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既得権益という化け物と革命

2011 - 11/18 [Fri] - 12:48

 まあ大体何でもそうですけど、人間は既得権益を守るようになってきたら終わりですね。確かに今まで通りのやり方で同じように稼ぎたいと思うのは誰しも人情ですけれども、それがあまりに不合理なやり方になってしまったら立ち止まって見直す姿勢は必要ですよね。

 世の中がいかに既得権益と不合理さに溢れているかというのは言わずもがな。だから全ての既得権益を廃止してフェアな方法で見直せ、なんて左寄りの理想主義者が言うようなことは言いません。でも行きすぎた不合理、自己保身のためだけの既得権益は見直さなければ社会の閉塞感が高まります。

 それは社会の自浄作用と言ってもよいのかも知れません。歴史を振り返っても、不合理な既得権益を持った人達を引きずり下ろして社会を一旦リセットするものの、やがて次の新しい制度で別の既得権益者が発生してきて、またその既得権益制度を別の人達がリセットさせる・・、の繰り返しですからね。

 日本という社会も第二次大戦で全てが一旦リセットされ、その後70年近くがむしゃらにやってきたわけですが、1980年代後半あたりから既得権益者が固定されることに伴い経済の停滞を招き、そして社会に閉塞感が漂うようになってしまいました。

 その間でリセットの機運があったのは、小泉純一郎が首相になったときだけ。あのときは社会全体にも郵政という既得権益の権化みたいなものを象徴として、既得権益を破壊して自由化を進めることで社会の閉塞感をなくし、新たなチャンスを与えてくれるような機運が高まったように見えました。

 実際に努力をしない既得権益者はその権利を失い、同時にアイデアを持って行動する若い人達はベンチャー企業を作って大金持ちになるという事例が盛んにありました。小泉元首相自身が既得権益破壊主義者の権化のような存在でしたから、既得権益者は震え上がり、そして新しい世代の人達は大いにチャンスを掴もうと頑張りました。

 しかしその後小泉首相退陣と共に再び既得権益者達が政治に口を出すようになり、結局日本の状況は元の閉塞感漂う状況に。小泉首相時代のやり方をそのまま進めておけば日本にも新たな時代がやってきていたかも知れなかったのに、日本人は自らその選択を放棄してしまったのです。

 そうこうしている中で我慢ならなくなった日本人は、とうとう民主党を選挙で政権与党に選びました。これも彼らが既得権益の破壊を選挙で訴えていたからに他なりません。しかし蓋を開けてみれば、民主党の議員達は自民党議員以上に無能で、そのおかげで簡単に既得権益者達に取り込まれ、そして迎合してしまいました。

 これでついに今の日本にとって既得権益をリセットさせるための手段として、政治に頼ることができないことが分かってしまいました。それが更なる閉塞感を漂わせているわけですが、これからどうやってその既得権益を破壊し、閉塞感を払拭させますかねぇ。

 そのひとつのきっかけがTPPではないかと期待している部分があるのです。そりゃあ一部の人達はTPPに猛反対しますよ、だって反対しているのは既得権益者ばかりで、TPPに参加すれば自分達の既得権益を失うんですもの。農業団体の反対なんて正にそう。自分達が経営改善の努力をしないで、ただ政府からの補助金などでメシを食って世間に迷惑を掛けているなどという意識はサラサラありません。

 今の日本の米農家なんて既得権益以外の何ものでもありません。年金受給者も一緒。どちらも年をとってしまった人達ばかりなので、努力しないし、できないので、既得権益にしがみつくしかないんですよね。結局それが日本の閉塞感の根本なのです。つまり高齢化社会が既得権益の原因となり、閉塞感の原因なんですよね。

 税理士業界だって一緒。お話にならないような高齢税理士達が税理士業界を牛耳っているので、既得権益が固定されてしまい、若い人達は相当な努力を強いられています。努力して報われればまだよいのですが、努力して報われなければ最悪。

 定年制のない税理士のような自由業だとなおさら既得権益問題が深刻になるんですよね。だって企業であれば経営者であれ社員であれ定年があるので、組織内から必ずいつかは既得権益者が消えていきますからね。だから定年延長については私は絶対反対。必ず企業の弱体化を招きます。

 定年制のない我々自由業者達は本来競争によって既得権益者が市場から退場していくはずなのに、それが現実にはないんですよね。それが税理士業界においては問題の根源だと私は思いますね。やはりパソコンが使えないような税理士は淘汰される、研修に足を運べない人はライセンスを更新されない、税務支援に参加できない人はライセンスを返上する、そういう退場のための原則を貫いて欲しいですね。

 昭和11年4月1日以前生まれの税理士に税務支援の従事免除するなんてバカもほどほどにしろ、と言いたいくらい。年齢にかかわらず「税理士として働ける人が税理士」であって「税理士として働けない人」は税理士を辞めてもらえばいいんです。それだけのことでしょうに。なんで税務支援もできないような人に税理士登録をさせておく必要があるんでしょうか?原則を貫かないからワケがわかんなくなっちゃうんです。

 それが自由業者の宿命ですよ。引退したあとは年金とそれまでの蓄えで慎ましく暮らしてください、それが本来有るべき姿なんです。そこに余計な情を持ち込んではいけないと思います。ルールに情を持ち込んだり原則を歪めたりするから税理士業界がどんどん既得権益者化していき、さらに自浄作用が働かなくなるのです。

 自営業者の原則は「働かざる者食うべからず」、これですよ。税理士業界にしても、この世界に入ってきた人達は誰だって最初はそのことをよく分かっていたはず。働けなくなったらどうするか?、それは年金と自分の蓄えで暮らしていくんですよ。或いは引退するときに自分の事業を次の世代に売却すりゃいいじゃないですか。高く売れる事業に育てるかどうかは、ご自身の努力次第ですやんか。

 なんか話が日本の話から税理士の話になっちゃいましたけど、既得権益を破壊してリセットさせることが閉塞感漂う社会や組織では必要なことであり、それを自発的に適切にやらないと明治維新のような革命が起きたり、黒船のようなガイアツに屈する事になってしまうのです。

 今の日本、いえ日本のみならずアメリカやヨーロッパも既得権益者がはびこる事による閉塞感に悩まされています。そしてそれを排除するための抗議行動がどんどん強くなってきています。既に独裁国家などでは革命によって既得権益者達が国から排除されていっています。アメリカでも超高額所得者に対する批判が長期間続いています。

 日本人はおとなしいのでまだ既得権益を破壊するための激しいデモなどは起きていませんが(逆にギリシャ同様に既得権益を持った連中がデモをしている程度)、TPPという平成の黒船もあってそろそろ日本社会に巣喰う「既得権益者」という化け物達の奇妙な存在に多くの人達が気付き始めているのではないかと思います。

 既得権益者が自らの権益を自発的に放さないで意固地になればなるほど、革命的な激突が起こりかねません。できれば不合理な既得権益に守られている人達には、分別を持ってその権益を徐々に手放す方向に理解を示しいて欲しいのですが、なかなかそうは簡単にいかないところが残念なところです。

 でも不合理な既得権益者に対する批判と反発は確実に高まってきていますし、権益者達が「たいしたことない」と思って自浄作用を働かせないでおくと、結局権益者達はカダフィ一族のように全てを失うことになりかねません。

 そうなることを恐れるのであれば、既得権益者達は自分達の権益を上手に手放し、そして自分達のシステムをより合理的なものに変更することに合意すべきです。今の日本で言えば、高齢者達の年金の減額、手持ち資産の世代間移転や過保護な特定業界保護撤廃です。税理士などの自由業者で言えば、資格制度の厳格な適用による市場からの退場と、同時に規制緩和によるサービスの向上だと思います。

 それをしないと本当に近いうちに大変なことになりかねないかも知れませんね。それをどうするかは既得権益者達の判断にかかっています。権益を守るのであればやがて激しい戦いが、権益を手放すのであれば尊敬と次世代の幸福が手に入れられるのではないでしょうか。

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