税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





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業務に関する雑感

2009 - 01/18 [Sun] - 04:12

 最近の業務に関する雑感などを。


 一つめは最近話題のSaaS、ASPについてなど。こういった会計サービスを提供している業者が既に存在していますので私もお試しにテストしてみました。ちなみにインターネット環境は光ケーブルでしたので、確かに数年前にADSLでテストしたときよりは状況はましでした。しかし実際に触った率直な感想を書かせていただくと「まだまだ」。到底プロの実用に耐えられるものとは言い難い状況ですね。例えば弥生会計のように今のウィンドウズバリバリのソフトなどと比べると、とにかく全ての処理に関してまどろっこしい。


 昔からパソコンを使っておられた方に分かりやすく言うなれば、大昔のDOS、しかも相当動きの悪い状態でDOSのアプリケーションを動かしているような感じ。今のこのマルチウィンドウを駆使して様々な会計情報を瞬時に切り替えて見比べながら処理を進めることが可能な状況と比較すると、現段階でのASPソフトは10年以上前のソフトに戻ったような状況で、こんなソフトを使って顧問先に会計処理を行われたのでは我々サイドで処理をする際にめんどくさくて仕方ないことが容易に想像できます。パソコン会計に詳しい方ならご記憶に新しいかも知れませんが、弥生の前身であるインテュイットが10年ほど前に発売した「QuickBooks」というソフトに似た印象を持ちましたね。


 この「QuickBooks」というソフト、アメリカで恐ろしく高いシェアを持っているという触れ込みと入力の簡単さを売りに大々的に売り出し、そこそこ日本でも売れたソフトでした。しかし実際に使ってみると、アメリカ人の会計処理にはこの程度でもよかったのかも知れませんが、日本の会計の現場ではあまりにソフト自身が単純化され過ぎていたせいでちょっとした応用処理に全く対応できず、またこのソフトに入力されたデータは申告の段階で誠に使いにくいこと限りなく、結局弥生会計などに入力し直すハメになるという最悪のソフトでした。おかげで「QuickBooks」はインテュイットの思惑とは裏腹に日本ではアッという間に市場から消えてなくなってしまいました。今のASPサービスは使っていてこれと似た臭いを感じます。ASPの会計サービスがプロでも使える程度のものになるためには、とりあえずASPで入力した仕訳データをローカルのソフト(弥生会計など)にダウンロードして処理できるようにしてくれないと現段階では到底使えませんね。


 そして二つ目は最近の税務署と税理士との関係について。小さな政府実現のために公務員の人員削減が進んできており、税務署は少ない人員でより効率的に税務調査などの本来業務を行うことが出来るように税理士の抱える税務問題は税理士自身で解決して欲しいという姿勢を強めてきています。署側の話などを聞いていますと、確かに日々の業務において納税者からの質問、それも税理士事務所からの質問の対応に相当な時間が費やされて大変なのだそうです。特にやっかいなのは個別案件についていろんな税務署、極端にいえば日本中の税務署に訊きまわる税理士がいて、署によって回答に違いがあればそれにつけ込んでこようとする輩がいることだそうです。だから最近は署に電話をしても、必ず所轄の納税者の案件かどうかを確認しますよね。まあこういう理由があるからなのだそうです。だから最近は税務署に個別案件の問い合わせをしても答えを教えてくれなくなりました。署が「この通達を参考にしてもらえば答えは出るんじゃないでしょうか」などとこちら側に判断を投げかける回答をする事例が大変多くなりました。


 確かに税理士は税法のプロなんですから、自分達で案件に関する税法判断を行え、というのはもっともに思えます。しかし税務においては税理士の判断が最終判断ではないんですよね。どれほど我々が税法や通達を読みこなして判断を行っても、結局最終判断は税務署が行うわけです。税理士が時間をかけて判断した結果がそのまま税務署で無条件に受け入れてくれるのであれば喜んで我々自身で税務判断を行いましょう。しかし結局税務署がダメといえばダメ、税務署がイイと言えばイイってことになるんですよね。そこに意見の対立があれば後は争うしかないわけです。じゃあやっぱりあまり出会ったことがないような事例についていえば、最終的な判断を事前に税務署に確認してから処理を進めたいわけです。だって争うにしろ、当初の処理を否認されるにしろ、結局間違っていたら納税者に迷惑をかけるわけですからね。


 私も税理士になりたての頃は、自分も税理士なんだからいちいち税務署に確認などせず自分自身の判断で税務を行うべきだと考えていました。しかしある案件の処理で署から指摘を受け、結果的には何事もなく終わりましたが結構肝を冷やした経験がありました。顧問先にも大変心配をお掛けしました。その時の私は通達や政令に書かれていないことをあげつらい「こんなことを今頃指摘するくらいなら、ちゃんと書いておいてくれないとこっちだって事前に分かりっこないじゃない。だってどこ読んだって書いてないじゃない。書いてないのならこっちの判断が正しいと考えざるを得ないじゃないか。」と文句をいいましたが、その時に署側が「いえ、それはやはり個別事例によって判断は変わることもありますから、書いてあることだけで判断せず事前にご相談いただいておけば・・。」と返してきたわけです。


 そういう経緯もあって私は個人的に顧問先に迷惑をかけないためにも、判断に迷うことがあれば積極的に税務署に確認することにしてきたわけです。だってそれは税務署からの要請でもあったわけですからね。税務署が「個別案件は事前に相談しに来い」と言ったわけですからね。ところが先ほども書きましたように、今税務署は税務判断を税理士に投げようとしてきています。個別案件の判断についてもそのような流れを感じます。だから私は「おかしいよ、それ。」と感じることが多いんですよね。


 税理士には税理士自身で判断しなさい、といっておきながら後になって「これは違う」「それは違う」といって間違いを指摘してくるわけですよね。税理士会もその流れに応じて税理士会の中に業務相談室のようなものを設けています。しかしここに相談したって結局は所詮「税理士サイドの税務判断」に他ならず、最終的な判断にはなり得ないんですね。だから税理士会の業務相談室に相談したってちっとも安心できないわけです。最後は税務署に確認しないとやっぱり安心できないわけです。


 だから税務署側の人員が足りないという事情はよく理解しますが、やはり税務処理の最終判断は署に下して欲しいですね。それをやっぱり今後は止めていきたい、というのであれば税理士が税法、政令、通達の範囲に基づいて判断した申告行為に関しては一切無条件で認める、ということにしてもらわないと我々だって安心して日々の業務を行うことなどできませんよ。そのために日々研鑽しなければならないのであれば喜んで努力を惜しみませんが、今の状況はまさに中途半端すぎ。あのね、一人の税理士がどれほど努力したってかき集められる情報や、経験できることなど知れているんですよ。そんなもの署側の全国ネットでかき集められた膨大な税務事例の前には全く無力なんです。全く情報のレベルが違うんです。だから端からケンカにすらならないレベルなんですよ。


 我々に税務署員が受けている研修や勉強会に自由に参加させてくれるとか、膨大な事例データベースを閲覧できたり、署員と同じように個別案件に関する法的な根拠を回答してくれる相談室に自由に相談できるのであれば税理士自身で税務判断を行いますよ。でも今の状況では税理士自身で複雑なものや特殊な税務案件の最終判断を行うのは無理です。そういう状況であることは国税側にもよく分かって欲しいですね。もしかすると東京あたりでは逆に税理士の独立性などを主張する連中が税理士の地位向上などを目指して自治独立や税務権限移譲を税務行政に対して求めていてこのような流れになっているのかも知れませんが、そこまでの意見醸成は地方では出来てません。はっきり言って時期尚早というか、困惑するだけです。


 この問題の交通整理を税理士業界として一度きちっと行うべきだと思いますね。これを行わないと税務署は税理士が独自判断した申告内容の対応で人手がすぐに足りなくなりますよ。そうなったら血の気の盛んな若い税理士などが今後要らぬトラブルを署と巻き起こすだけだと思いますね。署と穏やかな関係を持とうと思っている我々だってケンカせざるを得ない事例が増えてしまうでしょうね。そうなったら結局お互いに時間の無駄だと思いませんか。小さい政府を目指すんでしょう?じゃあ効率よく仕事を進める方法をちゃんと考えておかないとねぇ。

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時は金なり

2009 - 01/05 [Mon] - 11:59

 時は金なり、と昔からよく言ったものです。しかしこの言葉は現在においても大変重要な言葉です。特に経営にかかわる方々にとっては今も昔も金言の一つです。


 人はよくコストのことを考えるとき直接他者に対して金銭を支払うものだけを計算しがちです。例えばSOHOにおいてはコピー機を事務所で購入するよりもコンビニやコピーサービスを利用した方が金銭的に遙かに安いといったことや、書類を司法書士に代理で取らせると手数料が5千円かかるところを自分で取りに行くとタダで済むといったようなケースを挙げることができます。しかし本当にこれらの例では得をしているのでしょうか?あるいは本当にコストを減らすことが出来ているのでしょうか?


 大手メーカーに勤めているとこういったことも「カイゼン」の関係で常日頃考える癖がついていることが多いのですが、サービス業や中小企業ではあまりこういったことの損得を考えることはないかも知れません。ここで最初の「時は金なり」という金言が役に立つのです。確かにコピー機を買うよりもコンビニに行った方が支払うお金は安いでしょうし、司法書士に頼むより自分が動いた方が安いでしょう。しかしそれを行っている間あなたは他のことが何もできないのです。あなたが週休二日で働くとすれば、単純に言って平日月曜から金曜まで毎日10時間働いて週50時間、月に4週間あるとすれば毎月200時間働く時間があるわけです。そしてあなたがもし月収100万円稼ぐ人間だとすれば1時間あたり5千円稼いでいるということになるわけです。


 であれば、あなたがコンビニにコピーを取りに行く時間が往復で10分かかるとしましょう。それを毎日1回平均で行ったとすると、月間では10分×5日×4週間=200分→3.3時間をコピーを取るための余計に使っているわけです。すなわち、あなたの稼ぎは5千円/時間ですから5千円×3.3時間=16,500円を毎月無駄に使っていると言えるわけです。


 しかもいちいち外部にコピーを取りに行くということは精神的にも結構ストレスになります。事務所にコピー機があればすぐにコピーが取れて仕事が先に進むのに、雨の日や寒い日などはついつい億劫になり結局業務効率まで落とすことになりかねません。そうなると実際の損失は更に増えることになってしまいます。きっとそう考えればコピー機が事務所内にないことで毎月2万円くらいあなたは損をしているかも知れません。それが一年続けば24万円、じゃあコピー機のリース料くらい払えるかも知れません。


 「時は金なり」という言葉の意味はこういうことなのです。本当の意味での「効率化」という意味はこういうことなのです。直接目に見えないコストも考えなければならないのです。あなたが実際に年収1200万円を稼いでいないとしても、年収1000万円くらいを目標にして事業を行っているのであればこういうことを常日頃考えていなければなかなか目標を達成させることは出来ません。つまり「時は金なり」を言い換えるならば「あなた自身の時給、価値をよく考えて行動しなさい」と言うことなのです。あなたが1時間動けば5千円のコストが生じ、あなたを1時間動かすためには5千円のギャラ(報酬)を貰わなければ割に合わない、ということなのです。


 もちろんこんなことを考えて休日に友達や家族と遊んだりしては周りは興ざめですから、オフの時にはこの考えは忘れて下さい。しかしオンの時はこの意識をしっかり持っていなければどんどん損をコきます。稼ごうと思っても全然お金が入ってきません。なぜならあなたは本来1時間で5千円稼げる仕事をしていなければいけないのに、司法書士に支払う手数料5千円をケチるためにあなたが自分で法務局に書類を取りに行って1時間使ってしまったりするからです。結局はトントンなわけで、だったら自分が動かなくてもいいじゃないかって話になるのですね。


 結局のところあなたがいくら稼ぎたいかという目標が決まっているのであれば、自動的にあなたの時給が計算されることになり、その時給に見合った業務を行っていかないとその目標は達成できない、ということになるわけです。分かりやすく税理士業の話をすれば、月に1万円しか顧問料をくれない顧問先に往復1時間もかけて、しかも顧問先で2時間も仕事をしていたのでは話にならないのです。損です。もしあなたが年収1千万円稼ぎたいのであればそんな顧問先はない方がましです。他に顧問先が沢山あるのであれば切るべきです。もし月に2万円くれる顧問先ならまあいいかな、という話かもしれません。そう考えるといかに効率よく仕事を行うことを考えなければ我々のようなサービス業では稼ぐのが難しいかがよく分かります。結局自分の時給、すなわち価値を高めることが年収を増やすことにつながることになりますから、いかに顧問先が自分に高いお金を払ってもいいと思ってもらえるかがポイントになります。それは人間的魅力であったり、専門知識であったり、世渡りの知恵であったり、経営のツボだったり、経験だったり、いろいろな要素が考えられるでしょう。


 こういったことを応用していけばあなたが一人で仕事をするのがよいのか、従業員を雇う方が儲かるのか、という判断も立つことになります。あなたが全ての業務を一人でこなすのであれば、年収1千万円という目標を達成させるためには時給5千円くらいの仕事を追求し続けるか、或いは仕事の時間を増やして時給を下げて薄利多売を目指すしかありません。これは結構しんどい話です。しかしもし従業員を雇ってその従業員を年400万円のコストで雇うとすれば、その従業員が仮に年間500万円の売上分の仕事をこなしてくれるのであればあなたは何もしないで年間100万円稼ぐことが出来ます。そういう従業員が10人いれば、あなたは何もしなくても年収1000万円達成可能です。その代わり年間売上5千万円をかき集めてこなければいけませんし、従業員管理という新たなリスクが生じます。これはどちらが良い悪いではなく、単純にどちらに向いているかというあなた自身の資質の問題かも知れません。が、一般的には後者の方が収入を増やす可能性は高いでしょう。


 まあそれはそれとして、最終的な結論としては、仕事を行っている間はいかに生産性を高めることを考慮しなければならないか、或いはいかに時間単位あたりの利益を増やすことが出来るか、ということがポイントではないかと思います。これを意識せずしていかなる経営も成り立たないと思います。
(なんか改めてみると金額が滅茶苦茶だったのでなおしました。済みません。どこかでかけ算を間違えたいでした。お恥ずかしい。ちなみに金額はアバウトです。)

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当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

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