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競馬は資産運用

2013 - 05/23 [Thu] - 15:35

 新聞やテレビで大きく報道された、馬券で大稼ぎした人の所得税法違反に関する裁判の判決が今日あったようですね。ニュースによりますと、国税側の処分とは異なり、裁判所は「娯楽の範囲を超えて資産運用と言えるので、外れ馬券も経費とみなす」という判断を下したのだとか。

 その上で、国税が5億7千万円と算出した納税額を5千万円に減額したのだそう。さらには執行猶予付きとしたらしいですね。しかしなんか裁判所の判断って、国家権力に対する国民の権利をやたらと認めがちというか、左翼的というか、司法ってどうもそういうきらいがありますね。以前の武富士の相続に関する判断を見てもそうですが・・。

 今回の判決にしても、税務に絡んでいる人間の一般的感覚からすれば、そもそも競馬というギャンブルを「娯楽の範囲を超えて資産運用であった」と判断するところが理解できませんねぇ。確かに報道されているところによれば、パソコンでシステムを作ってまさに「投資」と呼べる馬券購入を行っていたようですが、しかしそうは言っても所詮「ギャンブルはギャンブル」だと思うんですよね。

 裁判所は今回の事件における馬券購入行為を「資産運用のための投資」とみなしたようですが、馬券購入を「投資」と判断する思考が、申し訳ないですが私のような低レベルな人間には理解できません。だって競馬は、どれほど統計的に、そして科学的に分析を行ってお金をつぎ込もうと、偶然の結果による「ゼロか100」の世界ですからね。

 私たちの一般的な感覚では、「ゼロか100」は「投資」じゃないです(笑)。「投資」って言うのは、失敗してもせいぜい50や10は元本が返ってくるのが「投資」や「資産運用」であって、レースの結果でゼロになる可能性がほとんどである競馬は「投資」ではないです。それを「事業」「資産運用」とみなすのも、凡人には理解できません。

 だから、どれほど巨額のお金をつぎ込もうと、絶対的に「競馬はギャンブル」です。それに「巨額のお金を使っていれば『ギャンブル』が『資産運用』になる」というのなら、大金持ちがラスベガスやマカオで数億円をすった場合も、「あれは事業だった。だから損をした金額は必要経費と認めて確定申告させて欲しい」と主張する輩の言い分を認めなければならなくなります。先日問題を起こした大王製紙の御曹司がそういう主張を行ってくれば、裁判所はその主張すらも認めるんでしょうかね?

 どれだけ凄いシステムを使って、システマチックに馬券を買っていようと、どれほど多くの資金をつぎ込んでいようと、「競馬」は「競馬」でしょう?普通。他にどう理解すればいいのでしょう?ま、普通じゃない判断を行うところが裁判所なのかも知れませんけど、武富士の時の話もそうでしたが、どうも反権力的といいますか、反役所的といいますか、どうも「官対民」のケースの場合には、最近は民側の主張を好意的に取り上げすぎるような気がするんですよねぇ。

 いや、そりゃ租税法律主義、だとか、疑わしきは罰せず、という思想が司法の世界にはあるのかも知れませんけど、けどそれじゃ、カネを持って悪知恵を回す奴だけがトクする世界になっちゃうんですよね。結局その他多くの一般市民は逆に不満を感じることにつながりかねないんですよね。なぜなら、そういうイレギュラーなことは「金持ち」にしかできないからです。

 今回の判決も、このまま確定していくのか、それとも国税が控訴するのかわかりませんけど、正直いってスッと心に落ちていく判決ではないように思いますねぇ・・。もちろん立場によっては「国税ザマミロ!国税に一泡吹かせた画期的な判決だ!」と大喜びされている方々も多いと思いますが・・。

 ううむ・・、微妙な判決・・。

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