですよね。マクドナルドが陥っているのも全く同じだと思うんです。「店の雰囲気をカフェ風にしました、そうすれば儲かると思います」、そりゃ違うと思うんですよ。

 店の雰囲気をカフェ風にしようとどうしようと、関係ないんですよ、そんなの。お客がそのお店のサービス、食べ物に満足すれば放っておいても儲かるんですよ。マクドナルドがやっていたことは全てその逆だから客足が遠のいただけなんです。つまり「店の雰囲気を変えれば儲かるお店になるはず」と思ったところが間違いなんです。大事なのは「雰囲気」じゃないんです、「味とサービス」なんですよ。

 だから、マクドナルドが復活したければ、藤田田氏がやっていた頃のようにしっかりとマニュアルに書いてある内容を実践できるように社員教育をやり直すことだと思いますね。「安売り競争に巻き込まれてそんな余裕はない」というかもしれませんが、それも逆。品質の悪い商品を提供するから、安値競争に巻き込まれるだけで、品質が他所より高ければ価格競争に巻き込まれることはそもそもないはずなんです。

 それなのに、きちんとマニュアルを守ることもできないようなレベルの社員やアルバイトたちに、自分たちの裁量によって接客を行ったり、商品を作ったりさせるようになってしまったからすべてのサービスの品質が落ちて、客足が遠のいただけのことですよ。私がここに書いていることは、ドライブスルーでいろんな店舗で、そしていろんな時間帯で買って食べてみればすぐわかることですよ。驚くほど味はバラバラですよ。

 もしその程度のことすらマクドナルドの経営陣が気がついていないとしたら、そりゃ、業績低迷の原因は経営者がバカだからですよ。気づいてやっていないのなら、もっとバカ。デフレ時代に低価格路線を打ち出して業績を伸ばしたことによって、なにか勘違いしちゃったんじゃないですかね?それは「客はまずくても安ければ喜んで買う」というふうに。

 そうとしか私には思えませんね。マクドナルドのサービス低下はここ1-2年の話しじゃありません、もっと以前からある話ですからね。経営者が「まずくても安けりゃ客は買う」と思っているから、現場もそういうふうに接客し、そして商品を作っているんだと思いますよ。自社の店舗がどんな味の商品をお客に提供しているのか、そんなことすらわかっていないような人が経営者だとすれば、そりゃ業績も低迷しますよ。さっきのラーメン屋の話と一緒。

 長々となりましたけれども、私の言いたいことは、どんな仕事であれ「マニュアルが大事じゃない、大事なのは人の質」ということなんです。だからこそ、社員は慎重に採用しなければならないし、採用した社員にはしっかりとお金をかけて教育をしなければならないんです。それが会社の業績を良くするために最も大切にすべきことだと思いますね。

 「マニュアルがあればすべてがうまくいく」と決して思わないことです。

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