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EUでは監査法人交代制度を義務化へ

2011 - 12/02 [Fri] - 00:14

 今日の夕刊に「欧州委、監査法人改革へ」という記事が出ていましたね。記事の内容は、EUの欧州委員会が監査法人による企業の監査期間を最大6年間に限定し、金融機関や上場企業には入札による監査法人の選定を義務づけるのだとか。

 その理由は、企業と監査法人とのなれ合いを排除するためなのだそう。なんでもこの法案を出すに至った背景にはリーマンブラザースのほか、オリンパスで監査の失敗があったからだとか。オリンパスの事件も世界的に影響を与えているわけですね。

 世間でも昔から言われていますし、私もずっと疑問に思っていましたが、監査法人は本来被監査企業と利害が対立する存在であるはずなのに、監査法人の選定と監査報酬の支払いが被監査法人に完全に委ねられているというシステムはどう考えてもおかしいですよね?

 これは税務の世界で言えば、税務調査を受ける納税者が税務署の担当者に日当を払っているようなもの(笑)。しかもその日当の額は納税者の裁量に任されていて、税務署の調査担当者も納税者が自由に選べるのです(笑)。

 そんなもの癒着するのは当然で、ほとんどの場合なれ合いになるのは誰が考えたって分かりますよね。しかし一部のOB税理士さんなどを除いてそういったなれ合いがないからこそ、日本の税務の世界では比較的高い公平性と信頼性が保たれているのではないかと思います。

 今回の欧州委員会の法案の目玉は「監査法人の交代制」にあるのだとか。ヨーロッパでこのような動きがあれば、当然日本にも影響を及ぼすと考えられ、日本の監査制度もいずれ交代制度を導入するようになっていくのでしょうね。

 そもそもオリンパスのようなメチャクチャな決算内容や会計処理について担当監査法人にストップが掛けられなかったというところが大問題ですものね。仮に監査の過程で「おかしい」と指摘したとしても、その意見を表明せず会社側に押し切られる形で結果的に「問題なし」と監査意見を書いたのであれば、「なんのために監査してんねん?」「意味ないやん」という話になってしまいますからね。

 担当監査法人が後になってどれほど自己弁護をしたとしても、残念ながら誰も聞く耳など持ちません。公的なライセンスを持った人間が、相当な報酬をもらって仕事を行っているわけですから、その結果にはきちんと責任を持たないといけませんし、責められたって仕方ありませんわね。ボランティアでやってたというのであれば話が変わってくるかも知れませんが。

 傍から見ていますと、これは別に監査を行う人数が少ないから監査の質が低い、という議論ではないように思いますね。やはり企業と監査法人の間に緊張感がなさ過ぎることから当然のように引き起こされただけのように思います。監査法人が企業に完全に抱き込まれちゃってることに問題があるのです。

 本来利害が対立するべき企業と監査法人が仲良しになってしまったら、そりゃ投資家保護のための監査業務なんてできませんよ。基本的に監査法人は企業にとって「イヤで」「うるさい」存在にならないと、監査を行う意味なんかありません。

 どうしても企業が監査報酬を監査法人に対して支払わないといけないのであれば数年ごとの監査法人変更義務を課し、或いは被監査法人が費用を拠出してファンドのようなものを作って企業以外の第三者から監査法人に監査報酬が支払われるなど、馴れ合いを徹底して排除する仕組みを作らないと監査制度に対する市場からの信頼性を高めたり、企業経営者の暴走や粉飾決算を見抜くことは難しいのではないでしょうか。

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