税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





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税制は簡素な方が良いか?

2009 - 07/31 [Fri] - 10:46

 税制はとても複雑で難解であると言われます。そして必ずと言っていいほど簡素で分かりやすい税制の導入を求める声が多く聞かれます。確かに私たち税理士から見ても税制は大変複雑であると思いますし、日々税制の動きを見つめている方でなければなかなかご自身で間違えないで申告を行うことは難しいだろうなと感じることは少なくありません。


 しかし、じゃあ税制を簡単にしてしまえば全ての問題が解決するのかと訊かれますと、私自身は「うーん」と悩んでしまいます。なぜならばなぜ現在の税制がここまで複雑になっているかという理由を考えると仕方がない面があるからです。税制が複雑になっている理由は基本的には課税の公平を期するために様々な納税者の事情に応じてきめ細やかに設定する必要があるからですし、また大まかで簡素な税法にしてしまうと必ずその抜け道を見つけて狡いことをしようとする人達が出てくるからです。結局のところそういう抜け道を探して狡いことをしようとする人達に不当に得をさせないためには、ルールを細かく決めて抜け道を一つずつ潰していくしかないのです。だから今のように税制は長い歴史を経て複雑になってしまったのです。


 確かに税制は簡素な方が良いでしょう。誰にでも理解しやすい方が良いでしょう。しかしそれによってザルのような税法になり、抜け道を探したり狡いことをする人達がどんどん脱税まがいの行為を行って税金を納めないでいることを社会が容認するでしょうか?結局のところ簡素な税制を導入するということは社会の度量が問題になるのです。つまり先ほどのような税金をごまかそうとする人達の行為をそのほかの一般納税者が大目に見ることができるのか、そして当然ながら課税当局もそういった行為を看過することができるのかという度量、寛容さが問われるわけです。


 残念ですが、もしそのような簡素な税法になって狡いことをする人が出てくると、一般納税者や課税当局はその人達に対し大変な嫌悪感を感じ、批判し、許さないでしょう。そして法律による規制を求める機運が再び高まってしまい、結局は複雑な税制に戻っていってしまうでしょう。残念ながら世界中でも同じ傾向はあるもので、多少はあるにしろ税制は大体どこの国でも複雑なものです。なぜなら何度もこのブログに書いていますように、課税権・徴税権は国家にとって最も大切な国家権力の一つですし、国民から適切な方法で必要な税収を確保することは国家の運営上とても重要だからです。


 どこの国も脱税や課税逃れにについては寛大ではありませんし、さらに現在では国際間での脱税行為を国際協調の下で排除しようという機運が高まっています。つまりどの国も他国の税法を利用した自国民や自国企業の課税逃れについては、もはや「他の国の法律にまで口を出すことではないから・・」ということで遠慮することはなくなってきているのです。今では他国の法律や制度に口を挟んででも、自国の徴税権を確保しようという動きの方が強いわけで、もう少しすると「タックスヘイヴン」なる言葉すら世の中から消えてなくなるかも知れません。そうなると税制は国際間においても更に複雑になるわけで、税制が簡素になるという可能性はますます狭まります。


 国内や国際間の事情をこうやって考えていきますと、今のグローバル化の時代に税制がどの国においても複雑化・高度化していくのは仕方がないと思わざるを得ません。国家がそのような複雑な税制を作る要因になっているのは結局のところ自国の納税者自身の不適切な行為であるわけですから、なかなか綺麗事では済まない話ではないでしょうか。

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またしても会計士の先生方が税理士資格不要論を展開とか

2009 - 07/28 [Tue] - 03:55

 公認会計士協会が「公認会計士であれば税理士登録を行わなくても税務業務ができるように」との意見をいろいろな場所で主張し始めているのだとか。本当に会計士の先生は税理士がお嫌いなんですねぇ(笑)。でもほとんどの会計士の方々は法人税しか行ったことがないのに自由に税務業務なんかさせてもいいんでしょうかネェ。もちろん我々税理士より賢い方々が会計士になっておられるので「税理士みたいなバカな奴らでもできることくらい、俺達なら簡単にできるわ、アホ!」ってな感じなんでしょうね、きっと。


 まあ実際のところ、現状でも特段の試験を行わなくても登録さえすれば会計士には無条件に税理士資格が与えられて税務業務ができるわけですから、別に税理士登録をする必要性が無い、と言われればその通りです。特に会計士の側から見れば。いや本当のところ税理士登録すれば税理士会の会費とかを払わないといけませんし無駄ですよね。会計士として登録するだけで税務業務もできるのであれば、無駄な会費や手間が不要ですからね。至極もっともです。


 結局のところ日本の資格制度ってこういうところがおかしいんですよね。無試験で下位資格を有することができるのなら上位資格者として登録するだけでその下位業務ができるようになるべきですよね。私たち税理士だって行政書士の資格が付随してくるわけですが、行政書士として登録している人達はそれほど多くありません。なぜか?だって建築業や許認可にかかる顧問先が多くない限り、行政書士の看板を上げたって仕方ないからです。登録や会費もかかりますしね。AFPやCFPだって一緒です。昔税理士がCFPを取ろうとすると結構優遇されていたんですが、結局CFPになるのだって登録料や年会費がかかるのでバカバカしくなっちゃうんですよね。保険屋や銀行屋じゃあるまいに、CFP持ってお客に何を売るのよ、って話になると税理士が高い年会費を払ってまでCFPを持つ必要性がイマイチ分からなくなるのです。


 でももしこれが税理士という資格を持っているだけで行政書士やAFPの資格も名乗れるのであれば、使う使わないを別にしてきっとその肩書きは使うでしょうね。だからといって私たち税理士がすぐに行政書士やAFPの仕事ができるのか、と訊かれれば「そりゃ、無理。」と答えるに決まっていますが、現状で我々が行政書士として登録する場合でも別に資格や能力の審査などは無いでしょうから一緒ですよね。


 そう考えると会計士が主張しているのは至極当然な話を言っているだけで、我々税理士だって良く理解できる話です。ただ、「ただ」ですが、結局のところ問題なのは我々が行政書士という資格に必要な知識を身につけていないにもかかわらず行政書士になることができることと同じように、会計士や弁護士といった税務を本格的に勉強していない有資格者に無条件で税理士資格を与えることなのです。会計士だって法人税、消費税くらいは素晴らしく詳しいでしょうが、それ以外の税法はきっとからきしでしょう?でもそれじゃあ税理士としては完全に片輪なんです。


 じゃあ逆に言えば我々だって税務会計に関する公的資格を持っているわけですから、監査業務を行ったことはないけれどもそれ以外の会計・税務業務であればできないことはないでしょうから、我々税理士に会計士の資格をくれてもいいじゃないですか。会計士の主張する論理から言えば、私のこの論理にはなんの矛盾もないはずでしょう?会計士は一部の税務業務しかできないにもかかわらず税理士業務を無条件でできるように主張しているのですから、我々税理士だって会計士の業務の一部ができるわけですから会計士を名乗って会計士業務を行ってもよい、という話になりませんか?


 でもね、この話は昔から続く不毛な論議なんですよ。だからね、会計士と税理士という資格を分けるならきちっと分ける。分けないのなら税理士を公認会計士として吸収する。そして元税理士会計士のうち一定の研修を受けて能力が認められた者は通常の会計士としての業務ができる、こうすればいいじゃないですか。とはいえ、きちっと分けると言っても会計士はその職務上法人税務は不可欠なわけですから、今までと同じ業務を行うのに会計士の他に税理士資格も試験を受けて取らなきゃならないのはあまりに現実的ではありませんから、会計士については税理士登録を行わなくても法人税と消費税に関する税務業務は無条件に認める、というのでもいいんじゃないでしょうか?


 なんにしても、会計士と税理士の資格ができて以来延々と続く不毛な議論にいい加減終止符を打ったらどうでしょうか?だって医者だってオールマイティな医者はいないじゃないですか。外科とか内科、眼科とかに分かれているじゃないですか。弁護士だって得手不得手な分野があるでしょう?だから税理士が会計士に吸収されて税務と中小企業専門の会計士として資格を付与されたって全然問題ないわけですよ、実際のところ。


 我々税理士から見れば、会計士協会や会計士は税理士を嫌いすぎですよ。アメリカのCPA資格なんか日本の税理士試験に合格するレベルで有れば十分合格できる試験だと言うじゃないですか。現状の日本の会計士の試験だって、政治的な意図によって急激に会計士を増やそうとして試験のレベルを下げているじゃないですか。今から会計士として入ってくる人のレベルを下げてでも会計士の数を増やす必要があるのであれば、会計士にもっとも近い資格保有者である税理士を取り込んで、そいつらを少し会計士向けに鍛え直す方がよほど効率はよくないですか?


 もっとも税理士の方が会計士よりも遙かに人数が多いですから、無条件に税理士を会計士に取り込んだりしたらあっと言う間に会計士の世界が元税理士達に支配されることを嫌がっているのが統合を嫌がる本当の理由だと思いますけどね。じゃあ将来税理士という資格を廃止することを前提に、期限を区切って税理士のうち一定の試験に合格した者だけを会計士に取り込んで、その試験に合格できなかった税理士は会計・税務業界から引退する、というストーリーでもいいじゃないですか。それでも税理士業界の色が付いた連中が会計士業界に大挙押し寄せてくるのが会計士は許せないんでしょうね。税理士から会計士に鞍替えする人達は年齢も若くないですから、監査に使える会計士要員としてはほとんど期待できませんしね。


 会計士側が妥協してきてくれるのであれば税理士側は基本的にウェルカムだと思いますよ。だって税理士は会計士に対して敬意を感じることはありこそすれ、敵意を感じることはありませんからね。はっきり言って会計士側が税理士を目の敵にして税理士という資格をこの日本から排除しようとしているから、税理士側も会計士に不信感を抱いているだけです。会計士側が上手いこと税理士を取り込んで会計士業界として発展することを考えてくれれば割とすんなりと事は前に進むと思いますけれどもネェ。


 税理士から会計士へのアップグレード試験などがあれば、40-50歳より若い税理士達は税理士という資格を捨ててこぞって会計士に鞍替えすると思いますよ。彼らはすぐに会計士側の人間として反税理士運動に参加するでしょうし、それよりなにより旧来の税理士業界はお爺さん達だけになっちゃいますから、その先知れているじゃないですか(笑)。国税OBに無条件に税理士資格を付与している事についても、これを機会に一定の試験を通じて会計士に登用すればいいじゃないですか。そうすれば税理士業界には何もできない人達しか残りませんから自然に消滅していきますよ。


 この問題は、要は会計士側が上手いこと政治的に自分達の都合がよいように制度を作り上げていってくれればいいんですよ。そうして現在の税理士のうち一定の能力がある人達を積極的に会計士に取り込ませればいいんです。それですぐに問題解決ですよ。でも税理士資格がこの世からなくなるのであれば、会計士の資格試験では税理士試験並の税務に関する必須科目を設ける必要はあると思います。それを行わないのであれば、一般納税者の税務代理を行う人間がいなくなってしまいますからこれを外しての資格制度改革は本末転倒ですし、税理士資格をこの世からなくす必然性がありません。


 全ては会計士側の度量一つですよ。会計士さん達の賢い頭で一度よく考えてみてください。

腹が立つ国税局の税務相談室

2009 - 07/15 [Wed] - 12:16

 そうそう、以前に国税局の電話の応対が横柄で失礼だ、と書きましたが、そのことについて思い出していて腹が立ったので少し詳しく書きます。


 どんなことを質問しようとしたのかはかなり時間が経ったので忘れてしまいましたが、要はちょっとした内容を法と通達を見ていて判断に迷ったので署に電話したわけです。そうすると最近はどの署も自動番号案内になっているので、私は「1」を押したわけです。「1」は「税に関する質問など・・」がある場合に押す番号だったのですが、これが局の税務相談室(後記:正式名称は「電話相談センター」です)のようなところへ転送されたわけです。


 いきなり「はい・・」と低く愛想のない声。こちらが「これこれこういう場合はどうなるんですか?」と訊くと「ああそれは、こうこうなりますねぇ。」との答え。それは違うぞと思って、こちらがもう一度確認すると同じ答えが返ってきたので「通達を読んでいますと、こういう風な扱いをすると書いてあるようですが?」と訊くなり、相手の声のトーンが変わって「それだけ調べてわかっているのなら自分で判断すればいいじゃないですか。」と猛烈に投げやりな答え。


 「そんなこと言ったって、こっちは署に教えてもらおうと思って電話したら番号案内でそこに繋がっちゃったんでそちらに訊いているだけじゃないですか。」と言うと、「個別事例は従来通り署に尋ねてください。」と返してきました。と言われてもこっちは電話のかけ方がわからないので「どうすれば署の人に電話で質問できるんですか?」と訊けば、「電話をかけて2番を押してそのまま待っていれば職員が出ます。」とのこと。「ああ、じゃあそうします。」と電話を切って署に電話し直した、という経緯だったんです。


 このやり取りで何が腹が立ったって、もうこの局の担当者の愛想のなさ。電話応対の教育など一切受けてないことがありあり、と言うか「ああまためんどくさい電話かかってきた」といった感じが如実に言動に表れていることですね。そして一番腹が立つのは間違った答えを平気で言うこと。しかも間違っているのに絶対に訂正しようとしないこと。こちらが「こういう解釈も有るんじゃないですか?通達にはこう書いてあるみたいですよ?」と丁寧に尋ねると、いきなり逆切れして先ほどのような応対をするのです。


 じゃあなんですか、相手が素人で局側の回答の間違いに気が付かなかったらそれで事は済んでいたってことですか?納税者をミスリードしたって全然問題ないってことですか?仮にも局の相談室の回答ですよ。普通の人の感覚なら、署より正しい答えをくれるのが局でしょう?だって署に質問の電話をしたら自動的に局の相談室に転送されちゃうんですよ?そこがこんないい加減な答えしかしてくれないのに、いいんですか?それにこっちが確認すると逆切れしちゃうんですよ、おかしいでしょ、その態度が。


 私はね、以前からこのブログに書いていますように税務行政と無用な争いはしようとは思っていません。しかしね、この局の担当者のような態度を取られるとこっちだって腹立ちますよ、だって明らかなウソを教えるんですもの。この局の相談室って一般の納税者が尋ねるところでしょう?よくこんな横柄で偉そうで、それでいてこんなにもいい加減な応対をするような担当者が窓口にいて許されるものですね。誰もよく文句を言わないもんですね。私ならこんな応対許せませんよ。他人を舐めているのにも程があります。


 もし誰も局の税務相談室の電話応対について文句を言わないのなら、私がここに書きます。いい加減な対応ばかりするな!プロが電話を掛けたくらいで逆切れするな!プロに間違いを簡単に指摘されるようなウソを平気で答えるな!・・、まあそんなところでどうでしょう(笑)。


 本当にね、私は署の職員の方々とは和やかにやっていると思いますよ、特に私が所属している税務署とは。しかしね時々違う署に行ったときや、今回の局の対応には腹が立つときがあるんですよね。それは一対一の人間同士の初対面の応対としてあまりに失礼な応対をしてくるからなんです。いえ、もちろん話をしていてその過程のなかで意見が対立するなどして言葉や態度が荒くなることはあるでしょうけれども、いきなりの初対面でこんな対応するのは社会人として失格ですよ。役所の人間云々は関係ないですよ。


 まあ局の人の態度の悪さは、私が税理士試験を受けていた頃からの話なんですよね。局に願書を持っていったとき、場所がわからなかったのでその辺にいる職員に訊くと猛烈に態度悪かったんですよね。「なんやここは」と腹立ちましたが、そういう役所なんだということが最近再確認できましたね。


 今社会保険事務所や厚生労働省の電話なんてめちゃくちゃ愛想いいですよ(笑)。社会保険事務所なんて「大変長いことお待たせして申し訳ございませんでした。」つって窓口の職員が直立して最敬礼しますよ。国税局にもそこまでしろ、とは言いませんが、もうちょっと普通の社会人として失礼のない応対、そして信頼される応対を心がけるべきじゃないんですかねぇ。


 まあそれもそうですが、今の局へ転送される一般税務相談のシステム、誰が考えたんですか?これ、問題ありませんか?いつか大きな問題になると思いますよ。あんまり納税者側(一般納税者や税理士)に対していい加減な対応をしていると近い将来えらい問題になりますよ。早急な体制の改善を求めたいですね。

税理士の広告と価格戦略

2009 - 07/10 [Fri] - 12:16

 最近税理士の広告について考えることが多くなりました。この広告が解禁された数年前には「税理士の品位」を落とすことのないような広告を行うべき、との指針が公表されていたように記憶していますが、この「税理士の品位」とは一体何なのか、と最近考えています。


 当時の指針によれば、「過去の役所などでの経歴を公表しない」「比較広告をしない」「『最も税金が安い』などと断言しない」「クーポン、割引、景品などのサービスを行わない」などが「税理士の品位を落とさない広告」として例示されていたように記憶しています。でもよくよく考えてみればこれらのことを記載しない広告なんて一体何の意味があるのかな、と思いますね。


 指針の言うところの「品位を落とさない広告」って、結局のところ「何も積極的に書くな」と言うことですよね。自分の売りを書くこともできない、自分が強調したい顧客集めのためのサービスを書くこともできないわけです。じゃあ書けることって単なる事務所紹介だけじゃないですか。そんなの広告を行う意味ありませんよ、バカバカしい。


 いいですか、よく考えて欲しいんですけど、今は若手の税理士が開業したら黙っていても顧客が増える状況ではないのです。なぜインターネットなどで広告を行うかと言えば、自分の顧問先を一件でも効率よく増やしていきたいから行うのです。顧客を増やしたくなければ広告などする必要は端からありません。


 それなのにお客を増やすために広告に記載したい「経歴のウリ」や「価格面でのサービス」を記載したらダメなんて、そんなバカなことありませんよ。別に公序良俗に反することを書いているわけでもなく、消費者を惑わす内容を書いているわけでもなく、ただ単に商行為ではごく一般的な顧客の視点から見て自分の事務所が魅力的に見える点を強調しているだけです。


 ベテランの先生などはこういった広告を見つけると「品位がない」とか「最初は誰でも苦労するんだからこんな広告を出さないで我慢しろ」とか言うかも知れません。でも、新規開業した税理士は皆必死なんです。自分の生活をまず安定したものにさせなければならないので余裕かましているヒマなどないのです。そんな税理士に向かって「黙って何年か待ってろ」なんて、よくそんな無責任なことが言えるもんだと思います。その若手税理士達がいろいろと知恵を絞って顧客の獲得を行おうと一生懸命行っていることがなぜ批判される必要があるのでしょうか?


 その広告の内容が公序良俗に反するのであればそれは規制されるべきですが、そうでなければ何の問題もないはずです。「こんな広告止めろ」と言うベテラン税理士が顧客を分け与えてくれるのであれば考えてもイイですが、そんなことしてくれるわけでもないのに若手税理士が行う広告を「品位が落ちる」というわけのわからない理由で潰しにかかろうとすることはおかしいですね。


 「絶対安い」「最大の節税」「税務調査に絶大な影響力」・・、こんな広告は消費者の誤解を招くので税理士の広告としては避けるべきだと思いますが、それ以外の一般商取引で当たり前の報酬割引だとか経歴などはむしろ積極的に記載しても良いんじゃないかと思いますね。


 だってそのための規制緩和だったんでしょう?不要に高い報酬を適正化し、サービスの競争を促す。そのために広告が解禁され、報酬規定が撤廃されたのではないでしょうか?キャンペーンや割引を行って顧客を獲得したい税理士事務所が出たって、この趣旨に照らせば何ら問題ないじゃないですか。「周りが迷惑を被る」って言ったって、別に定価が決まっているサービスではないのですから各々の税理士が各々の営業戦略に基づいて価格を設定すればいいのではないでしょうか?それで自らの首を絞めることになったとしてもそれはそういう価格設定を選択した事務所の自己責任です。


 またそういう規制緩和によって過当競争になることが問題になるのであれば、それはまず税理士の総量を規制すべきです。市場が拡大しないのに税理士の数を増やせば過当競争になるのは当たり前の話であって、価格広告云々以前の話です。以前のブログにも書きましたが、規制緩和が失敗するのはサービス提供側の数を制限しないことに理由があるのです。数を制限しないからパイの奪い合いになって、価格競争になり、ほとんどの事業者が共倒れして、最後は資本力のある大手が寡占して消費者は安かろう悪かろうに満足せざるを得ず、事業としての魅力もないので新規に参入する事業者もいなくなる・・、そういう流れになるわけですよね。ですから過当競争にならないように税理士の数をコントロールすることが肝要であって、各税理士の価格戦略や営業戦略が問題なわけでは決してありません。


 それにそんなことを言うのであれば世の中にある税理士紹介サービスだって規制すべき、って話になっちゃいますよ。あれだって顧問先からは手数料を取らないですが、紹介してもらった税理士は新規の顧問先からもらう年間顧問料の50%とかを紹介料として紹介サービス会社に払うわけですからね。これって税理士事務所から見れば実質的な値引きと同じですよ。しかも紹介料が年間顧問料の50%なんて、どう思います?高すぎません?こういう紹介サービス会社がまかり通るのであれば、裏を返せばそういうサービスを受ける税理士事務所が自分の事務所の広告に「新規契約には初年度50%の割引」って書くのとやってることは一緒なんですよ。その方がよっぽど効果としては大きいかも知れませんよ?


 「そんなことが一般的になったら最初の1年だけで契約して毎年税理士を渡り歩く顧問先ばかりになる」と懸念する人もいるでしょうが、それも含めて営業戦略の一環ですよ。別に一年で契約が終わったとしても、税理士側から見れば本来の顧問料の50%はもらえるわけですからそれでオーケーという人もいるでしょう。そもそも値段だけで税理士を選ぶ人なんて税理士から見て魅力ある顧客ではないので長続きしようがしまいが、そんなことどーでもいいのです。そんな渡り鳥客からでも損しない程度の料金でももらえれば別にそれでいいんじゃないでしょうか?そもそも割り引き広告の目的はそんな渡り鳥をかき集めるのが目的ではなく、より良い税理士サービスを探している顧問先に乗り換えやすいチャンスを提供していることにあるのです。そうやって他の事務所からかわってきた顧問先と末永い取引ができるきっかけになるのであれば、これこそが規制緩和の目的に合致した営業戦略とも言えないでしょうか?


 もし税理士紹介サービス会社はOKだけれども、値引き・割引広告は×、っていうのであればこれはもう税理士法の抜け穴としか言いようがないですよね。規制緩和で自由化になったわけですからここに口を挟める理由は「公序良俗に反する」「反社会的」というもの以外には無いはずですよね。ましてや消費者の利益になるのであればどこに規制する理由があるのでしょうか?それにそもそもなんで税理士紹介サービスを税理士法で守って太らせてやる必要があるのでしょうか?


 今だって多くの税理士が「最初の税務相談は無料」とか「無料セミナー開催」ってパンフレットやホームページに書いているじゃないですか。あれこそ顧客獲得のための割引・値引きサービスに他ならないんじゃないですか?某有名税理士のホームページを見て「毎週無料相談会開催」と書いてあり、「それグッドアイデア」と思ったものです。そのクラスの税理士が「無料」をうたい文句にして客引きを行っているのに、一般税理士が値引きや割引を全面に出して営業を行うことに何の問題があるのでしょうか?当初に戦略的価格設定を行って顧客を引き寄せるのはどんな商売でも行われている常套手段であり、当然税理士業においても利用して問題ない手法だと思います。


 まあ、そんなこんなで税理士の広告規制、価格戦略について考えている今日この頃です。

社会保険制度の杜撰さ・・。

2009 - 07/08 [Wed] - 01:08

 税金には抜け道が多そうに思われていますが、我々税理士から見ると税法はそれほど抜け道がある法律だとは思いません。ただあまりに複雑なので損をなさっておられることが多く、そこからまるで税法には「上手いやり方」や「抜け道」が有るかのように思われているのだろうと思います。


 一方で私から見て抜け道だらけだと思うのが社会保険。所謂健康保険とか年金とかですね。比較的厳格な税法の世界に浸っている人間から見ればこんなのめちゃくちゃに近いです。給料をもらいながら満額の年金をもらう方法とか、自営業者の夫婦などは二人分の国民年金+国民健康保険が高いと思うのならダミー会社でも作って安い一人分の厚生年金+健康保険に加入した方が健康保険料は安いわ、年金は一人分で二人分入れてしかもプラスアルファの年金までついてくる・・、ともう抜け道だらけです。会社作る費用や法人の税金を考慮してもお釣りが来るなんてザラです。


 こんなの抜け道を知らないと損するだけですし、しかもその抜け道がしっかりと法律で強制されていたりするわけですから国民に平等な社会保険制度とは到底呼べるものではありません。知っているか、知っていないか、或いは利用するか、利用しないか。というよりもこの抜け道制度を上手く使える状況にいるかどうかで大きな損得が出てくる、不公平きわまりない制度です。


 まあこんな制度を作ってちょっと前まで誰にも文句を言われずに来たわけですから、そりゃあ社会保険庁関係の人達はボロクソ言われるはずですよね。だって少ない掛金で大きなリターンを得る方法が合法的に存在しているわけですからね。こんないい加減でめちゃくちゃな制度ないですよ。知れば知るほどそのいい加減さに呆れてしまいます。


 そう考えると税の世界はまだまだマシなものに思えてきます。

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当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

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