税理士もりりのひとりごと

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書面添付制度の目的は何?

2009 - 10/30 [Fri] - 10:57

 今税理士業界では書面添付制度の拡大に力を入れています。しかしこの制度はどう考えても普及するものではありません。私はこの制度導入当時から「何のためにこの制度を導入しているのか」という目的と理由がよく分かりません。


 もちろんこの書面添付制度を広く普及させることにより実地税務調査を減らそうとしていることが目的であることくらいは理解しています。しかし今の制度ではその目的を達成することに寄与しているのかどうかが全然見えないのです。


 まず最大の問題は、書面を作成する税理士によって記載する内容と記載のレベルがばらつきすぎていること。よくあるのは全ての項目に「問題なし」とか「特に記載する項目はない」といった文言を記載して提出しているようなケース。こんなもの添付されたって調査省略のために何の意味もありません。


 書面を添付するのであれば、せめてそれを何の目的に使うためのものであるかくらい理解して提出しなければなりません。先ほどのように「問題なし」などと全ての項目に記載するような税理士はその目的を全く理解していないと言わざるを得ません。目的は「調査を省略させる」にあるわけですから、そのために役立つ内容を「記載しなければなりません」。何も記載しないということは、調査省略に役立つ情報を「何も記載していない」ということです。こんな書面なら添付しない方がましなくらいです。


 そしてもう一つの問題は、税理士から見てこの書類を添付してもどういう効果があるのか分からないこと。「調査省略」を目的としてこの書面を添付しているにもかかわらず、税務署側から見ればこの書面の有無が調査を行う・行わないの材料に全くなっていないというのはよく署側から言われている話のとおりです。もちろん書面が添付されていれば、調査に行く前にまず税理士に意見聴取しなければならないことになっています。


 しかしその結果不明点が残ればやはり調査に行くわけです。税理士への意見聴取を行っても調査に行くときは行くわけですから、この書面添付が調査省略にはほとんど役立っていないのが現実なのです。その理由はなぜかと言えば、一言で言えば書面に記載されている内容が調査省略に役立つ内容でないからです。税務署が知りたい内容と違うからです。


 税理士は「書面添付しろ」と税理士会やTK・から言われているから添付しているだけのことなんですよね。結局税理士は書面を添付しているだけで満足しているのです。或いは場合によっては自分が作成した書面であれば添付さえすれば免罪符のように調査が省略されると勘違いしていると思われる節もあります。


 しかし税務署から見ればそんな書面付けられたって迷惑なだけだし、その書面を作成した税理士の頭の悪さに失笑するだけだと思いますね。税務署から見れば、税務署が調査省略するために確認したい内容を書いていて欲しいのです。それがなければ何の意味もない紙切れなのです。


 目的も分からないで書面を添付するなんて、サルと一緒じゃないですか。偉い人から言われたから提出する、なんて小学生の宿題じゃあるまいに。でもそういう状況にしているのは単位税理士会や日税連がきちんと書面添付の目的と効果を説明しないからなんですよ。


 だって現状では誰がどう考えたって、書面添付が調査省略に役立つはずがないんですよね。もしかすれば日税連などは添付件数が増えればそれなりに署に対して圧力がかけられると思っているのかも知れませんが、紙屑みたいな書面が申告書に添付されて何万件申告されようが、紙屑は所詮紙屑ですよ。その紙屑を紙屑にしないためには記載されている内容に意味がないといけないんです。


 書面に意味を持たせるためには、「各項目についてどのくらいのレベルまで確認作業を行い、その確認内容をどのように記載するのか」ということを詳細にルール決めしておかないとダメなんです。税理士に配られているような大雑把な記載マニュアル程度じゃ意味ないんです。


 だってそもそもどれくらい記載すればどれくらい調査省略に役立つか、という効果がどこにも書いてないじゃないですか。結局記載ルールも、その内容に応じた効果も分からないからみんないい加減に書いたり、添付しなかったりするわけじゃないですか。簡単な話ですよ。


 日税連や単位税理士会も、本気で書面添付制度を普及させて調査省略に役立てたいと考えているのであれば、真剣にどうすればよいのか考えて早急に書面作成の詳細なガイドラインを国税庁と詰めてくださいよ。そういうことをスムースに運ばせるために政治家にお金払ってるんじゃないんですか?


 とにかくねぇ、日税連のやることは遅いんですよ。いちいち。待ってられないくらい遅いんです。書面添付制度なんて何年前にできた制度なんですか?平成13年に導入されたってことは、もう8年も経ってるじゃないですか。今まで何を静観してきたんですか?今までこの制度を普及するために日税連は何をしてきたんですか?遅すぎるんじゃないの?


 「税理士の権利としての書面添付」なんてことを言ってますが、「税理士の権利」って何よ?その「権利」を行使して何の効果があるのよ?紙切れを添付することが税理士の「権利」なの?税務署だってそんな紙切れを「税理士の権利」なんて言われて添付されたら、どんなくだらねぇ内容のものでも読まなきゃいけないんだから、そこんところももうちょっと考えてあげたらどうなの?税務署の仕事の邪魔をするのが「税理士の権利」なの?わっかんねぇな。


 結局全ての原因は「答え」が見えていないからなんでしょ?「答え」は「調査省略」なんでしょ?じゃあそれが早急に実現されるように制度をすぐに見直したらどうなんですか?見直すのに8年の月日が必要だったとは私には到底思えませんよ。「調査省略」のための書面添付制度とはどうあるべきなのか、逆算から考えたらやるべきことが出てくるんじゃないんですか?書面を「添付」することが目的なの?それとも「調査を省略すること」が目的なの?


 今は目的がめちゃくちゃでお話にならないですよ。もー、バカみたい。

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「税務監査証明書制度」の導入を!

2009 - 10/28 [Wed] - 02:52

 会報税理士界を読んでいますと、池田会長の挨拶の中で公認会計士協会が公認会計士資格を持って税務業務を行う措置を求めていることに対して「税理士制度の存在を否定し、申告納税制度を全く理解していないものなので到底容認できない」と発言したとのこと。


 結局こんなことに文句を言って池田会長や日税連は将来の税理士制度や会計士との関係をどのようにしたいのでしょうね?いろいろと業務拡大をはかっていますが、そのほとんどは税務とは関係のない成年後見人、外部監査人や会計参与といったもので、本来の税務代理人としての業務拡大は税務署という役所との力関係の差が大きすぎてほとんど前に進んでいません。


 しかし将来の税理士の地位と収入の向上を劇的に実現させる方法が一つだけあります。それは現在の生ぬるい書面添付制度を「税務監査証明書」に格上げして100%の調査省略の担保にすることです。そうなれば会計士が企業会計にお墨付きを与えるのと同じように、税理士が企業の税務会計姿勢に公的なお墨付きを与えることができることとなり、こうすることで税理士の地位と社会的需要は飛躍的に高まるでしょう。


 当然税理士への報酬も増えるでしょう。下手をすれば公認会計士や弁護士、医者よりも社会的地位は高まるかも知れません。だって税理士がオーケーと証明すれば税務署はその内容に口出しできないわけですから、今まで税理士に申告を依頼してこなかった納税者も税理士に申告代理を依頼するでしょうし、い加減な税務を税理士にさんざん強いてきた納税者も黙らせることができるでしょう。こうなればもの凄い公的権限を税理士は手に入れることができます。


 ただ現状の税理士業務レベルでは税務署がそこまで税理士の税務監査に対して信頼を与えてくれていませんし、税理士事務所が顧客に対して適正な税務会計を指導できていないので今のままでは到底不可能な話です。また現在の書面添付制度は所詮自己判断によるレベルの低い代物なので、こんなものを「税務監査証明」と名前を変えたって何の信頼性もありません。某団体が同じような名称の書類添付で調査省略を税務当局に求めているようですが、私が書いている内容はそんないい加減な制度ではありません。


 この「税務監査証明書」に公的な効力を持たせるためには、例えば「税務監査認定委員会」といった公的な機関によって業務審査をパスした事務所だけに「税務監査証明書」の発行が許される認定制度にするのです。当然課税当局とも連携してその事務所から提出した過去の申告内容の適否や非違状況も審査されます。そうやって信頼される税理士事務所が厳格な業務手順にしたがって厳密に内容を吟味した結果作成された申告書を作成する場合だけこの証明書の発行が許されるわけですね。


 そして時々抜き打ち検査をして条件を満たしていない事務所には「税務監査証明書発行認定事務所」の資格を向こう二年間くらい剥奪すればよいと思います。現行の書面添付制度では過失があった場合には税理士自身がその罰を負うわけですが、「税務監査証明書発行認定」については認定が取り消されるだけで、通常の税理士業は従来通り行うことができます。そういう面では仮にミスを行っても税理士としての処罰は受けませんので税理士への精神的プレッシャーは少ないですが、ただし認定が取り消されるので業務上はやはり大きな痛手となるかも知れません。


 税務署としてもこの制度を導入すれば調査業務は格段に楽になります。公的なお墨付きを得た事務所が作成する申告は端から調査対象から外せばよいですし、当然証明書を発行する事務所への信用は相当アップするでしょう。逆に証明書のない申告や証明書を発行できない税理士の申告書は調査対象に上がりやすくなり、これらを調査すればかなりの確率で非違を指摘できるので大幅な業務効率の改善が見込めます。


 税理士はそもそも脱税に荷担するのが業務ではなく、逆に適正で公平な申告業務の推進に貢献するのが業務ですから、こうやって税務行政の効率化に寄与し、不正な申告の指摘率のアップに貢献することは税理士としても本来喜ぶべきことです。自分の担当する顧問先から税務の非違を指摘されることは税理士として本来恥ずべきことですからね。だって税理士として顧問先の指導ができていなかったことや、自分自身の処理のミスを指摘されるわけですからね。


 それに加えて、この制度が実現すれば今まで税理士間でくすぶっていた試験組、院組、OB組の差別・区別が完全に撤廃されます。つまりどういう経緯で税理士になったかということによる有利不利が完全になくなってしまうのです。「税務監査証明書」の発行が許される税理士事務所はOBであれ、試験組であれ調査がないわけですから、今までのようにOBだから税務署のやり方を知っていて調査に有利だ、といったことは全くなくなってしまうわけです。これからは「税務監査証明書」の発行ができる事務所かどうかが問われるだけになるのです。


 まあ税理士が税理士として生き残っていくための唯一の一発逆転策は税務監査証明書(=書面添付制度)の効力をどこまで高めることができるか、ということしかないでしょうね。税務監査証明書の発行が許可される事務所と許可されない事務所では顧客や納税者から寄せられる信頼が格段に差がでますから事務所の差別化やランク分けが進むことになってしまうでしょう。しかしその結果いい加減な業務レベルの税理士事務所は淘汰されざるを得なくなりますから、信頼される税理士制度維持のためには望ましいことです。


 ただこういった制度の確立を待っていると時間がかかりますから、先ず今からでも我々にすぐにできることは、いたずらに書面添付を普及させることに腐心するのではなく、書面添付を行う場合は本当に100%完璧な税務を行っていると自信が持てる顧問先にだけ書面添付を行うように改めることです。税理士としての職を賭けても絶対に適切な税務を行っている、と自信がある顧問先の申告書だけに書面添付するのです。たとえそれで書面添付を行っていない顧問先の税務調査が増えたとしても、この制度の信頼性を高めるためには税理士にもそれ相応の覚悟をもって書面添付にとても重い価値を与える必要があるのです。


 そして当然ながら書面添付を行う場合には厳格な基準に基づいて作成されなければなりません。ですから早急に日税連と課税当局で話し合って「これだけ記載されていれば信頼に足る」と課税当局から感じてもらえる作成基準を策定しなければなりません。そしてその基準を満たすことができないのであれば書面添付を禁止するくらい厳格に基準を設定しなければなりません。


 そうやって課税当局から一定の信頼を得られたら、いよいよ公的な「税務監査認定委員会」を発足させ本格的な「税務監査証明書」制度の導入に移行するのです。そしてこの制度をマスコミなどを通じて世の中に周知させるのです。「税理士は新しく『税務監査証明制度』を導入します。これは内容に不正がないと税理士が認定した決算書と申告書だけに添付される証明書で、この証明書があれば税務調査は行われません。この証明書の発行が行われるためには、各納税者が税理士の指導にしたがって適切な決算と税務を行わなければなりません。」と告知するのです。こう言われれば真っ当な納税者なら税務監査証明書が発行してもらえるように税理士に協力するでしょう。


 要するに会計士と企業との間で監査証明書を発行するために緊張感と厳格さが求められるのと同じように、税理士と依頼者との間でも税務監査証明書を発行して欲しければそれ相応の緊張感のある厳格な処理が行われるようになればよいのです。それができなければ証明書を発行しない、それで良いのです。「証明書が不要であれば今までと何ら変わりません。調査に来るか来ないかは時の運です。でももし私たちの指導内容に従った処理をしてくれるのであれば税務監査証明書を発行します。当然監査証明書報酬は別途必要になります。しかしこの証明書を提出すれば税務調査は絶対来ません。どちらにするかはお任せします。」と判断を顧問先に投げれば監査証明付きの業務を求める顧客が多いのではないでしょうか。こうなれば税理士への信頼感、社会的地位はグンとアップするはずです。


 まあ税理士の生き残り策はこれしかないでしょうね。これを実現させないのであれば、税理士は早急に会計士に吸収されるべきだと思いますし、吸収されなければ会計士の人数増加とともにいずれ自然消滅してしまうと思います。税理士が生き残るためには税務以外の生き残り策はないのだ、ということを強く心に刻んで制度改革に望むべきだと思いますね。

「税理士を替えようキャンペーン」

2009 - 10/26 [Mon] - 08:28

 だめな税理士、歳を取ってしまってお話にならない税理士達に税理士業界からご退場願うためのキャンペーンとして「税理士を替えようキャンペーン」を展開する必要があるのかな、と最近考えています(笑)。


 先般のブログにも書きましたように、意外とまだまだ世間の多くの顧問先などは担当税理士がダメであっても我慢して契約を続けていることが多いと思われるんですよね。その理由は単純に「めんどくさいから」だと思います。しかしその「めんどくさい」ことで顧問先の不利益になっているのであれば、ダメな税理士を替えてしまうべきだと思うのですね。それは税理士を替えることが顧問先ご自身の利益になるからですが、同時にダメな税理士から顧客がいなくなることで税理士業界のレベルアップにつながるからです。


 本来であれば、税理士がこれだけ世の中に増えているわけですから日税連などがダメな税理士には仕事ができないようなキャンペーンを行うべきだったのです。だってダメダメ税理士を野放しにすることはニセ税理士を野放しにすることと同じくらい税理士業界にとっては利益にならないことだからです。ところが日税連がなーんにもしないので何かしなきゃいけないんじゃないかと思うようになってきたのです。


 この「ダメダメ税理士チェンジキャンペーン」(あれ?名称が変わってる(笑))はダメダメ税理士の顧問先による自発的な契約解除を期待するキャンペーンです。ダメダメ税理士に依頼していることがどれだけ顧問先自身のお金と時間と機会を無駄にしているかということにご自身で気付いてもらい、そしてさくっと別の良さそうな税理士に乗り換えてもらおうという趣旨です。


 まずこのキャンペーンで大事なことは「税理士の乗り換えなんかめんどくさくない!」ということを納税者に浸透させることです。乗り換えをめんどくさいと思いこんでいるからダメダメ税理士や仕事のできない年寄り税理士との腐れ縁を断ち切ることができないのです。乗り換えることが面倒でないと分かれば、こんなダメダメ税理士や年寄り税理士からさっさと替わっていけるはずです。


 もちろん「何をダメ」と判断するかは納税者、顧問先ご自身の判断でかまいません。税理士の質を判断するのですから、当然節税に対する姿勢や税務の確かさに対する判断が最も重要視されるべきでしょう。とにかく最悪なのは「親の代から世話になっている」「なんとなく長くお世話になっているから」と言うの理由でずるずると顧問契約を続けていることです。


 もちろんその税理士や事務所のサービスが優れていれば何の問題もありません。しかしそういった努力を行わない税理士事務所に対して顧問先の大切なお金を支払う必要などありません。そういった行為は顧問先自身にとって「無駄なのだ」ということをしっかりと自覚していただき、どうせお金を払うのであれば無駄でない税理士に支払って欲しいと願っているのです。それがひいては税理士業界全体の評価アップにつながるはずです。それが本当の意味での「規制緩和による競争」です。


 今までは「規制緩和」「競争」とか言われながらも、実際には競争を行っていたのは新規参入の税理士同士で食い合いをしているだけだったのです。本当はそこで競争をしたってしかたがないのです。本当の競争は何の努力もせず、何の役にも立たないクセに金と顧客だけしっかりと囲い込んでしまっているダメダメ税理士、年寄り税理士達から顧問先を解放して、きちんと仕事をしてくれる税理士に誘導することなのです。これが本当の規制緩和であり、本当の競争なのです。


 残念ながら税理士業界ではこの本当の意味での正しい競争が進んでいるとは言えません。顧問先・納税者の本当の利益になるためには、顧問先や納税者が納得できない税理士との契約を容易にチェンジできることがその解決策です。だから冒頭のキャンペーンを展開すべきだと思うわけです。


 現在の税理士業界の体質に不満をお持ちの税理士さん、仕事ができない年より税理士に顧客が囲まれて悔しい思いをしている新規開業の税理士さんたち、皆さんで「税理士を替えることは簡単だ!」と世間に対して声高に発することで顧客の流動化を促進させ、本当の意味で若い税理士にとっても魅力ある税理士業界、税理士市場に変えていきませんか?


 ぜひ多くの税理士さんがこの趣旨に賛同され、「税理士を替えようキャンペーン」を皆さん独自で広く展開されることを切に願っています。税理士会も税政連も何もしてくれないのなら、自分達自身で道はつくっていくしかないのではないでしょうか。


 我慢して耐えているだけでは何も変わりません。誰かが変えてくれると待っていても誰も何もしてくれません。自分達でやれば必ずできます。必ず世間は動きます。

ダメな税理士に我慢することはない

2009 - 10/23 [Fri] - 05:27

 世の中には税理士を替えることに対して大きな不安を持っておられる方も多いと思います。確かに今まで内情をよく知ってくれている税理士事務所から何も知らない事務所に変わることには不安がありますし、何より細かい事情や会社の歴史を一から説明する必要があることがめんどくさいと感じられるでしょう。


 私自身も税理士をコロコロと変えることはオススメはしません。我々としても一定の期間継続して顧問することにより会社の事情もよく分かりますし、それによって会社にとって有益な税務処理や対策を提案することが可能になるからです。それに何より過去の税務処理や会計処理の経緯が分からない顧問先の処理を初めて行うときはミスをしないようにとても神経を使いますので、処理する方も結構大変は大変なのです。


 しかしだからといって顧問先が今頼んでおられる税理士に不満を持っておられるのに、それをムリに我慢してストレスを貯めてまで顧問契約を継続しなければいけないのか、と問われれば私は「絶対にノー」と答えます。よく皆さん変な噂は耳にされていて、例えば「税理士を変えると仕返しに税務調査が来るんじゃないか」とか「税務署が変に思うんじゃないか」などと税理士を替えることが会社に不利益をもたらすのではないかという不安をお持ちだと伺います。


 しかしこんなことは普通ないですし、仮にあったとしてもそんなの気にしなければいいでしょう。もし税理士を変えたおかげで前の担当税理士が腹いせに税務署に情報をたれ込んで税務調査をそそのかせたとしても、悪いことしてなきゃ何もでないわけですし、前の税理士と結託して所得を調整していたのであればこちらも「そんなん前の税理士に相談して、前の税理士が勝手に処理したんですよ。詳細は前の税理士に聞いてくれ。オレは何も知らん。」って税務署に言ってやればいいじゃないですか(笑)。それで前の税理士に加算税を損害賠償させればいいんですよ。絶対向こうは負けますよ(笑)。


 それよりもそんな顧客のトップシークレットを平気で税務署に売るような下らない税理士と早く縁が切れてよかったと喜ぶべきですよ。そんな奴に限って料金も高いでしょうしね。そんな子供のような嫌がらせをする税理士なんかレベルが低くて話になりません。自分は何も得することがないのに、単なる嫌がらせだけで元顧問先に調査に行かせるなんて、そんな税理士はバカですよ、バカ。バカとそれ以上付き合ってたって何のメリットもないでしょう?


 で、実際私も他の税理士さんから替わってきた顧問先の処理を行ったことが何度もありますが、その際に我々からみて必要な情報は、?過去数年間の申告書、決算書(できれば元帳も) ?資産、負債の詳細 さえ分かれば処理はできるんですよね。あとは今までの税理士に頼んでいたときと同じように書類や資料を準備してくだされば少なくとも今までと同じか、通常はそれ以上のレベルで仕事を行うことができます。


 ですからはっきり言って税理士を替わったからといって不都合など何もありません。ご依頼いただく顧問先も税理士も、全く問題なく処理を行うことが可能です。逆に言えば先ほどの?と?の資料を準備してもらっても対応できない税理士事務所なんて世の中には存在しないと思います。


 確かに歴史が長い会社であれば、会社の事情やお付き合いの深さは長く担当した税理士には絶対かないません。しかし社長が代替わりした、とか税理士が歳を取ってしまって全然話にならない、といった事情があるならばそれを機会に心機一転税理士を替えてしまう方がいろいろと良い効果もあると思います。


 もし今お付き合いしている税理士さんに満足していて、問題がなければ税理士を替えることなど検討しないでください。それが絶対にお互いベストですから。しかしもし今頼んでいる税理士が歳を取ってしまってどうにもこうにもお話にならない、事務員が気に入らない、全然役に立たない、なのに料金が高すぎて納得できない、という場合にはどうか我慢などせずすぐに新しい税理士を探してください。


 場合によっては替えられることを恐れた税理士が「税理士なんか替えると税務署から不利に扱われるから替えない方がいいよ」などとデマカセを言うかも知れませんが、税理士替えても不利益なんてまずありません。ダメな税理士ほどそうやって会社を脅すものです。むしろそんな何の役にも立たない変な税理士と付き合って無駄金をジャンジャンドブに捨てる方が会社にとってはよほど損です。会社のために働いてくれない税理士の生活費を何で会社がせっせと支払ってやる必要があるんですか?それよりもっと会社のために働いてくれる税理士に金払う方が払い甲斐がありませんか?


 税理士に変な義理は不要です。もし今の税理士に不満があるのであればぜひ税理士の変更を検討してください。税理士はピンキリです(医師や弁護士も同様)。どうせ頼むならピンに頼んでみてください。知り合いの方から紹介してもらったり、或いは今なら多くの税理士がホームページやブログを持っていますので相性が合いそうな税理士を探して問い合わせてみるのも良いと思います。

税理士の質と税理士会選択制度導入

2009 - 10/22 [Thu] - 11:30

 最近税理士の仕事の質について考えることが多いのですが、まあ最近の試験合格者で実務を何年もやっている人達であれば問題なく高いレベルでの仕事をしておられると思います。高いレベルというのは、税務署に提出した申告書や決算書に計算ミスや転記ミスなどの初歩的なミスがないのはもちろんのこと、適用すべき税務上の特例については当然ながら納税者に最も有利になるように利用されており、しかもその適用に論理上のムリが生じていない、というレベルの話です。


 この程度のことを「高いレベル」というべきかと言うことにはさぞかし異論もあろうかと思います。「この程度のことはできて当たり前」と考えておられる税理士や職員もたくさんおられると思います。本来そうあるべきだと私も思っていますが、世の中にはそうでない事務所が山ほど存在しているから困るわけですよね。


 ずっと以前に税務署の方と意見交換をしている際に、先方が「もりり先生の事務所の申告書はきっちりしてますよね。」と何気なくおっしゃいました。こっちは通り一遍のお世辞だと思ったので「いえいえ、よくミスをしてご迷惑をおかけしますよ。」と応えますと「いやぁ、でもねぇ、他の事務所では皆さん結構ミス多いですよ。簡単な計算ミスをしていたり、添付書類が無かったり。でも先生のところはきっちりしてますよ。」とおっしゃいました。


 それを聞いて「ああ、そうなの。よその事務所ってそんなレベルの仕事してオーケーを出すところがあるんや。」と内心ビックリしましたね。うちの事務所の申告レベルなんてまだまだだなと正直思っていましたし、プロが提出した申告書にそれほど計算ミスや転記ミスがあるなんて思ってもみなかったからです。素人とは仕事のレベルが違うからプロなのです。素人が行うのと同じレベルのミスを何度もやっているようではプロじゃありません。


 とはいえ私だって100%ミスが無いとは言い切れませんし、むしろ凡ミスは多い方だという自覚を持っていますのでミスをしたからといって他人を責めることはできません。しかしそういう自覚があるからこそ業務のチェックシートを作って作業をマニュアル化し、常に自分達の判断、行程、計算結果を客観的に確認し、ミスをなくしながら一定レベル以上の仕事が必ずできるように注意しているつもりです。なぜならそうやって自分の欠点やミスを減らすように努力し、よりパーフェクトに近い仕事を行う努力を日々行うことはプロの義務だと思っているからです。


 しかし署員の話を聞いていると、私の事務所の処理レベルをお世辞にも誉めるくらいですから、結構プロとしてあるまじきレベルの仕事を行っている税理士が多いということなんでしょうね。まあ恐ろしい話ですよ、本当に。世の中にはもしかして税理士と呼んではいけない人達が税理士として他人からお金を貰って仕事をしているのではないかと大いに危惧してしまいますね。だから依頼者から「税理士って大したことないなぁ」ってバカにされるんですよね。


 よく聞く話ですが、もう高齢者税理士になると全然新しい税法について行けてないみたいですね。これはお客さんからも聞きますし、税理士仲間からも聞きます。顧問先のほうからお爺さん税理士に「最近はこんな改正があって、こうやって計算するんですよね?」と尋ねても、「そんな税法わしゃ知らん。知らんからそんな適用はしない。」と正に「オレ様が税法」状態で全然聞く耳を持たな人がいるのだとか。こんなの依頼者に損害を与えれば債務不履行か不法行為で損害賠償でしょう?そんな税理士がのさばってていいんでしょうか?


 それに消費税を全然理解していない高齢税理士はめちゃくちゃ多いですからね。消費税って新しい税法(といってももう20年も経つ)なので、導入当時50歳前後だった税理士などからすればそんな歳を取ってからできた新しい税法なんてもう理解できないんですよね。全員が全員そうだとはいいませんが、しかし税法を正しく理解できず、依頼者にとって不利な税務処理を行っている高齢税理士は相当多いはずです。これも債務不履行か不法行為で損害賠償ですわね。


 それから少し前に税理士会の研修に参加したときの話を。よく税務の本を書いておられる名のある税理士が講師だというので聞きに行きました。その税理士は、さあ年の頃は70歳過ぎくらいでしょうか。話の内容もとても興味があったのですが、少しその税理士が話を進めてくるともう嫌になっちゃいました。先ず年寄りだから滑舌が悪い。入れ歯か何かのせいで発音が悪く何を言っているのかわからない。そして「本当にこの人は話の内容を理解してるの?」と疑問に思うほど用語の間違いが多い(例えば「相続人」を「被相続人」と間違える感じ)。おかげで話を聞いていても何を話したいのかさっぱり分からない。多分原稿は事務所の若手税理士に書かせて、その内容を読み上げていただけなのでしょう。


 私はもうヤになって途中で帰ってきましたが、有名税理士もあの程度なんですね、歳を取ると。確かに10年、20年前くらいまでは税務の論客としてこの世界では一目置かれた方なのでしょうが、今では全然お話になりません。本であればゴーストライターが書いていても分かりませんが、直接本人が話をする講義などではボロでまくりです。本人が理解していないことがありありと伝わってきます。


 そう考えていくと、高齢税理士のレベルって私たち若手が想像する以上に酷いのではないでしょうか。ご本人達は昔の武勇伝やいかに自分が偉い税理士であるかということをことあるごとに誇示しようとされますが、実際には口ほど大したことはないでしょう。そういう高齢税理士でも子供や勤務税理士に仕事を任せて実務を全く行っていない人であれば顧客に直接悪影響を与えないからまだましです。


 しかし問題なのは高齢税理士が直接申告書を作成しているような場合です。そんな訳のわからない税理士にお金払って申告書を作ってもらっているような顧問先の身にもなってください。挙げ句の果てにはこういう税理士に限ってわざと税務調査が入りそうな申告書を出して、税務調査に来させて立会報酬をがっぽり取ろうと画策するんですよね。もう最悪ですよ、こんな奴。税理士の風上にも置けませんね。


 まあこんなもんですよ、高齢税理士の実態って。素人と一緒ですわ。こういう連中の利益を守ろうとしているのが近畿税理士会や日税連、日税政だったりするわけですね。お話にならないでしょ。若い人達は「第二税理士会」かなんか別の組織でも立ち上げた方がいいんじゃないでしょうかね。こんなことばかりしていると一つの単位税理士会しか選択できず、しかも強制入会じゃあ会費を払うのが嫌になってきちゃいまものね。今後も強制入会制を維持するのであれば入会したい税理士会を自分の意志で選択できるようにして欲しいもんですね。そうすれば変な会務をしている税理士会は廃れて行くし、組織内での自浄作用が働くかもしれませんものね。


 それか所属する単位税理士会を居住地や開業場所にかかわらず自由に選べたらどうでしょうか?今だって大阪の税理士が北海道の税務申告書を100件作成したって何ら問題ない訳ですから、別に居住地と事務所がどこであろうと好きな単位税理士会に入会してもいいんじゃないでしょうか。今だと運営内容やポリシーに賛同できない税理士会でも意に反して参加しないといけませんものね。とにかく会員に所属する税理士会を選択できるようにすべきですね。それなら強制入会制を維持しても認めてあげましょう。


 どうです、このアイデア?もしこの制度で問題が生じるのであればまた修正しながらやっていけばいいじゃないですか。とにかく今の会運営の閉塞感だけはなんとかしなきゃいけません。

「分かりやすいということ」(税理士界1261号より)

2009 - 10/18 [Sun] - 12:31

 日税連が発行する税理士界という会報はとてもいい意見が書いてあるんですよね。今回の第1261号でも「発言席」という意見ページに東京地方会の高橋昌也先生がいいご意見を書いておられました。タイトルは「分かりやすいということ」。


 ご意見を要約しますと、まず税理士の仕事が端から見ていてカッコ良く見えない。だから新しくなろうとする人達が減ってきている。カッコ良く見えない理由は端から見て何をやっている人かわからないから。では税理士も顧客を含めた税理士以外の人達に自分達がどのような仕事をしているのかをもっとわかりやすく発信していかなければならないのではないか、といった内容ですね。キーワードとして「税理士にとって最大の課題は『わかりやすくすること』」と書いておられます。


 全く私も同意見ですね。本当に素晴らしいことを書いてくれています。よく言われていますでしょう、「難しいことをさも簡単そうに行うのがプロであって、難しいこと(或いは「簡単なこと」)を難しそうにするのはアマチュアだ」と。本当のプロであれば、難しいことをさも難しそうに見せる必要もないし、そんなポーズを取らなくても仕事の出来映えを見ればその素晴らしさが伝わるので報酬も顧客からきちんともらえますものね。

 
 アマチュアや素人は仕事の出来映えに自信がないから「こんな大変な仕事をこんなに労力をかけてやりましたよ」ということを必死でアピールしないと誰も誉めてくれないんでしょうね。でもそういう姿勢って顧問先から見ると少々ウザいんですよね。「だってお前らプロだろ、そのくらいのことやって当たり前じゃないか」って思われるんですよね。


 また本当に賢い人、物事を理解している人、専門家はたとえ相手が小学生であったとしても、その聞く相手のレベルに合わせて相手が理解できるような言葉を使って説明することができます。なぜなら物事をよく理解しているので、難しい専門用語を相手がわかりそうな平易な言葉や表現に置き換えて説明することができるからです。


 私たちがかかわっている税務会計もとても難しい言葉が多いですが、これをそのまま顧客に使ったって相手は税の専門家ではないのですからわかるはずがありませんし、税務の専門用語をそのまま顧客に対して話すということは全く相手のことを考慮していないことを意味し、場合によっては話している本人が理解できていないことを意味することにもなるのです。


 税理士の中には経営者にも経理と税務の勉強してもらって経営者に税務会計の専門用語で税理士と会話ができるようなレベルになって欲しい、という方もおられます。しかしそれは正しい話でしょうか?なぜ会社経営の専門家が税務や会計の専門家になる必要があるのでしょうか?そんな無駄な労力を経営者に強いるべきではないと私は思います。


 彼らは会社全体の向かう方向や拡販などの経営全般について能力を注ぐべきで、会計や税務は経理担当者や税理士に任せておく方が望ましいと思います。そして経理担当者や税理士から経営に必要な情報をいつでも随時アドバイスもらえばいいのではないでしょうか。経営の神様である松下幸之助氏が税務会計の隅から隅まで知っていたとは思えませんし、もとよりそんな必要はないでしょう。


 そうなると税理士は会計や税務の専門家でない経営者に会計・税務に関する必要な情報を経営者が理解できるようにしっかりと伝える義務があります。なぜならそれこそが税理士の仕事だからです。決算をして税金の計算をして申告するだけが税理士の仕事ではありません。その作業の過程で税理士が気付いた会社の経営に有益な情報を経営者に正しく伝えることも税理士の重要な仕事の一つです。


 ですから「経営者自身がそれをわかるレベルの知識を身につけて欲しい」と税理士が経営者に願うなど、どこまで勘違いした発言だろうと思ってしまいます。それをかみ砕いて経営者に説明するのが税理士の仕事です。それは税理士さん、「あんた」の仕事なんです。思考が全く逆です。


 税理士事務所の事務員や税理士も当たり前のように「受配」だの「配特」だのという自分達がわかる略語を日々使って仕事をしていますよね。どの世界にもそういう略称だとか、横文字の言葉とかが業界語や流行言葉として使われますが、私はこういうのがあまり好きではなくて、専門家ぶった業界略語や横文字言葉を使うことは事務所内でも極力使うことを避けています。なぜなら日々使っているとクセになってしまい、顧問先との話の中でもふと使ってしまうからです。


 またもし事務所員が私に対してそういう最新の横文字などを使うと、たとえ私がその言葉の意味を知っていても「それ何?どういう意味?悪いけど日本語で分かり易く言ってくれる?」とわざと問い返します。ところがこう訊くと、訊かれた相手は大抵上手く説明できません。つまり全然その言葉を理解していないで使っているのです。自分がわかっていない言葉を他人に対して平気で使うなんて失礼な話ですよ、全く。顧問先に対してそんな話をしたら失礼だし、相手をバカにし過ぎです。


 またこんな「配特」だの「受配」などと業界用語を言われても顧問先はきょとんとするだけで、「こいつ何言ってんだ?」と思われるだけです。時々顧問先との電話でワーッとすごい勢いで試算表の数字を専門略語を交えながらまくし立てている職員がいますが、これなど顧問先から見れば迷惑千万。せめてその試算表のポイントに印でも入れたものををファックスで送って、その後で改めて平易な言葉で確認するくらいの配慮が欲しいものです。これはもう仕事の進め方に間違いがあるとしか言いようがありませんが、業界略語などを使って特権意識などを持つとこういう仕事の進め方を平気でしてしまったりするのです。


 また税理士の中には「素人にもわかるような説明などしているようじゃ、税理士の重み、ありがたみを顧問先に感じさせなくなる。」と考え、わざとこう言ったことを行わないで威厳を保とうとする人もいるでしょう。もちろんそれもその税理士の営業姿勢ですが、それが続けられる税理士ってどれほどいるのでしょうか?


 まあ続けられる人にはその調子で続けてもらえば結構ですが、私自身は到底そんなことができるような威厳も自信もありません。何より私はもっと顧客の理解を得て顧客に感謝してもらえる税理士でいたいと思っています。ですからたとえ経済的に成功を収めて他人からお褒めの言葉をいただくことがあったとしても、態度だけは今と変わらないでいたいと私自身は思っています。


 繰り返しますが、本当に偉い人、賢い人、仕事ができる人は素人相手に専門用語や業界用語、横文字言葉を使った話はしません。税理士が行っている業務をわかりやすい言葉で広く多くの人に正しく伝えること、とりわけ最も大切な顧問先に私たちが行った業務の内容と結果を正しく理解してもらえることに努めることは当たり前の話だと思います。


 その当たり前のことを当たり前にできることこそがプロフェッショナルとしての税理士の仕事であり、そうすることで税理士の仕事が世の中で正しく理解され、敬意を集めたりカッコイイと思ってもらえることにつながるのではないでしょうか。また当然ながらそうあることが税理士の経済的な成功にも直結するのではないかと信じています。


 日税連もこんないい話を税理士界に全面ページで掲載するくらいなら、もうちょっとやらなきゃいけないことが在るんじゃないの?って思っちゃいますよね。「先ず隗より・・」という話でしょうかね。専門家、プロとしての仕事を果たせない推定数万人の税理士を税理士として登録しておく必要があるのでしょうか?社会要請的にも、税理士制度維持のためにも。


 まさか会費を集めるためだけに登録させているわけじゃないでしょうね?「幽霊会員ほど支部にとって有り難いものはない」と平然と言い放つ支部長さんもいるくらいですからね。それはある意味そうでしょうが、根本は間違ってますよ。こういう間違った考えを持った頭がいるから全体が腐るんですよ。

パソコンの動きがおかしい!

2009 - 10/14 [Wed] - 11:44

 最近パソコンの動作がどうも今ひとつでした。画面上でマウスを動かすと途中で動きが引っかかったように止まるんですね。バックグラウンドで動いているソフトなどが増えてくるとこういうことが多くなってきますので、インストールしているソフトのせいかなぁ、などと思いながらも使い続けてきました。


 しかしそれにしてもやはり作業をしていて鬱陶しいのでいろいろと対策を練ろうとやってみました。一つめはありきたりですがタスクマネージャーを使ってCPUの動作をチェックしてみました。しかしCPUにはこれといって負担がかかっているようには思えません。まあそれでも何かソフトが影響しているのかも知れないと思っていろんなソフトを止めたりして様子を見ましたがそれほど変わることはありませんでした。


 困ったなー、と思いながらも、よくよく考えてみればこれだけCPUに余裕があるのに画面表示が遅くなるのはソフトのせいではない、とはたと気が付きました。そもそもグラフィックカードを挿しているパソコンですからCPUの状況が画面表示に影響を与えるはずがないのだ、と。じゃあこれはグラフィックカードの問題だということに気付き、まずはドライバーの更新を行いました。しかしこれも全く効果なし。


 じゃあグラフィックへの負担を減らそうと思って解像度やウィンドウズの設定を変えてみましたが、これまた効果なし。そしてまた思い出しました、パソコンの調子が悪くなるのはパソコンを長時間使っているときが多いということに。それでようやく気が付きました、「これはグラフィックカードが熱でいかれてるに違いない!」と。確かにこの夏は長時間使用した直後に立ち上げ直すと妙なビープ音が鳴っていて、少し冷やしてから起動すると何事もなかったように動くことが多かったことがありました。


 そしてケースのカバーを外しグラフィックカードを見てみると、なるほどすぐ下に無線LANカードが刺さっていてグラフィックチップの回りにほとんどスペースがありません。しかもその下側のキャプチャーボードも結構な熱を帯びています。これじゃグラフィックカードが熱で動作がおかしくなるのもやむなし、と思って先ほどの無線LANカードとキャプチャーボードの位置を一つ下にずらして組み直しました。


 スイッチを再び入れると、あぁ、良かった、画面表示が猛烈にスムースです。とてもさくさくと動きます。昔はよくノートパソコンのCPU乗せ替え部品などを売っていて、そういった作業をしばしば行っていたのでCPUが熱暴走していろんな部分に障害を起こすことは経験上知っていました。しかしグラフィックの熱問題など考えたこともありませんでしたのでやや意外でした。


 「なるほどグラフィックチップのことも考えてやらなきゃいけなかったんだなぁ。」とごく当たり前のことに気が付かなかったことを反省しながらも今回はとても勉強になりました。これで問題は解決したと思いますが、本当にパソコンはいろいろな部品が影響してくるもんだなとつくづく思った次第です。

またまた税政連の話、など (その2)

2009 - 10/14 [Wed] - 01:54

-続き-

 そもそもアメリカの真似をして良かったことって今までありましたか?真似をして喜ぶのは、金儲けが上手くてモラルのない守銭奴達だけじゃないですか。それ以外の一般市民が恩恵を受けたことってありましたか?一般市民はこいつらにさんざん食い物にされて、踊れるだけ踊らされて、気が付いたらいつの間にか貧乏になっていた、ってことないですか?資格業が規制緩和されてモラルのない守銭奴達が跋扈する世界になっても良いわけですか?


 まあなんだかんだ言ってきましたが、今の税政連に金など払うつもりは私には全くありません。先ほどの話のように我々若手税理士は様々な義務と競争が重くなることはあるにしろ、我々のために政治が動いてくれているとはこれっぽっちも思えないからです。国家資格なのに、バカバカしくなるくらいです。


 資格業なんて、本来利益を度外視しても依頼者の利益を確保するのが努めじゃないですか。だからこそ国家資格というライセンスを国からもらって、無用な競争から離れた立場にいてもそれなりの利益を受けることができるようになっていたわけですよね。ところがそこに過度の競争を持ち込んで金儲けの上手い奴だけが儲かるような世界になってしまったら国民の利益と財産を守るべき資格業の存在意義などありません。本来資格業は競争とは無縁であるべきなのですが、ただあまりに無縁でありすぎて努力しない有資格者が増えてしまい、しかも値段も法外なものになってきたので少し是正しなければならないという話なのです。だからそこには過度の競争を持ち込んではいけなかったのです。少しの競争を持ち込んで努力しない連中にお灸を据えればそれで良かっただけなのです。


 そうは言ってもそんな政治でも、税理士の中にはとても恩恵を受けている、或いは受けていた人たちも少なからずいるでしょう。そう思う人は感謝代として税政連にせっせと寄付を行って、更に自分達の利益が守られるように頑張って活動なさってはいかがでしょうか?


 私たちもいつか政治のおかげで利益を受けていると実感できるようになれば、その時に税政連の会費の支払いをもう一度考えてみますよ。でも日々の生活を一生懸命考えなければならないような人間には下らない政治家に金を払う余裕などあるわけない、ということを偉い税理士の先生方はよく理解すべきだと思いますね。そこからしてまず考え方が反対方向を向いているのですから、いくら税政連の会費を払えと口を酸っぱくして言ってもムリですよ。


 政治家が若手税理士のために何をしてくれたのか、そこが見えないと税政連の会費など集まるはずないですよ。そこをまず棚卸しなきゃいけないんじゃないでしょうか?昔からの惰性で運営されているだけなのがミエミエだからイヤなんですよ、金出すのが。


 若手の本音で言えば、仕事ができない年寄り税理士達を一掃して欲しいんですよね。だって税理士の世間の評判を下げて若手税理士の顧客拡大のチャンスを奪っているのはニセ税理士と仕事が全然できない年寄り税理士達ですからね。先ほどの話にもどれば、本来あるべき国家資格業としての税理士業にもどってくれればよいだけの話なのです。でも実際の話としては、年寄り税理士一掃なんて絶対できないでしょ、だってその人達が税政連にお金をいっぱい出しているんだから。


 年寄りを一掃しなければ税理士業界は一向に良くならないのに、日税連・税政連ともに仕事ができない年寄りの利益を守ろうとしているのですから、完全にパラドックスですよ。若手に電子申告だ、税務援助だって努力させたって、税理士の評判を落としているのは仕事ができないで高い金だけ請求する年寄り税理士なんですから、んなもん、意味ないでしょ?で、頑張っても儲からない若手税理士は価格を下げたり、少し胡散臭い宣伝を行ったりしてまた税理士の評判を落とすわけですよね。完全に負のスパイラルじゃないですか(笑)。どこが原因なのよ、若い税理士かよ?それとも年寄り税理士なのかよ?


 バカバカしい話でしょ?ホント自分でも書いててバカバカしくなりますよ、税政連、日税連と近畿税理士会がやってることを考えると。税理士っていつかなくなっちゃうんでしょうね、こんなことやってると。会社でも国でも何でもそう、今からの人達のことを考えないで楽して自分達の利益のことしか考えない連中が上にいるところはやがて滅びますよ。頭が腐ると全体が腐るんですよ。

またまた税政連の話、など (その1)

2009 - 10/14 [Wed] - 01:52

 またまた税政連の会費の話です。某支部の幹事が「税政連のおかげで税理士は恩恵を受けているのだから会費は払って当たり前だ。払わないことなど考えられない。」とまたヌケヌケとおおっぴらにお話しになっておられました。これに関連してですが、新聞で読んでおりましたら先日の衆議院選挙である地方の医師会の面白い記事が出ていました。


 その記事によれば、医師会も候補者、政党支持に関して大変苦慮していたのだとか。今までは当然のごとく自民党を支持していたわけですが、医師会の内部に公然と民主党支持を表明するグループがいて結局医師会として民主党の候補を支持することになったのだとか(確か・・)。医師会の現状から見れば、会員に対して支持政党や支持候補者を一本化することは個人の思想などによって大変難しいのだそうです。特に若い医師会員などからみれば、「政治は確かに今までは医師の利益確保に役立ってきたかも知れないが、その恩恵を受けていた人達は私たちよりずっと上の世代。私たちはなんの恩恵も受けていないので政治にはなんの義理も恩も感じない。」とのこと。


 税理士だって一緒なのではないでしょうか?50歳代より下の税理士、特にOB以外の税理士から見れば政治から自分達が恩恵を受けている実感などほとんど無いのではないでしょうか。更に言えば独立開業したての税理士から見れば、今の税理士業界ではどうやって稼いでいけばいいのか全くわからないのが現状で、個人の知恵・アイデア・人脈・ノウハウなどが成功に占める部分が大変大きくなってきています。つまり政治の力によって税理士が営業面で守ってもらっている部分などほとんど無く、実質的には小売業などを一からはじめるとのほとんど変わらない状況で開業しているわけです。


 今の若い税理士から見れば、昔のように誰でも税理士になれば儲かった時代はとっくの昔に過ぎてしまい、もはや政治なんかどーでもよい世界になっているのです。むしろ政治によって規制緩和が意図的に強化されたおかげで税理士業界はかつての偉くて儲かる先生業から普通のサービス業に変わったと言っても過言ではありません。私自身は規制緩和を否定する考えではありませんから、業界を取り巻く環境の変化はしかたがないものだと思っています。ですからなおさら政治に感謝することも、頼ることも全く実感がないし、しようとも思っていません。


 政治の力によって利益を確保してもらおうと考えている税理士達は、以前税理士としていい思いをして、しかもこれからも何も変わらないで利益を確保していきたいと考えている税理士達だと思います。そういう人達は政治家に対してご自分の意志でお金をジャンジャン払っていけばいいと思います。ただ私たち若手税理士は別に政治によって自分達の利益が減りこそすれ増えたこともないし、これからも政治によって自分達の利益が増えるとはほとんど思っていないでしょう。


 もし敢えて政治に求めることがあるとすれば、不毛な規制緩和(過大な士業人数、士業間相互乗り入れ)をやめて欲しいというところでしょうか。過当競争は何も生み出すものがありません。結果として再び規制強化にもどるのがオチなので、少なくともそこに属している構成員が看板を上げても依頼者が誰も来ないような状況は明らかに士業人数を増やしすぎだと思います。国家が国家資格としてライセンスを士業に与えているのであれば、消費者保護とともにその国家資格保有者が過当競争に陥らないように管理する義務があると思います。それを国が放棄するのであれば国家資格制度などほとんど意味がないのでなくしてしまうべきだと思います。士業も無資格者が自由に業務を行うようにして小売業者のように完全自由競争にしたらどうかと思います。


 でもそうすると問題がおきることが過去の経験からわかっているから国家資格って有るわけですよね。じゃあそういう国家資格ができあがった経緯に時代の変化を加味して再検討してしっかりと残すべき国家資格を取捨選択すべきではないでしょうか。その結果過当競争が望ましくない資格に関しては、国がしっかりと国家資格保有者を管理し、いたずらに価格競争に走らないでよいようにすべきだと思いますね。それがひいては国民の利益確保になる訳なのですから、国家資格の過度な規制緩和は絶対的に見直すべきだと思います。


 とりわけ医師、歯科医師、弁護士、会計士、税理士、司法書士あたりは無資格者がやると命や財産にかかわる大変なことになりかねない資格だと思いますので、こういった資格業では国が過当競争にならないようにきちんと管理すべきだと思います。アメリカの真似をして何でもかんでも人数を増やして競争させて値段を下げれば消費者の利益になる、なんてバカが考えそうな単純な話を真に受けてはいけません。

-続く-

OB税理士の話の続き

2009 - 10/06 [Tue] - 12:08

 先日はOB税理士の知識、ノウハウを税理士業界で共有すべきだ、という話をブログに書きましたが、その続きでOB税理士の話。


 よく巷では「OB税理士は税務署に顔が利くから頼りになる」という話を聞きますよね。そこでエピソードのように語られるのは、税務調査の際などに「君の以前の上司の誰それは今どこで何をやってるの?ふーん、某税務署の統括官?へぇ彼も偉くなったネェ。彼はねえ、私の部下だったのよ。」なんて話をしながら役所の先輩としての威光ををちらつかせて便宜を図ってもらおうというものですね。


 でも普通に考えてそんなことあるのでしょうか?国税局の幹部とか税務署長クラスくらいなら確かにそういった圧力をかけることは可能かも知れませんね。彼らに恩義を感じている人達が役所の中にもいるでしょうから、そのネットワークを通じて「今回は勘弁したってくれや」という話が起きることもゼロではないでしょう。でもそんな偉い人でなければ、役所内の人的ネットワークを使って調査において圧力をかけるなんてムリですわね、これは。だってたかだか国税調査官や上席くらいで署を辞めた人がどうやって自分の元職場に圧力かけられるんですか。圧力かけられたって痛くも痒くもないですやん。「お前にどんな力があるんだよ?」って逆に現職署員から反発喰らうだけでしょう?そりゃあ税務調査の際に署のいろんな人の名前を出して話に花は咲くかも知れませんが、それだけじゃないですか。署にいる知り合いだって、その程度で辞めていった奴のいうことを聞く義理はないですもんね。


 それよりね、元税務署のOB税理士は先般もブログに書きましたように署内での案件の取り扱い方法や、権限、内部手続などをよく知っているからそこから圧力をかけるケースの方が多いんじゃないでしょうか。「こんな案件を今更ほじくり返したら、あんたこんな手続が必要になるから内部的にあなたの立場がよくないんじゃないの?出世に響くんじゃない?」てな感じにですね。力のないOB税理士は人的圧力はかけられませんよ、普通に考えて。統括官レベルだった人など数年も経てばやはり相手にされなくなってくるでしょうね。所詮OBですからね。会社だって定年退職した部長のいうことなんて誰も聞かないでしょ?元社長や元取締役なら別でしょうけど。組織の外に出てしまえばそんなもんで、内部の人間から見れば「何いつまで経っても上司ヅラしてんのよ」と鬱陶しく思われるだけの話です。あまりOB風吹かせようとすると逆に厳しくされることだってあるかも知れません。


 ですからそういう意味で言っても通常のケースではOB税理士の強みって署内部での事務手続、判断基準などを知っていることにあるわけで、多分それ以外の力ってあまりないんじゃないでしょうか。よく「元国税調査官の税理士がきっちりと対応します!」なんて自慢げに書いてあるホームページ見ますけど、国税調査官なんて普通の会社で言えば係長くらいでしょ?ヒラから出世する最初の役職程度じゃないですか。係長で会社辞めた奴がどーなのよ、って思いません、普通。ただの落ちこぼれやないですか。国税調査官を自慢されても、それがどうよ、って感じですよね。ま、もちろん署の内部事情を知っているという点ではメリットはありますが、でも所詮会社で言えば係長ですよ。別に力的には大したことないでしょ?逆にこういうレベルだと内部事情を知っているという点を売りにするしかないでしょ?


 まあそういうことで、私は個人的にはほとんどのOB税理士の「顔」効果は大したことはないと思いますよ。OB税理士は署員と話すときには必ず「私は何期(或いは昭和何年)で、どこそことどこそこの署で上席でした。系統は法人で・・。あああなたもそこにいましたか。」という感じに話を振りますが、それで署員も親近感は湧くでしょうが、だからといって無茶言ってきたことを飲むかどうかは別の話ですからね。だって署員だって自分の成績を伸ばして出世したいですもの。なんの力も持っていないOBの言うこと聞いてお目こぼしする必要なんてどこにもないでしょう?


 普通に考えりゃ、そうですよ。結局OB税理士の強みは内部事情と内部手続に詳しいことですよ。そこの知識を税理士業界全体に共有させて欲しいところですが、OB達はそこを手放すと自分の強みが全然なくなっちゃうんでイヤでしょうね。でもそれは開放すべきだと思いますよ、同じ税理士として。OB税理士は自分の意志で税理士という職を得るのなら、その引き替えとして自分が職務中に得た署内手続や判断基準、税務ノウハウについて求められれば説明する義務があると思いますね。それが嫌なら黙って貝になって年金(共済)暮らししていればいいんじゃないでしょうか?

OB税理士の守秘義務ってなんだよ?

2009 - 10/02 [Fri] - 11:34

 先日他の税理士さんと話していたときのこと。その税理士さんはOBなのですが、ちょっと税務署の内情について聞きたかったんですよね。それは当然税理士業務に必要な情報収集としての範囲だと私は思ったのですが、その税理士さんはきっと元職場の守秘義務に配慮されたのでしょう、「そのことについてはノーコメント」と言っておられました。


 でもね、これっておかしな話ですよね。たとえOBだったとしても今は私たちと同じ税理士じゃないですか。OB税理士だけが知り得て口外無用の重要情報を知っていて、OB以外の税理士はそれを知ることもできないし、OB税理士から教えてもらうこともできないなんておかしいですよね。持っている情報に著しい偏りが在るじゃないですか。しかもこういう情報って努力して身につくことができるようなものではなく、税務当局にいなければ知り得ることができない情報ですものね。


 確かに役所に現役でいるのであれば、職場の情報をむやみと口外してはいけないでしょう。実際税務調査などの場面で問題が起きるかも知れません。しかし退職してOBとなっているのであれば、そのOBが持っている情報は過去の情報じゃないですか。過去の情報を一部の税理士は保有と利用が許され、他の税理士は知ることすら許されないのは同じ税理士であるにもかかわらず不公平すぎますよね。だって税務行政の情報ですから、日々の税理士業務に直結する話じゃないですか。広く税理士が共有すべき情報でしょう?それに守秘義務とか言いながらその秘密の情報を利用して税理士として商売をしていることもおかしくないですか?守秘義務があるのならそもそもその情報を使って商売しちゃダメでしょう?


 OB税理士とそれ以外の税理士の違いをキャリアの差、と一言で片づければ簡単でしょう。だったら税理士は全員OBがやればよかったんですよね、最初っから。役所のOB税理士と現役だけでなあなあでやってればよかったわけですよ。そこに試験組の人間にも税理士という職業を分け与えた意味はどこにあるのでしょうか?端からOBと試験税理士では持っている情報とノウハウに著しい隔たりがあるのに、そのOBが持っている職務上有益な情報を同じ税理士であるにもかかわらず知ることすら許されないなんて、もはや差別と言ってもいいくらいの話ですよね。明らかにOB税理士とそのほかの税理士との間には歴然と超えがたいカベが存在しています。


 はっきり言って税理士の業務に於いて最も神経を使うべき点は「税務調査の対応」、この一点のみです。だって絶対に税務調査が来ないのであればどんな申告出してもかまいませんもんね。或いは仮に税務調査に来ても上手いこと処理できるのであればどーってことないですもんね。税務調査に来て、申告や経理の不備が出てきて顧客に迷惑がかかることが税理士にとって最も憂慮すべきことです。それさえなければ我々は顧客の利益になることをひたすらしておけばいいわけです。ですから税理士としては例えば「どういう基準で調査対象が選定され、調査の際にはどこがポイントで、、問題が見つかったときにはどういう手順、基準によって内部で取り扱われているのか」という役所側の思想、思考パターンを知ることは業務上とても有益なのです。


 OB税理士は自分達が税務署などでこういうことばかりしていたわけですから、このあたりの知識は当たり前に持っています。そしてその知識を利用して顧客に対する税務対策を施すわけです。ところがOB以外の税理士はこの部分の知識は絶対的に弱く、推測・噂そして自分の経験でなんとなく分かった気になっているだけで、本当のことは知りません。ですからこういうOBだけが持っている税務署側のノウハウを共有することは税理士全体にとってとても有益なのです。こういう情報をOB税理士(税理士全体の約半数)は日々の業務で利用しているわけですから、他の税理士にその情報を共有させても何ら問題がないはずだと私は考えているのです。そもそも全体の約半数もの税理士が当たり前に業務に利用している知識が守秘義務に該当する知識なのかどうかという点に私は大いなる疑問を感じているわけです。


 ですから少なくともOB税理士が保有している署側の情報、手法、思考については全ての税理士が等しく共有すべき情報として税理士内部で公開されるべきだと思いますが、いかがなものでしょうか。税理士の職務から判断しても、そうあるべきだと思います。絶対口外無用な秘密で守秘義務があるのであれば、課税当局を退職した人間がその知識を使って税理士という商売をすること自体がおかしな話になっちゃいますものね。OB税理士の存在自体が守秘義務に反してるじゃないかってことになっちゃいますものね。私は別にOB税理士自体の存在を疑問に思っていませんし、社会から必要とされる存在だと思いますが、その知識・ノウハウはOB税理士だけが共有するのではなく、広く税理士業界全体で共有して役立てるべきものだという考えを持っています。


 或いはもし元税務署職員しか知ってはならない、民間に知られては大問題になる不正や不公平な取り扱いが存在するからOB税理士以外が内部事情を知り得ることが許されないのであれば、これはこれで別の話として問題ですものね。それだったらなおさら公開して正さなきゃいけないんじゃないですか?


 まあ、よくわかんない話ですよ。同じ税理士の立場なのに「ノーコメント」とは。何カッコつけてんだよ、って言いたくなっちゃいましたよ。ホント元役人って感じでもの凄く不愉快になりましたね。

すごい節税保険スキームの話

2009 - 10/02 [Fri] - 02:58

 先日ある保険屋さんとお話をしていたときのこと。世の中にはいまだに凄い保険商品があるものだなぁと驚きました。


 大体こういう商品は法人絡みのものが多いのですが、いくつか保険によるスキームを訊いていて驚いたのはお金がジャブジャブ余っている法人(医療法人が多いのかな?)から代表者(社長)に税金を支払わないで資金を動かすというスキーム。


 詳しく書くと具合が悪いのですが、使う商品は逓増定期保険で最初は法人が契約者で、一定の時期が来たら個人に名義変更をして最終的に解約する、というもの。逓増定期の解約返戻率の動きを利用したスキームで法人は最終的に保険料の全てを損金算入でき、さらには名義変更後の個人はほとんど保険料を支払わないのに多額の返戻金を手にしながらも差益に対する所得税等は全く課税されないとのこと。


 まあ見事なスキームです。私が個人的に好きかどうかと訊かれれば「好きじゃない」スキームですが(笑)、これは現状の保険と税務の穴のようなところを利用した驚くべきスキームです。しかしこの保険プランを「節税」と呼ぶことには私個人は抵抗を感じますし、実態からすればこれは明らかな「脱税行為」です。これを脱税と指摘しない税理士がいるとしたら、そっちの方が問題じゃないかと思うくらいです。なぜならオーナーが保険を解約したときの解約返戻金については、税金が「課税されない」のではなく、「所得があることが誰にもバレないから申告しない」というだけの話だからです。


 しかしこの商品については既に課税庁も承知をしているようで、調査したところでは保険会社にもこういったスキームに関する協力要請は来ているとのことです。しかしもちろん全ての保険会社が報告に協力する状況ではないので現況では課税庁にはこのスキームの実態を「把握する方法がない」というのが本当のところです。つまり「明らかな脱税行為」なのですが「その中身が現状では絶対に課税当局に分からない」ので、事実上「非常に安全な『節税商品』として使える」ということなのです。


 普通にこのスキームを見れば、まあ真っ当な税理士であれば脱税のからくりを理解して手を出したくないと思うところでしょうが、しかし支払調書を穴が空くほど見てもそこには脱税の「だ」の字も出てこない仕組みなのです。それがこのスキームのポイントなのですが、やっていることは「分からなかったら何やってもええんか?」の世界の話です。絶対に分からなかったら株の操作をして不当に儲けてもいい、分からなかったら泥棒をしてもいい、殺人をしてもいい・・、まあそういうのと同じような世界です。


 確かに現状ではまず絶対にバレない脱税策でしょう。けど「バレなかったらいい」というところがどうにも引っかかるんですよね。もちろん世の中にはこの保険スキームを金持ちオーナー相手に売りまくっている士業や保険屋もいるでしょう。まあ、もうこれは「モラル」の問題ですよね。「脱税だってバレなきゃ節税」と思う方はこれを使って脱税すればよいし、「バレなくても、こんな胡散臭いことは気持ち悪い」と思う方はやらなきゃいいという話ですかね。もし相談を受けた税理士がいるならば、この保険スキームは明らかに脱税行為であるということは説明すべきだと思いますね。脱税であることすら分からない税理士ならお話になりませんし、脱税と分かって相談者に勧めるのであれば税理士法第36条違反ですからね。


 ちょっと前に流行ったFX取引と一緒ですよ。あのときもFXに関する支払調書が全然提出されていなかったので、どの投資家がいくら儲けているかということが全然把握できなかったのでみんなむちゃくちゃしたわけです。要は制度の穴を利用した脱法行為です。今回の保険も実態を課税当局に正直に話せば一発でオーナーに所得税課税されるはずです。でも脱税目的で行うわけですから誰もそんなことを話すはずがなく、保険会社、オーナー、法人、全てが「偶然の名義変更」を装うわけですね。


 でもそんな「偶然」起きるはずないんですよね。その保険商品だって脱税のためだけに用意されたようなもの。実態を見れば解約時の行為自体が所得隠しですから意図的な脱税であることはバレバレ。だってオーナー個人は保険の名義変更によって多額の経済的利益を得ているのは明らかですからね。どこから?それは保険会社から。或いは元の契約者であった法人から。普通は一時所得として課税されそうな感じですが、実態からしてこんなめちゃくちゃなスキームは雑所得か役員報酬(賞与)の損金不算入で全額課税がいいと思います。一時所得なんかで税金を半分にしてやる意味が私には分かりません。そういう意味では役員報酬の方で法人税と所得税のダブル課税が見せしめにはイイかな(笑)。


 「バレないやりかたを知っている奴がいつの時代も得をする。知らない奴は損をする。」そんな不公平なことはやはり無い方がいいと思います。特に税金に関していえば逃げ得を許すことは税理士としてもあまり好きじゃありません。悪いこと、狡いことをした人には必ず天罰が下らないと、真面目な人はやってられません。こういうスキームを行う人は大抵経済的に豊かな人ですから、豊かな人はより豊かになる逃げ道があり、そうで無い人はごっそり持って行かれるのはやはり納得できませんね。逆であればよいのですが。


 どうなんでしょうね、この「節税」保険スキーム。課税当局は過去に遡って資料を保険会社から再提出させてしっかりと課税して欲しいですね。だってこれは明らかな脱税行為ですから、税法改正による遡及課税とかどうとかそういう類の話ではないのです。保険屋は「問題になって通達が変わってもそれまでの契約は見逃してくれる」とうそぶきながら保険を売りますが、このスキームは単純な脱税行為ですから過去の契約を見逃すもクソもないですよ。課税当局も過去に遡って課税しまくればよいと思います。こんなめちゃくちゃな話、放ってちゃだめですよ。


 税理士が依頼者の利益を守る立場だからといっても、是々非々があります。私は弁護士のように依頼者が明らかに悪事を働いているのを知っていながら、依頼者の利益確保のために巧みに処罰から回避させようとするような詭弁や反社会的行為は絶対にやりたくないですね。これはモラルの話です。だって頭書の保険スキームをを税理士が自分の顧客に勧めたら、これは明らかに税理士法第36条違反ですよ。もし仮にこのスキームを脱税と気が付かないのだとしたら、その時点で税理士アウトです。保険屋だってこれをむやみに顧客に節税をうたって勧めれば所得税法違反か何かでいかれるでしょう?ま、保険屋は「脱税だと知らなかった・・」とボケるのがオチでしょうが。


 結局こんな保険商品を使ってあとで痛い目に遭うのはいつも保険屋の顧客である納税者。「脱税」を「節税」とうたって誰が儲けているのかよく考えてみてください。今までこのスキームで節税できたと喜んでいた人も安心してちゃダメですよ。近いうちに税務署が「保険のことで質問があるのですが・・」と問い合わせしてきたりするかも知れませんよ。そうなったらアウトと思って心を決めて下さいね。


 もしそうなればせめて加算税部分(ペナルティ)くらいは保険屋に支払ってもらってください(笑)。それくらいの責任は保険屋に負わせないとダメですよ。まあ、もしかするとこの節税保険スキームは将来集団訴訟問題になるような話かも知れませんね。

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