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ライブドアの会計士に実刑判決

2007 - 03/26 [Mon] - 12:45

 ライブドアの監査を行っていた会計士に実刑の判決が下りました。カネボウ事件の時もそうでしたが、今までであれば大して問題にならなかったような会計士の不正会計への関与や看過が重大な社会的犯罪として認識されてきたということなのでしょう。


 確かに判決内容のように会計士が書く監査報告書こそが投資家が投資先企業の内容判断を行う唯一のよりどころとなるべき資料なのですから、そこに企業との癒着による記載内容の不正などがあれば会計士は多くの投資家に虚偽の情報を流して彼らを欺いていると言われても仕方ありません。


 我々税理士から見れば、会計士は我々より頭脳のレベルも高く多額の報酬を得ている方々も多い職業人です。なぜそうなのかと言えば、それは先ほどのように我々とは比較にならないほど多くの人に影響を与えうる重要な職業であるからこそその対価も高くてしかるべきということなのです。そのしかるべきことをせずに報酬だけをもらっていたのであれば、残念ですが厳罰も致し方ないでしょう。


 とはいえよく言われているように、監査先の企業から報酬をもらっている会計士が監査先にとって不利になる内容を進んで書きにくい雰囲気は確かにあると思います。「そんなことを書くんだったら監査契約は破棄するぞ。」と言われれば力関係の弱い監査法人や会計士であれば企業の言いなりの監査報告書を書かざるを得ないこともあるでしょう。しかし裁判が断罪したように、それであれば会計士は自らの職務を放棄しているのと同じになってしまうわけです。


 税理士である私にはこの問題の解決法など分かりません。それは会計士の方々がご自身達で検討するほか無いと思います。しかし会計士自身がこの問題の解決に積極的に取り組まなければ金融庁や大蔵省あたりから望まない改善策を押しつけられることになってしまう恐れがあります。しかし完全に監査先から独立して公平な監査を行うとなれば監査先と一切の金銭的利害関係を絶つ必要があるでしょう。そうであれば究極的な会計士の位置づけは金融庁の一部、つまり民間ではなく官の側から監査を行うことが求められてしまうことになります。報酬はどうするのかといえば、監査が必要な企業から企業の規模や内容に応じて一旦費用を徴収してどこかにプールしておき、そして実際に監査を行った監査法人や会計士に事前に決められた報酬規定通りの報酬が支払われるということになってしまいます。言い換えれば今の健康保険による医療報酬の制度に少し似ているかも知れません。


 元々規制を嫌う国アメリカで生まれた会計監査制度ですから、こんながんじがらめの制度では報酬を自由に決められなくなってしまうので会計士は到底受け入れないでしょうし、実際運用は大変なものになってしまいます。しかし完全な公平で独立した監査制度を、というのであれば極力直接監査先から報酬をもらわない制度を考えざるを得ません。まあこれは私の無責任な意見ではあります。会計士の方々はきっともっと素晴らしい解決策を考えて下さると思います。


 会計士の方々にはこういった重い社会的責任があるわけですが、我々税理士はどうなのかといえば、税理士にも適正な決算を行う必要性はありますが、顧問先が自分で決算を行った場合にはその内容を税理士が精査する必要が有るとは私自身は認識していません。何故なら我々は監査を行うことまで税理士法で求められていないはずなので、顧問先の決算が適切であるかどうかの監査権限まではないと理解しています。実際税務調査において我々が決算を行っていない場合では、その決算内容について我々に質問が及ぶことはありません。決算内容や帳簿に不適切な部分が見つかった場合責任を問われるのは顧問先自身であって我々税理士ではありません。それよりも我々税理士にとって大切な役割は顧問先の適切な税務申告を行っているかどうか、ということでその点について税務署と最大の利害関係があると言えるでしょう。


 とはいえ最近はご存じのように会計参与なる役職を会社法上で設けて、これに税理士が就任することで税理士にも監査人的な役割を負わせて決算内容の担保をさせる動きがあります。また当然ながら税理士が決算を行った場合にはその内容が会計上適切に行われている必要があります。これら二つの場合において利害関係があるのは主に金融機関、つまり銀行です。これらの場合でもし不適切な決算が行われており、その結果金融機関が損害を被った場合には税理士に対して損害賠償が求められることがあることはよく肝に銘じておくべきです。


 ということで我々税理士は会計士のように世間全般に多大な影響を与えかねないような重大な責任を背負った職業ではないのですが、税理士が決算を行った場合には税務署と銀行に対してその内容を担保する責任があることは忘れてはならない点であるといえます。ですから顧問先が銀行から多額の融資を受けているような場合であれば、いくら顧問先の強い希望であるからといっても無茶苦茶な粉飾決算を税理士が行うことは非常に危険な行為であり、この点では会計士と監査先の関係に似たものがあると言えます。

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