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民主党政治には何が欠落しているのか?

2012 - 09/17 [Mon] - 00:43

 前回のブログで「民主党政権は自民党が曲りなりに何とかやってみたことを全部ぶち壊しにした」と書きましたが、それは具体的に言えば「在日米軍基地」や「八ッ場ダム」だったり、そして「原発推進」だったりするわけです。

 これらの問題は表向きには「役にも立たないことに無駄な税金を長期間つぎ込みやがって許せない」という論調で批判されることが多いわけですが、よくよく考えてみれば本当にそうなんでしょうか?本当にムダな話だったんでしょうか?

 一番最初に民主党が中止をしようとしたのが「八ッ場ダム」でしたよね?「あんなものに長期間税金を投入し続けてムダ以外の何物でもない。即時中止だ!」と勢いづいていたわけですが、結局蓋を開けてみれば中止することはできませんでした。

 なぜか?それは自民党政権下でかなりの部分が「八ッ場ダム建設」に向けて進んでいたからです。民主党の連中は「たとえ8割工事が進んでいようと、それをストップすることが将来の税金の無駄遣いを抑制できるのであれば、勇気を持ってそれを実行すべき」と言ったわけですが、現実問題としては本来その建設中止によって喜ぶべき地元の人達が全く乗って来なかったんですよね。

 それどころか地元の住民や関連する自治体を含めて、みんなが基本的に「建設賛成」だったんですよね。なぜならことが現況に至るまでの長い間、自民党政権が主体となって住民や自治体に対して影に日向に交渉を行なってきたからなんですよね。

 「8割進んでていても止めればいい」と合理性だけを頭の中で考えた民主党の連中は主張したわけですが、現実的には世の中そんな簡単にことは運ばない、ということですよね。だって合理的に事が運ぶのであれば、とっくの昔に自民党政権が八ッ場ダムなんて建設してますよ。逆に言えば、建設を穏便にすすめるためにはこれだけのカネと手間をかけなければできなかった、ってことなんですよね。

 でも「そもそも八ッ場ダムなんてムダなだけ。役に立たない」なんて民主党の連中は言っていたわけですが、今年の首都圏の水不足なんかを見ていればどうですか?やっぱりより安心して生活を行うためにダムを建設して治水を行う必要性ってあるのかもしれませんよねぇ?

 それと原発の話にしたってそう。民主党は、あの史上最低の総理大臣だった菅直人の意見を取り入れて、「2030年代に原発ゼロ」の方針を打ち出しましたが、これにまず反対を表明したのが当の原発や核燃料再処理施設が存在していたり、これから建設を進めようとしている自治体や住民だった、ということが不思議だと思いませんか?事故が起きた時に一番リスクを背負うことになる、地元の自治体や住民が反対するんですよ。

 なぜなら、そりゃあ原発や再処理施設が建設されている自治体や住民だって、最初は建設には反対だったわけですよ。しかしそれを自民党の政治家や官僚たちが「エネルギーを安定して供給するためには絶対に必要だから、なんとか無理を飲んでください」と長年にわたって説得し、粘り強く交渉したから地元も納得してその気になったわけですよ。で、地元もリスクがあることは承知のうえで、国といろんな約束をして飲んだわけですよ。お互いにいろんな覚悟を行なって、将来の国の利益のために小異を捨てて協力したわけですよ。

 ところが民主党なんて目先のこと(=選挙)しか考えず、地元がどれだけの覚悟と苦労を重ねて原発関連施設の建設を受け入れたかという事情なんか全く考慮しないわけです。しかも自民党が時間とお金をかけて粘り強く説得を行ったような手間は全くかけず、藪から棒にボーンと「30年代に全廃」などとぶち上げるわけです。そんなことを政府にされたら、今まで長年をかけてその気になってきた地元としては「何やねん、それは!」って話になるわけですよ。

 沖縄の米軍基地移設の話なんて最悪ですよね。自民党が沖縄県や地元、そしてアメリカ政府とも本当に時間をかけて説得と利害関係をすり合わせてようやく9割がた話をまとめてきていたものを、ハトが「最低でも県外移設」と何も考えずに言い放ったおかげで全てパァ。県や辺野古の長のそれまでの苦労やメンツを全部丸つぶしにしたわけです。

 だから怒った地元関係者は「そこまで民主党がやれると言うのなら、やってもらおうやないか!」となり、その後首相が変わっても、民主党による基地の県内移設には全く聞く耳すら持とうとしません。結局ハトの無配慮で無邪気な発言によって沖縄県民のすべてを敵に回してしまったわけです。

 当のハトはその後「沖縄のことを知れば知るほど米軍基地を残す理由がよくわかった。勉強不足だった」の一言で、なんの責任も取らずに終わらせるわけですから凄いですよ。結局長年に渡った関係者の苦労を全部ぶち壊しにしただけ。すごい破壊屋ですよ、全く(笑)。

 結局民主党がやることって、子供や社会経験の少ない若者がやることと一緒なんですよね。身近に例えれば、今まで先輩たちが苦労してようやく築き上げた取引先との取引関係を、新入社員が「こんな取引先、大して商売にならないので切り捨てましょう」とか「営業に足を運ぶなんてムダですから、メールとネットだけの取引に変えましょう」などと言い放つようなもの。「なぜ事態がそこに至ったのか」ということを理解しようともせず、「合理性」という言葉の下で、今まで築き上げた信頼関係をすべてご破算にしてしまうんですよね。

 本当に、合理性だけでは人は動かないんです。合理性と損得計算だけでロボットのように、お前の思うとおりに全ての人が動くと思ったら大間違いなんですよね。ホントにこれが左翼の連中が怖いところなんですが、考えが短絡すぎて、全く深みがないのです。

 しかし、確かに「合理的」な話をすれば多くの人の心は惹きつけることは可能です。なぜなら「合理的」とは「理にかなった話」という意味であり、それだけに筋だけはそれなりに通っており理屈で反論しにくいからです。だから合理的な意見は多くの人の共感を得やすいのです。特に物事をあまり深く考えない人たちを惹きつけるんです。

 また弁護士や学者のように勉強が出来る人や賢い人が左翼的思考に走りがちなのは、彼らが賢いだけに「合理的な思考と行動」を選択する傾向があり、また同時にそれが世の中の人々にとってもベストだと考える傾向があるからでしょう。

 ところが現実に立ち返った場合、人間は理屈だけで動きませんよね?だって「感情」というものがありますからね。もとより人間に感情がなくて理屈だけで行動するのなら、恋愛なんてする必要もなく、目の前に現れた最初の異性とカップルになって子供を作ればいい、ということになりますやんか(笑)。

 そんなアメーバレベルのこと、人間にはできませんよね?なぜなら人間にはアメーバと違って「好き、嫌い」の感情があるからです。虫や動物ですら恋愛感情が存在するのに、人間が「子孫繁栄」という合理性を達成させるためだけに、相手選ばずカップルになることなどありえないのです。

 つまり、「合理性」「合理的」という言葉にはそういう人を陥れる罠がたくさん潜んでいるのです。ましてや様々な利害関係を持った人たちを一つの方向に向かってまとめ上げていくためには、「合理的」などという綺麗事だけで物事が前に進むわけがないのです。到底「合理的」とは呼べない苦労や、むしろ理不尽なことを地道に克服しながら、そしてようやく大きな物事を一歩進められることが少なくないのです。それは日々の仕事で多くの人達も経験しているはずです。

 しかし民主党は左翼の連中が多く、また政治経験も大したことないので「合理性」の一言だけですべてを進めようとするんです。だから全ての物事が全く前に進まないのです。細かい利害関係のすり合わせに全く手間をかけないからです。もとより「合理的な話をすれば、そんな細かい利害関係のすり合わせなどする必要もなく、みんなが納得して協力してくれるはず」という幻想に囚われているので、すり合わせを行うつもりすらないのです。

 その結果打ち出されたアイデアが「八ッ場ダム建設中止」「米軍基地県外移設」「30年代原発ゼロ」です。どれも長い長い時間をかけて様々な利害関係のすり合わせを行いながらようやく8割、9割がた進んできた話を全部ご破算にしようというものです。だから蓋を開けてみれば、本来民主党が喜ばせたかった地元が「今までの苦労は一体なんだったんだ!」と一番怒りをあらわにしてきているのです。

 まあほんとに政治家ってきちんと選ばないと世の中めちゃくちゃになりますよ。特に日本では、いえ世界中どこでもそうですけど、人間は「理性」ではなく「感情」で動く生き物ですから、そういう「情」を無視した政治家が政治を行おうとすると、世の中が混乱するんですよね。

 政治家の発する耳障りの良い言葉だけに反応して「そうだ、そうだ!」と共感しても、世の中そんなに簡単なものじゃないんです。民主党の政治で日本の有権者は多くのことを学んだと思うのですが、人は忘れやすいし移り気なので、民主党の他に耳障りの良い言葉を発する政治家が現れるとすぐにそっちになびくんですよね(笑)。

 次の総選挙で、もう一度愚かな選択をしてしまうのか、それとも多少の不合理性があったとしても世の中が良い方向に進む政治を選択する賢さと度量を持つことができるのか、そのあたりが有権者に問われることになるのではないかと思います。

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