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士業の経営が大変?

2013 - 02/14 [Thu] - 10:53

 税理士に限らず、士業と呼ばれる職業人の事業経営が厳しくなってきているのだとか。今回はそういったネット上の記事をまとめて引用してみましょう。

 「弁護士業界の不況」

 「<行政書士法人>全国初の倒産 名古屋」

 まず一つめの記事は、弁護士さんが一昔前と比べて厳しい、という話ですね。ま、こりゃ当然といえば至極当然な話ですよね。記事にも書かれているように、内容証明郵便を作っただけで「さすが弁護士さん!」と呼ばれていた時代が、今の時代から見れば良すぎますよね(笑)。

 そういえば、大手商社に勤める私の友人が、かつて仕事で証明書だか何かを相手に送る手続きを弁護士に依頼したら30万円請求されたと大変憤っていた話を思い出しました。しかも証明書の内容・資料や法的根拠は依頼者側が全部用意して、弁護士はそれをコピーして内容証明か何かにして送ってもらうだけの作業料で、です。

 そりゃ、昔の弁護士さんの感覚から見れば「当たり前やんけ、弁護士を通じて相手に何かを要求するのであれば、弁護士が矢面に立つんやからそれくらいの報酬払ろて当たり前や、ドアホ」と言いたいところなんでしょうけど、依頼する側から見れば「代理で内容証明送るくらいの話でなんで30万円も取られなあかんねん。ぼったくりやんけ!」という話ですわね。

 そう、依頼する側から見れば、その「内容証明を送る」という作業に対してのみの報酬を支払いたいんですよね。その先に何か新たなトラブルや問題が生じて弁護士の手を煩わせるのであれば、その報酬はそのときに払えばイイと思っているんです。それなのになんで最初から先々の作業手数料まで「見込で」支払わなきゃいけないのかが依頼する側からは理解できないんです。だって何も生じなかったら弁護士丸儲けですからね。

 結局、その友人は同じような案件がもう一度生じた際には自分達でやったそうです。「だって、資料のコピー取って送る程度のこと誰にでもできるから」と言っていました。そう、弁護士さん、もちろん士業は誰でもそうですが、が儲からなくなってきたのは、そういう依頼者側の意識に配慮しないからです。

 「『誰にでもできること』や『払う必要がない報酬』に対しても依頼者に報酬を請求して当然」と弁護士さんが思っているから、だんだん依頼する人が減ってくるんですよね。で、その依頼者が減ってきた事実に対して、依頼者の心情変化に応じて業務内容や請求額を適応させるとか、自ら顧客獲得のために積極的に手を打つ、といったことをしないからなおさら業績悪化に拍車がかかるわけです。

 税理士の「顧問料」なんてものも怪しい報酬の一つですよね(笑)。私は「顧問料」という言葉が実は大嫌いです。税理士が顧客に対して何の「顧問」をしているんですか?「時々税務相談を受ける時の『顧問』報酬」?日々の会計や税務に関する電話相談や訪問アドバイス?そんなもの年間の税務報酬に含んでおきゃいいじゃないですか。あるいは、年間申告サービスを契約している関与先には無償で提供するとか。

 そもそも、その「顧問料」をもらって、年間に一体どれだけの追加作業や税務相談があるって言うんでしょう?一度振り返って実際の事例を拾い上げてみて下さいよ。それは、その作業に対して特別な報酬をもらわなければいけないほどのレベルですか?全顧客からいただいている関与報酬全体でおしなべて考えてみれば、別に損しているって程の話じゃないんじゃないですか?

 普通の商売ってそういう風に商売をトータルに考えて料金や値段を決めてるでしょう?世の中には「損して得を取る」って言葉があるじゃないですか。こういうことを税理士さん自身がお金を払ってくれる消費者の立場に立って考えてみなきゃいけないんじゃないでしょうかねぇ。でないと、税理士で商売が廃れる人は、これからもどんどん廃れますよ。

 でも実は、最近こういう商売逆に増えてきている気がします。特にIT関連のソフトやハードに関するものについては多いです。サポートに電話しても「ああ、お客様、これ以外のご相談につきましては『年間パスポート契約』に入っていただかないとお答えできないんですよぅ。」ってケース多くないですか?先日、iPhoneに関してアップルに電話した時もそうでしたねぇ。

 しかし、サポートに電話して相手にこう言われるとものすごくカチーンとくる、という消費者心理をサービス提供側はわかっているんでしょうかねぇ?サポートに電話をするというケースは、相当イライラしているから電話するんですよ。そして特に経験が長い人の場合には、いろんなことを相当試してみたけどダメだったから電話をかけていることが多いんです。

 そうやって早く解決したいのに、こちらが相談を投げかけると「お客様は年間サポート契約に入っておられませんが?」とすぐゼニカネの話を持ちだしてくるわけです。これは逆効果だと思いますねぇ。もちろんそうでもしないとなんでもかんでも電話をかけてくる連中が多いからなんでしょうけど、私自身はこういうサポートのやり方をするサービス提供者には良いイメージを持ちませんね。

 実際、こういうやり方をしている事業者の業績は悪化しているところが多いと思いますね。なんでもゼニのネタにしてやろう、という姿勢が消費者から敬遠されるんじゃないでしょうか。

 あ、話が変わっちゃいましたので、2つ目の記事。こちらは逆ですね。たぶんこの行政書士法人は規模を追求して、人を増やして、バンバン仕事を取りに行く、という営業姿勢の士業法人だったんでしょうね。しかし、まあ、税理士の眼から見ればよくある事例ですが、中途半端に規模が大きいと、急激な市場変化に対応できずに固定費ばかりがかさんで倒産、ということに至るというケースですね。

 こちらは先ほどの弁護士が苦しんでいるケースの逆で、積極的に手を広げすぎたわけです。住友家の有名な家訓として「浮利を追わず」というものがあり、私も常に心に留めるようにしていますが、結局短期的に「ワー」っと儲けを追求して飛び乗って、規模を急激に大きくしても、続かないわけです。

 わかりやすく言えば、詐欺集団や水商売と一緒なわけです。短期的な儲け話に対して濡れ手に粟状態で稼ごうとしても、そういう商売は長続きしないんです。市場の変化に対応できなかったり、あるいは企業倫理や人材の質の面から問題があるわけです。

 ま、もちろんテレビショッピングで急成長する会社のように、ワーッとブームに乗ってその状況が一定期間続くような会社もないことはありません。しかし、一般的な話をすれば、住友の家訓にあるように、浮いた利益を求めてすぐに短期的な儲け話に乗るのではなくて、己の実力をわきまえ、そして長期的な商売の継続と成長を目指した方が、結果的には商売は上手くいくことのほうが多いわけです。これは確率論の次元の話です。

 だからといって、バカみたいに同じことをずーっとやってりゃいいと言うわけではありません。当然市場や経営状況が変わればそれに対応するわけであって、それだからこそ長く商売を続けることができるわけです。つまり、最初の弁護士の経営問題の話も、2つ目の行政書士法人の倒産話も、正反対の事例のようであって、実は一緒の話なんです。

 ただ、浮利を追わないだけでもダメです。それじゃ時代の変化に適応できません。事業を長く続けて、繁栄を継続させるためには、ただ浮利を追わないだけじゃなく、「時代に適応しながら、浮利を追わない商売」を続ける必要があるわけです。

 まあ、冒頭の二つの記事を見ていましても、士業も普通の商売になったと言うことです。だってイケイケどんどんの行政書士法人が普通に倒産するくらいなのですから、まさに「普通の商売」です(笑)。そうなると、先ほどの住友家訓のように、普通に「ビジネスとして成功させるにはどうすればいいか」という視点が士業経営にも欠かせないモノになる、ということなんです。

 お客さんから嫌がられるような商売をしていてはいけないし、かといって利益と規模だけを追求して急激に手を広げすぎでもいけない、ということではないでしょうか。

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