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高速バスツアー規制見直し~日本の規制緩和なんて所詮こんなもの

2013 - 07/31 [Wed] - 11:03

 格安で人気だった高速バスツアーに規制強化がはかられ、この8月から運行が厳しくなるのだとか。

 高速バスツアー廃止で、戦略見直す長距離バス業界の苦悩~値上げ検討、業界縮小懸念も

 今までは旅行会社がお客さんを集めて、それをバス会社に下請けさせて自由にやっていたものが、今後は停留所を持つバス会社が国の認可を受けなければできなくなるのだとか。

 その理由は、皆さんご承知のように、格安バスツアーによって運転手の過労が溜まり、居眠り運転などによる大事故が起きるようになってしまったからですね。昨年高速道路の側壁にバスが突き刺さった事故については、記憶に新しいところだと思います。

 「危険な運行が増えてきたから、規制を強化しよう!」というのはもっともな話なんですけど、このツアーバスの規制強化の動きなんかを見ていても、所詮、日本での(もしかすると海外でも)規制緩和なんて、この程度のもんだ、って感じがしますね。

 だってですよ、そもそもこのツアーバスの規制緩和にしたって、最初は「より多くの事業者に参入の機会を与えて、多様で格安なサービスを消費者に提供しよう!」というのが規制緩和の趣旨だったはず。そして、現実に多くの事業者がこの分野に参入して、消費者も格安なサービスの存在を有り難がっていたはずなのです。

 ところが、少し事故が起きるようになってくると、もう見直しを行って、結局元に戻そうというわけです。おかしな話ですよね~?こんなもの、ぜんぜん規制緩和というものの意味がわかっていないとしか言いようがないですね。

 規制緩和、とセットになってくるのは「自己責任」ですよ。そう、お上が規制を緩くして、いろんな事業者に参入のチャンスを与えるわけですから、当然サービスを提供する事業者の質にはばらつきがあるわけです。どういうサービスを提供して、どこまでしっかりとそのサービスの質を維持していくか、というのは各事業者の自己責任によるわけです。

 そして、そのサービスを利用する消費者の側も、どこの事業者が安くて、そして良いサービスを提供しているのかを、自分の目で見分ける必要があるのです。それも消費者に求められる自己責任です。極論すれば、よい事業者を選択して満足するか、悪い事業者に当たってしまって事故に遭うか、それも自己責任なわけです。だってそれが規制緩和の本質だからです。

 そう、ですから、昨年のツアーバスの大事故にしたって、本質的には、その事故を起こしたバス会社に全責任があるだけのことで、そんな質の悪いサービスを提供する事業者に市場から退場してもらえばいいだけの話なんです。そして、残った事業者が自ら安全運行確保のための努力を行って、消費者もそういうサービスを提供する事業者を見極めて、彼らに適切な料金を支払えばいいだけの話なんです。

 だから、仮にあのような悲惨な事故が起きたとしても、もう一度規制を強化しよう、なんてことはするべきではないんですよね。そう、事業者も消費者も自己責任において自分の利益を守ることが、規制緩和の本質ですからね。

 でも、結局日本では再び規制強化に走るわけですよ。多くの利用者、消費者が規制緩和による格安バスツアーのありがたみを感じていたにもかかわらず、です。規制にがっちりと守られたJRだって、速度の出し過ぎで100人以上が死亡する事故が起こしちゃうのに、JRは市場からの退場を命じらません。一方、高速バスツアーでは、7人死んだ事故が一回起きれば事業者は市場から退場を命じられ、規制の強化が云々されます。これらを比較すると、本当に規制って一体なんなんだろう、と、とてもクビを傾げたくなる話なんですけどねぇ。

 ま、日本という市場では、とかく消費者の「自己責任」というのはないに等しいんですよね。すべて事業者に責任を負わせ、質の良いサービスを提供しない事業者が悪い、という構図です。悪い言い方をすれば、日本の消費者は幼くて、子供で、だから事業者が提供するサービスの質の良し悪しを見分けることができない、と言っているようなものなんです。

 そんな自己責任を持ちたがらない消費者がたくさんいる日本では、本当の意味の規制緩和なんて絶対に進みません。仮にお上が旗を振って規制緩和を強化したって、高速バスツアーのケースと一緒で、やがて消費者保護の名の下に元通りになることは目に見えています。また、そういう日本の消費者の性質を利用して、各業界団体は規制強化をすすめて既得権益の保護を画策しようとします。

 何が言いたいか、もうお分かりだと思いますけど、私たち税理士などの士師業の世界でも、本当の意味での規制緩和なんて絶対に進みませんよ。TPPなどの強烈な外圧でもない限り、国内から規制緩和の動きなど出てくるはずがないし、仮に出てきたって、すぐに消費者の不利益をなくすことを目的として規制強化に戻るはずです。それが日本の市場の実態です。

 弁護士や会計士だってそうだったじゃないですか。規制緩和論者の理屈によれば「弁護士や会計士を増やせば、安くて多様なサービスを消費者に提供できる。これによって消費者は選択の可能性が広がりより良いサービスをより手頃に受けられるようになるはず」と目論んだわけですが、結果はどうでした?

 会計士の試験合格者はビックリするくらい増えましたが、監査法人に就職することができず、結局失業率を高めただけでした。弁護士は?もっとヒドイですよね。法科大学院の学費の借金まで背負って、就職先がないという、最悪の状況。一念発起して開業しても、お客も事務所も無く、貧乏のスパイラルに入る人までいます。そしてとうとう弁護士増員の方針は止めることになりそうです。

 だから、日本じゃムリなんですよ、規制緩和なんて。消費者が自己責任を背負おうとしないし、事業者もなんだかんだ言ってお上に頼って自分で良質なサービスの提供義務を背負おうとはしません。どちらも自己責任を背負おうとしないわけですから、日本で規制緩和なんて進むはずがないんです。

 そういう日本という市場では、やはり既得権を得たものが強いんです。規制緩和なんて、どうせ進みやしないし、規制に守られて利益をしっかりと得ている人達が、やはり儲かる仕組みになっているんです。ザンネンながら、それが日本というマーケットの本質じゃないかな、と強く感じますねぇ。

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