税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





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一人オーナー会社課税の代替案

2010 - 07/31 [Sat] - 02:49

 一人オーナー会社課税のことを考えていて、ふと気がついたことがあります。そういえば以前から私が何度も疑問を呈している役員賞与の損金不算入についてもそうですが、財務省というか国税庁というか、彼らはやたらと役員報酬を使って法人の課税所得を減らすことを嫌がりますねぇ。

 まあそんなことをされるとそれこそ法人課税の制度を作っている意味がない、ということになってしまうのかも知れませんが、それにしても役員賞与の損金不算入にしても一人オーナー会社課税にしても異常なまでの執念を感じますね。

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22年度税制改正の疑問点-グループ法人課税

2010 - 07/30 [Fri] - 11:44

 さて今回は前回に引き続きまして22年税制改正の目玉の一つでもあるグループ法人税制導入の背景についてです。

 この税制については改正内容を見た時点から不思議だったんですよね。なぜなら表面だけ読んでいますと内容が納税者有利の内容ばかりだったからですね。例えばグループ法人間で資産を移動させようとした場合、今までですとグループ外法人などに譲渡するときと同じ課税が行われます。しかも資産の譲渡価格を恣意的に安くして法人税負担額を不当に安くしていないことに気を遣う必要もありました。

 ところが今回の改正によれば、資本100%所有の完全グループ会社であれば資産の移動が自由にできるんですね。しかも税の負担が無しで。で、グループ外に資産を放出してしまったら、初めてその時点で課税が行われるわけです。

 不思議なことに全体会合の議事録を読んでいてもこのグループ法人課税に関する議論はほとんど行われていません。EUから連結納税制度見直しに関する要望が来ているようで、そういうある種の外圧の影響もあってとりあえず連結納税を含めたグループ法人課税を何とかしていかなきゃいかん、という中で今回はまずグループ法人課税を取り入れてみようという話はあったみたいです。

 元々の言い出しっぺが経済産業省ですから、大企業をはじめとする様々な経済団体や海外などからの政治的な圧力がかなり強かったのだろうな、と推察しますね。何しろ中小企業を業務対象の大半としている税理士会絡みではグループ法人課税の「グ」の字も要望事項の中で見たことがありませんでしたからね(笑)。グループ法人課税を改善すべし、なんて税理士の頭のどこにもなかったでしょう。

 まあはっきりといえば、これは当座の税収が減ることは端から承知の上で、国際競争力低下を懸念する国内経済界の強烈な要望に経産省が乗り、そして財務省が折れた、と考えるのが妥当でしょうね。だから全体会合でもほとんど細かい内容や背景について議論されることがなくほぼノータッチのまま22年度改正に入ってくることになったのでしょう。(もちろん別のところで内容の調整は行われたはずですが一般人や税理士に知ることのできないところで決まっているようです。)

 これは一人オーナー会社課税の話とは異なり、良い悪いを超越した完全に政治的な税制改正だと思います。政治的に最初から決まっている話なので、良い悪いなど検討する余地もないという、そんな感じでしょう。それほど大企業はいまグループ内の再編成を行って業務の再構築(リストラクチャリング)をしなければならない状況にある、ということなのでしょう。

 そのことを正に実現するようなグループ再編記事が7月29日の日経のトップ記事に出ていましたね。パナソニックが関連会社のパナソニック電工と三洋電機を100%完全子会社化するためのTOBを行おうとしているのだとか。

 この記事のどこにもグループ法人課税の話など出てきませんが、100%完全子会社化して事業内容の統廃合を行う際には当然グループ内における事業や資産の移動・譲渡はあるはずですから、今回のグループ法人課税制度導入による税務上の影響はゼロではないでしょう。きっとこういった動きを加速させるために経済界は経産省を通じて強力に税改正を求めていたのでしょう。実際に経団連の22年度税制改正要望の中にこのグループ法人課税に関する要望事項が掲げられています。

 確かに中小企業でもグループ事業の再構築を行う際にこの税制は活用できるでしょう。しかしそれよりもこの税制の本当の利用目的は、相対的に国際的な地位が低下していると言われる日本の大企業が国際競争の中で勝ち残っていくための大規模な事業再編成を税制面からバックアップしてほしい、というところにあると考えるのが正しそうな感じですね。

 そういう目的で設けられた税制であるならばなるほど、納得。財務省も現状の日本の国際競争力に懸念を持っているのだ、と理解すべきでしょうか。今後はパナソニックだけでなく、より多くの大企業がこの税制を利用して関連会社を100%子会社化して再構築するスタイルを採用していくのでしょうね。

22年度税制改正の疑問点-一人オーナー会社課税

2010 - 07/30 [Fri] - 11:27

 平成22年度の税制改正について今ひとつ腑に落ちないところが二つほどあります。一つは一人オーナー会社課税が廃止された件とグループ法人課税についてです。これは税制調査会の議事録を読むのが早いだろうと思って早速に22年度税制改正に関する議事録を読んでみます。

 まず一つめの一人オーナー会社課税廃止についてですが、これは税理士会が反対を唱えていたから廃止になった面もゼロではないでしょうが、実際のところは経産省が改正要望事項として廃止を挙げていたものですね。もちろん政府民主党もマニュフェストに廃止を挙げていたので、民主党が政権を取った段階である意味廃止は既定路線だったと言えるのではないでしょうか。

 ただそうは言っても会議で説明する財務大臣政務官はオーナー会社と個人事業との課税のバランスのゆがみをしきりに強調し、かつ当初財務省が予想していたよりも遙かに多くの企業がこの課税の対象になったことについてまるで「オーナーの報酬は財務省の予想を遙かに超えて多く、その結果世の中にはトクをしていた会社オーナーがこれほどたくさんいたのだ」との思いを強調しているかのように感じられました。

 その政務官は「いわゆる一人オーナー会社におきましては、オーナーさんの給与にかかる給与所得控除の部分が、法人税を計算する段階でも、個人の所得税を計算する段階でも課税所得から抜け落ちていて、その結果として個人事業主さんとの間で課税のアンバランスが生じている。」と平成21年10月22日開催の第3回全体会合で表現しています。

 だったら一人オーナー会社課税の対象企業は本当の意味で個人事業とほとんど変わらない社員数人までのごく小規模な家族経営企業だけにとどめるべきだったのです。先ほどの政務官の説明が課税の根拠だとすれば、大企業の社長だって全く同じ税務メリットを受けていることが言えます。実際には社員数百人、数千人の同族会社と大会社では同じような事業を行っていて社長の役割もほとんど変わらないにもかかわらず、同族会社だけ税負担に差があるのであればこれは逆差別と言ってもよいくらいの話です。

 結局のところ財務省側の説明を聞いていると、まず結論ありきの論理であって、もう端から「同族会社の社長でたくさん稼いでいるヤツから税金が取りたい!」という意図がありありです。だから説明の内容も都合の悪い話は完全に無視してオーナー社長が個人事業主と比べて如何に課税上トクをしているか、という一点しか説明しません。これは全くひどい話です。

 そもそも一人オーナ会社について文句を言っているのは財務省だけなのですよね。他に文句を言う人など誰もいないのです。同族会社という世界中のどこにでも存在しているれっきとした会社組織を捕まえて、そのオーナー社長だけが税金をトクしているから許せない、という論調はどう考えてもおかしな話です。誰もその事実について苦情も文句も言っていないのに財務省だけが都合のよい理由をでっち上げてオーナー社長から税金が取りたかっただけなんですよね、ほんとのところは。

 財務省はこれだけ批判を浴びて一人オーナー会社課税を廃止することになってもなお、どうにかしてオーナーから税金を取ろうとまだ考えています。私には財務省がなぜそこまでして儲かっている同族会社から税金を取りたいのかが分かりません。そこに理がないだけになおさら理解できません。

 でもこのあたりの制度の矛盾に対するあらゆる批判はきちんと平成21年12月2日の政府税調における議論で行われています。そういう意味では政治家の皆さんもこの制度の問題点をしっかりと理解した上で廃止を要望しており、これはこれで高く評価しなければならないでしょう。

 一方でそれに対する政務官(彼は政治家ですが)の対応において課税側の本音が垣間見えますね。つまりやはり財務省としては「オーナー社長が3億8千万円の給与を得ていて、法人決算が赤字である会社のような場合には、自分で税をコントロールできる上に法人、所得の段階で2回控除が効くのが許せない。」というのがそもそもの思想であるということですね。

 やはり一人オーナー法人会社が標的ではなく、そういう風に給与を自由自在に自分で決定できて、巨額の給与をもらって法人を赤字決算にさせるような社長や会社の存在が許せない、そいつらから税金を取ったれ、という至極感情的なところから来ていると見るべきなのですね。

 でもね、①仮にオーナー報酬3億8千万円の会社があるとしましょうか。法人の赤字額が1億円だとして税負担をトータルに考えてみましょうか。この会社の場合、社長の所得控除とかめんどくさいことを横に置いておいて考えた場合、基礎控除後の所得税・住民税合計額は177百万円弱となります。一方法人税等は均等割額だけの7万円としますと合計でやはり177百万円弱と言うことになります。

 他方、②同じ会社がオーナー報酬を1億8千万円、法人の所得が1億だったとしましょう。この場合の税負担は社長の所得税等は82百万円弱、法人税等は細かいところは無視して表面税率で見て44百万円強です。すると合計で約126百万円となります。

 更にもしこれが③個人事業だったとした場合、事業所得額を2億8千万円として所得税等を計算すると151百万円弱となります。

 財務官が言う話で行けば①と②の比較をすると①の方が5千万円も税金は高くなります。こんなことを敢えて選択する経営者などいません。いるとすれば5千万円以上の除外所得がどこかにある場合だけです。それは法人の税務調査できっちりと調べりゃイイだけのことであって、税制をいじるような話では全くありません。

 じゃあ②と③を比べた場合、確かに②の方が25百万円程度税額が安くなります。でも3億近く所得が出るような事業を個人一人でやるってどういうケースなんでしょうか?どう考えても普通の商売じゃないですよね?作家だったり、スポーツ選手だったり、芸能人だったり、そんなところでしょう?

 普通の商売、例えば医者や弁護士業、小売業、製造業、不動産業などで3億も所得を出そうとすれば少なくともスタッフを最低でも10人以上は雇う必要があるでしょう。じゃあ事業規模的に見ても法人を設立して別に問題ないんじゃないでしょうか?

 やっぱりね、一人オーナー会社課税の根拠ってもの凄く感情的なんですよね。論理的ではないのです。作家やスポーツ選手、芸能人達がダミー法人を作って家族で所得をチラしたり、給与所得控除額を利用してトータルの税負担を減らしていると思うのであれば、そもそも一人オーナー会社課税はA)従業員に親族が占める割合、B)法人所得額+オーナー給与額の総額、の二つの基準で網を掛ければ良かっただけなんです。

 結局財務省はこの制度について言っていることとやっていることがめちゃくちゃなんですよね。だから税理士が大いに反対し、22年度税制改正の際の論議でも各方面から攻撃の的にされただけの話なんですよね。先日もこのブログに書きましたとおり、高額給与所得者の給与所得控除額が多すぎる、というのであれば、そもそもそこを見直せばよいだけの話だったのです。とっても簡単な話です。

 まあ22年度税制改正の会合の議事録を読んでいても、また一般的な感覚からしても、一人オーナー会社課税制度はやっぱりめちゃくちゃと言わざるを得ず、財務省の「まずは増税ありき」から発した世論誘導的な課税理由は本当に不誠実で悪意すら感じるものですね。

 やはり廃止が当然という結論にならざるを得ない税制でしたね。なくなって本当に良かったです。議事録を読んでいますと平成23年度の税制改正で見直しが入る部分は多分高額給与所得者に対する給与所得控除額の限度額の設定になると考えるのが妥当でしょうね。

 それならば至極納得。
 

会計士制度改革の骨子

2010 - 07/28 [Wed] - 12:12

 今日の日経に「企業財務の専門家育成」というタイトルで会計士制度改革の記事が出ていましたね。

 何でも公認会計士の資格を与える前に「企業財務の専門家」としての資格を設けて一般企業への採用を想定しているとのこと。さらには科目合格の有効期間を10年に延ばして受験しやすくするとのこと。さらには3年間の実務補習をすれば公認会計士として登録できるのだとか。

 ふうん、相変わらずよく分かんない話。今既に資格をもっている会計士さん自身もこんな話を聞いて賛成するんでしょうか?この新資格制度の内容を読んでいるだけでも、会計士のレベルが下がることは明らかですよね。

 それに企業内部採用者向けの資格を設ける、つったって、別にそんなの今の日商簿記一級とかじゃダメなの?だって日商簿記と違うところは財務諸表論に関する部分だけの違いじゃないの?だって監査もできないわけだし、企業内部の会計処理だけがその資格の目的とするものなんですからたいした違いはないんじゃないでしょうか?わっかんないなぁ。

 この記事にも書いていますけど、結局公認会計士試験の受験者って一般企業には就職したくないんですよね。だって一般企業に就職したって監査の経験も積めないし、そもそも公認会計士になるために試験受けてんだから監査法人に就職できなきゃ試験合格する意味ないですもんね。

 なのに相変わらず新たに資格を設けることで「受験者に一般企業への入社を促し、就職難を解消する狙いもある。」のだそう。でもそんなことしてホントに効果あると思います?監査法人に就職したかったけれどもあぶれてしまった人が一般企業に就職して3年程度実務を経験した後にその新たな資格を取得して喜ぶと思います?

 それとも、ああそうか、3年間実務を積まないと資格がもらえないわけだから、一旦就職すれば少なくとも3年間は退職しないだろう、と読んでるのかな?甘いね。OB税理士受け入れるような実利があるわけでもないし、そんな3年で辞めるかわかんないモチベーションやスキルの低い社員を採用する会社の立場も考えてみろってもんですよ。

 結局のところそんな新資格をもらったって監査法人に就職しないと公認会計士としては全然役に立ちませんよ。たとえ実務補習を受けて正式な公認会計士の資格をもらったとしても。だって監査の実務経験ゼロじゃないですか。独立したってなーんにもできないし稼げないし、それだったら私たち税理士がその実務補習受けて公認会計士の資格もらっても一緒じゃないの?

 何でそこまでして公認会計士を増やさなきゃいけないんだろう?実際のニーズがどこにもないのに。ニーズがないというよりも受験者が一般企業に就職したくない、って言ってるのに何で無理矢理一般企業に勤めさせようとするんだろう?試験合格者が企業に就職して会計実務を行ってくれれば一般企業にもっと公認会計士に対する関心と評価が高まると思ってるんでしょうねぇ、きっと。

 まあそれとやっぱりこれだけレベルを下げてでも公認会計士の人数を増やそうとしている背景には、IFRSが採用された後における海外資格保有者からの国内公認会計士資格付与に関する圧力をかわす狙いと、税理士を消滅させたい狙いが有るんでしょうね。

 会計士が増えれば当然会計士の活躍の場を増やさなきゃいけないですから、今までめんどくさくて対象にもしてこなかった中小零細事業者も会計士が顧客として取り込もうとしますもんね、絶対。そうなってくると少なくとも法人に関する業務は税理士と会計士がバッティングするわけで、会計士が監査法人やコンサルティング会社として営業をかけてくれば個人の税理士は負けるでしょうね。

 となると税理士の対象業務は所得税と資産税しかなくなっちゃうわけですね。まあでもこんなのだって1年くらいの研修を積めば公認会計士であれば誰でもできるようになるでしょうし、会計士が絡んだコンサルティング会社が金融機関と手を組んで富裕層相手に営業を始めれば簡単に税理士から顧客は奪えます。

 厳しいですねぇ、税理士にとっては。いくら会計士のレベルが下がったからと言っても、腐っても会計士ですからね。世界中で「私は会計士」と言えばそれなりに評価されるステータスはありますもんね。「私は税理士です」つっても「ハァ?」てなもんですが。

 本当に真剣に税理士も会計士との妥協点を探っていかなきゃいけませんよ。だって年3千人ペースで会計士の試験合格者が増えていけば10年ほどで税理士の実働人数に追いつかれますよ。つまり10年弱しか税理士生き残りのための猶予はないってことですよ。

 税理士得意の政治活動で国税庁と金融庁に働きかけて資格の交流、相互乗り入れ、そして最終的な統合へ話をもっていくべきじゃないですか?だって税理士が実働5万人で市場のパイが一杯だとすれば、会計士が5万人増えれば完全に1対1のガチでケンカするってことですよ。

 そんな不毛な争いをすることに意味があると思いますか?それに試験組はOB組が税理士にいる限り税理士制度はなくなるはずがない、と思っているかも知れませんが、いつまでもOB組が税理士残っていると思ったら大間違いかも知れませんよ?お役人のやることですよ、そんなのいつ「税務署で実務経験○○年ある者は公認会計士試験合格を免除する」って法律が変わるかわかりませんよ?だってお役所は自分達の保身はめちゃくちゃ一生懸命考えますもの。そうなると税理士制度なんて一瞬で消えますよ?

 会計士の制度改革はある意味税理士に対する全面戦争ですよ、向こうが意識しているしていないにかかわらず。それを受けて立って戦うっていうのであれば税理士が会計士に対して絶対有利に立てる武器を身につけなきゃダメです。そのためには税理士だけが税務監査証明発行をおこなえるようにすることで税務署ではノーチェックでOKとすることしかないでしょう。

 これには「税務署の下請け、出先機関に成り下がる」と批判する人もいますが、今だって税務署の下請けであることには違いないじゃないですか。税務署の下請け、出先機関、大いに結構じゃないですか、それで税理士としての権限が強くなり、社会評価も高まって得られる報酬も増えるのであれば。

 逆に聞きますが、他に会計士との差別化を図るよい方法ってあります?実務能力を高めれば太刀打ちできる?税理士の資格を会計士に付与しなければ職域を守れる?甘い、甘過ぎですよ、そんなの。将来7万人の公認会計士協会がそれこそ政治力を使ってくれば税理士の職域なんて簡単に会計士に開放されますよ。そうなると実力勝負ですよ。そんな状況で税理士は会計士に勝てます?

 そもそも実働の数で負けるわけですから、全面戦争をすれば絶対に負けます。実務能力で勝負だなんて、一体何様でしょうか(笑)。そういっているご本人は勝てるかも知れませんが、周りのダメ税理士は全部負けます。あなた一人が税理士として残ったって、いずれ消えてしまいますよ。世間の評価ってそんなものですよ。

 だからですねぇ、もうちょっと税理士界全体として公認会計士の制度改革と人員急増に対する危機感を真剣に持ったらどうなんでしょうか?会計士に税理士の資格を付与しなければ問題を解決できると思っているのは大きな間違いです。当然会計士だって税理士の職域が欲しくて欲しくてたまらないわけですから黙って「ウン」というわけがありません。

 怪しい会社に出資をしてボロ儲けしていた京都の元税理士は政府から勲章をいただき、今はきっとニセ税理士として自分の名前が付いた税理士法人の経営に携わっているのでしょうが、その方が某団体の会長だった頃は会計士と全面対決を方針としていたそうです。そのツケが今こうやって税理士に降りかかってきているんでしょうか?「何とかの恨みは何とかで晴らす」ですよね、きっと。

 だから税理士会のトップは本当に税理士全体の将来を見て、どうすれば今税理士として登録している人が数十年先も同じような仕事を続けて満足な収入を得ることができるかということに思いを馳せて会計士協会、国税庁、金融庁、政治家とぜひとも真剣に協議をして欲しいですね。

 社民党みたいに「ダメ、ダメ」って言ってるだけじゃダメなんですよ。ここで政治的解決をはからなければいつ政治的解決を使うんですか?やるべき解決策は税理士業務への公認会計士排除ではなく、税理士と会計士の融合ですよ。しかも現在の税理士資格保有者が一定の条件の下で公認会計士資格を付与されること、これしかないですよ。

 それ以外に数十年先に税理士が生き残っている方策があるのならぜひとも伺ってみたいものです。実力があれば残る、なんて何の頼りも根拠もない生き残り策なんて、お話しになりません。制度自体がなくなっちゃえば実力のあるなしにかかわらず消えちゃうんですから。

 今から税理士はそういう状況に入っていくんですよ、ホントに。まあそれか最も簡単な解決策は会計士の増員計画自体を政治力を使って止めさせる、これでしょうかね(笑)。もちろん税務監査証明の話だって会計士にその業務ができるようになれば結局税理士は終わっちゃいますけど(笑)。

年金保険のキャピタルゲインに対する所得税課税への疑問

2010 - 07/27 [Tue] - 23:19

 あ、先日の年金保険二重課税の話を考えているときにふと思いついたことを書いてもイイですかね。

 年金保険の受給権に相続税が課税されるときには、将来受け取るであろう年金の総額に一定率を掛けて相続発生時の現在価値に割り引いて評価し、それに対して相続税が課税されるわけですよね。相続税申告時にはそういう評価をしているわけですから、実際に受け取る際には相続税評価額よりも多い額を受け取るのでその運用差益(キャピタルゲイン)については所得税を課されるべきである、という話が今未解決点としてあるんですよね?

 でもこれってよく考えるとおかしくないですか?だってですよ、相続人は相続税の申告時点では一銭も(もちろん一年目の年金は受け取っていることがあるかも知れない)年金を受け取ってないのに、将来受け取るであろう年金総額に対して相続税額を前払いしているんですよ。

 じゃあ国がその前受けした相続税額を年金受取期間に渡って上手に運用してキャピタルゲインを得ることができるのであれば、相続人が実際に受け取った年金に含まれるキャピタルゲインに対して所得税を課税する必要などないはずですよね?だって同じ率で運用できればお互いに損得はないでしょう?

 そうすると実際に受け取る年金の総額と相続税評価額との差額について、これを運用から得られたキャピタルゲインとして所得税課税を行うという理屈を課税側が持ち出してくるのはおかしいって話になるのです。

 つまり年金保険を受け取る相続人も運用によってキャピタルゲインを得て、同様に国も相続税を前受けしているのですからその税額のキャピタルゲインを得るはずなのです。もし国が前受けした相続税からキャピタルゲインを得られないのであれば、それはただ単に国の資産運用が悪いだけなのです。

 「え、前受けした相続税なんか受け取った年に使っちゃったからキャピタルゲインなんか発生しないよ」というのは国の勝手な論理。そんなこと納税者の知ったことじゃありません。お金を一円も受け取っていない年金受給権について都合良く理屈を付けて税金を前取りしていったのですから、その後のケツ拭きは国が自分でやるべきです。

 相続税を前取りされた上に実際に年金を受け取ったときにキャピタルゲインだの何だのといって所得税を課税するのはあまりに勝手な理屈。だって普通に考えたらそうでしょう?片方にキャピタルゲインが生じるのであれば、もう一方にもキャピタルゲインが生じるのが当たり前です。だからやっぱり年金保険にはびた一文所得税を課税できないはずですね。

 もし年金受給権の相続税評価額がキャピタルゲインを考慮した相続発生時の現在価値としては低すぎる、というのであれば、それは課税側や納税者が納得するような割引率に見直せばよいだけのことです。たとえ納税者有利とするために割引率を多めにしてくれているとしても、課税側が「現在価値としてはこれで十分」と自ら設定した割引率を自ら否定するような論理を持ち出してまで年金受取時に所得税課税を行うのはやはりおかしな論理と言わざるを得ません。

 ・・・という理屈は通りませんか?私はそう思うなぁ。国は時として自分の都合の良いようにだけ理屈を組み立てて税金を課税したりしますからね。やっぱり相続で取得した年金受給権は相続税だけが課されるものであり、キャピタルゲインも含めて所得税の対象には一切するべきではないと思いますねぇ。

キタキタ、来ましたよ、新手の税理士相手のビジネスが・・。

2010 - 07/27 [Tue] - 17:31

 キタキタ、来ましたよ。今日はねぇ、面白い電話がかかってきましたよ。いつもの税理士紹介業者と違うパターンだったのでちょっとワクワクしちゃいましたね(笑)。

 税理士紹介業者のパターンは、月額4万円ほど支払えば年間顧問料50万円くらいの顧客を年間に最低一件は紹介します、というものです。一方今日かかってきた、仮に社名を「J」(イタリアの地名だから「G」?、どこか分かっちゃうか(笑))としましょうか、Gの場合は新たな切り口です。

 電話は「先生のホームページを拝見致しました。」から始まります。「ホームページを持っていてもあまり顧客が集まることはありませんが、当社の税理士専門サービス商材を利用しますと、月に4件問い合わせが来るようになった事例もあります。」とのこと。

 で、「電話では何でしょうから、ご興味があればご説明に伺います。先生は顧客の拡大に関心はありますか?」とのことだったので、「そりゃ、ありますけど、そのサービスの仕組みをさわりだけでも電話で教えてもらえませんか?」と訊いてみました。

 するとこれが訳わかんない(笑)。「先生方がお持ちのサイトとは別に当社が税理士を探しておられる方々のためにアクセスしやすいサイトを設置致しまして、そこから依頼者を誘導致します。・・」と。分かります、意味?(笑)

 で、更に「税理士を探しておられる方々の40%しか実際には税理士先生自身のサイトにはアクセスしておらず、そのためその少ないパイを奪い合う競争になってしまっているんです。ですから値段の比較なんかになってしまうのですが、当社ではその40%も含めた残りの60%(つまり100%と言いたいわけね)の方々に対してアプローチすることができるので報酬面でも有利なわけです。」と続けます。

 はぁ、これでこのサービスの仕組みが分かった人は天才ですね(笑)。何が言いたいんだ、一体?と思いながらいつもの質問をぶつけてみます。「で、そのサービスの料金はいくらですか?」

 するとGの答えは「月額3万円になります。」ほほぅ、いつもの4万5千円と違うところはなかなか偉いじゃないか、と思ったものの、「バーカ、そんな訳のわからんサービスに毎月3万円も払えるか」てなところですわね。

 なので「分かりました。サービスの内容は分かったんで(ホントは分かってない(笑))、申し訳ないんですけど、このたびはお断りします。失礼しますね。」と話すと、先方はやや「えっ」という雰囲気で「あ、あぁ、それでは失礼致します。」と電話が切れました。まあ話をしている相手から「分かった」と言われれば普通「OK」と捉えますわねぇ・・(笑)。でも残念でした。

 この文章を書きながらよくよく考えてみれば、結局サイトを利用した税理士マッチングサービス、税理士紹介サービスと同じ事ですよね、これは。だって各税理士が設置しているサイトとは別のサイトに税理士を探している人達のアクセスを集めて、そこから登録している各税理士に問い合わせを回そう、ってことですもんね。

 まあ何でも言ってくるもんですね。税理士をカモにした新手のパターンですね(笑)。と、いうことは、もう月額いくらの税理士紹介サービスパターンの商法は限界に来たってことでしょうかね。じゃあ税理士紹介業者からの電話は減るな(笑)。

 それにしても訳わかんないのは、このGの提供するサービス。電話の主は「商材」などと表現していましたが、その「商材」っていう言葉自体が怪しすぎ。とうとう「顧客紹介」という直接的な「実弾」をネタにしてカネを取るのではなく、「サイトを利用した問い合わせ情報」という何とも曖昧なモノをネタに税理士からカネを取ろうという商売まで出てきましたね。

 うーん、怪しすぎる(笑)。これからどんな税理士相手の怪しい商売が展開され、そしてその月額がいくらまで下がるのか、とっても興味がありますね。はっきり言ってこの税理士相手の商売、もうピークは過ぎたと見ました。ザマミロ。

 ああ、ちなみにこのGって会社、検索すれば出てきますねぇ。なんか若造ばっかりがやってる怪しそうな会社。雰囲気が昔のサラ金やオレオレ詐欺と同じ感じ。ノルマ達成すれば入社二年目の部長職、23歳で年収1千1百万円だって、胡散臭すぎ(笑)。入社二年目の部長って何部長なの?入社二年目の23歳が部長になるって、なによそれ。

 見るからに怖くてヤバそうな会社だわ、ここは。裏で金儲けてた連中が表に出てきて、表の顔をして更に金儲けしてやろう、って感じ。税理士先生方もお気を付けくださいね。

国税局担当者の個人的見解ってナニ?

2010 - 07/20 [Tue] - 01:58

 今日ふとある記事を読んでいたときのこと。そこには改正された小規模宅地等に関するQ&Aが記載されていて、文末に注書きとして「執筆者は国税局課税○○課に勤務しており、内容は個人の見解によります。」と書いてありました。

 しばしばこういう文章では同じような注意書きを見かけますが、これに私はとっても違和感を感じるんですよね。もちろんこの文章を書いている人が税理士であれば個人の見解と言ってもよいでしょう。しかし回答を書いている人間が国税局に勤めている人であれば、それはもはや個人の見解ではなく「国税局の担当者の見解」と受け取られるのが普通だと思います。

 そもそも何で「国税局」という「役所」に勤めている者の見解が「個人的見解」になりうるのでしょうか?国税局に勤務しているという身分を明かす以上、それはその時点でその人の立場は公なものですよね?仮に本当に「個人的見解」であるならば「国税局勤務」という肩書きをわざわざ付ける必要もないし、或いは国税局を退官して税理士として登録してから個人的見解を述べればいいじゃないですか。

 「国税局勤務」という肩書きが付いている以上、それは個人的見解ではなく「国税局の見解」です、間違いなく。しかしこういう注書きをわざわざ書くということは、例えば同じような事例が発生して納税者がこのQ&Aの見解を参考にして処理した結果において万が一税務上否認を受けるに至ったケースが発生したときには、税務署員や国税局員が「いえ、その見解は注書きに書いてあるとおりあくまで『個人の見解』ですから、何でもかんでも正しいと思ってもらっては困ります。」と納税者を諭すためにあるのでしょうか?

 でも国税局や署が自分達の身内である国税局の担当者の見解をそんなに軽んじてはいけませんよ。たとえそれが本当に個人的な見解であったとしても。そんな話がまかり通るんじゃあ、国税当局はあまりに納税者をバカにし過ぎです。「自分達が新聞や専門書に見解を寄せても、それは単なる『個人的見解』で、公には何の効力も、何の参考にもなりません。」と自ら言っているわけですよね?それって無責任すぎません?

 一般的に考えれば、国税局の担当者の見解は課税側の「絶対的・最終的意見」です。そうでなければ国税局の担当者に見解を求める意味がありません。「じゃあ誰に訊いたら国税局の公式見解を教えてくれるの?」って話になっちゃうじゃないですか。

 少なくとも我々税理士が仕事をする際に、もし不明事例があって署などを通じて局から処理の可否について見解をもらった場合はそれを役所側の最終回答だと考えます。もちろんそれに従って処理するかどうかは税理士の判断ですが、少なくとも課税側の判断はその見解であると理解するのが普通です。

 逆のケースで、もし我々が処理しようとしている内容が国税局の担当者の意見と同じであれば課税上の問題点はないと通常は考えます。それなのに雑誌や新聞、或いは解説書に国税局担当者が書いた内容について『個人の見解による』と言い訳されたうえに税務否認などされたものじゃあこっちもたまったものではありません。そもそも局の担当者が書いた事例回答を局や署が否定するなんてことが実際あるもんでしょうか?そもそも原稿を書いている段階で当然上司や同僚に内容のチェックをしてもらっているはずです。そんな身内の見解を身内が否定するなんてことがあっちゃいけませんよね?

 まあ、ということで、よく見かける役所担当者の「個人の見解」という注書きですが、こんな変な注書きはおかしいし、そもそも不要ですよね。こんな注書きを書かなきゃいけないくらいなら、そもそも局の担当者の事例回答など印刷物に載せるべきではないですよね。

 どうせ書くのなら「事例によって実際の税務処理は異なる場合がありますので、申告の際は税務署または税理士に確認のうえ処理を行って下さい。」としておけば事は足りるんじゃないでしょうか?

パソコンの熱対策

2010 - 07/16 [Fri] - 12:15

 私のパソコンは自作機でこの冬にCPUとグラフィックボードを交換して性能がアップした話は以前ブログに書きましたが、熱暴走が結構ひどい話も書いていたかと思います。

 その状況はそれほど改善されておらず、5月くらいからケースの蓋を開けて凌いでおり、6月の終わり頃からは扇風機で風を送るようにしていました。そうすると驚異的に冷却されるものですから、ようやくケース内部の熱気のこもりが熱暴走の原因だったのだということを理解しました。

 こんなことを書いちゃうとパソコンに詳しい方に大笑いされそうですが、私はこの10年以上デスクトップは自作パソコンばかり使っていたわけですが、ケース内部のエアフロー(空気の流れ)については全く気を遣ってこなかったんですね。

 というよりも電源に付いているファンがケース内部の熱を排熱するファンも兼ねているのだろうと思い込んでいたのですが、違ったんですね(笑)。もちろんそれまでのパソコンはファンがなくても熱暴走するような部品でなかったこともあると思いますが、今のパソコンに付いているCPUもグラフィックボードも簡単に熱暴走するような代物。ケース内部の排熱を考えなければ動かない部品であることをネットで調べていてようやく知りました。

 ということで遅ればせながらケース内部の排熱用にファンを買ってきました。いや、だっていくら驚異的な冷却効果があるといってもケース空けて扇風機動かしてちゃお客さんが事務所に来たときかっこ悪いじゃないですか(笑)。

 とりあえずケース標準のファンを買ってきて背面に取り付けて、ケースの蓋を閉めてみました。なるほど、確かにファン無しと比べるとCPUの温度は40度台で安定しています。グラフィックボードの方は常に50度台後半ですが、これはこんなものだそう。

 とはいえケースの蓋を開けて扇風機で風を送っていたときにはCPUは30度台後半、グラフィックも40度台後半と今よりも8-9度近く低かったので扇風機で冷却することにはまだまだ及びません。何しろこの扇風機方式で動かしているときは、最もパソコンに負荷がかかるウィルスチェックを行っているときでも普通に仕事をしても全く問題がなかったですからね。

 もちろんこの夏を乗り切ることができればこの状態でも全く問題はありません。が、やはり目指すは扇風機冷却方式。これに如何に近づけることができるか、ファンの増設も視野に入れながらパソコンの熱対策を考えていきたいと思っています。

参議院選挙、民主党敗北。

2010 - 07/12 [Mon] - 23:17

 参議院選挙が終わりましたね。大方の予想どおり民主党はあっさりと改選議席を下回り、代わりに自民党やみんなの党が議席を増やしました。私も文句を言っている以上自分の意思は表示しなければいけないと思って選挙に行ってきました。しかし現場に行ってもどーにもパッとしない選挙でしたね。

 私はみんなの党に投票しましたがこれと言って理由があったわけではありません。ただ単に消去法的にみんなの党が残っただけであって、きっと同じように感じた有権者の方も多かったのではないでしょうか。ですからみんなの党は今回議席を増やしたからといって勘違いして浮かれない方が良いと思いますね。

 民主党はあれほどの熱気を持ってほんの10ヶ月ほど前に政権交代を果たしたにもかかわらず、鳩首相のすっとぼけた政権運営のせいですっかり魅力を失ってしまいました。初めての政権交代なのだからもう少し気長に応援してやるべきだ、という声も聞きますし、実際私も当初はそう思っていました。

 しかしいくら初めての政権交代とはいえ、あまりに的外れでピンぼけし過ぎな政策ばかりですし、しかも今の日本の状況を見ていますとそんなに悠長にピンぼけの修正を待っている余裕はありません。ですからピンぼけのまま現実と問題点を的確に見つめられない民主党政権には厳しい批判を与えた方が良いのではないかと思うのです。

 それから特に比例区において絶対に民主党に投票したくないのは、あの比例代表名簿が公表されたからです。政治と全くカンケーのなさそうな有名スポーツ選手、タレント、落語家達の名前があまりにも多すぎました。あれを見ていると、結局民主党という政党は今回の参議院選挙では政策を論じて議席を確保しようとするのではなく、テレビの有名人を使ってとりあえず票集めと頭数合わせだけできればよいと考えているところがよく分かりましたね。

 ということは裏を返せば、民主党の連中は有名人さえ並べておけば有権者は民主党に投票してくれると考えていたわけですよね?ずいぶんと有権者もバカにされたもんですね。その有権者をバカにしたメンツの名前が羅列された比例代表名簿を見てるとホントに気分が悪くなってきましたね。幸いタレント候補はあれだけ並べて結局谷亮子だけの当選でしたが、谷にしても本当は当選して欲しくなかったですね。

 だから今回民主党に投票しようというアイデアすら私にはありませんでした。

 で対する自民党ですが、こちらはまだまだ反省が足りていない気がしますね。もう少し頭を冷やして本当に日本という国を良くすることを真剣に考えていることが我々に伝わるようになったら、その時投票してあげようと思っています。それと民主党同様に比例区にタレント候補が多かったのも気に入りませんでした。

 元々政治家自身の能力も、政権運営能力も持ち合わせている党なのですから、長年の政権運営から生まれた驕りや勘違い、マンネリがなくなればばっちりだと思います。しかし今はまだトップに戻してはダメです。もうちょっと真剣に自分達で考えなければダメです。

 民主党、自民党がこのような理由でダメだとすれば他に何があるか?公明党?信者じゃないので投票するつもりなど全くありません。社民党?私のブログに何度も書いていますように、これは日本に社会・共産革命が起きたとしても100%ありえませんね。共産党?いつか政権与党への不満の当てつけから冗談で投票することはあるかも知れません(笑)。

 福島党首は自分達のことを「ぶれない党」「信念を曲げない党」と表現しているようですが、こいつらはただ単に思想が凝り固まって融通が利かないだけです。嫌なものをイヤ、というだけであれば誰だってできます。政権与党に就いても「イヤはイヤ」とだけ主張し、建設的な議論や行動を何一つ行おうとしなかった政治姿勢は政治家として下の下です。

 以前にも書きましたが、「政治」とは普通に考えていては到底実現できないことを様々な利害関係の調整を行いながら実現させることにあります。当然ながら時には自分の主義主張を超えてより大きな利益のために目的を達成させなければならないこともあります。そういう面では社民党や福島さんは政治を行っているとは到底言えず、福島さんには体制に文句言ってカネをぶんどっておけば済むだけの弁護士がやはりお似合いです。

 さらに私が社民党を大嫌いなのは、その思想や議員の資質から与党になるべきでないし、この間の連立でも分かったように与党になったって何ら建設的なこともできないし政治的な問題解決能力があるわけでもないのに、なぜかやたらと与党になりたがるからなんです。自分達のことが全然分かってないというか、勘違いも甚だしいというか、そういうところが凄くイヤなんです。あんな考え方をしている政党と政治家に与党なんて絶対無理ですよ。いい加減わかれよ、といいたいくらいです。

 一方の共産党は自分達のことがよく分かっています。彼らは政権を担うつもりなど端からありません。自分達は野党の立場から文句と批判を行うのが自分達の役割だとよくわきまえています。だから同じ左寄りの万年野党でも社民党より数倍マシです。

 国民新党は私が亀井静香チャンを嫌いなのでこれもありませんね。まずもって郵政民営化見直しを強引に進めたところがイヤです。インタビューを受けるときに張り子のトラのように首を振りながら話すのは結構笑えますが、あのエラの張った広い顔、寝癖のままで人前に出ても平気な無神経さはやはり好きじゃありません。

 その他の弱小政党はまあ無視に近いですよね。しかしその中でまあ投票してもよいか、と思ったのがみんなの党。でも渡辺代表が選挙前にテレビのインタビューを受けているのを見ていると、彼の考えも甘いし実現する見込みはほとんどないなぁと思ったのは事実です。結局みんなの党が一番毒がなかったので、消去法的に上から考えていくとこれしかなかっただけの話なのです。

 多分そんな感じで多くの人は別に積極的にみんなの党の主義主張に賛同してみんなの党に投票しているわけではないので、渡辺代表は勘違いしないで欲しいですね。誰もあなた方の考え方を支持しているわけではないのです。

 だから今回の参議院選挙の結果を受けて政権を揺さぶる行動にでも出ようものなら、有権者の支持など軽く全部吹っ飛んじゃいますよ。まあせいぜい今の間喜んでいればよいと思いますが、決して勘違いしないことを肝に銘じて欲しいものですね。

 それよりも本当に今回の参議院選挙は盛り上がりませんでしたね。なぜかと言えば政権を任せられる政党がどこもないから。政策もイマイチだし、明るい将来を感じることなど一つもありませんでした。もうちょっと自民党にしろ民主党にしろ、国と国民の将来のことを考えてしっかりと政治を行わなってくれないと困りますよ。

野球賭博、名古屋場所と暴力団壊滅。

2010 - 07/11 [Sun] - 15:40

 大相撲界の野球賭博の問題、なかなか奥が深そうですね。きっと捜査している警察・警視庁の方から見ても別に相撲取りが野球賭博をしていたこと自体はどーでもいい世界の話だと思います。ただ、やはりポイントは名古屋場所開催の時期に合わせてこの話を公にして捜査やら何やらを行っている、ということですよね。

 最近ニュースでも伝えられているように、名古屋には弘道会という暴力団があります。弘道会の組長は今山口組の組長でもあります。昔は関西や西日本の暴力団組織が強かったというイメージがありましたが、この弘道会組長が山口組の6代目に就任したあたりからヤクザの世界でも名古屋が強くなってきたということになったらしいのですね、どうやら。

 で、この弘道会というのが結構武闘派らしいのですね。だから弘道会組長(司忍)が6代目に就いた山口組も今までよりも雰囲気が変わるのではないかといわれています。確かに以前は関西ナンバーの車が多かった山口組詣での車が今や名古屋ナンバーの車をよく見かけるようになったと聞きますし、弘道会の影響力というのが山口組を支配してきているのでしょうね。

 どうやら警察としてはこの弘道会を何とかしたい、というのが狙いのようで、だからこそ名古屋場所に合わせての野球賭博問題なんでしょうね。弘道会の本丸である名古屋において相撲絡みから入ってきそうなお金をちょっと絞ってみよう、と。そして世間の注目も名古屋のヤクザ問題に集めてみよう、と。

 確かにね、いろいろと反社会的な面で暴力団に問題があるのは確かですし、理想論とすれば暴力団を壊滅させたいというのもあるでしょう。しかしもし仮に暴力団が壊滅できたとしても、また裏に潜って新しい同じような組織ができるだけの話ですよね?だって裏の世界でしか生きることができない人っていますもの。芸能人だってそうじゃないですか、本来裏の世界で生きている連中が自分達の綺麗なところだけ表側で一般人から金取って見せる人達なんですから、表社会の落ちこぼれである芸能人達は裏がなくなっちゃったら生きていけないじゃないですか。

 誰かも言っていましたが、どこの国に行ってもギャングやマフィアのない国はないそうです。つまり暴力団やヤクザってどこの国でも自然発生的にできちゃうんですよね。だって自分達の子供の頃から考えてみてください。自分は勉強もできない、家にお金もない、社会的に差別を受ける育ちである、自分がまわりから浮いているような気がする・・、そんな友達ってクラスに何人かいたでしょう?。そんな人達が大きくなっていく過程でどんどんすさんでいってしまったとして、その人達が生きる方法として裏社会を形成していくことはどうしてもありえるんですよね。どんなに綺麗事を言ったとしても。

 そいつらに綺麗な社会で生きていけるように努力しろ、って言っても無理なんですよね。全ての人が努力して自分の環境を変えてくれる、いや変えるべきだ、なんて考えるのは思い上がりも甚だしいことで、そんなに世の中頑張れる人ばかりじゃありません。と、いいながら私もよく「上を見ろ」とか「死ぬほど努力しろ」なんてこのブログに書いていますが、それは私がその文章を事業経営者とか税理士試験受験者のように頑張るべき人に向けて書いているからであって、社会全ての人に対してそういっているわけではありません。

 世の中誰だって綺麗な人達ばかりじゃないし、真面目な人ばかりじゃありません。努力が続く人ばかりでもありません。上数パーセントの超エリートがいるとすれば、逆に下数パーセントの超落ちこぼれ達がいても当然なのです。もちろんだからといって彼らの悪行を正当化するつもりは毛頭ありませんし、私だって彼らに脅されればもちろん怖いのでイヤですが、ただある程度彼らの逃げ道を用意しておいてやるのも社会としては必要じゃないかな、とも思うのです。

 というのも、先ほどの数パーセントの超落ちこぼれ達を押さえつけていくだけではその先が怖い気がするのですね。どーにも逃げ道がなくなった連中が自暴自棄になって町中で銃を乱射するとか、爆弾を爆発させるとか、それこそもっと薬物の乱用が激しくなるとか、婦女暴行や強盗・殺人が増えるとか、そんなことになりかねないような気もするのです。

 暴力団の世界にも組織が大きくなっていく過程、出世していく過程においては大企業で出世するのと同じだけの要素が必要だと思うんですね。下っ端がめちゃくちゃである分、ある意味ヤクザの世界で偉くなっていく方がよほど人心掌握術と組織の扱いには凄いものがあると思います。当然そういう組織の頭として下を束ねていくために下っ端の教育をし、下っ端を組織に合わせて訓練することで、どーしようもない下っ端連中にもある種の「人間教育と規律」が育まれる面もあります。組織に属することで彼らなりに夢を持つことだってあるでしょう。

 言ってみれば「アウトサイダー専門の人間教育の場」のような機能も暴力団にはあるわけで、それが本当になくなってしまえばえらいことになっちゃうと思うんですね。皆さんは歴史で織田信長が、とか豊臣秀吉が凄い、といいますが、彼らこそ乱世の世界に生きた超武闘派暴力組織の頭ですよ。力と暴力で世の中を支配したという意味においては暴力団の組長とやってることはほとんど変わりません。だから先ほどのように「ヤクザの頭になるのは凄い」というのもそういう意味なわけです。

 話を戻しますが、そういうことで暴力団も社会の必要悪という面もあると思うのです。どーしようもない超落ちこぼれ達にも生きる場所を提供する場でもありますし、ある種の裏組織で生きることによって一般社会と上手いこと共存していくこともできます。

 それに歴史的に見ても、暴力団が無法者を力で押さえつける役割も持っているのです。例えば山口組は第二次大戦後に在日中国人がめちゃくちゃに振る舞っていた元町を中心とした神戸の街を力で制圧し、日本人に街を取り戻してくれた役割を果たしたのは事実です。警察も手をこまねいてどうすることもできなかった無法地帯を押さえつけて規律を取り戻してくれたわけです。

 また山口組自体が昔の港湾労働者を監督する組織だったわけで、どこの馬の骨かわからない人足連中が船に積まれた荷物を中抜きしたりしないように監督・監視する組織だったのです。だからもともと神戸、博多、広島、名古屋、横浜などの港町には暴力団が多いのでしょうね。ある意味アンダーグラウンドの暴走をアンダーグラウンド内で止める役割を果たしてくれているわけです。

 役所の人も認めているように、だからこそ山口組がある神戸では意外と犯罪が少ないと言います。つまり暴力団がアンダーグラウンドに属する人間を押さえつける機能を持っているからです。アンダーグラウンドにも上下関係、力関係が当然にあって、そういうパワーバランスが一般人への犯罪抑止にも役立っているという面もあるのです。

 ただ従来そういう「アンダーグラウンドの監視部隊」的な面もあった暴力団、特に山口組も弘道会支配が強くなるにつれ変質していると聞きます。逆に言えば、暴力団が単なる無法者集団、暴力犯罪集団から以前のように「超落ちこぼれ達の駆け込み寺」的なものに戻ってくれれば社会と共存していくことができるのかも知れません。

 ただ本当に壊滅、ということになってしまうと、ちょっとそれは困るかなぁ、と考えてしまいますね。暴力団に変わる超落ちこぼれ達の受入組織をお上が用意してくれるのならよいですが、そんなことできます?何でもかんでもクリーンにしてしまうよりも、ある程度グレーな部分を残してアンタッチャブルな組織や人達を生かさず殺さずおいておくことも社会には必要じゃないかな、と思ったりもするんですが・・。

 一般人は世の中にそういう組織があることをよく知り、そしてそことのかかわりをよく考えながらやればいいだけのことなんですから・・。要するにお互いの住み分けをよく知ればよいだけの話だと思うのです。そんなことを言えば人権派から「差別を助長することにつながりかねない。」なんて批判されるんでしょうけど・・。

 でも「お互いの違いを知る」って大事だと思いますよ。

今年は税務署受難の年

2010 - 07/09 [Fri] - 02:45

 今年は税務署にとって受難の年ですね。といっても税務署の年度は7月からですから一般的な暦年とか4月開始年度とはちょっと違うのですが、暦年で見た場合平成22年は前年から続く鳩首相の贈与税大脱税事件にはじまり、そして7月の事務年度開始とともに年金保険二重課税問題の発生。

 鳩首相の件では納税者の納税意識の低下を招き、二重課税問題では税金を違法に徴収していたことで非難を浴び、詫びなければならない立場になりました。正直いってどちらも最前線の現場で実務を行っている税務職員に非がある話ではありません。

 しかし一国の首相が脱税していても咎めることも逮捕することもできないクセに庶民からはチンケな税金を巻き上げようと必死になるところが非難を浴びますし、一方で何十年間も法律で徴収してはいけなかった所得税を自分勝手な通達によって徴収していた姿勢が非難を浴びそうです。

 一般市民から見れば国税庁も国税局も税務署も一緒です。税務署員から見れば国税局も国税庁も全く違う組織に見えると思いますが、一般市民の感覚はそんなもんです。税務署員から見れば、別に自分達が通達を作ったり法律を作ったりしているわけではないのでそんなことを文句言われてもどーしようもないのですが、残念ながら最も現場に近いところから非難を受けてしまうのは仕方ありません。

 税務署は省庁の中でも比較的職員のモラルも高く、ルールに基づいた行政を行っているイメージがあります。それは国民から税金を「徴収する」という立場から育まれた、ある意味国民からの視線を意識した結果だと思います。

 そんな税務署員達も、今回の二重課税問題は堪えるでしょう。本当に彼らには何の非もありません。というより彼らは国税庁が作った通達に逆らうことはできないのですから、上の組織の実務指針に従順に従っていただけなのです。だから彼ら自身が「おかしい」と思っていたとしても、どうしようもないことだったのです。

 しかし納税者の文句を一手に引き受けるのは税務職員。今回は本当に損な役回りです。まあただ年金問題などと根本的に違うところは、年金問題では職員が保険料をネコババしたり自分達の組織の外面をよくするために年金をちょろまかす方法を指南したり、はたまた集計結果をごまかしたり、とどーしようもないほど杜撰で私利私欲にまみれたところが批判されました。

 しかし税務署員達は別に自分の私利私欲のために年金保険から所得税を徴収したわけでも、ごまかして徴収したわけでもありません。ただ単に数十年前から「徴収することが正しい」と公にルールが取り決められていたのでそれに従っただけなのです。このルールだって別に隠されていたものではなく誰だって読むことができるルールだったのです。

 ただ、本当の事実はそうなのですが残念ながら一般市民から見ればそんなことは知ったことじゃありません。一般市民から見る見方はただ「税務署というところは本当は取ってはいけなかった税金を知らんぷりをして何十年もとり続けたひどい役所。もう絶対信用できない!」ということになってしまうのです。

 まあ大変です。我々税理士であれば今回の件は税務署側を気の毒に思うこともあります。だって我々だって何の疑問も感じないで年金保険の税務を通達通りに処理してきたわけですから、国税側ばかりを責めるわけにはいきません。しかし一般市民はそうは思ってくれないのです。

 これからの季節は前年度の所得税や相続税などの内容精査、確認の時期です。その時期とぶつかるように二重課税した所得税の還付手続を行っていかなければなりません。税務署員にとっては忙しさもさることながら、精神的にもキツい状況が何度もあるでしょうね。

年金保険は節税商品として株が上がる?

2010 - 07/08 [Thu] - 22:37

 被相続人が契約していた年金保険については年金受取人である相続人について所得税が非課税であることが最高裁判決で決定したわけですが、これは保険会社にとってみれば年金保険を売り込むとてもよいチャンスになったと言えます。

 だって普通の家族なら相続税なんかまずかかりません。じゃあご主人が奥さんのために何か財産を残してあげるとすれば保険を使った年金を残してあげれば相続税・所得税ともに無税でお金を残してあげることができますもんね。(もちろん所得税について完全に非課税になるかどうかは未定)

 だったら今までよりも保険の売り文句が増えるじゃないですか!「この間の最高裁判決で所得税は非課税ということが確定したんです!ですからこの年金保険契約に入れば契約者様がお亡くなりになったあとは受取人様はほとんど所得税がゼロで丸々生活費を受け取れるんですよ!」と今までより税金が安くなることを強調することでなおさら保険商品の売りにできるじゃないですか。

 国税当局からの問い合わせへの対応で保険会社も大変かも知れませんが、別の見方をすればもの凄いビジネスチャンスですよ。

年金保険、二重課税還付の話

2010 - 07/08 [Thu] - 22:24

 今日の新聞を読んでいますと、先日の年金保険二重課税の件について野田財務大臣が「5年間にかかわらず還付をするつもり」とコメントをしたようです。もちろんこれが最終的な決定であるかどうかは別としましても、国家賠償的な面もあるでしょうから今回のような発言に至ったのかも知れません。もちろん参議院選挙の影響も考えているかも知れません。

 しかし現実的にはなかなか大変な手続になるようですね。何しろ自分が該当するかどうかが納税者自身分かっていないケースが多いわけですから、生命保険会社に該当する契約を調べさせて各受取人に税務署のほうからハガキなどで連絡するつもりなんでしょうかね?

 今日ちょうど保険会社の担当者がうちの事務所にやってきたのでそういう話をしていたのですが、保険会社も契約者や受取人、そして国税庁からの問い合わせに対応するのが大変そうですね。しかも過去に遡ってということですが、既に保険金を払い終わっている人もいるでしょうし、引っ越ししている人も、亡くなっている人もいるかも知れません。

 期限にかかわらず還付ということになれば受取人が死亡しているケースであれば、その相続人に還付金を受ける権利があるわけですよね?ああ、こりゃあ大変だ・・。とりあえずその該当する契約を特定し、その保険金受取人に連絡するところで相当な困難がありますよね。

 そして該当する保険金受取人、あるいはその相続人が次に還付の手続をするわけですが、過去の申告書を捨ててしまっている人などはどうやって還付してもらうのでしょうか?それとも本人が税務署に申し出れば、税務署か保険会社に記録がある限り税務署が還付を行ってくれるのでしょうか?ああ・・、年金問題並みに気が狂いそう・・。

 しっかし国税も大変ですねぇ。何でよりによってこの時期に判決なんでしょうか(笑)。ちょうど年に一回の定期異動の時期にぶつけて最高裁判決が出るなんて、天からの罰というか、嫌がらせというか、何というか、ただでもゴタゴタする時期なのに、これ以上ない大変な事態を背負い込むことになってしまいました。

 でも署の所得税担当は当面この対応に追われるはずですから、昨年度の申告に関するチェックが若干甘くなる可能性もあるかも・・(笑)。もちろん希望的推測にすぎませんが、しかし今回の最高裁判決の影響は署にとって相当人手を取られる結果につながるはずです。

 署の方々には日ごろから悪い感情を持っていないので、単純にサラリーマンとしてお気の毒だな、と思いますが、局の方々はいつも電話対応をはじめとして不愉快な印象しかないのでザマぁ見ろ、という気もないことがないですね。

 絶対に謝らない局の人達にも今回の件で税理士や納税者から問い合わせがあった際にはしっかりと「皆様には大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。」と謝って欲しいもんですね。ちょっと前の年金問題の際に社会保険事務所の人達は来所する人に対する態度が猛烈に低姿勢になりました。国税局や署が納税者に対して低姿勢になったり、謝ることなど生じるのだろうかとその時は思ったものですが、そういう事態がおきましたね。

 でも冒頭のように署や国税局からハガキや電話で該当者に連絡をするのであれば、これはおっかないですよ。また詐欺の連中が大活躍する場面になりますよ。署や国税局を騙って「保険金に関する税金を還付しますから、○○まで電話してください。」というパターンの還付詐欺事件が猛烈に増えそうな予感・・。

 ああ、何から何まで大変になりそうな気がする今回の二重課税問題ですね。

年金型保険二重課税判決の影響

2010 - 07/07 [Wed] - 09:59

 相続で年金保険受給権を取得した場合において、実際に年金を受け取った際に課されていた所得税は違法な二重課税であると判決が下ったことは前回のブログに書きました。

 ではなぜ二重課税になるのか考えてみましょう。まあこれは比較的簡単な話です。例えば同じ相続で現金と年金保険受給権を取得したと考えてみましょう。この場合例えば仮に現金が1千万円、年金受給権が1千万円だとして相続税の税率が20%だったとします(実際にはこんな単純な話ではありませんが分かり易く単純化します)。

 であれば現金から200万円、年金保険受給権からも200万円の相続税を納めることになります。ここでふと考えてみますと、現金は実際に相続において相続人が受け取っているものですから相続税200万円を払ったあとの残り800万円は相続人がどう使っても自由ですし、その後所得税が課税されるなんてことはありません。

 ところが年金受給権については相続時点では実際にお金を1円も受け取っていないにもかかわらず相続税を200万円も支払っているのです。いわばまだ手にしていない財産について税金を前払いしているようなものです。それなのに今までは実際に毎年年金を受け取るごとにさらに所得税を支払っていたわけです。

 また一方、同じケースで相続税が課税されなかったことを考えるとこの二重課税の話はなおさら明らかになります。相続税が課税されないご家庭であれば、現金を1千万円相続で取得すれば相続人は丸々1千万円が自由に使えます。1千万円の年金受給権についても現金同様に課税などされず全額自由に使えるのが当然ですから、年金受取時に所得税が課税されることなど明らかにおかしいということになりますよね。

 ただ、もし相続税申告時の受給権の評価額が実際に受け取る金額の総額と比較して低すぎるじゃないか、だから実際に受け取る際には所得税も課す必要があるんだ、と課税側寄りの考えに立つとしましょう。しかしそれはあくまで相続税申告時の財産評価額に問題があるのであって、そんなことは納税者の知ったことじゃありません。

 納税者はあくまで財産評価通達等に基づいて税務署が望むように権利を評価しているわけですから、その金額が低すぎると文句をいうのであれば今後課税側が評価通達を適正な金額に修正すればよいだけの話です。自分達が定めた相続税評価額が低いことを理由にして年金受取時に所得税を課税してくるのは理不尽極まりありません。

 そう考えますと、相続によって取得した様々な権利、受益権については同じ事が言えるわけですね。今回の年金保険金受益権と同じように相続開始時には実際には取得していないが将来受け取る金額を評価して相続税が課せられている財産としては、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、信託受益権、預貯金や債権の利息、あたりなどが挙げられるでしょう。

 これらのうち最も影響が大きいのはやはり保険契約に関するものだと思いますが、他の権利についてもこれらが相続税申告の際に計上されている場合には金額が相当額に上る可能性があります。ですから前回書いた著作権と同じように相続開始後に実際に得られる金銭も相当な額に及び、課税される所得税額も結構な金額であった可能性が高いのです。

 もしこれらの権利についても今回の最高裁判決の影響があるのであれば(当然影響があるべきと考えますが)、還付を受けるべき所得税額、住民税額、その他諸々の払いすぎていた健康保険料や医療費自己負担分などは決してバカにならない金額になるはずです。

 これから日本中の方々が自分が所得税を過払いしていなかったかどうかを調べ始めると思いますが、それを世の中の納税者に注意喚起して還付手続を行う税理士も大変です。それにも増して大変なのは税務署、市町村役所などの役所。

 どれほどの影響があるのかを検証し、その具体的手続をどうするのかということで役所はしばらくてんやわんやでしょうね。税務署は自業自得の部分もありますが、市区町村役場などはとんだとばっちりです。

年金型保険の違法二重課税が確定!

2010 - 07/06 [Tue] - 23:36

 えらい判決が出ましたね。新聞やニュースでも大きく取り上げられていましたが、数年前から行っていた遺族が受け取る年金保険金二重課税に関する裁判、とうとう最高裁で「二重課税であり違法」と判決が下ってしまいました。

 この事件は最初の地裁への提訴から注目を集めていた話でした。特に最初の地裁での判決で「違法」と判断されたため、当時大きな話題となりました。しかしあくまで第一審での判断だったためこれが確定内容ではなく、実務に大きな影響を及ぼすものにはなりませんでした。

 私も当時の相談者で同じような相続税・所得税の二重課税を感じた案件があったので税務署に「こんな地裁の判決出てますけど、やっぱり申告しなきゃいけませんか?」と確認した記憶があります。その時の答えが「まだ第一審で確定していませんから署としては従来通りの課税を行います。」とのことでしたので従来通り所得税申告も行い、納税者には「残念ながら現状では仕方ありません。」と説明した記憶があります。

 その後高裁では逆転の合法判決が下りその後どのようになっていたのかが不明でしたが、今日の新聞で最高裁まで行っており、そしてその結果が「二重課税で違法」ということになったわけです。

 これは影響が大きいです。というのもこの裁判内容のように保険金の受給権に対して相続税が課され、その後毎年受け取った保険金について所得税がかけられるケースが二重課税と今後は取り扱われることは当然としても、現実的には同じ契約の保険に入っていても相続税が課税される人ばかりではありません。

 つまり相続税が課税されていない方は「相続税と所得税の二重課税」ということなど全く意識せず、ただ単に死んだ旦那さんがかけてくれていた年金保険に感謝しながらごく当たり前のように所得税を払っている人がたくさんいるはずなのです。

 相続税については基礎控除以下で申告も納税もしなかった場合でも、その年金受給権は相続によって得られたことには変わりないわけですから、相続発生後に相続人が得た年金保険金は当然所得税の非課税と言うことになるわけです。相続税と所得税の二重課税がなされるわけではありませんが、理屈からいえば相続税が課税されていないからと言って所得税を課すのははおかしい、という話になるわけです。

 同じような相続税・所得税の二重課税財産は他にも探せばあるはずで、明らかに所得税法の条文に「非課税」と明記してあるにもかかわらず通達という「常識」によって税務署も税理士も当たり前のように処理を行ってきたことは我々にも新たな問題を提起するかも知れません。

 例えば有名作家などの著作権を相続財産として取得したケースはどうでしょうか?相続税申告の際には将来見込まれる印税を考慮して著作権として財産評価しており、また一方で実際に相続発生後に得られた印税については所得税が課せられていますので今回の判決内容と全く同じ相続税と所得税の二重課税が発生しているといえます。であればその後遺族が受け取る印税については所得税が非課税とされるのが当然、という解釈になります。

 このようなケースでは相続発生時の著作権評価額やその後発生している印税については相当な額の相続税と所得税が徴収されているはずです。これらについて相続発生後の所得税が非課税となるのであればこれは関係者にとって一大事です。こういったケースでは相続発生後に受け取る印税も数千万、数億円の世界でしょうから、相当な額の所得税が還付されることになるでしょう。

 本当に今回のケースは我々の仕事に大きな影響を与えますね。だって先ほど書いたように相続税が課税されている人だけが対象ではないですから、それこそ所得税の還付対象者は世の中に掃いて捨てるほどいるからです。さらには所得税額が変わるということは、住民税も国民健康保険料も変わるということです。

 先ほどのように被相続人から受け継いだ印税だけが収入であるような方の場合、今までの申告では所得額数千万円、所得税額1千何百万円だった方でも、見直せば所得額0円、所得税額0円になりうるのです。当然住民税や社会保険料も過去に遡って大幅に変わるわけで、場合によっては過去に支払った医療費の自己負担分まで見直さなければならないかも知れません。

 高額所得者がある日突然無所得者になってしまうことだってありえるでしょう。そうなれば他の家族の扶養家族にも入ることだってできたはずです。ならば他の家族の税額や社会保険料にも影響を与えます。そう考えていけばこれは本当に影響が広範囲にわたるため、単なる税金の還付だけの話ではなく、気が遠くなるほど多岐にわたる賠償問題の話につながりかねません。

 一方でそのようなことになれば毎年数千万円も印税収入がありながら所得税が0円なんておかしい、なんて声が出るかも知れません。しかし相続発生時においてその方が将来自分が受け取るであろう印税収入の総額を税法上の計算によって評価し、それに対して莫大な相続税を一括で納めていたというのも事実です。そして今最高裁で所得税の二重課税は違法と決定されたのですから、一体何の批判を受ける必要があるのでしょうか?

 サラ金の利子の過払い返還判決が出てから世の中は弁護士・司法書士による過払い請求が一つのビジネスになりました。最近では同じく残業代未払い請求が一つのビジネスになると言われています。「税理士にもそんな還付請求ビジネスがあればいいのに。」と思っていた矢先に今回の判決で、タイミングの良さに若干私も驚いています。

 どこまで遡って還付を受けることができるのか今ひとつ不明ですが、もし仮に証拠さえあればいつまでも遡って税金の還付が受けられるのであればこれは相当大規模な話です。先ほどのように相続税は払ってなくても所得税は払っている、という人は相当たくさんいそうですから。

 それもそうですが、今回の事例の他にも首をかしげる二重課税ってありますよね?例えば法人役員報酬の法人税法上の損金不算入規定とか。定期の役員賞与に対する課税(事前届出も含めて)なんてどう考えてもおかしい規定ですよね。所得税と法人税で正当な理由なく二重課税されてますよね?

 会社法で「役員賞与は費用計上」と規定されている今においては、少なくともきちんと手続を経て支給される夏冬の役員賞与を無条件で損金算入することを認めない税法は明らかにおかしいと思いますね。まあ今回の判決のように税法の条文で二重課税を否定しているわけではないので難しい側面もあるかも知れませんが・・。

 不条理な税法のあり方については税理士ももっと声を大きくして疑問を投げかけてもよいのかも知れませんね。一般的に見て不自然な課税に対しては、変に物事を分かったようにお利口に振る舞うのではなく、もっと普通の感覚で理不尽さに疑問を呈すればよいのかも知れませんね。

またまた税理士紹介業者からの電話。

2010 - 07/06 [Tue] - 14:02

 ああ、そう言えば数日前にまた税理士紹介業者からの電話が・・(笑)。なんか聞いたことのあるような会社名だったのですが、電話かけるのに使っている税理士名簿か何かの資料に一旦断られた税理士名の横に×印でも入れてないんですかねぇ?私が学生の頃電話アポのアルバイトしてたときにはちゃんとそう言う処理がしてあったもんですよ。電話かける方ももうちょっと配慮したらどうなんでしょうか。

 で、今回の電話もありきたりのパターンから始まります。

 「もりり先生の事務所でしょうか?もりり先生はいらっしゃいますか?」

 「はい、私です。」

 「あ、もりり先生ですか。失礼致しました。(以下会社の説明をする)」

 「そうですか。」

 「それで、今回お電話を差し上げましたのは、もりり先生の事務所では新しい顧問先の紹介があれば受入れをなさっておられるかどうかを教えていただきたいと思ったからなのですが、先生の事務所ではそのような新規顧問先の受入は可能でしょうか?」

 「ええ、可能ですよ。」

 と、いつものようにここまでやり取りをしましたが、もうそこから先のやり取りのパターンが見えてめんどくさかったので今回はいつもと違う対応をしてみました。

 「でね、こういう電話よくかかってくるんで、申し訳ないんですけど話をはしょってもいいですか?要するにあなたの電話は毎月4万円ほどこちらが支払ったら顧問先を紹介するってパターンの電話ですか?」

 「はい、そのパターンです(笑)。」

 「ああそう(笑)。じゃあうちは毎月お金払って紹介してもらうのはお断りしてるんで、ごめんなさいね。」

 「ああ、承知致しました(笑)。それでは失礼致します。」

 ・・と、今回はとても早くお話しが終わることとなりました(笑)。お互い不愉快な思いをすることもなく、ケンカすることもなく、だらだらと無駄な話をすることもなく、とても単刀直入、ストレートにお話しを終わることができて私も気が楽です。

 まあ税理士紹介業者は儲かってるのかどうか知りませんが、テレビCMできるようなところもあるんで儲かってるんでしょうが、もうちょっといろんなパターンはないのでしょうかね?以前から苦言を呈しているように電話の話の内容も、勧誘の仕方も、金額もほとんど変わり映えしません。

 月一万円で、とかいってくればこちらも話を聞いてやろうかと思いますが、必ず4万5千円。何でいっつも同じ値段やねん。税理士バカにし過ぎにもホドがあるで、って感じですね。

 でも税理士紹介業者が儲かっているといっても、それは本業の紹介手数料で儲かっているのでしょうか?それとも税理士から巻き上げる毎月4万5千円の事務運営費という名の会費なのでしょうか?もし後者で儲かっているのだとすれば、完全に税理士は食い物にされています。

 税理士業界としても本当に何か対策をとらなきゃいけないときになってるんじゃないでしょうか?それはそうと、ちょっと前に京都の某大物元日税連会長税理士が怪しい会社に出資か何かをして大儲けしてたことが発覚してそのモラルが大きな問題になったのですが、当の税理士は吊し上げを喰らう前にそそくさと引退してしまい、近税会も日税連もその件については知らぬ存ぜぬを突き通した摩訶不思議な事件がありました。

 そうそう、この大物税理士の事務所、なぜだか奇妙なことにその大物税理士の名前のついた税理士法人だけがいまだに存在しています。税理士ではない実在する人物の個人名を看板につけたまま営業を続けるなんて、なんか変な話ですねぇ。端から見ればその引退したはずの大物税理士の力で営業しているのがバレバレで、これってニセ税理士行為(依頼者に非税理士行為の誤解を与えるような事務所表示、のようなもの)に引っかからないんですかねぇ。それだったら私も「税理士法人 池田隼啓事務所」でも作ろうかな、或いは「税理士法人 菅直人事務所」とか(笑)。件の税理士法人が問題ないのならこっちも何ら問題ないですよね?

 それで、その元近税会会長で、しかも元日税連会長だった大物税理士が起こした問題を知らぬ存ぜぬで通そうとする近税会もどうかと思いますが、そのときと同じようにこの税理士紹介業者達と税理士界のとっても偉い人が連んで金儲けしてたりするんじゃないでしょうか?いろんな世界の上の方ではよく分かんない金儲けのシステムがつながってたりしますからね。

 なんかそれもありそうな気もしてきたなぁ・・。税理士紹介業者の素性を一度調べた方がいいんじゃないですか?誰か偉い方が儲けてません?誰か業界の偉い人が絡んでたりしませんか?日税連の偉い先生とかも何やってるかわかんないですからねぇ。

 やっぱり日税連人事は全税理士による直接選挙にしません?

ゆうパックが大変。

2010 - 07/06 [Tue] - 10:09

 新聞で読んだくらいの知識しかなかったのですが、ゆうパックとペリカン便ってひっついたんですってね。元々どっちも国有企業だったわけですから、そのあたりのつながりでもあったのでしょうかね。

 それはそれとして、そのゆうパックでの遅配がニュースになっています。何でも合併に伴うシステムと人の不慣れから荷物がだぼついてしまったのだとか。しかし時はお中元シーズン。生ものなどの配達が遅れれば大問題です。

 月50億以上ともいわれる赤字を解消するために統合作業を急いだとのことですが、もうちょっと考えられなかったのでしょうか?どなたが経営判断されたのか分かりませんが、普通こういう企業で新しいことを始める場合はなるべく影響のない時期にテストを行って問題を潰した上で拡大していくものだと思います。

 ところがJPは驚くことにこの統合作業を最も多忙となる中元シーズンにぶつけちゃったんですね。まあ経営陣には相当な自信があったのでしょうし、「やればできる」と考えていたのでしょうが、なかなか現場はそう簡単に手順や頭が切り換えられるはずがなかったんですね、当然。

 蓋を開けてみればこの有様。お役人が社長だったからこうなったのかどうかは分かりませんが、これは大きな経営判断ミスです。赤字を早期に解消させるために統合を急いだにもかかわらず、その判断が甘かったせいで既存の顧客が逃げ、場合によっては損害賠償まで行わなければならない事態になりそうです。

 現場を知らなすぎた経営陣の責任は本来大きなはずですが、そんなこと不問なんでしょうね、政府・亀井大臣が守ってくれるこのJPという会社においては・・。こんなお役人頭のバカなことをしないで済ませられるように民営化を進めていたはずでしたのにねぇ・・。

中田英寿と税金

2010 - 07/02 [Fri] - 16:06

 今まだワールドカップで世界中が盛り上がっていますが、そういえば前回ドイツ大会を最後に中田英寿が引退しましたよね。あれから丸4年経つわけですが、彼は「旅人」として世界中を放浪し続けています。

 若い方々から見ればまるで自分探し、世界探検の趣のある中田英寿の旅に夢や憧れを抱いているのかも知れませんが、多くの税理士から見れば彼はただ単に節税のために世界中を旅していると思っている向きの方が多いでしょう。

 いわゆる「パーマネントトラベラー」というやつですよね。彼が旅を初めてもう4年くらいになるのに、意外とこの中田とパーマネントトラベラー節税についてネットでも書物でも書いてあることを見かけません。

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