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留保金課税に関するコラム

2006 - 11/21 [Tue] - 11:24

 今日の日経を読んでいますとコラムに「留保金課税の廃止はやむなし」といった趣旨の内容が書かれていました。理由として法人税と所得税の実行税率の差が少なくなってきていること、特定同族会社役員給与課税が新設されたこと、ベンチャー企業育成の阻害となる、等の理由が挙げられていました。


 確かにこのような理由があって留保金課税の廃止は支持されるべきだと思います。私も税理士ですから留保金課税や特定同族会社役員給与について課税の公平といった観点等からこういった税法ができているという理由は勿論理解しているつもりですが、それよりも何で頑張って儲けた奴ばっかり税金を納めなあかんねん、という気持ちの方が個人的には強いですね。


 だってよくよく考えてみれば、留保金課税や特定同族会社役員給与課税が行われる会社ってそこそこ、というかかなり儲かっている会社なのです。そんな昨日今日ポッと会社を作ってやってみました、なんて会社には留保金も特定同族会社も関係ないのです。そこまでの会社を作り上げ維持していくことがどれほど大変なことか、それはもうサラリーマンの大変さの比ではないと思います。


 しかし日経のコラムの最後の方にはこのように書いてありました。「だが留保金課税を止めてしまうとサラリーマンなどから税負担の不公平に関する批判が高まるのではないか」と。しかし、そんなにサラリーマンが自営業者や同族会社の税負担が不当に低いというのであれば、自分で起業してみたら良いんじゃないでしょうか。そんなに文句ばかり言うのであれば自分でやってみればいいのです。悔しかったら起業家になってみればいいのです。


 私の結論からいえば、自営業者や会社経営者の課税が多少優遇されても良いじゃないか、それくらい大目に見てやれよ、ということです。留保金や特定同族の課税を受けるほど儲けることができるなど素晴らしいことじゃないですか。なかなか一から起業して、勿論先代から事業を引き継いだとしても、こんな課税を受けるような事業を成し遂げて維持できるものではありませんよ、実際には。


 様々なご批判もあろうかとは思いますが、私は世の中には頑張った人への褒美というものがもっとあってもいいのではないかと思うのです。「あいつは儲け過ぎや、狡いから税金たっぷり取ったれ。」みたいなことを考える前に、そこまでの事を成し遂げた経営者に対する賞賛があってもよいと思うのです。留保金や特定同族みたいに頑張ってお金を稼いだ人から特別に税金を取ることなど、何考えてんの、という気持ちです。


 世の中が不景気だからでしょうか、世間は他人の妬みに溢れています。公務員の生活が恵まれていると聞けば公務員を叩き、投資で財を成した人がいれば叩き、企業経営者の課税が低いと聞けば彼らを叩きます。しかし私はそういう批判ばかりなさっている方々に対しては「悔しかったら自分がなってみたら?」と言いたいですね。公務員が羨ましいなら、企業家が羨ましいならご自分がそういう道を選べば良かったのです。


 「公務員みたいなたるい仕事やってられるか、あんなのやる気のない奴だけがやる仕事だ。やる気のある人間は民間に就職するんだよ。」などと学生時代にさんざん悪態を付いて民間企業に就職したものの、長い不況に見舞われている間に公務員の職業としてのすぐれた点に気がついて公務員という職業を妬んだとしても、そんなこと知ったこっちゃありません。それは若いときに公務員の良さを見ようとしなかったその人が悪いのであって、公務員そのものが悪いわけではありません。逆に公務員に言わせれば、「なれるもんならなってみろ」の世界なのです。悔しかったらその人も公務員になれば良かったのです。


 他の妬みも全く同じです。「投資で財を成す奴は狡い」と私も時々思ったりすることがありますが(笑)、しかし悔しかったら妬まれるくらい投資で儲けてみればよいのです。やってみれば分かるでしょうが、そんなことなかなかできるもんじゃありません。やはりある種の才能がなければできるはずがないのです。公務員だってそれなりの精神的苦労があるのです。勿論企業家にはサラリーマンと違って何の収入や将来の保証がない中で、従業員に対する生活の保証という重くて長い責任などは背負ったまま事業を維持、発展させていく大変な苦労があるのです。


 以前ある税務署長がこのような話を食事の際に私にしてくれました。「確かに脱税をする奴は悪い。でも事業が急に大きくなっていく過程では脱税してでも資金が必要になることもある。だから個人的には脱税ができるほど事業を大きくできたこと自体は立派なことだと思うし、凄いことだと思っている。」勿論脱税を勧めるわけではありませんが、世間にはこういう起業家に対するある種の賞賛がもっとあっても良いのではないでしょうか。


 儲けている人を掴まえて、狡いだの、税金が不公平だ、などと言う前に、それだけ儲けることができた努力、才能を賞賛することもあってよいと思います。私は職業柄多くの個人事業者や中小企業経営者とお会いする機会がありますが、事業を成功させて自分もたくさん儲けるというのは今の時代本当に並大抵のことではありません。ですから彼らの努力を無視して、単に彼らが儲かっているからといって彼らの税負担の低さを云々するのはどうかという気がします。


 それにもし本当に社会的に見て狡いとしか言いようがない方法で金儲けをした人がいるとすれば、彼らは遅かれ早かれ社会的制裁を必ず受けます。これは私がいろいろな方々を見てきた結果真実と断言しても差し支えありません。どのような罰を受けるかは人それぞれですが、狡い人には必ず天罰が下ります。短期間でちょっと財を成したからといっても、その後その生活が続くとは限りませんし、幸せであるかどうかは分かりません。


 しかし長く事業を成功させている方々はほぼ100%社会に対して良い貢献を行い、社会から賞賛されるべき事業活動をされているからこそ長い成功が続いているに他なりません。だから社会的批判を受けるような短期的金儲けをした人と、社会的に必要とされる事業を行ってきた事業家を同列に見て金儲け批判するのは間違っていますし、また批判する必要もありません。


 ですからそのように社会から見ても必要とされる事業を興そうとしている人やそういう事業を長く維持している人たちのやる気をそぐような、或いは彼らの努力を否定するような税制を設けることは長い目で見て日本社会にとってマイナスにしか作用しないと私は考えています。日本社会と日本経済ををもっと健全な形で活力あるものにしていくためには税制においても健全な努力をした人には多少のご褒美をあげる部分もあってよいのではないかと思います。


 しょーもない節税策をセコセコ彼らに考えさせる税制を作るより、もっとどんどん儲けてもらってどんどん税金を払えるようになってもらった方が国としても良いのではないでしょうか。

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