税理士もりりのひとりごと

税理士もりりがぶつぶつと日ごろの出来事についてひとりごとを綴っていきます





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オイオイ、税務署がニセ税理士を助長してどうする?

2007 - 08/29 [Wed] - 05:47

 先日もまた事務職員の呼び方で不愉快な思いをしましたねぇ。それは何かといえば、税務署から電話がかかってきてうちの事務所のベテラン職員に対してやたらと「○○先生は、○○先生は」と呼ぶわけです。もちろん税務署の方は我々税理士達に気を遣って事務所の職員に対しても「先生」を付けて呼ぶことにしているのでしょうが、以前にも書きましたようにこれは有資格者から見れば無用な気遣いでもあり、クソもミソも先生呼ばわりすることはむしろ有資格者に対して大変失礼なことです。


 税理士会でも税務署でも事あるごとに「にせ税理士に気をつけましょう」と一般納税者に呼びかけているにもかかわらず、肝心の税務署職員が無資格者に対して何の確認もしないで安易に「○○先生」などと呼んでにせ税理士を助長するようじゃだめじゃないか、と思うわけです。ですから取引先が無資格者を先生呼ばわりすることも止めてほしいですが、それより何よりこのように税務署職員が有資格か無資格を確認もせず税理士事務所の職員を誰彼なく先生呼ばわりすることは即刻止めていただきたいと思いますね。ですから私は件の税務署の職員に「すみませんが、○○は無資格者ですから『先生』と呼んでいただくお気遣いは要りません。」と伝えました。


 でもそのようにしてもらうことは事務所に勤めている無資格者に対してもいい意識付けになると思うのです。現状であれば無資格者ですら税務署で先生扱いされるので、ともすれば本人たちににせ税理士行為をおこなうことに対する意識の低さや、顧客への尊大な態度、税理士資格に対する誤った認識、そして何より勉強不足へつながっていきがちなのです。ですからこういう無資格職員たちが安易に税務署職員から「先生」呼ばわりされることがなくなれば、税理士という資格に対するより正しい認識が税務職員、事務所職員の双方でおこなわれ、ひいては顧客や世間一般にもその認識が広がっていくと考えています。これは税理士自身にとっても望ましいことではないかと思います。


 私自身は有資格者だからといって別に先生呼ばわりしてもらわなくても結構ですが、無資格者が先生呼ばわりされるのを横で聞くと無性に腹が立ちます。またそれを「私は資格を持っていませんから先生と呼んでいただかなくても結構です。」と否定しない無資格者本人にはもっと腹が立ちます。こういう場面に出くわすと、そんなに自分のことを他人から「先生」と呼んでほしいのであれば頑張って資格を取って税理士登録してからにしてほしい、と私はいつも思います。


 そういうことですのでぜひとも税務署側には資格の有無の確認もしない状態で税理士事務所職員を「○○先生」と呼ぶことをすぐにでもお止めいただけるようお願いしたいと思いますね。

来年度の税制改正はどうなる?

2007 - 08/27 [Mon] - 02:14

 先日の参議院選挙は自民党の惨敗といってもいいほどの大敗で、小泉人気の反動が安倍政府に対して向けられたと行っても良いでしょう。まあ世間で良く言われているように、安倍首相には残念ながら与党、政府を切り盛りしていくだけのリーダーシップはなさそうに見えます。多分見たとおりのいい人で、男前、そして血筋も明らかに抜群ですから資質は良いものを持っているのだと思います。しかし小泉のあとを継いで自民党と政府を運営して行くには残念ながらやや経験と能力、度量がまだ不足しているのでしょう。


 そのため内閣を自分の言うことを聞いてくれそうな人たちで固めざるを得ず、その結果当然のように人選は若手や当選回数の少なく実力のない政治家になりがちで、あのようなスキャンダルの多い内閣になってしまったのではないかと推測します。まあ一言で言えば安倍氏はまだ首相になるべきではなかった、ということになってしまうのでしょう。


 それはそれとして、自民党の今回の大敗は税の世界にも大きな影響があるのではないかと私は思っています。政治と税は表裏一体のようなものですから、与党が惨敗してしまったような状況で与党税調が強気の税施策を立てるのは自殺行為に近いものがありますのでこの12月に打ち出される与党税調の改正要綱はかなり納税者の顔色をうかがい人気取りに走るものになるのではないかと予想しています。


 消費税増税について明言を避けるのは当然のこととして、場合によっては各界から悪評高い特殊支配同族会社の役員給与損金不算入税制を停止、または改正されることもあるかも知れません。この税制はそもそも導入の経緯からしていい加減な理由付けでいい加減に施行されているものですから、こんな導入の意図がはっきりしない税制は早急に止めるべきだと個人的に考えています。


 この時期にも既に津島税調会長をはじめとした与党税調のメンバーなどから世間の反応を見るためのコメントが新聞紙上に載るようになりました。これは毎年のことで、例年のパターンからすればとりあえず様子を見るために一つ二つ税制改正の叩き台をマスコミから世間に流してもらい、反応を見ながら修正、或いはそれで衆目をそらしておいて隠し球を12月にどーん、というのがいつものパターンです。


 今回は消費税率アップと法人税率の引き下げ等がとりあえずの見せ球のようです。しかしこの情勢において消費税の税率アップを政府が打ち出すことはまず考えられず、もしそのようなことを将来の導入も含めて具体的に要綱に書いてしまったりしたら安倍内閣の支持率は多分10%台程度にまでなってしまい大変なことになるでしょう。私は個人的には間接税支持派ですから消費税のアップについては一定の理解をしているつもりですが、しかしこの時期に消費税アップを明言するのは英断でもあり同時に自殺行為でもあります。


 となると消費税については今回は触れることを止めざるを得ず、さらに大幅な減税となるような改正内容を持ってこないと仕方ないのではないでしょうか。しかも我々税理士などが「うーん、渋いな」と唸るようなものではなく、世間の誰もが「凄い!」と分かるような施策でなければ安倍政権の支持率アップにはつながりません。そうであればアイデアとしてはどのようなものになるでしょうか。


 例えば役員賞与の損金全額算入?そんなもの小さいですか?じゃあ数年前に封印された不動産譲渡損失の損益通算を復活させる?特殊支配同族会社の件は当然でしょうかね?津島税調会長が「法人税率は下げられない」といっていることから推察すれば課税所得を下げる方向に進むしか減税策はないですから、また新たな即時償却制度を設置するとか、引当金の損金算入を復活するとか、その辺なんでしょうかねぇ。でも私が思いつくような内容じゃダメなんで、もっとびっくりするようなものにして欲しいですねぇ。


 びっくりするものといえば、例えば相続税と贈与税の廃止?あるいは大幅に課税対象者を減らすような基礎控除額の大幅な改正とか?所得税では何があるでしょうか。うーん、配当課税の廃止とか?金持ちがもっと喜ぶのは投資に対する減税ですから、20年に廃止されるといっていた上場有価証券の譲渡益税率を延長するとか?それとも一定の取得額に対する譲渡益を非課税にする税制を再導入する?とりあえず土地の価格も上がりだしてきて影響が減ってきているので不動産の譲渡損失の損益通算の廃止はしてもいいでしょうねぇ、多分。


 まあどうなるんでしょうか。どんな隠し球を仕組んでいるのか興味津々と見守るしかありませんね。上月税理士がいる政府税調なんてそういう情報収集には全然役に立ちませんしねぇ。ここで役に立つのは税政連の人たちなんじゃないですかぁ?こういう政治の潮目で役に立たないと政治献金も政治家とのパイプも何の意味もありませんよ。今年は大きな動きが必ずあるはずなんだからしっかりと動きをキャッチして早めに全税理士に情報を伝えて下さいね。


 そしたら来年は会費払ってあげてもイイかな、なんてね(笑)。でも試金石ですよ、真面目に。

電子申告と税理士の規制緩和問題について

2007 - 08/23 [Thu] - 01:38

 7月に各税務署の異動がありましたが、幹部の話によればこの一年もe-taxの推進が大きな目標のようです。しかし支部懇談会などを通じて実態を訊いていますと、少なくとも所得税に関して言えば平成22年度に全申告件数の50%を電子申告による提出という目標は絶望的であると言わざるを得ません。


 なぜならこれは至って簡単な理由で、税理士や税務職員であればすぐに理解できる話です。それはどういうことかと言えば、私が所属している支部の所轄税務署に提出される所得税の全申告件数の10%が税理士関与で残りの90%は自主申告などによる提出というのが申告の実態なんですね。もうこれだけで勘の良い方は十分理解していただけると思うのですが、つまり税理士がどれほどがんばって全ての申告を電子申告で行ったとしても税理士にできることは所詮全体の10%の電子申告達成しかできないわけです。


 じゃあ残りの90%はどうなのかといえば、それは例えば年金受給者のお年寄り達だったり単発的に確定申告を行う必要があるサラリーマンだったり、端から税理士に依頼するつもりのない納税者だったりするわけです。つまりこの方々のほぼ半数を電子申告させて初めて50%という目標が達成されるわけですが、こんなことできるわけありませんよね?だって申告を生業としている税理士ですら全申告を電子申告する可能性はほとんどないのに、一年に一回しか申告を行わないお爺ちゃんお婆ちゃんに「次から電子申告で申告しましょう」なんて呼びかけてその半数以上の方が実行してくれると思いますか?そんなの100年かかったってやってくれませんよ。だから所得税の電子申告の目標達成がこの1-2年でとん挫するのは火を見るより明らかです。


 大体ね、支部懇談会などに出ていると素直に思うのですが、税務署長はことあるごとに「目標達成のために税理士先生方のご協力をお願いします。税務署も必死ですから。」などと我々税理士に呼びかけるくせに、その税務署長が退官して税理士になったら電子申告してますか?まずほとんどの署長退官税理士は自分で電子申告しないでしょう?「だってオレパソコン使えないもん。」とか「いやぁ、やっぱり電子申告はめんどくさいわ。」とか言いながら・・。「なんやねん、あなたのその180°違う態度は。」って感じですよ。


 元署長ですら行なおうとしない電子申告なんですから、他のOB税理士達がやるわけ無いじゃないですか。だから我々試験組の税理士に電子申告普及を呼びかける前に、国税や税務署はOB税理士達にまず電子申告を強制的にさせるべきではないですかねぇ。それが元役所側にいた人たちの義務であって、年齢には関係ないと思いますよ。元役所組税理士が電子申告の意図を理解して、元役所組だからオレたちが先ずやんなきゃな、とやるのであればまだしも、元役所組税理士達の方が電子申告を行うつもりが全然無いものを、我々試験組税理士が一生懸命穴埋めしてあげる義理はないですよねぇ、ホントのところ。


 先般の近畿税理士会の総会速記録を読んでいますと、新しく日税連の会長になった池田近税会会長が挨拶で「電子申告を行うことは税理士の義務である。これに危機感を持って取り組まないと税理士の無償独占が崩される。」とおっしゃっておられましたが、それはやっぱり違うと思いますよ。先ほどのように電子申告のシステムと思想自体が普及するようなものではないから元税務署長を始めとする多くの税理士が電子申告を行わないのであって、別に無理矢理無償独占と結びつける必要はないと思いますね。システムが良ければ税理士や多くの納税者が利用するはずであって、大金をかけてあんなつまらないシステムを作ったのがそもそもの普及しない原因であるのに、普及しない原因を税理士に求めてくるのは本末転倒も甚だしいと思います。


 私は税理士の職務として税理士は電子申告に取り組むべきだとは思っていますが、電子申告を行わなければ税理士制度が崩れるとはこれっぽっちも思っていません。それとも日税連と政府、国税庁あたりで「税理士が電子申告を普及させてくれれば代わりに大きな利益誘導をさせてやるから」という裏約束でもできているのであれば、その内容を教えて欲しいですね。もちろんそんなこと言うはずもないでしょうが・・。


 それより無償独占云々を問題にするのであれば、電子申告や会計基準、あるいは新しい税法にすら対応することができない多くの高齢税理士達が平気で税理士業務を行って大きな顔をしている方を問題にすべきじゃないでしょうかねぇ。結局税理士が本来税理士として誰もが納得する仕事をしていれば無償独占などの規制緩和問題などはねつけることができるはずなんですよね。それができていないから「代わりに」電子申告普及に貢献することで堪忍してもらおう、というある種バーター取引を行おうとする意図がミエミエだから話がおかしくなるわけです。


 総会の速記録にあったように、税理士界にとっての本当の問題は電子申告なんかじゃなくて、アウトソーシングを始めとする新しい税務の社会的うねりにどう対応するか、ということなんですね。しかしこのうねり自体は電子申告と直接結びついているわけではありません。電子申告なんてものは単純に税理士の業務を改善させるための手段であって、それが本当に便利であるなら税理士がそれに乗ればいい、そうでなければ改善を要求すればいい、という程度の話なのであって、アウトソーシングの話はまったく別物です。電子申告をするしないにかかわらず、税理士の存在意義そのものを根本から問いただす大きな問題なのです。


 このアウトソーシング問題に税理士会全体が上手に対応し、そして税理士に上手く利益誘導できる対策を考えなければ税理士はこのアウトソーシングに関してまったく相手にされない恐れがありますね。ただ私の本音を言わせてもらえるならば、例えば税理士の無償独占が崩れて銀行などがタダで顧客の税務相談や申告を行うということになったとしても、どうってことはないと思いますよ。だって以前のブログにも書いたことがありますが、無料や安いサービスを求める納税者は今も税務署や納税協会の無料相談に来ているわけで、結局規制緩和されて無償独占が突き崩されても銀行の無料税務相談に来るような人たちは同じレベルの人に限定されると思うのです。今税理士にきちんとお金を払って下さっているような方々は、いくら規制緩和が行われようとやはり税理士にお金を払ってくれるはずなんです。


 だってよく考えれば分かりますが、今だって難しい税務判断や手間のかかる申告書作成を我々が納税者の代わりに行う場合、これらの仕事をタダでやりますか?相当の報酬をもらって行うのが当たり前でしょう?例え税理士以外の者がこういう仕事を請け負うことになったとしても、こんな手間と責任のかかる仕事をタダでやるバカいるはずがいません。規制緩和の話だって、そういう本来適正な報酬をもらうべき仕事までタダでやれ、と言っているわけではないのです。もし仮にそうなったとしたって結局きちんと税務申告や税務判断ができなくて困るのは我々税理士ではなく納税者なのですから、本来税理士を必要としている方々からの税理士に対するニーズは資格制度がどう変わろうと変わるはずがないのです。


 アウトソーシング問題についても、本来はタダで税務相談を行おうと目論んでいるような納税者、或いはお金を払う必要もない申告だけれども自分ではどうしてもできないという納税者を誰が相手するのか、という問題なのです。そしてその相談を受ける人に報酬を支払うとすれば誰が報酬をいくら支払ってくれるのか、そういう問題なのです。だから極端な話、税理士の多くがそんな仕事を安い報酬や無償で行うのを嫌だと思っているのであればアウトソーシングを税理士界が無理して受けなくてもいいんじゃないかと思いますね。したいという人たちにさせれば良いんじゃないですか?


 我々税理士がアウトソーシングを受けなければどうなるか、という話ですが、もしその時に無償独占が無くなっていれば無料相談を行ってお客さんを集めたいと思っている金融機関や一部の税理士事務所や税理士法人、或いはそれ以外の業者が最初のうちは一生懸命やってくれるでしょう。でも所詮タダで相談をしたいと思っている人たちを何十人集めようが何百人集めようが相談を受ける方はしんどいだけで金にはまったくなりません。それは無料相談をしている税理士ならよく分かるはずです。


 それにタダで相談に来る人たちはタダで来てるくせに正しい答えだけは求めようとしますからきちんとした知識がないとすぐにトラブルになります。そんなめんどくさい仕事を金に賢い銀行などの金融機関がいくら役所から報酬をもらったとしてもずっと続けて行うわけが無く、どうせすぐ止めるに決まってます。税理士は民間の行動原理をあまりご存じ無いかもしれませんが、税理士が心配するほど民間は金にならない仕事に一生懸命にはなりません。民間がホントに欲しいのは金になる税理士業務と顧客情報であって、そこは心配しなくても税理士が自分の仕事をきちんとしておけば取られることはありません。ただし規制緩和を行えば勝ち残る税理士や税理士法人とそうでない者がでてくる恐れはあります。これは純粋に経済・経営原理として当然のことであり、役人でない我々はこれは十分承知しておく必要があるでしょう。


 今でも弁護士は確か有償独占のはずですが、何の問題もないじゃないですか。だから税理士だって例え無償独占が崩れてもきちんとした相談や申告をしたいと思っている方たちはちゃんとお金を払ってくれるはずです。それに所詮タダで相談を受けようとする輩など法律であれ税務であれ責任を取れないんです。訴えられたら負けるんです。だから税理士も別にお金を払う意志がない人たちのためにまで我々の専門知識を安売りするのではなく、我々はきちんとした知識を適正な値段で売ればいいんじゃないでしょうか。無資格者がタダで税務相談を請け負ったってどうせすぐにトラブルを招いてしまい、規制緩和が行きすぎるとちょっと前の建築偽装問題や介護事業と同じような問題が巻き起こるのです。安全や信頼といった守られるべき一線というものは、いくら規制緩和の圧力がかかっても消費者、納税者からの強い要望で「やはり金を払ってでも信頼できる人に任せよう」という機運が高まるのです。


 しかしそうするためには税理士にとって大切なのは無償独占を守ることではなくて、きちんと高度な税務知識を身に付けて金を払ってくれる納税者の要望にきちんと対応できることになるのです。だから研修制度や資格更新制度などにより世間から信頼される税理士になることの方が税理士界にとってよほど大切ではないかと思いますね。その本質を横に置いておいて、やれ「無償独占死守」だの「電子申告」だの「アウトソーシング問題」などと騒いでみたって結局自分で自分のクビを締めるだけだと思いますね。本来の仕事をしようとしない、或いは年齢や能力の問題でできない人の利得を守るためにこのようなことにこだわるのは大きな目で見て税理士にとって得策だとは思えません。本来やるべきことをちゃんとやって貰うべきものをきっちり貰う、そういう税理士のプロフェッショナルとしての意識付けを高めることが結局は税理士制度を守り、無用な価格競争に業界全体が巻き込まれない為の本筋だと思いますね。

税理士試験の心構えについて

2007 - 08/21 [Tue] - 11:02

 税理士試験も終わりましたね。今年の問題についてはまったくと言っていいほど内容を知らないのですが、事務所の受験生が「相続税の理論、訳分かりませんでした。ダメですぅ。」と泣きを入れながら問題を見せてくれたので目を通してみました。なるほど確かに一問目は抽象的な問い方で何を書いてよいのかわかりにくい問題なのかも知れません。でもこういう問題が本当はいい問題なのです。

 パッと問題を見てパッと答えが書けるような問題だったら覚えた者勝ちですし、そんな問題では本当に税法理論を理解しているのかどうかが分かりません。だから一見何を書いたら分からないような問題の方が試験委員から見て受験生の理解度を見るには良いのです。

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持ち家か、借家か?

2007 - 08/02 [Thu] - 07:25

 先日新聞を読んでおりますと自分の住まいについてのアンケートがでており、「持ち家か、借家か?」に対する答えがでていました。大半の方は持ち家指向だったのですが、借家指向の方もおられてその理由が書いてありまして、その内容は「持ち家と違って固定資産税や修繕費がかからないのでコストが安い」というものでした。これは借家指向の方が良くおっしゃる意見で、実際に持ち家を持ってみると確かに固定資産税や修繕費がかかるのは事実で、もともらしく聞こえますね。しかし本当にそうでしょうか?


 この仕事をやっていると不動産賃貸をなさっておられるお客さんも多くおられ、その方々の帳面や申告をしているとそうではないことは明らかですね。よく考えてみれば分かるのですが、貸し主が損をしてまで他人に自分の不動産を貸すわけがないんですよね(笑)。確かに固定資産税や建物の修繕費を借り主が直接払うことはありませんが、そのコストは当然賃料を設定する際に考慮されており、結局これらのコストは借り主が支払っていることになっているんですね。だって不動産賃貸って、余程状況が悪い場所や時代でない限り基本的に安定的に儲かるいい商売で、儲かるということは全てのコストを借り主に負担してもらって、さらにそれ以上の家賃を受け取っているからこそなんですね。


 となれば買うのとと借りるのとどちらが得かといえば買う方に決まっています。借りる方が買う方よりトータルの支払額は絶対に高いわけですからね。ただたいていの場合家を買うと住宅ローンがセットになっているので、そのローンを毎月返済していかなければならないという義務感や精神的負担感から借りる方が身軽に感じられるのでしょう。また一旦住宅ローンを組んでしまうとなかなか「やーめた」と言えませんからね。余程条件のいい不動産を買わない限りローンのある家を売却すると大抵は損がでますからね。それに借家に住んでいれば、自分の現状に合わせて賃料の安い家を簡単に選ぶこともできますからね。


 そういう住み替えの気軽さや精神的負担感の少なさから借家を選ぶのであればそれは理由になると思います。しかし単純に損か得かと訊かれれば、相当分不相応な物件を買わない限り、借家より損になることはまず無いと思います。「自宅をローンで買うほどお金の使い方が下手なことはない」と公言する本もありますが、まあどういう理屈なんでしょうかねぇ。私が知っている限りお金持ちの方々が借家に住んでいる例はありません。それはやはり借家に住むということが得策ではない、お金が貯まるやり方ではない、と感じられるからなんですね。


 まあ日本がバブル直後のような凄い不動産デフレになってしまうのであれば持ち家を買うことはひどいリスクを抱えることを意味します。ですからバブルの崩壊からその後に続いた長い不況を見ていた人たちの中には不動産を買うことに対してある種の恐怖を感じる人たちがいたとしても不思議ではありません。しかし現状を見る限り当面急激なデフレが日本を襲うとは考えにくいですから、バブル直後のような恐怖を不動産投資に感じる必要はないのではないでしょうか。


 そういう意味から言っても物価が安定さえすれば(高い、安いにかかわらず)、借家と比較した持ち家へのリスクはほとんど無視できるといっても良いのではないかと個人的には思っています。

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当ブログにお越しいただきありがとうございます、税理士のもりりです。のんびりと、時々辛辣に日々感じたいろいろなことを自由に書いていきたいと思います。

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