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橋下氏の論法

2013 - 06/08 [Sat] - 13:00

 つい先日も、橋下大阪市長が八尾空港で米軍オスプレイの飛行訓練受入を安倍総理に申し入れた、というニュースが流れていました。本人は「参議院選挙対策ではない。ずっと前から検討していたこと」と言いますが、政治家の発言はすべてが選挙対策ですから、選挙を意識した発言であることは疑いのないところです。

 今回の発言を見ていても思うのですが、橋下さんの論法、というか、選挙戦略というもののパターンがこれでだいたいわかりましたね。その戦法は「世間の注目を集めるビックリするような提案や提言をぶち上げ、それに反対する勢力を『既得権益にしがみつく連中』『改革に対する反対勢力』と批判することで、自分に票を集める」というもの。

 そもそもの「大阪都構想」「地方税制の見直し」だってそうです。たぶん有権者のほとんどの人は「なぜ大阪都にすることが大事なのか?」という理由についてわかっていないはずです。わかっていないにもかかわらず、橋下が何度も何度もマスコミを通じてそのことを主張し、そしてそれを阻んでいるのは「二重行政によって既得権益を維持したい大阪市の連中と、地方に対する影響力を保持したい中央省庁の連中」と断じ、これらの「悪」をやっつけることが私の仕事、それを有権者に指示して欲しい、と訴えて支持を得てきました。

 その攻撃対象は、時として教育委員会だったり、水道行政だったり、文楽の団体だったり、お笑いの資料館だったり、様々です。とにかく、まず最初に「お金の無駄遣い」とか「不公平・不効率な権力の温存」といった、一般庶民にとって耳障りのより言葉を並び立てて批判することで、自分の主張が「正論」であることを世間に印象づけ、それに反対する人達は「反対勢力」「抵抗勢力」であるとして批判を強めて世論もそこに巻き込むことによって、結果的に自分への支持を取り付ける、というやり方です。

 そして次はきっと「八尾市長」と「地元住民」でしょうね(笑)。八尾市長と八尾空港周辺住民にとってみれば、降って湧いたような災難。「なんで俺達が批判されなあかんねん?」と驚きを隠せないでしょうが、しょうがないです、橋下によって「悪の権化」として、日本全国に喧伝されるわけですからね。まったく、お気の毒な話です(笑)。

 しかし、これ、考えてみればわかりますが、結局のところ橋下がやっていることは「敵を批判しているだけ」なんですよね。自分が主張する「正論」に同調する有権者の頭数を集めているだけのことで、実際に何かを行って成果を上げているわけではないんですよね。世間の注目を集めそうな話題で仮想敵をつくって、それをただひたすらに攻撃しているだけなんです。

 だって、大阪都構想だって、今になってみれば完全に焦点がぼけてしまってますよね?それは先日の衆議院選挙の頃からおかしくなってきたんですが、あの当時はまるで第一党にでも成り上がるんじゃないか、と思われるほど世間の支持率が高く、そこで勘違いした橋下は「国政で力を持つことが、大阪都構想への近道」という論法を駆使して、国政での議席数確保に急速にカジを切りました。

 しかし、太陽の党とひっついたあたりから、実際にやっていたことは単なる「権力を得るための活動」であったことが世間にもわかるようになってしまい、それなりの衆議院議席数は得たものの、選挙後は橋下の発言の影響力は一気に低下し、それとともに大阪都構想すら忘れ去られている状況になってしまいました。そもそも大阪都構想なんて、橋下自身本当にやるべきことかどうかなど、わかっていないのかも知れません。ただ単に、強烈に思い込んでいるだけかも知れません。

 で、支持率回復のため起死回生を狙った発言が、今回の八尾空港における米軍訓練受け入れですね。確かに正論ですよ、沖縄の基地負担軽減を本土で分かち合おう、という発言内容は。ですからこれから橋下は「なぜ、沖縄の負担を地元で分かち合おうという、僕の提案が受け入れられないのか、全く理解できない。反対している連中は自分のことしか考えていない自己チューだ。こんな連中の言うことなんか聞いてられない」と批判を強めるでしょうね。ええ、先の展開はだいたい読めています。

 でも、当然ですが八尾が受け入れるはず無いんですよね。市も地元住民も。たぶん反対運動やデモだって起きるかも知れませんよね。赤いのぼりを持った労働組合連中が反対運動に参加するでしょうね(笑)。橋下だって、八尾に米軍の訓練を移管できるなんて、本当は思ってないんですよ、全然。

 だから、地元や様々な反対や障害によって、この提言が頓挫することなど先刻計算済み。ただ、「沖縄の負担軽減を行おう!」と言いだしたという「いい人」「よい政治家」を世間にアピールすることが最大の目的であって、今後の政治活動・選挙活動では「その僕の提案に対して反対するという、とんでもない連中」を批判するための材料にするのが目的なんです。あるいは、沖縄負担軽減をぶち上げることによって、沖縄における維新の会の支持率上昇を目指しているんでしょうね。ものすごく猿知恵だと思いますが。

 でもね、果たして今回は世間が橋下の思っているとおりに動くでしょうか?もうこれまでの言動から、橋下のやり方って世間一般もよくわかってきましたし、所詮批判しているだけということもわかってきちゃっているんですよね。

 そもそも、仮に橋下の意見が「正しい」としたって、世の中にはいろんな考えがあってしかるべきなんですから、橋下の意見に対して異を唱える人がいたって全然おかしくないんですよね。もとより橋下の意見がすべて正しいのなら、世の中全ての人は橋下の言うとおりに生きれば幸せになるはずですが、どう考えたってそんなはずありません。

 それなのに、橋下は自分の意見に反対する人をケチョンケチョンにけなして批判するわけですから、それもよく考えたらヘンな話なんですよね。それこそ、こんなの度量の狭い暴君や独裁者が行うやり方で、ある意味ファシズムと批判されてもしかたありません。それが、橋下の政治手法で一番危なっかしいところだと思うんですよね。

 橋下が当選した際の大阪市長選挙や、先の衆議院選挙までは世間の期待が非常に強かった橋下と維新の会ですが、もうそろそろその実力が世間に見透かされてきているように感じます。しかし、肝心の大阪の住民の中では、いまだに橋下支持の人達が多いとも言われていますので、今回の米軍受入の話、どう転ぶのか興味在るところです。

 今回も一世一代の大博打に打って出た橋下ですが、目論見通りにことは進むでしょうか?私はもうそろそろ橋下には政治の表舞台から去って欲しいと願いますね。以前は、これほど世間の支持をうけるのだからそれなりの実力と人間的魅力がある人物なのかと思っていましたが、実はそれほどの器じゃないんじゃないかと、最近は強く思うようになりました。維新の会崩壊も、実は意外と近いのかも知れません。

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